渡辺大知

2024年06月08日

ドラマ25「季節のない街」 第10話(最終話) とうちゃん


 たんばさんが立退き交渉に応じ出て行ったことから、勢いがついた「ノーシーズン」は一軒一軒交渉を開始。「ナニ」から13年目の仮設住宅解体にマスコミも注目している。

 立ち退き料は一律5万円(復興住宅の家賃一ヶ月分)+マスク二枚。
もちろんみんな難色を示しとる。

 子だくさんの良太郎さん(塚地武雅)も、はっきり拒絶。
交渉(選ぶ余地ないけど)に来た連中(タツヤ含む)を罵倒するみさお(前田敦子)だったが、ミッキー(鶴見辰吾)から子供達それぞれの父親から養育費をもらえば生活していけると言われる始末。

「(子供達に)お前達は知ってるはずだ。
誰が本当の父ちゃんで、誰が嘘つきか。
そうだよな。リョウコ、父ちゃんの名前言ってみろ」良太郎
「さわがみりょうたろう!」リョウコ
「ハハハ!いやいやいや、どう見てもハーフ。
インド人だろ?出稼ぎの」ミッキー
「アンタに聞いてねぇ!!」


 その夜、みさおは赤ん坊だけ連れて街を出て行った。
そして入国管理局がリョウコの父親のラジニを不法就労の罪で連行。
他にも税金を払っていない者、年金の不正受給者・・叩けば埃の出る者多数。
この街にいることで守られていた公然の秘密が立退き交渉を機に露わになっていく。

 改めてスパイ行為の罪の深さを思い知り、自分を責める半助(池松壮亮)。
なんとこの場所には復興記念のフェスが開催されるメモリアルスタジアムのアーティスト達の控え室や駐車場・簡易トイレが作られるんだって。

「そんなのここじゃなくてもいいじゃないすか!!
フェスの?控室?トイレ?
そのためにみんな出て行くんですか?!」半助
「田中君さ、ここ、確かにいいとこだけど。
ユートピアじゃないからね。
仮の住まいだから。
まともな人間、みんな出てくんだよ。
こんなとこ」島さん(藤井隆)



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2024年06月01日

ドラマ25「季節のない街」 第9話 たんばさん

 謎のおじさん・たんばさん(ベンガル)・・・( ̄▽ ̄;)
いい人エピソードを見せた後、とんでもない闇が出てくるんじゃ・・とドキドキしていたが、そんなこともなく・・良かった(笑

 謎は謎のまま・・
たんばさんも住人の皆さんも去っていくのでしょうか。

 たんばさんの家には鍵がかかっていない・・って、他の家も同じようなもんじゃないの?この街の住人はみんな親戚みたいな感じよね。

 出入り自由のたんばさんち。
『困った時、嬉しい時、悲しい時、しゃくに触った時、ただ話したくてしょうがない時』、人はたんばさんを訪ねる。そして思いを受け止めてもらう。

 長屋の大家さん?( ̄▽ ̄;)
なんでしょ・・ほどがいいのかなぁ。
吸い取り紙みたいな不思議な存在。

 さて、事件勃発。
熊さん(奥野瑛太)のペットのハムスターが自殺してハムカツになっちゃった。
ショックで飲んだくれた熊が日本刀を手に暴れてんのさ〜( ̄▽ ̄;)
みんなが遠巻きに見ている中、近づいたたんばさん、穏やかに声をかけたよ。

「変わろうか?」
ぇっ?!何?!」熊
「変わろうかって。
一人じゃ骨がおれるだろう?」
「・・・・」
「よし、変わろう!」


 熊さん急にパワーダウン。
慌ててみんなで日本刀取り上げて、部屋に連れてった。

 うまいねぇ・・
「やめろー!」とか「何やってんだ?!」とかだと、さらにエキサイトしていたよね。
さすがたんばさん。

 たんばさんとは何者なのか。
「昔はイケメンだったらしい」
「竹の子族で原宿で踊っていたらしい」
「東京オリンピックの聖火ランナーだったらしい」・・・
ま、この街の噂ほどあてにならないもんはないけどね( ̄▽ ̄;)


