早乙女太一

2022年03月31日

「カムカムエヴリバディ」 第22週 2001-2003 第106話

『ハリウッド映画「サムライ・ベースボール」の製作と主な配役が発表されました』

 そして主演のマット・ロリンズ来日!
条映映画村を訪問!
道場で初顔合わせのマットとモモケン(尾上菊之助)!

 ずっと内容が気になっていた「サムライベースボール」はSF時代劇だそうな。
マット演じるアメリカ人が、ある日突然江戸時代の弱小藩にタイムスリップ。その藩主を演じるのがモモケン。で、虚無さん(松重豊)の役どころは、その藩主が最も信頼している無口な家老。

 無口設定だから、喋らなくても不自然じゃナーイ!(笑
もう佇まいだけで魅せてくれる虚無さんなのでベシャリは必要なし!
殺陣を見せる場面はあるんだろうね?


 映画村内には手作りの告知ポスターが(榊原さん作ったのかしら?)貼られ、村民の注目を集めております。

 二代目 桃山 剣之介・・・父から受け継いだ意志

映画の日本の主役とも
言える役どころを演じるのは

条映の旗頭 桃山剣之介!
活躍に乞うご期待!


 気になるあの人ピックアップ!では、
もちろん虚無さんが!

 条映の屋台骨を支える 伴 虚無蔵

斬られ役ひと筋
条映時代劇の屋台骨を支え続けた虚無蔵が
アメリカスタッフに溺愛され出演決定!!


 条映スタッフの愛を感じるわぁ・・・
だってホントに望まれて望まれて出演決まったんだもんね。


 そしてにゃんと!
美咲すみれ(安達祐実)も出演 。

「黍之丞シリーズおゆみちゃんこと美咲すみれ
マットを発見する女役で出演!」


 まーー多分きっと一瞬で消える役とは思うが・・ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
さすがすみれ、狙った獲物は逃さない。
コレをきっかけに海外進出も考えていると思われ・・(笑


 そして条映でモモケンと虚無さんの記者会見が行われた。
たくさんのフラッシュを浴びる二人・・・

『虚無さん。まぶしいでしょう。
暗闇にいたんじゃあ見えないものもあるんですよ』モモ
『・・・・』虚無

 「暗闇でしか見えないものがある」・・・
それはまさに虚無さんの生き方だったのかもしれない。
決して陽が当たらなくとも地道に日々鍛錬し己の剣の道を磨き続ける。
「来るとも分からぬ機会」が来なくとも、暗闇を歩いて行くと。

 でも陰と陽は表裏一体。
突然ひなたの道を歩くことになった虚無さんだけど、歩いて欲しいと望むたくさんの声に導かれた結果。スターとは自分で望んでなるものじゃない。望まれて愛されて引っ張られて、気づけばスターになっている。

 轟監督(土平ドンペイ)男泣き。助監督の畑野さん(三谷昌登)も嬉しくて涙が止まらない。ひなたも誇らしげに見つめていたよ。

 虚無さんのことだから撮影が終われば、またいつもの鍛錬の日々に戻ると思う。もしかしたら海外のオファーが来るかもしれんが断るかもなぁ・・・
でも、それも人生。我らが虚無さんらしいよね。
だから今はそのまぶしい光を思いっきり浴びて、ひたなの道をを堂々と歩いて欲しい。

HPはこちら




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2022年03月22日

「カムカムエヴリバディ」 第21週 1994-2001 第99話

 ひなたはラジオの「英会話入門」で英語を学ぶことにしました。

 でも、2階にいたら起きられないから居間で寝るって・・
アンタ、これから毎日ここで寝るの?( ̄▽ ̄;)


 でも、そのおかげでひなた(川栄李奈)は、るい(深津絵里)の小豆を煮るおまじないを初めて聞いたようだす。

『小豆の声を聴けぇ。
時計に頼るな。目を離すな。
何ゅうしてほしいか小豆が教えてくれる。
食べる人の幸せそうな顔を思い浮かべぇ。
おいしゅうなれ。
おいしゅうなれ。 
おいしゅうなれ。
その気持ちが小豆に乗り移る。
う〜んとおいしゅうなってくれる。
甘ぇあんこが出来上がる。
はっ!

