大谷亮平

2025年12月15日

「ぼくたちん家」最終回 この世に私に関係ないものなんてない



 さぁ、3人でギター工房のある長野へ。
ほたる(白鳥玉季)は緊張で目がイッちゃってるし、玄一(及川光博)は心配でソワソワ落ち着かない。策(手越祐也)だけが冷静。いてくれて良かったよ(笑

 工房長さん(井上肇)が、若いからとか女の子だからという理由でシャッター降ろす人じゃなくて良かった。定時制高校に通いながら働くことも受け入れてくれたし、ほたるも働きたい気持ちを確信し、しっかり伝えられた。

 前回ラストに森の中で荒ぶっていた少年は、
工房長さんの孫・和樹(柊木陽太)だった。
彼が怒っていたのは自分自身。
他の人達とは違う自分に対してだった。

 きっと昔の玄一や策みたいな居心地の悪さを感じているんだろうな。他の子と同じになれない自分にイラ立っているんだろうなと思ったら、やっぱりそうで、一人で悩んで苦しんでいた。

 帰り道、ほたるは道の駅で長野のキーホルダーを買った。
ともえ(麻生久美子)が買えなかった最後の一個が長野のだったもんね。
これも縁だね。

 ともえが警察に出頭する日、大家さん(坂井真紀)は力になってくれそうな松さん(土居志央梨)を呼んでくれた。二人を前に改めて横領の経緯と逃亡の理由を説明したともえだったが、話しながら自分の嘘に気づいていた。

「横領したのはお金の心配させない母親になりたかったから」
「逃げてたのは夢叶えるため」


「結局やめたかっただけ。
 母親も、経理の契約社員も。
 全部ぶっ壊して、全部やめたかっただけ。
 すいません。ホント、最低です」


 大家さんと松さんが、ちゃんと「最低です」と言ってくれて良かった。
最低だけど、二人にも覚えのあること。
社会や世間から求められている役柄を演じることに疲れて自由になりたい。それと逃亡がリンクしちゃったんだな。

「こうやって話せてたら良かったのかな」ともえ
「私ももっとおせっかいすれば良かった」大家


 そうだよね。誰かにこの鬱憤を話せていたら、聞いてもらえていたら、少しは違った選択もあったかもしれない。でも、それは長い旅を終えたともえと、忘れていた自分自身と再会できた大家さん、今のふたりだから言えること。過去の自分に後悔はあると思うけど、あの頃の自分もやっぱり自分なんだよね。

「もう・・・
取返しつかないかもしれないけど・・・
それでも壊しちゃったもの・・・
ちょっとづつ直していきたです」


 できるさ。
遅すぎることなんてない。
気づいた時が始まりの時さ。
いつだって始められる。



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matakita821 at 18:28|PermalinkComments(6)

2025年12月08日

「ぼくたちん家」第9話 前向きにあきらめます

 親なりすましについての事情聴取とほたるの児童相談所行きの件は、泥棒で本当の、元父親の市ヶ谷仁(光石研)が松さん(土居志央梨)に見つかったことで不問となった。

 「よく見るとお父さんでした」ってアレで納得してくれたのもスゴイけど(笑
松さんが言葉の裏を追求する人じゃなくて良かったよ(笑

 で、松さんが帰った後、みんなで仁からスーツケースを取り戻そうとする訳だが、コレが死んでも離さない勢い。

「でっかい車に、嫁と娘、
ジジババとでっかい犬と一緒に海!
サングラス、パッと外してカッコつける!
これが・・男の幸せ!
これで今度こそ、ちゃんと男になるんだよぅ!」


 いやいやいやいや・・・
自分で稼いだ金でやったらカッコいいかもだけど、
盗んだ金!しかも元妻が横領した金を盗んだやつだからね。
かっちょ悪いったらありゃしない ( ̄▽ ̄;)

 しかし「北風と太陽」じゃないけど、寝る場所(テント)とストーブ、食べものを用意してあげる大家さん(坂井真紀)。こういう何の見返りも求めない、普通の善意がじわじわとこの意固地な男の心に沁みていくのさ。

 玄一たち家族の楽しそうな姿を窓から覗く仁ったら、まるで「マッチ売りの少女」。でも仁が求めているものとは違うんだよね?