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2024年05月25日

ドラマ25「季節のない街」 第8話 がんもどき 後編

「♬ 今日ですべてが終わ〜るさ♬
♬ 今日ですべてが変わる〜♬
♬ 今日ですべてが報われる〜♬
♬ 今日ですべてが始まるさ〜♬

♬ 今日ですべてが終わ〜るさ♬
♬ 今日ですべてが変わる〜♬
♬ 今日ですべてが報われる〜♬
♬ 今日ですべてが始まるさ〜♬」


 かつ子、めっちゃ歌うまい?( ̄▽ ̄;)

「ごめん、勝手にハモんないでくれる?」オカベ
「ごめんなさい・・」かつ子


 い〜〜〜ぃ?!( ̄□ ̄;)
刺したのは許しても、勝手にハモるのはダメ?(笑
でも、ホントに今日からなにかが始まりそう。
かつ子はチョコレートが嫌い。
オカベは勝手にハモられるのが嫌。
お互いの嫌を伝え合うことができた。

 オカベの「誕生日おめでとう!」という言葉に
応えたかつ子のうっすらとした笑み。
プレゼントのカーディガンの背中のタグが嬉しそうに揺れていた。

 街ではタツヤ(仲野太賀)が島さん(藤井隆)の支援を得て始動したカフェの話題でもちきり。おもに否定的な意見(カフェよりダイソー、カフェよりドンキ、カフェより個室ビデオ等)だが・・・( ̄▽ ̄;)

 そのタツヤは母親と妹達が出て行ったことを街の人達に知られないよう地味に家族の存在をアピールしていたが誰も気にも止めないのだった。「捨てれらた子供」になってしまったタツヤ。そうやって話すことで、まだ家族と一緒だと思いたいのか・・・

 そして半助(池松壮亮)はオカベ(渡辺大知)の買い物に付き合った時、再会した元カノ・永田(佐津川愛美)が訪ねてくるようになり多少戸惑っていた。街のみなさんはゲスい想像をしていたようだが、二人はゲームをしたり、彼女が一方的にグチったり悪口を言うのを半助が聞いているだけだった。


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2024年05月18日

ドラマ25「季節のない街」 第7話 がんもどき 前編


 今回はオカベ(渡辺大知)の思い人・かつ子(三浦透子)の物語。
オカベの話からかつ子に興味を持ったのか、退屈しのぎか知らんが、半助(池松壮亮)はかつ子について調べ始めた。現在叔母・妙子(広岡由里子)、叔父・京太(岩松了)と一緒の家にいるのだが、元々はかつ子と母・かなえ(小田茜)の二人で暮らしていたそうな。

 だが、かなえはかつ子を置き去りにして街を去り、どっかの社長と再婚。代わりに「叔父夫婦がしれっと住み込んだ(初太郎 談)」んだと。京太は全く働かず毎日飲んだくれており、かつ子と妙子の内職とかなえからの養育費で生活しているらしい。

 6年前、かつ子の高校進学を機に養育費増額をかなえに頼んだら、彼女は、いかにも『私はゆとりのある金持ち』を表現するような仰々しい姿で街に降り立った。妙子と京太は腰低くお迎えし、ご近所の皆さんも遠巻きに見物。

「かつ子?これが、あの子なの?
・・・・ふ〜〜〜ん・・・
ヤダぁ・・まるで潰れたがんもどきね」かなえ


 それ以来、かつ子は影で「がんもどき」と呼ばれるようになった。
しかしそんなこの街の人達もかなえのことは悪く言わなかった。
たんばさん(ベンガル)によると「彼女は成功者」。
この街を出ることができ、裕福な暮らしをしている、そしてそれを隠さない希望の星であるかなえのことは羨望はしても罵ったりしない。

 一方、母親に捨てられ、この街から出られず、日々生活に追われているかつ子は、この街の象徴(貧しさ・理不尽な苦労・報われない等)のようでもあり、人々から憎まれバカにされている。まるでかつ子を虐げることで、やっと何とかこの街で息がつけているかのように。

「あの子の存在を認めるってことは、
自分の貧しさを認めることになるだろう?」たんば


 かつ子の生活は毎日同じ。
叔母と共に不織布マスクを作る内職をしながら家事雑用。
無口なのでおしゃべりはしない。
話しかけられても答えないので彼女の表情の微妙な変化から察するしかない。
自分から楽しみを求めることもないし、変化も望んでいない・・ように見える。
そんな生活が妙子の入院によって変わっていく。