 小豆を見つめるるいの表情が以前とは違っている。
穏やかで幸せそうになっとる。
幼い頃、安子と一緒に小豆の鍋を見つめていた時みたいに。

 そして「小豆のおまじない」が、るいからひなたへと伝えられる。笑顔とともに。
引き継ぐって、幸せとセットになっているんだね。
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 テキストを広げながら英会話入門に臨むひなただが・・・
ペラペラ〜〜のるいに焦りを感じるのでした(笑

 岡山から桃太郎(青木柚)帰宅。
そしてジョー(オダギリジョー)と一緒に・・・
トミー北沢がやって来た ヤァ ヤァ ヤァ!!

『サッチモちゃん!久しぶりやなぁ!』
あの劇伴とともに♬

 るいとも30年振りの再会。
そしてまた、この二人の人生の大切な時に立ち会ってくれるんだね。


 トミーの隣で正座に座りなおしたジョーから報告。

『るい。僕、また音楽活動を再開するよ』
『・・・?』るい
『ホンマや』トミー(早乙女太一)
『けど・・・ジョーさん、トランペットは・・・』

 ジョーは、あのおもちゃのピアノで「On the Sunny Side of the Street」を弾いてみせた。

『管楽器やる奴は多少は鍵盤もたしなんでる。
ジョーは元々ジャズのセンス抜群やから。
あとは練習次第や』トミー
『・・・ジョーさん・・・ホンマに?』るい
『うん。まぁ、ちょっと時間はかかるかもしれへんけど待ってて。
僕がアメリカに連れていくから』ジョー

 ジョーーーー!!!
ワ━━━━。°(゚´Д`゚)°。━━━━ン!!!!
なんて初々しい少年みたいな目で言ってくれるんや!
そしてるいのあふれ出る喜びの涙に、
おばちゃんももらい泣きじゃーい!!


『まぁ、当分はレッスン受けて、ライブハウスで腕磨いて、早う俺のトランペットに見合うとこまで上がってこいよ』ト
『ありがとう』ジョー
『ありがとうございます。トミーさん。
ジョーさんの治療のための積み立てがあります。
それを・・・
それをレッスン費用にしてください ( 涙』るい
『あぁ、ほら』布を渡すジョー
『台布巾やし』るい
『いや、でも・・ひ、ひなた。
ティッシュ、ティッシュ』
ハッハッハッハッ。
相変わらず共鳴し合ってるなぁ
』トミー

 そのセリフも久しぶりに聞いたよ。
この二人のこんな場面に立ち会えることが、
嬉しくてたまらないんだね、トミー・・・(´;ω;`)





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2022年03月21日

「カムカムエヴリバディ」 第21週 1994-2001 第98話

 帰宅したるい(深津絵里)をひなた(川栄李奈)の歌が迎えた。

『♬ Come,come,everybody
How do you do, and how are you? ♬』

『「Yasuko」って・・・?』ひ
『ひなたのおばあちゃんや』るい
『やっぱり。
こんな昔から聴いてたん?ラジオの英語講座』
『うん。毎日の日課やった』
『ふ〜ん・・・』
『そうそう。確か平川先生いわはった。
去年・・・亡くならはったそうやけど・・・』
『えっ?』

 平川先生・・・亡くなられてからも日本全国の英語の赤ちゃんをまわってはるんや・・伝えたいという気持ちがあれば大丈夫。赤ちゃんなんだから失敗を恐れずにどんどん英語を使ってみよう。英語は楽しいものなんだよって教えてくれる。

『♬ Come,come,everybody
How do you do, and how are you? ♬』ひ
『♬ Won't you have some candy?
One and two and three,four,five? ♬』ひ・る

 るいに「カムカム英語」の時間が戻ってきた。
安子と過ごした幸せな時間・・・
そしてひなたと共に紡いでいく親子の時間が始った。
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 るいは勇(目黒祐樹)に安子(上白石萌音)と連絡を取っているのか尋ねてみたが、途絶えているようだった。

