北乃きい

2025年05月21日

「しあわせは食べて寝て待て」第8話

「世界で一番おいしいご飯って
きっと、こういう普段食べている
ふつうのご飯なんですよね」さとこ


 そうだよね。
特別な料理ももちろん嬉しいけれど、もしかしたら死ぬ前に思い出す食卓って、普段のなにげない朝ごはんや台所で立って食べたお茶漬けだったりするのかも。

 それは重ねていく日常、「いつもの(変わらない)毎日」の尊さを
みんなわかっているからなのかな。

 ただ『美味しい』『美味しいね』と言い合える時間の幸せ。
それでも、この時間も永遠ではない。
すべては変わっていく。

 司は、もう団地には戻って来ないかもしれない。
あるいは、ふらっと帰ってくることがあるのかもしれない。

 でも、今は司のいないおいしい時間を楽しもう。

「さぁ、小豆粥食べましょう♬」鈴
「はい」さとこ


 立ち上がる湯気、香り、彩、あったかくて柔らかくて・・・。
この瞬間の幸せを味わいつくそう。



 突然現れた鈴さん(加賀まりこ)の娘・透子さん(池津祥子)。

「母が部屋を差し上げると言ったそうで・・・
私、何も聞いてなくて」透子


 そんな責める口調で言われてもねぇ・・・( ̄▽ ̄;)
勝手に団地の理事長呼んでるし〜

 ちょっと前まで維持費がかかるからいらないと言っていたのに、知り合いから持て余していた団地の部屋が建替えになり、追加費用なしに住めたという話を聞いたもんだから、それなら!ってなった模様。

 でも、それは15年ぐらい前の話で今は工事費が高騰しているので、この団地建替え後にそのまま住むとなったら、追加費用2千万ぐらいかかると理事長が説明したら、すぐに引き下がったワ。おまけに帰り際に鈴さんのことを頼んでいくという・・・

 勝手な娘だのぅ・・・( ̄▽ ̄;)
せっかく八つ頭君(西山潤)とりくさん(北乃きい)の見送りに行くところだったのに。笑顔で送ってあげたかったよね。

 ま、司(宮沢氷魚)が言っていたように遊びに行けばいっか。
心機一転、髪もカットして、表情も柔らかく明るくなった八つ頭君。
そして離れることになって、りくさんも家族に感じていた葛藤から解放されたかな。



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matakita821 at 18:26|PermalinkComments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年05月14日

「しあわせは食べて寝て待て」第7話

「やっと出ていける。
・・・・・・出ていけたら・・
絶対帰ってくるもんかって
思ってたんですけど・・・・」弓ちゃん
「うん・・」さとこ
「けど・・・」


 「行ってきます」と言ってバスに乗り込んだ弓ちゃん。
出ていけることになって初めて、自分が育ったこの団地、あの部屋、そして家族のことを受け入れることができたのかな。

 弓ちゃん(中山ひなの)の合格と旅立ち。
多分、弓ちゃんは家族よりも早く合格をさとこ(桜井ユキ)に知らせたと思う。「さとこ」という場所に出会えたおかげで家と学校で息が詰まりそうだった弓ちゃんは、生き続けることができた。そして自分の「次(未来)」を考えることもできたんだと思う。

 座ったらもう、前だけを見ていた。
旅立てる場所があるから進んでいける。
その覚悟が伝わってくる横顔だった。
さとこは弓ちゃんの「起点」になれたんじゃないのかな。



 すっかり団地の皆様に馴染んでいるさとこ。
外でお茶をしている鈴さん(加賀まりこ)達に合流。
そして今日も今日とて、そんなお仲間の一人から台所の水漏れ修理を頼まれる司(宮沢氷魚)。

 こういう歴史ある団地に住んでいると若いもんはどうしたって
使われるのかしらね〜( ̄▽ ̄;)
年配の方が多いから知らない業者を家に入れるのも不安だろうし、司なら無料だしな〜

 さて、その帰り、さとこは鈴さんから今使っている部屋をあげると言われた。
昔、300万で購入したので、さとこの支払う家賃が300万に達したら、そのまま譲渡してくれるというのさ〜

 ありがたいけどさ、簡単に返事はできないよね。
一生ここに住むかどうかわからんしさ〜言うたらなんだけど譲渡には鈴さんの安否確認も含まれていると思われ・・・ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ それに贈与税発生するんじゃ?