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2024年05月11日

ドラマ25「季節のない街」 第6話 プールのある家

「大丈夫、きっと作るさ。
約束する。
何しろ、君が僕にねだったのは、
プールを作ることだけだったからね。
君はもっと・・
欲しいものを何でもねだれば良かったのさ」


 夢の中にいる父親・・・
そのことを少年はわかっていた。
いつも語るのは父親、少年は同意する。
食べ物を捜しに行くのも、いつも少年。
それでも少年は父親が好きだったんだと思う。
父親と住む家を一緒に夢みることも。

 少年がいなくなった後も、父親の夢は続いている。
そのことが哀れで悲しくて・・
この父親を責めることは簡単だ。
「死んだら意味ない」けど、それでも、この親子が「ほっとかれた」ままで、この親子らしく一緒に生きていく道はなかったのか・・

 廃品置き場にある車の中に住んでいるリッチマン親子(又吉直樹・大沢一菜)は、いつも二人が建てる家について話している。話しているのはいつも父親で息子は聞き役だけどさ。

 島さん(藤井隆)のおかげで夢だったカフェが実現すると嬉しそうに半助(池松壮亮)に報告するタツヤ(仲野太賀)。でも、島さんの悪い顔を見てしまった半助は複雑。

 夢を語る人は幸せそうだ。生き生きしている。
その幸せをぶち壊したい人なんていない・・(と思う( ̄▽ ̄;) )。
半助も、リッチマンの息子も。
たとえ実現しない夢だとしても。


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2024年05月04日

ドラマ25「季節のない街」 第5話 僕のワイフ

 半助(池松壮亮)の隣に島さん(藤井隆)という男性が引っ越してきた。
仕事は不動産仲介業で復興事業にも関わっているそうな。
名刺には『NO SEASON グループ プロジェクト開発部 部長』との肩書が。
この街で名刺出す人初めて見たかも( ̄▽ ̄;)
スーツをお召になっており、腰が低くて穏やか。喋り方は戦前の昭和の人っぽい。でもちょっとうさん臭さもあり。突然顔面がけいれんし「けけけふん!」という声が漏れるという癖?一種の神経疾患なのかしら?がある。

 奥さんと一緒に越してきたらしいが『ワイフ』って久々に聞いたぞ ( ̄▽ ̄;)
島さんちの前にだけオープンデッキが。こだわりなのでしょうか〜?
それが逆に貧乏臭さを醸し出しており、そこでワイングラスを傾ける島さんという人物のスケールというか偏った嗜好が伝わってくる。

 で、その「ワイフ(LiLiCo)」が問題あり。
まるで当たり屋(笑)
八百屋でもヤカラ的態度で店主を震え上がらせる「カスハラ」ぶり。
あっという間にご近所でも有名な「鬼嫁」に決定。

この街、個性的な人多いけど、
アレはニュータイプ
」オカベ(渡辺大知)


 まぁ、島さん自身もやり口がいろいろと昭和で止まっているというか・・
マジック1本で合法的に大金を得る方法→芸能人のサインをネットで転売→サインの模写(犯罪です)。

 でも、今は合法的に「オープンイノベーション」で「カフェをプロデュース」したりしているんだって。この「カフェ」にタツヤ(仲野太賀)が食いつき、島さんの仕事を手伝うことに。

 久々に面白いネタがキター!ってことで三木本(鶴見辰吾)に報告。
そこで街は取り壊しが決まっており、半助の情報は住人を追い出す時のために使われると知り、なんだかな〜〜な半助。


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2024年04月27日

ドラマ25「季節のない街」 第4話 牧歌調

 まさに落語の世界のような・・・
あれ?なんかおかしいぞ・・??と思いながらも、
みんな幸せそうだし・・・
ちっちゃいことは気にするなっ!ソレ!ワカチコ!!ワカチコ!( ̄▽ ̄;)

 日雇いの仕事をしている益夫(増子直純)と初太郎(荒川良々)は大の仲良し。初太郎は益夫を「兄ぃ」と慕い、益夫はアホな初太郎を弟のようにかわいがっている。
一緒に仕事に行って、稼いだらオカベっち(渡辺大知)のコンビニの横で発泡酒を飲み、くだをまく。その後は「男同士」へ。
酔いつぶれたら嫁さんに叱られながら帰宅。