『義姉さんはそれまでの人生・・・
全て断ち切る覚悟でアメリカ行ったんじゃ思う。
るいが岡山出た時と一緒じゃのう。
義姉さんが親しゅうしょおったんは水田屋とうふのきぬじゃけど。いつじゃったかのお・・・きぬの旦那さんの里へ一家で帰ることになった言うて・・・』勇
『そうやったんや・・・』るい

『るい。すまなんだなぁ。
わしら大人が寄ってたかって小さかったるいを苦しめてしもうた』
違う。私が・・・決めたことなんや。
けど・・・やっと・・・
あの時、閉ざした戸を開けよういう気になった。
やっと・・・


 今までるいは「自分を捨てた母親」というスタンスで安子のことを考えてきたけれど、やっと自分が安子と決別する道を選んだんだと認めることができたんだね。そして自らが閉じた扉を開けて安子を求める決心がついた。

 長かったね・・苦しい道のりだった。
でもるいが歩いて来た人生と、ここに来て選んだ道がすごく腑に落ちる。良かった。本当に良かったよ(´;ω;`)


 勇はきぬちゃん(小野花梨)の居場所をつきとめてくれるそうな。雉真の会長さんがその気になれば、すぐに調べは付きそうじゃ。でも、あの頃、きぬちゃんは二番目の子どもが産まれたばかりだったから、どうして安子が突然旅立ったかまでは聞いてないかもしれないなぁ・・やっぱりアメリカで安子本人かロバートさん(村雨辰剛)に聞くしかないと思う〜




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2022年02月23日

「ミステリと言う勿れ」 第7話(episode.5 後編)

 香音人(早乙女太一)は本当に天使だった。
ただ子供たちを虐待する親たちから救ってあげたかった。
自分が火事によって母親の異常な執着と暴力から逃れられ、喜びと解放感しかなかったから、他の子もそうだと思っていた。

 でも違っていた。
親を殺す選択をした子供たちの中には自殺をしたり精神的に病んでいる者もいた。
親の暴力という苦しみからは逃れられたが、別の苦しみを背負う人生が待っていた。


『アンタは違うだろ。
アンタの親はただの火事で死んだんだろ。
殺したんじゃない!俺は殺した!
殺していいって言った!俺が親を殺したんだ!
アンタと俺は同じじゃない!
アンタは殺してない!殺す許可を出してない!
アンタに俺たちの気持ちはわかんねぇんだよ!!
』翼(今井悠貴)

 自分の気づかなかった真実を知った香音人は
『天使をやめる』・・・と言った。

『でも陸さんはやめたくなかった。だから・・・
陸さん、あなたは香音人さんを殺したんですか?』整
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 いや〜全く気付かなかったよ。
整(菅田将暉)が陸太と出会った時点で香音人はもう殺されていた。
猫も香音人と一緒に冷凍庫に入れられていた。
コレ、原作ではどういうふうに描いているんだろ(確認しなきゃ!)
香音人天使が時に邪心で成り立っているように見えたのは陸太(岡山天音)の都合に合わせた設定だったから。

 香音人の指示で子供たちを救う、それが陸太の生きる意味だった。
天使のお陰で自分は救われている。
そして自分と同じような子供たちを救っている。
それが生かされている理由でなければならなかった。


 香音人を殺してしまったのは事故だった。
陸太がアジトに来ない時間だと思ってりんごを調理しようとしていた香音人を見て、陸太は『捨てられるんだ!役に立たないから。天使をやめるから捨てられる!』と思った。絶望し錯乱した陸太は間違って香音人を刺してしまった。

 陸太は役に立たなければ愛されない存在だと思い込んでいた。
だから香音人との繋がりを守るためにも親を殺して欲しい子供たちを捜した。
香音人は陸太のことを心から大切な友達だと思っていたのに。
刺された後も彼は陸太のことだけを思っていた。


