かとうかずこ
2017年08月07日
「おそろし 三島屋変調百物語」 第一夜 曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
いや〜再放送を待っておりましたョ〜
これは2014年にBSプレミアムで放送されたドラマで、記事は最終回分しか
書いていないのですが大好きな世界でした。
恐ろしくて妖しくて美しくて悲しくて。
そして『語り』によって生まれる異空間の新鮮さ。
怪談的なアレなんだろうけど時代を超えて訴えかけてくる人間ドラマでもありました。
確か当時、このドラマがあることを知らなくて一回目の10分ぐらい見逃したんで
記事書いてなかったのよね。
でもすぐに引き込まれて毎回見ていたのに最終回しか書かなかったことを後悔したんだよな〜
で、いい機会なんで再放送ものではありますが記事を書いていきたいと思います。
HPはこちら
さて、江戸時代・・・神田筋違先三島町にある袋ものの店・三島屋、
主人の伊兵衛(佐野史郎)と内儀・お民(かとうかず子)の元に
姪っ子のおちか(波瑠)がやってくる。
川崎宿の旅籠・丸千の一人娘のおちかはある事情があり、地元を離れ
三島屋で奉公させてもらうつもりだったのさ〜。
なにやら斧を手にした男に追いかけられる悪夢に悩まされているおちか。
美しいがその顔には悲しみと恐怖が張り付き背後には消せない闇がある。
温かく迎えてくれた伊兵衛とお民さんにほっとするよ。
そして、いい意味で下世話な雰囲気がある女中頭のおしまさん(宮崎美子)、
この三人がこの世(日常)におちかを繋ぎ止めてくれそうだね。
おちかが着いた翌朝、三島屋の庭に曼珠沙華が咲いた。
夜の闇の中にあったその蕾は、まるで血の付いた手が土の中から差し出されているようだった。
不吉なものとして嫌われる彼岸花。
番頭の八十助とおしまは刈り取ってしまおうとしたんだけど、
「縁あって我が家の庭先に咲いたんだから」と伊兵衛が止めたんでそのままに。
人々から忌み嫌われる曼珠沙華・・・
おちかは自分とその花を重ねていた。
「あの花の肩身の狭さは今の私と同じです。
刈られてしまわなくて良かった・・・」
そんなふうに始まった一日。
おちかは急用で留守にした伊兵衛とお民の代わりにお客様のお相手を務めることになった。
相手は伊兵衛の囲碁仲間・材木問屋松田屋藤兵衛(豊原功補)。
緊張しながら向き合うおちかに優しく声をかけてくれる藤兵衛だったが
庭の曼珠沙華を見た途端に顔色が変わり発作を起こし苦しみ始めた。
「私はあの花が恐ろしいのです・・・
恐ろしくて恐ろしくてたまらないのです・・」
水を飲み落ち着いた藤兵衛はその理由を話始めた。
「商いの算盤勘定もひととき忘れて、黒白の合戦に興じようとお訪ねした先で
覚えず曼珠沙華の花に会い、そこにあなたのようなお嬢さんが居合わせたことは
きっと何かのしるしでございましょう。
何か・・御仏に諭されているような・・・
永い年月、胸に隠し持ったどす黒いものを吐き出す潮時が来たと。
おちかさん・・・小商人の昔語りにお付き合いくださいますか?」
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これは2014年にBSプレミアムで放送されたドラマで、記事は最終回分しか
書いていないのですが大好きな世界でした。
恐ろしくて妖しくて美しくて悲しくて。
そして『語り』によって生まれる異空間の新鮮さ。
怪談的なアレなんだろうけど時代を超えて訴えかけてくる人間ドラマでもありました。
確か当時、このドラマがあることを知らなくて一回目の10分ぐらい見逃したんで
記事書いてなかったのよね。
でもすぐに引き込まれて毎回見ていたのに最終回しか書かなかったことを後悔したんだよな〜
で、いい機会なんで再放送ものではありますが記事を書いていきたいと思います。
HPはこちら
さて、江戸時代・・・神田筋違先三島町にある袋ものの店・三島屋、
主人の伊兵衛(佐野史郎)と内儀・お民(かとうかず子)の元に
姪っ子のおちか(波瑠)がやってくる。
川崎宿の旅籠・丸千の一人娘のおちかはある事情があり、地元を離れ
三島屋で奉公させてもらうつもりだったのさ〜。
なにやら斧を手にした男に追いかけられる悪夢に悩まされているおちか。
美しいがその顔には悲しみと恐怖が張り付き背後には消せない闇がある。
温かく迎えてくれた伊兵衛とお民さんにほっとするよ。
そして、いい意味で下世話な雰囲気がある女中頭のおしまさん(宮崎美子)、
この三人がこの世(日常)におちかを繋ぎ止めてくれそうだね。
おちかが着いた翌朝、三島屋の庭に曼珠沙華が咲いた。
夜の闇の中にあったその蕾は、まるで血の付いた手が土の中から差し出されているようだった。
不吉なものとして嫌われる彼岸花。
番頭の八十助とおしまは刈り取ってしまおうとしたんだけど、
「縁あって我が家の庭先に咲いたんだから」と伊兵衛が止めたんでそのままに。
人々から忌み嫌われる曼珠沙華・・・
おちかは自分とその花を重ねていた。
「あの花の肩身の狭さは今の私と同じです。
刈られてしまわなくて良かった・・・」
そんなふうに始まった一日。
おちかは急用で留守にした伊兵衛とお民の代わりにお客様のお相手を務めることになった。
相手は伊兵衛の囲碁仲間・材木問屋松田屋藤兵衛(豊原功補)。
緊張しながら向き合うおちかに優しく声をかけてくれる藤兵衛だったが
庭の曼珠沙華を見た途端に顔色が変わり発作を起こし苦しみ始めた。
「私はあの花が恐ろしいのです・・・
恐ろしくて恐ろしくてたまらないのです・・」
水を飲み落ち着いた藤兵衛はその理由を話始めた。
「商いの算盤勘定もひととき忘れて、黒白の合戦に興じようとお訪ねした先で
覚えず曼珠沙華の花に会い、そこにあなたのようなお嬢さんが居合わせたことは
きっと何かのしるしでございましょう。
何か・・御仏に諭されているような・・・
永い年月、胸に隠し持ったどす黒いものを吐き出す潮時が来たと。
おちかさん・・・小商人の昔語りにお付き合いくださいますか?」
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matakita821 at 23:30|Permalink│Comments(0)