 大家さんを始めとする井の頭アパート住人の、アレではあるけれど一致団結した姿に対して、正論を言っちゃう自分のおもしろくなさに悲しくなってしまった亮太(井之脇海)は玄一(及川光博)の「落ち込んでいる時は生きものを見るといいですよ」というアドバイスに従って「杉の森動植物園」へ。

 亮太って素直なんだよね。
でも心にあそびがないっていうか・・・( ̄▽ ̄;)

「何で生きもの見るといいんですか?落ち込んだ時」亮太
「みんな好き勝手に生きてて、元気もらえるから?
走り回ってる子もいたら、
じっとしている子もいるし、
みんなと一緒にいる子もいれば、
ひとりで遊んでる子もいて。
どんな子もみんなかわいくて」玄一
「波多野さんも好き勝手に生きてますよね。
どうすれば好き勝手できるんだろう・・」


 玄一も好き勝手に生きている訳ではないと思うが・・
策(手越祐也)と出会えて、心に弾みがつき、自分を認めることやチャレンジできること、自分に許せることが増えているのかも。

 自分がどうしたいのかもわからないという亮太に、
玄一は「自分をよく見てみること」を提案。

 人から見た自分、自分がなりたい自分、本当の自分・・・
カフェで自画像を描いてみた亮太は、やっと自分の求めている自分がわかった。

「そっか・・・
外したかったんだ(指輪)・・ずっと」


 自分を守るためにつけた指輪だったけど、いつのまにかその指輪が世間の目を気にして偽った自分そのものになっていた。あるがままに自分を取り戻したい、そう思えたのかな。

 さて、玄一と策の家探しは続いております。
二人が求める理想の家は・・・

「俺たちの恋愛にも意味があるって証明してくれるような。
かすがいになってくれるような家。
『恋と革命』の家」玄一


 よくわかんないけど築年数とか条件聞いたら、結構難しそうだぞ。
でもどれも諦めたくないんだよね?


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matakita821 at 18:00|PermalinkComments(2)

2025年12月01日

「ぼくたちん家」第8話 翼をください

『もしもし、お母さん、私ね・・・
段ボールでギター作ってみたんだけど、
何かヘンテコで。
これ、ギターなのかギターじゃないのか、
よく分かんなくて。

ギターとギターじゃないの間とか、
家族と家族じゃないの間とか、
親と親じゃないの間とか、
名前がついてないものっていっぱいあるけど、
そういうの、
名前が付いてるものと同じぐらい
大事にしてもいいよね』


 その間にあるたくさんの名まえのついていないもの(理解できないもの、わからないもの含む)の中には、いろんな人の顔や、生き方や、思いが数限りなくつまっている。たとえ名前がついていなくても確かに存在するんだよね。


 さて、振り返ってみましょう。
玄一(及川光博)捕まっちゃった!と思ったら、お亀さんが見つかったので早く会わせてあげようという松さん(土居志央梨)の配慮でパトカー移動だった。
というのは表向きで松さん、玄一の名前を確認したかった模様。
で、即刻芸名なんちゃらは嘘だとバレた。
さらに松さんはほたる(白鳥玉季)が玄一に脅迫されているという疑惑の元「井の頭アパート」再訪。

 関所となってくれたのが大家さん(坂井真紀)。
松さんに事情を伝え(「はい」と「はいえ」を絶妙に使い分け)、うまいことコントロールしてくれた。

「まずは、ちゃんと見るところからでしょ」
「ちゃんと見て欲しいの。
見てたらわかると思うから」


 大家さん、最近お召し物も明るく楽しい感じになっていいよね〜
絵を描いているからか色彩的にも遊んでいる感じ。
そして松さん、意外と素直。
大家さんに言われた通り、玄一周辺をしっかり見つめております。
(この事は大家さんが玄一以外には告知)

 ず〜っと張り込みを続ける松さん(with 協力態勢で密着の大家さん)だったが、そもそも玄一はただの人がいいだけのおじさんなので、付け入る隙なし。それでも玄一周りの事情は見えてきたみたい。玄一の関係者に会い、話を聞いていくうちに自分の常識や思いこみを見つめ直す松さん。

「ほら、どう?ちゃんと見て分かったでしょ?」大家
「なんか普通でした・・・」松
「ねっ!」
「でもわかりません」
「えっ?」
さっぱり。
見てるだけじゃわからないことあると思うんです」


 その後、学校の策を尋ね、ニセパパに協力していたことを確認した松さんは、教師として間違っていると正論をぶつけとった。

「でも、どうするのが正しい先生なんですかね?」
「作田先生はどうして教師になろうと思ったんですか?」


 策はわからないことを知るのは面白いと教えてくれた理科の先生がいたことを伝えた後、こんなことも言っとった。

「レパートリーがあった方がいいな・・と。
学校嫌いな先生とか、勉強苦手な先生とか、
教室居心地悪いと思っている先生とか、
ゲイの先生とか・・・」


 すごく面白い発想だよね。
私は選択が許されない感じで育ったから、今はどんな場面でも選択肢を必ず用意してしまう。子供が多くの時間を共に過ごす身近な大人てある先生が、こんなふうに選択肢を用意してくれたら、ホッとするし救われると思うな〜。