『ごめんね・・陸ちゃん。
苦しくさせて・・・痛くさせて・・
陸ちゃん・・・・
助けてあげられなくて・・ごめんね・・』

 香音人が背負ってきた痛み、
そして陸太が苦しみながらもすがってきた繋がりを思うと辛い。
それは大人たちが作った傷であり背負わせた重荷だ。

 



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2022年02月15日

「ミステリと言う勿れ」 第6話(episode.5 前編)

 整(菅田将暉)は無事退院。
ライカ(門脇麦)との約束(「明日」「昼」「3時」「この」「場所」「で」)まで時間があるな〜と歩いていたら、ぶつかった男(岡山天音)にいちゃもんを付けられ、「土下座で謝れ!」的流れになったのですが〜〜

『えっと・・土下座でいいんですか?
ホントに土下座でいいんですか?
だって土下座ってただの動作だから、簡単でお金もかからなくて、
心がこもってなくても、別のことを考えていても、できちゃう訳ですけども。
だから焼けた鉄板の上でもしろっていう訳でもないんじゃ意味がない、っていうか・・治療費出せって言う方が、まだわかります』整

 土下座のステータスが変わる重大発言!(笑
確かにね( ̄▽ ̄;)アハハ…
お互いの土下座に対する解釈が一緒じゃないと意味ないか。


 等といつものように講釈をたれていると
『殺すぞ!』と言われ釈放。

 そしてライカとの会見。
行ってみるとライカはおらず、例によって暗号が書かれていた。
「正面」「右」「奥」「大」「き」「な」「は」「ち」「の」「土」「の」「中」「の」「中」「を」「見よ」

 で、それっぽい鉢の中からビニールに入ったハンドバックを掘り出していたら・・・
急におばさんが出て来て騒ぎ始めた。
で、またナイフを向けられ脅されるという・・
殺さないで!

 一日に2回も殺されそうになるなんて・・(笑

 おばさんの名は梅津真波(阿南敦子)。
この温室の管理をしているそうな。
この高級バッグは親しくなった宗像さん(冨田恵子)というお婆さんのもの。
娘に贈ると言っていたが急死してしまい、行き場が無くなったバッグを自分のものにしてしまったんだと。さらにバッグの中にはお金も入っており、怖くなって鉢の中に隠したらしい。

 「中」「の」「中」「を」「見よ」・・・に気づいた整がバッグの内ポケットを探るよう言うと、中から手紙が出て来た。
それは宗像さんから梅津さんへの感謝の手紙であり、お金は梅津さん宛てだった。
バッグも使って欲しいと書かれていた。

 今回のエピソードの主役は児童虐待する親を抹殺してくれる「天使」。
宗像さんの話がうまいプロローグになっていた。
上品で優しくて梅津さんを可愛がってくれたという宗像さんだったが、
子供のことを「愛したこともない」とはっきり綴っていた・・・


 肉体的な暴力では無かったのかもしれないが、精神的な虐待があったんだろう。
子は亡骸でさえ向き合うことを拒絶したのだから。
死ぬ前に子供を愛さなかった自分を認めることができて良かったのかも。
だからと言って宗像さんの娘が受けた傷が和らぐ訳ではないけれど。
虐待する親は本気で躾だとか子供の為だとか思い込んでいて
自分は正しいと胸を張っている人もいるから。


 その後、ライカの暗号と写真に導かれ、整は出火現場へ。
強行犯一係が捜査中だったのでやんわり隠れる感じで。
どうやら放火らしく、両親は死亡。小学生の息子だけが生き残った。
整は写真と同じ炎の落書きが出火した家の塀に描かれていることを確認。
いつのまにか隣にいたライカは先月起きた火事現場で見つけたという炎のマークの写真も渡したのです。

 ライカは謎だね。
梅津さんの件も全部見てたのか?
整に託すのは牛田さん(小日向文世)が彼を選んだみたいだから?
天使の件も実は全部知っているの?