 嫁から今日は飲まずに帰ってこいと命じられても、
休肝日を設けても、
半助(池松壮亮)に止められても変わらない。

「どうしました?無くしました?」半助
「ひったくりか?!」益夫
「やられた!!」初太郎
「さがしましょうよ!」半助


 この繰り返しが楽しい(笑
そして確かに烏丸せつこは最強!
スクリーンで、おヌードを拝見した時は私も思わず拝んじゃいましたもん。

 この二人の嫁同士も仲良し。
益夫の嫁は光代(高橋メアリージュン)、初太郎の嫁は良江(MEGUMI)。

 ある夜、益夫の胸毛に (✧Д✧)!!っとなった良江と益夫はそういうことになり、そのまま初太郎の家で過ごし、トイレから戻った初太郎も、そのまま益夫の家へ帰宅。その日から夫が入れ替わった生活が始まったが四人の日常は変わらない。いつもどおり仕事へ行って、稼いだら飲んで飲んで寝る。ただ夫たちは妻の悪口を言わなくなったし、妻たちも夫の悪口を言わなくなったそうな。

 もめ事もドロドロもなし。
半助いわく「牧歌的」な日々・・・
戸惑う半助にタツヤ(仲野太賀)とオカベはもっと驚く話を聞かせてくれた。

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2024年04月20日

ドラマ25「季節のない街」 第3話 半助と猫

 ついに三本木(鶴見辰吾)に報告するネタが尽きた半助(池松壮亮)は、猫のトラ(ベーコン)(皆川猿時)のことを書き始めた。自分のことではなくトラ・・・

 半助のPCの壁紙を見たオカベ(渡辺大知)があからさまにぎくしゃくしているのを察し、半助が語ったことによると、実家は沖合漁業の漁師で、祖父も父も兄も「アレ」で船ごと流されたらしい。残ったのは大漁旗だけ。今、それは仮設住宅街の校舎の窓でたなびいている。

「(大漁旗が見つかって)すっげぇ嬉しかった。
あの旗は田中家のシンボルみたいなもんだったからさ」半助
「半助くんだけ助かったんだ・・」オカベ
「うん。あとトラもね」


 半助にとってトラは唯一の家族だが、お互いそれぞれの過ごし方を尊重しながら一緒に生きている。

 擬人化した途端に、めっちゃブサイクに(笑
大物トラは街では、やりたい放題。
バイクにも電車(六ちゃん)にも動じない。
腹が空けば「わんぱくデリカ」のハムカツバーガーを食し、夜の繁華街にも遠出して食べたいものを要望し手に入れる。

 天ぷら屋の大将、いい人。
トラのために天ぷら揚げて、塩も付けてくれた。
ホームレスの息子にもふるまう約束をしてくれた。

 半助とタツヤ(仲野太賀)が飲んでいた居酒屋、『男同士』って言うんだね。
安すぎ!男同士割引で煮込みは90円!
ただし何の煮込みかは聞かない方が美味しく頂けるそうです( ̄▽ ̄;)

 HPに載っていた街の地図。
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 半助はタツヤのアドバイスで「ホームレスの親子」のことを書くことにした。

 父(又吉直樹)と息子(大沢一菜)は敷地内に段ボーハウスを作って住んでいる。仮設住宅には空きがあるのに、なぜ二人は住まないのかというと、家が住めなくなった人は仮設住宅に入れるが、元々家が無かった人にその権利はないそうな。この際、固い事言わなくたっていいじゃんと思うが、そこははっきりと線が引かれているのだった。

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2024年04月13日

ドラマ25「季節のない街」 第2話 親おもい

「考えたら損してますよね、ソイツ。
良かれと思って小言言って、
誰にも感謝されないんでしょ?」半助
「そういう性分なんだよ。
そのうち気がつくんだよ。
自分がいてもいなくても
関係なく世の中は回ってるってね」たんば


 小言幸兵衛の絶望・・・
自分の思いは未来永劫通じない、報われない。
それでも幸兵衛は未来に不安しか見ないし、心配し、小言を言い続ける。
それが幸兵衛の生きがいだから。