 一方、公正証書作成の準備として共同生活を始め、お互いの習慣や嗜好を公表しあう玄一と策(手越祐也)。すぐに「おじさん」であることや「年上」であることや「収入差」を気にして譲歩したり卑下したりする玄一を叱る策。その掛け合いがめっちゃ楽しい。及川さんも手越さんもノッテるって感じ。


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matakita821 at 18:49|PermalinkComments(0)

2025年11月25日

「ぼくたちん家」第7話 ハッピーエンドまであと3歩

 ええぇーーーーー?!
玄一、捕まっちゃった・・・
そんな〜ウソついただけで罪になるのーーー?


 さて、振り返ってみましょう。
まずは、「杉の森動植物園」の栗田さん(久保田磨希)のお言葉から。

「生きてるってことは、
いつ死んでもおかしくないってことだから」


 そうなんだよね。
生きてるってそういうことだ。必ず別れはくる。

 玄一(及川光博)と策(手越祐也)の状況は一気に進行。
策主導の元、今後のスケジュールが発表されました。
付き合う→家を買う→パートナーシップ申請→両親に紹介。
嬉しいけれど嬉しすぎて信じられず何度も何度も確認する玄一(笑

 そんな時、北海道から玄一(及川光博)の母・千代子(由紀さおり)が上京。
現在ハマっているBL漫画『ハッピーエンドまであと三歩』の作家先生のサイン会があるそうな。それと病院の診察。実は地元の病院で余命四ヶ月と宣告されたらしい。

 明るくほがらか、『チョッちゃん』の母・みささんを彷彿とさせるようなほのぼの母さん。病名は言っていなかったけど、死期が近づいているとは思えないほど元気。年が年だから覚悟はしていたという玄一だけど、内心戸惑っとる。

 突然亡くなってしまったイノシシの世話をしていた栗田さんに聞いてみた。

「イノシシが死ぬってわかってたら、
何してあげたかったですか?」
「うーーーん・・・
いっぱい撫でたり、笑ってみせてあげたり、
歌とかダンスとか?
言葉だと伝わらないでしょ。
だから、どーにかしてありがとね〜って」


 お別れの仕方・・・
死を意識することで見えてくる「今」。
送る方も送られる方も、人それぞれなんだろうけど。
せめて感謝の気持ちだけでも伝えたい、生きていてくれてありがとうと伝えたい。

 そんな中、パートナーシップ申請の仕方や住宅購入などの段取りを教えてもらうために玄一たちは鯉登君(大谷亮平)とそのパートナー・亮悟(kemio)を訪問。ほたる(白鳥玉季)も付いてきたぞ。

 てか、書類が多すぎるし大変すぎる。
男女の婚姻届けなら簡単なのに、こんなにもたくさんの書類が必要でお金もかかるとは。なんとかならんのかい・・・異性婚だろうと同性婚だろうと状況は変わらんのにね。別れる人はすぐに別れるし、添い遂げる人は添い遂げる。

 んが、説明してくれている途中でゆで卵問題でケンカ勃発。

「僕とゆで卵、どっちが大事なわけ?!」亮悟
「・・・・・・・・・・どっちも」鯉登


 いやいやいやいや、鯉登君よーー
ここは内心どう思っていようが「君に決まってる」一択でしょうが〜
そして即答ね!( ̄▽ ̄;)
亮悟君、怒って出てっちゃった。
(その後、祈りが通じて帰宅→仲直り→


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matakita821 at 18:28|PermalinkComments(0)

2025年11月17日

「ぼくたちん家」第6話 両想いってことで、いいですか?

「お母さんのこと、
嫌いになった方がいいんですかね。
お金盗んでるし。
戻って来たと思ったら、またどっか行くし。
ひどいですよね。

でも好きなところもあって、
やっぱり嫌いなところもあって、
自分が怒っているのか、悲しいのかとかも
よくわかんなくて、
引き留めた方が良かったとかも全然・・。
お母さんの気持ちとかも全然・・。
もう・・・全然分かんない・・」

「わかんなくてもいいよ。
好きとか嫌いとかも決めなくていいと思う。
焦らなくていいよ」玄一

「波多野さん・・・今、何歳でしたっけ?」
「50だけど」
「楽しいですか?50歳」
「うん。楽しいよ」
「ウソだ。
私が50歳になる頃には辛くて死んじゃってるかも。
今だって、こんなにつらいのに」
「いや、ウソじゃないよ。
年取っていいこともあるし」