 てか、普通に喋れるんだ・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
ずっと暗号のみで意思疎通図るのかと思っちゃった。






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2022年01月14日

「カムカムエヴリバディ」 第11週 1962-1963

 1月10日(月)第48話

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 たこ焼きのおかげで、また話せるようになったふたり・・・
自分のシャツを干してくれているるい(深津絵里)に『またこぼさんようにしてくださいよ』と言われているジョー(オダギリジョー)も、
そんな自分の後ろ姿を見つめながら『(かき氷)溶けるよ』と言われているるいも幸せそう。

『・・・・特別なんや。僕にとっても。
僕にとっても「On the sunny side of the street」は・・・』

 話の始め方が繊細な心遣いのできるジョーらしかった。

『僕の一番古い記憶は「on the Sunny Side of the Street」なんや。
今でも耳によみがえる。あのイントロの高らかなトランペット。
シンガーでもないおじさんがマイク奪って歌いだして・・・
みんな圧倒されてた。
英語やったし何言うてるかは僕には全然分からんかった。
けど・・・その時の僕には見えてた。
ひなたの道が。
これから自分が歩いていく道はサニー・サイド・オブ・ザ・ストリート、
明るい光に照らされてる。そんな予感でいっぱいやった』

 やっぱりジョーは定一さん(世良公則)が面倒見ていた少年だった。
一番古い記憶が、定一さんが安子(上白石萌音)のために歌ったあの舞台・・・
多分、ジョーは戦災孤児なんやろな。
どっかからか逃げ出して来たのか、あるいは家も親も亡くして流離っていた時に「Dippermouth Blues」から聴こえた曲に引き留められたのか・・・

 あの時の定一さんの歌の持つ力はすごかったもんね。
こんなふうに一人の少年の心に「ひなたの道」を見せたなんて、
定一さん知らないだろうなぁ。
今も元気で岡山であの店にいて欲しいな。

 ジョーは、それはいつ頃のことかは知らなかったが
場所は進駐軍のクラブだと憶えていた。

『私ゃあ・・・私ゃあ・・・レコードでした。
岡山の喫茶店で聴いた・・・レコード。
小せぇ頃、何回か連れてかれました』るい
『誰に?』
『・・・・
ずっと・・・忘れとりました。
しゃあけど、サマーフェスティバルで大月さんのトランペット聴いて・・・
急によみがえりました』

 上の2人が気になってしょうがない平助さん(村田雄浩)。
ラムネを二人分買って来て覗きに行こうと・・(*≧m≦)
『邪魔したりなや!』と言いつつも和子さん(濱田マリ)も様子が知りたくてたまらん(笑
二人とも娘が初めてボーイフレンド連れて来たみたいや。

 るいの封じ込めていた記憶がジョーの穏やかな語りで次々と呼び覚まされる。
お母さんが持って来た進駐軍さんからもらったクリスマスプレゼントのお菓子・・
自分を見つめながら伝えた言葉・・・

『お母さん?』ジョー
『私の名前は父が付けたんじゃそうです』

『アメリカのルイ・アームストロングいう人から名前をもろたんじゃ。
ルイ・アームストロング?
トランペット吹きょうる人じゃ』安子


『やっぱりサッチモのルイやったんや』ジョー
『「ひなたの道を見つけて歩いていこうね、るい」
母は、そう言うたんです。
「On the sunny side of the street」を聴きながら・・・
せぇのに・・・せぇのに母は・・・私ゅう捨てました。
進駐軍さんと恋をして・・・
幼かった私ゅう置いて・・・アメリカへ行ってしもうた。
じゃから思い出しとうなかった。
優しかった頃の私だけを見てくりょおった頃の
母の笑顔を思い出しとうなかったんです』

『そうか。会いたいんやなぁ、お母さんに』ジョー
『な・・・何ゅう言よんですか?人の話ゅう聞きょおりました?