 おりしも団地では12年に一度の大規模修繕計画が出ており、次の12年後は修繕じゃなくて建替えになるじゃろと推定されておる。その時に同じ場所に住める保証はない。

「いろんな面倒なことを引き受けてでも
ここに住みたいと思えるかどうか・・・」司
「そうでないと、お部屋は頂けませんね」さとこ
「・・・・僕には無理だなぁ・・」


 まだ司には居場所を定めることが、重しのように感じられるのかな。
でも正直な気持ちだと思う。



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matakita821 at 17:16|PermalinkComments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年05月07日

「しあわせは食べて寝て待て」第6話

「私だって今の団地暮らしは好きだし
鈴さんと一緒にいたいですよ・・・
・・・・・・それでも、
何かに挑戦できる自分でありたかったんです」


 新たな希望を見つけたと思えた移住計画。
でも寒くなっただけで体調を崩してしまう自分にはやっぱり無理なのか・・・
不調のせいもあり自信を失い、落ち込んで、ご飯を作る気にもなれずにいたさとこ(桜井ユキ)に届いたプレゼント。

 鈴さん(加賀まりこ)の冬用新作スカートと温泉の素、そしてさとこがずっと買えずにいた金柑。
金柑の甘露煮を作って、その色と香りと美味しさに力をもらい、温泉に入った気分になって・・・さとこは弓ちゃんを励ませるほど元気になった。

 つぶやきを聞いていた司(宮沢氷魚)と鈴さんの優しさと思いやりが形になったものに慰められ癒されたさとこ(桜井ユキ)。すぐにお礼をしようとするさとこを気遣い、ドアの横には『お礼お断り』の紙が。そんなひとつひとつがさとこの心と身体をあっためてくれる。

 あったまったら・・・ゆっくりと未来のことを考えたらいいよ。


 てか、さとこがスーパーで知り合った女性と八つ頭君(西山潤)があんなふうになるなんてね〜ビックリ。
ホント「人生何があるかわかりませんね」だワ ( ̄▽ ̄;)

 彼女の名は反橋りくさん(北乃きい)。
一人暮らしをしていたんだが、父親が亡くなったため母と弟のために団地に戻ってきた。

 コレさ、いつもりくさんが食事の準備とかしているのかな。
弟は働いているのか知らんけど、彼と交代制にできないのかね。
「ベジタリアン」の認識はあるが、母と弟と一緒に食事を摂っているため彼らの好み優先になっている模様。

「『食べるものは手作りでなきゃダメ』とか、
『男の子だからお肉をたくさん食べさせなきゃ』とか、
そういう母のこだわりのために食事を作るのが、
時々、我慢できなくなってしまって・・・

でも、そんなこと言ったら、
『何のために団地に戻ったの?』って
言われそうで。

最初は自分だけが好きなものを食べればいいって
思ってたんです。
でも、そういうことじゃなくて、
最近お肉を料理するのも買うのも
辛くなってしまって・・」


 りくさん自身の「食べること」が、ないがしろにされているというか、
食べることって生活の中ですごく大きなことだから、
その大切にしたいことをずっと我慢せにゃならんって辛いよね。

 メニューを考えるのも、買い物をするのも、作るのも、けっこう労力いるしさ。
フルタイムで働いてクッタクタなのに、一人なら適当に済ませられるのに、きちんと作って提供しなければならない。しかもそれが自分は食べたくないものだと、苦痛でしかないよ。

 『手作り』とか『肉じゃなきゃ』って、そういうこだわりもっている人が作ればいいと思うんだけど( ̄▽ ̄;) お母さんも娘のこと気遣ってあげてよ〜
それにコンビニ弁当でもいいじゃんかーー
それがダメならせめてスーパーの総菜で許してよ〜
てか、自分で買ってきて〜〜



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matakita821 at 16:52|PermalinkComments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加