 膝に痛みで雨降るかわかるし、
豆苗の成長に感動できるし、
小さい頃嫌いだったものが大好きになったし、
苦手なものが減って、好きなものが増えている気がする。

 そう、50歳になっても心はときめくし、
好きな人はできるし、
両思いにもなれるし、
夢も持てる。

 50歳まで生きたから、初恋の人に再会できたし、
傷つけたことを謝ることもできたし、あの頃の真実を知ることができた。

 私も10代の頃、辛かった。
早くおばあちゃんになりたいと思っていた。
それなのに年取った自分が想像できなかった。

 ほたる(白鳥玉季)もそうなんだろうな。
50歳なんてはるかかなたにあるような気がして、生きていける気がしないかもだけど、50歳が楽しいと思って生きているおじさんが隣にいる。笑っちゃうほど小さなことに幸せを感じ、穏やかに気負うことない笑顔で。それはやっぱりちょっと嬉しくてホッとすることで。じゃあ、自分も頑張ってみようかな・・自分が50歳になった時、このおじさんみたいに「楽しい」と思えているか確認してみたい・・・なんて思ったかな。50歳の自分に会えるのが楽しみって思えたかな。


 70歳の誕生日を祝ってもらっているヤギのコハルさん。
自分が少年の頃の藤沢くん(川口凉旺)を救っていたなんて、もちろん知らない。同じように玄一と交わした会話は、ほたるにとっても玄一にとっても流れていく時間のほんの一コマ。いつか何十年か後に、あぁ、あの時だったんだなと優しい気持ちで思い出すもんなのかな。

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matakita821 at 17:47|PermalinkComments(0)

2025年11月10日

「ぼくたちん家」第5話 私がもらえなかったお金、3226万1570円

『絶望   してるけど
とにかくめちゃめちゃ先  には
よくなってる  はずだから
生きる     しかない』

     がんばりましょう

 同じ社員なのに男性社員とは隔てられ、「女の子」として男性に尽くす立ち場を強いられたため会社を辞めた井の頭さん(坂井真紀)。

 「めんどうくさくない女」を演じ続けた結果、契約更新はしてもらえていたが、新人男性契約社員が「15分のやる気」で正社員になったのを知り、ナメられ続けていた自分に気づき、
『私が契約社員だからもらえないお金、
私が女だからもらえなかったお金、
私のお金』
として3226万1570円を横領したともえ(麻生久美子)。

 婚姻届けも出せず、ゲイであることを公言できず、恋心も隠し通し、干渉を避けるためにダミーの結婚指輪で防御する亮太(井之脇海)や玄一(及川光博)や策(手越祐也)。

「もったいなくない?
もう数年後とかにはいらなくなるでしょ?
ダミーの結婚指輪なんか」策
「あぁ・・そういう時代が!」玄一
「・・・・そんな早く来る?」亮太
「ん〜〜わかんないけど」策
「いつかはきますよ!絶対」玄一
「だといいけど・・」亮太


 自分自身を守るためには我慢するか逃げるか、犯罪に走るかゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ しかなかったが、自分を変えずとも自分らしくあり続けることで少しづつ世界を変えられるのかもしれない。

 デカパフェもひとりでは食べきれなかったけど、3人なら完食。
ナメられたくないカッコいいと言われたくてMSを買うことにしたまどか(渋谷凪咲)。この世界に向き合うために、今の自分のままで、自分で自分を誇れるバージョンアップで行く。こういう戦い方もアリだね。

「まぁ、本当でもたどりつけないことないんじゃない?」井の頭
「うん、歩けば」ともえ
「そうそう、歩き続けたら」井の頭
「歩き続けられたら、ですけどね」まどか


 待つだけでは『求める未来』はやってこない。
その未来を信じて、手を取り合いながら、自分らしく歩き続ければ、いつか必ず。
『よくなってる はず』


 って、井の頭さんが覗いていたポストって自分ん家のだったんだね〜
ほたるのポスト勝手に開けてると思っちゃったよ。
玄一たちの写真撮ってるのも怪しいと思っちゃったし。
ごめんよ〜疑り深いアタイを許して〜

 やっぱり井の頭さんは、いい人だったゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
ともえが横領した理由を受け止めつつ、人生の先輩として、しっかり伝えるべきことは伝えてくれた。

「私なら絶対に(子供を)置いていかない。
逃げるにしても連れていく。
しっかりした子だと思う。
普通に元気なように見える。
だけど一番大切な人に裏切られる経験を
子供にさせちゃいけない。
お金を置いてってでもなんでも」


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matakita821 at 18:13|PermalinkComments(0)