 いや、ジョーの『聞く力』と理解力、ハンパないと思う。
んが、『会いたい』という言葉に怒ったるいは、ジョーのシャツを外して
「生乾きのシャツ着て帰れ!」と(笑

 でも、扉の外でその会話を聞いていた平和夫婦がうまいこと入って来て
晩御飯に誘ってくれた。ジョーも素直に受けたで。

 テレビを前に食卓を囲む四人は家族みたいだった。
ジョーも家族の雰囲気が嬉しかったんやろなぁ。
そして平和ご夫婦も。娘ができたと思ったら婿まで。
4人全員にとって特別な時間になったはずや。

 二人だけならあのまま、またケンカ別れになっていたかもしれん。
でも、おっちゃんとおばちゃんのおかげでるいも素直になれたんや。
家族ならではのさりげないフォローとプッシュ(笑
るいも初めて味わったやろなぁ。

 食事を終えた後も・・・
『ほな、るいちゃん、そこまで送ったげ』
和子さん、グッジョブ!完璧や!

 花火をしている親子を見つめていたジョー。
二人はおなじ「寂しさ」を抱えてる。
そんなるいに風鈴を買って手渡したジョー。
嬉しさを噛みしめるように風鈴を見つめた後、ジョーの後を追いかけるるい。
そんなふたりがかわいくて、静かに寄り添う心がひなたを歩いているようで・・・

 この幸せが続いて欲しい!と思うんだけど、なんかヒヤヒヤする〜〜( ̄▽ ̄;)
まさかジョーも稔さんと同じようにどっか行っちゃうんじゃ・・・
そして子供を残していくんじゃ・・・
藤本さ〜ん・・頼むよーー!るいを幸せにしてやってよ〜〜!

 そして、るいの記憶・・・
るいは捨てられたんじゃない、るいが安子を捨てたんだよ・・・(´;ω;`)
優しかった安子の眼差しは思い出したのに、自分が親子の縁を断ち切ったことは封印しているんじゃろか・・・

 でも、人の記憶ってそういうものかもしれない。
(オダジョーの出演した映画『ゆれる』を思い出したよ)
るいからしたら、自分の入学式を忘れて外人さんと抱き合っていて、
その後、自分を置いて2人でアメリカに行った母だもんね。
(視聴者は見て知っているけど)安子の心の中は安子しか知らないし、
るいは誰からも説明受けてないんだから。

 それに『I hate you!』って酷い言葉を投げつけたけど、
親子だから許される、また会いにくるだろうと思っていたのかもしれない。
なのに安子はそれっきりいなくなってしまった。
生きて入れれないほど辛かったから。
るいにとっては自分を捨てた母なんだよなぁ・・・

 安子のためにも本当のことを思い出して欲しいし、自分は捨てられる子なんだと思っているるいに愛されていたんだと知って欲しいとも思う。
でも、あの時の真実を知ったら、るいはもっと自分を責めて苦しむとも思うし・・・
(ノД`)ハァ…・・・
どうしたらみんなで笑顔でひなたの道を歩けるんじゃろ・・

 1月11日(火)第49話

 お給料日後の休日、るいはレコード店に行って
「On the sunny side of the street」を買った。
レコードプレイヤーも買いたかったけど33,600円ナリ。今でもお高く思える値段だから、当時だと今の10倍ぐらいの感じかい?諦めよ・・と思っているるいを黙って見つめているジョーと、気づいてレコードを後ろに隠するい。

 この二人に言葉はいらないんだよね。
沈黙の意味を分かち合えると言うか・・・
稔さんと安子は英語という言葉で絆を確認しあっていたけど
るいとジョーは沈黙、そして音楽が二人を繋いでいる。

 で、「Night and Day」でレコードを聴くふたり。
るいは夢中でその世界に浸っとる。

 記憶を蘇らせる「On the sunny side of the street」・・・
あんなにるいは怯えていたのに。
それが今は自分でレコードを買って味わっとる。
おばちゃん、嬉しいよ(´;ω;`)
ジョーのトランペットの音がるいの冷え切った記憶を優しくあっためてくれたんや。

 土手を歩いていて子供たちが飛ばしたボールを投げ返した時、
るいは自然な笑顔になっていた。
力強くて相手を包みこんでくれるような、安子のような温かさのある。
本来のるいを取り戻してきている。