 幸兵衛は幸せだろうか。
多分、絶望しながらも母親が望む幸せを支え続ける。
だって幸兵衛の幸せは母親が幸せになることだけだから。

 三木本(鶴見辰吾)への報告ネタが無くなった半助(池松壮亮)は街をひと回り。
そこでタツヤ(仲野太賀)から突然帰って来た兄・シンゴ(YOUNG DAIS)の話を聞いた。

 「ナニ」で父親を失い、あてのないタツヤと母親・しのぶ(坂井真紀)は仮設住宅へやってきた。兄のシンゴはなじめず家出。そしてよく面倒を見てくれていた青年部のアキオさん(戌井昭人)としのぶは再婚。二人の間に妹・アカネが生まれても、アキオさんのタツヤへの優しさと思いやりは変わらなかった。

 その後仕事でアキオさんが留守の間にヤクザになったシンゴが現れた。しのぶは大歓迎。舎弟たちとIT関係の会社を作るという嘘くさい話を聞き、しのぶはアキオさんがタツヤのために貯めていた進学資金を渡し、シンゴはアキオさんが買ってくれたタツヤの背広を取り上げ、去った。


「その時・・うまく言えないけど・・
自分が何のために生きてきたのか・・・
何のために生きていくのか・・・
わかんなくなっちゃって・・・
・・・・なんか、こう・・」タツヤ
絶望?」半助
「そう、絶望。絶望絶望



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2024年04月06日

ドラマ25「季節のない街」 第1話 街へいく電車

仮設じゃん!いずれ出て行く訳でしょ?みんな。
国も援助ストップするとか言ってるし」半助
「俺たち青年部はここにカフェを作る!
」タツヤ
「(笑)いやいや、だって、カフェいる?ここ」
「カフェっつーか・・サロンかなぁ〜若者が集う。
アトリエかな〜オブジェとか絵とか飾って。
メモリアルパーク的な」
「俺はダーツができればなんでも」オカベ

「いや、何が作りたいの?」
いいんだよ!なんでも。
ここにないものを作りたいの!!食って寝る、以外の!

なにか!なんかこう・・・自然と人が集まってさぁ・・
笑ったり、泣いたりしてさ・・」


 いずれ無くなる街、忘れられている街。
それでも人は生きている。
ユルくて、寂しくて、底に悲しみがあるようで、それでも優しい街。
寅さんが縁側で休んでいても違和感がない。
もしかしたら、この世界は六ちゃんが動かしているのかもしれない。
だからもし、六ちゃんがいなくなったら・・・

 12年前に起きた「ナニ」の災害後に立てられた仮設住宅。
今は被災者だけでなく様々な事情を抱えた人達も住んでいる。

 三木本(通称ミッキー)(鶴見辰吾)に連れられ田中新助 (その後六ちゃんにより「半助」と命名される)(池松壮亮)という男が猫のトラと一緒に街に現れた。新助の仕事は隠密で街で見たことを報告すること。

 「ナニ」のことは大っぴらに語られない。
聞かれたら答える者はいるが、ニュースでは、あくまで「ナニ」だ。

「どですかで〜ん どですかで〜ん
どですかでん どですかでん ガゴガゴガゴ どですかでん」

 
 そんな街を走る電車の運転手・六ちゃん(濱田岳)。
電車は規則正しく、力強く走り続ける。
毎日電車の家から出勤し、架空の電車を点検整備し走らせる。
街の人々にとっては当たり前の風景だ。

 線路の上にトラがいたため緊急停車させる羽目になった六ちゃんから怒られつつも、笑いをこらえながら動画に撮る半助。
新参者の半助に親し気に「電車バカの六ちゃんだよ」と教えてくれるタツヤ(仲野太賀)。
タツヤと同じ青年部で『リカーショップオカベ』で働いているオカベ(渡辺大知)。
トラが売り物の揚げ物を落としてしまっても怒らず「帰んな」と許してくれる六ちゃんの母親・くに子(片桐はいり)。想像の世界に生きている六ちゃん。でも六ちゃんは母親の頭がおかしいと心配しており、毎日「母ちゃんの頭が良くなりますように」と仏様に祈っている。

 ホームレスの青年と少年、ヤクザくずれ、隠居ふう老人、不幸を背負った感じの女性、その他いろんな人間が、なんとなく均衡を取りながら暮らしている。


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