 ジョーはるいにジャズ関連の雑誌を貸してくれた。
引き込まれるように読むるい。
るいの世界がどんどん広がっていく・・・

 竹村クリーニング店の場面が、また違った風を感じさせ気持ちいい。
おっちゃんとおばちゃんのラジオを受けた、いつもの掛け合い。
近所の映画館の西山さん(笑福亭笑瓶)の呼びかけに明るく応えるるい。
ご近所さんみんながるいの家族みたいやね。

 新しくかかる映画のポスターを見たら・・・
桃剣さん(尾上菊之助)はさらに立派な貫禄。
そしてるいが大阪に来た頃には斬られ役だった松重豊さんは共演者として名前が載る役者になっとる!頑張ったなぁ・・・
「伴 虚無蔵」・・・変わった名前やな( ̄▽ ̄;)




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2022年01月07日

「カムカムエヴリバディ」 第10週 1962

 1月3日(月)第43話

 え〜〜ジャズ喫茶関連の皆さん、めでたくもタイトルバックで名前が表示されました(笑
「宇宙人」→ジョー(オダギリジョー)
「おしゃれな女」→ベリー(市川実日子)
「すかした男」→トミー(早乙女太一)

 さて、ジャズ喫茶「Night and Day」に迷い込んだるい(深津絵里)は
トランペットを吹いている宇宙人に遭遇。
びっくりしながらも、彼のトランペットの音色に惹きつけられるのでした。

 そしてジャズ喫茶の常連達の会話に巻き込まれるという・・・
ベリーにはジョーを狙ってると思われ絡まれるし( ̄▽ ̄;)
心の中でガンガンツッコミを入れるるいが楽しい。
きっと本来はそういう子なんやろな。

 片桐さん(風間俊介)とも親しくなれたら
気安く喋れたんやろか・・・δ(・ω・`)ウーン…
なんかもう、あのときめきは戻ってこないかもしれんなぁ・・

 ジョーと呼ばれていた宇宙人は、演奏を終えると
普通にるいの前の席に座りおしゃべり開始。
ジョーはクリーニング店でるいが名前を呼ばれたのを聞いて、すぐに「るい=ルイ・アームストロング」と理解した模様。
『サッチモのルイとちゃうの?』
名前がサッチモと同じ=ジャズ好き=それで店に来た と、解釈したようだが偶然なのだよ。

 そして宇宙人の服にいつも付いとるケチャップの謎が解明された!
白い服着とるのに、何も気にせんとケチャップたらしながらホットドック食べとる!
今日も早速ケチャップ付けとるし・・・

『これじゃったんか!
いっつもシャツのおんなじとこにちいとるケチャップ。
あぁ・・・ほっといたら染みになるのに・・・
洗いてぇ・・・今すぐ洗いてぇ・・・(るい心の叫び)』


 我慢できずジョーのシャツを回収。
ついでにお店の人の制服も預かって来たという商売上手なるいなのでした(笑

 ジョーの人柄がわかってきたぞ。
あのイライラポーズに見えた指の動きはいつも心の中でトランペット吹いてたからなんだね。そして普段は長嶋茂雄タイプ。思いつきでしゃべるし、集中すると他を見とらん(笑

 いいテンポの月曜日。
ジャズ喫茶場面のるいの驚きと、ポンポン出て来る心のツッコミ、ジョーとの噛み合わない会話、喧騒。
合間に挟まれる竹村夫妻(濱田マリ・村田雄浩)の、るいへの親心。

 そうして帰宅した頃には、るいの傷はどこかにいっていたのです。
ジョーのトランペットに癒されたんかのぅ♬

 1月4日(火)第44話

 さて、ジャズ喫茶「Night and Day」にクリーニング済衣類を届けたるいは、オーナーの小暮(近藤芳正)の厳重なチェックを経て継続契約を取り付けました。
そして、そこに住んでいるジョーにも洗濯物を届けに行き、彼の生活を垣間見たのでした。

『何じゃあ・・・変わった部屋じゃなあ。
トランペットを吹くことと、レコードを聴くこと。
それだけが目的みてぇな部屋じゃ』


 ジョーがあまりに雑にインスタントコーヒーを淹れようとするんで、思わず手を出してしまったるい・・・

『おじいちゃんが使ようったカップとおんなじぐれぇの大きさじゃ。
おじいちゃんは新しもの好きじゃったからなぁ。
インスタントコーヒーが出た時もすぐ飛びついて買うとったなあ・・・』


 雉真家での空白の10年が伝わってくる初めてのるいの回想。
やっぱり千吉さん(段田安則)は、るいのことかわいがってくれてたんだなぁ・・
きっとおじいちゃんと過ごす時間だけがるいの憩いになっていたんだろうね。
インスタントコーヒーが初めて雉真家に来た時にも千吉さんは嬉しそうに見せて、るいも素直に好奇心を表現して、おじいちゃんのために淹れてあげたんだろうなぁ。

 ジョーは、るいの淹れたコーヒーの美味しさに驚きながら飲んでいた。
この人、トランペット以外のことは全部適当にやってきたね?(笑
さらに・・・シャツに刺繍してある「宇宙人」にも気づいたのだが・・・

あっ・・・いや、そりゃあ・・・その・・・ただの記号です』るい
『記号?』ジョー
はい・・・
『僕の?』
はい・・・
『宇宙人が?』
・・・すみません・・
ええ?え〜!何か、かっこええなぁ!

『よかった・・・変わった感性の人で』

 (* ̄m ̄)プッ なんだろ〜
この2人、噛み合わないようでいて、すごく合っているような。
今までるいの心のツッコミと実際の発言ははっきり分離していたけれど、ジョーに対しては心の中も表に出る言葉も変わらない感じ。そしてジョーも素直(笑

 さらに「サッチモ」とは何者か判明。
るいは、ルイ・アームストロングの顔を初めて知ったぞ(笑

 そしてジョーの吹く「on the Sunny Side of the Street」を聴いているうちに・・・
どこかでこの曲を聴いたことがあると気づいた・・・
それは懐かしさなのか、悲しさなのか・・・遠い記憶・・

 でも、どこでだったかは憶えていなかったようです。
まだ小学校入る前だったからなぁ・・・
それに安子と一緒に聴いたはずだから記憶を封印しているのかも。

 ジョーの洗濯物を手に竹村クリーニングに帰ったるいを片桐(風間俊介)が待っていた。
店員として片桐に接する気丈なるいの後ろ姿、何か言いたそうだけど言えない片桐の様子から竹村夫妻は、この恋が終わったのだと察知した。片桐が帰った後、用事を作って二人はるいをひとりにしてくれた。

 風間君、やっぱりうまいねぇ・・・
あの時あんな表情を見せてしまった自分を後悔しているのも、でもそれが今の自分なんだと気づいた上で会いに来ているのもわかる。

 るいの目には涙が浮かんでいるようにも見えたが、堪えられたのはジョーのおかげかもしれん。預かってきた洗濯物、一枚一枚を手に取り確認していると、ジョーがどんなふうに過ごしているのかが見えてくる。彼のシャツの「宇宙人」と記した糸をほどき「ジョー」と刺繍したるい。もう彼は、謎の「宇宙人」ではなく、粗忽で、飲もうとするコーヒーさえこぼしてしまう、ルイ・アームストロングが大好きで、いつだってトランペットのことを考えている「ジョー」という男性になっている。

 いつのまにかるいの心の中を灯すように存在していたジョー・・・
そのるいの心の流れがすごく自然で、さすが藤本さんだとうならされる。

 安子(上白石萌音)にとってルイ・アームストロングは稔さん(松村北斗)が導いてくれた英語であり、未来と希望が込められた言葉(詞)だった。
るいはジョーの存在とともに心動かされる音楽として出会い、いずれ自分のルーツに辿りつくのだろうか。そして、そこに導いてくれるのは多分、ジョー。




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matakita821 at 18:19|PermalinkComments(4)