「しあわせは食べて寝て待て」

2025年05月14日

「しあわせは食べて寝て待て」第7話

「やっと出ていける。
・・・・・・出ていけたら・・
絶対帰ってくるもんかって
思ってたんですけど・・・・」弓ちゃん
「うん・・」さとこ
「けど・・・」


 「行ってきます」と言ってバスに乗り込んだ弓ちゃん。
出ていけることになって初めて、自分が育ったこの団地、あの部屋、そして家族のことを受け入れることができたのかな。

 弓ちゃん(中山ひなの)の合格と旅立ち。
多分、弓ちゃんは家族よりも早く合格をさとこ(桜井ユキ)に知らせたと思う。「さとこ」という場所に出会えたおかげで家と学校で息が詰まりそうだった弓ちゃんは、生き続けることができた。そして自分の「次(未来)」を考えることもできたんだと思う。

 座ったらもう、前だけを見ていた。
旅立てる場所があるから進んでいける。
その覚悟が伝わってくる横顔だった。
さとこは弓ちゃんの「起点」になれたんじゃないのかな。



 すっかり団地の皆様に馴染んでいるさとこ。
外でお茶をしている鈴さん(加賀まりこ)達に合流。
そして今日も今日とて、そんなお仲間の一人から台所の水漏れ修理を頼まれる司(宮沢氷魚)。

 こういう歴史ある団地に住んでいると若いもんはどうしたって
使われるのかしらね〜( ̄▽ ̄;)
年配の方が多いから知らない業者を家に入れるのも不安だろうし、司なら無料だしな〜

 さて、その帰り、さとこは鈴さんから今使っている部屋をあげると言われた。
昔、300万で購入したので、さとこの支払う家賃が300万に達したら、そのまま譲渡してくれるというのさ〜

 ありがたいけどさ、簡単に返事はできないよね。
一生ここに住むかどうかわからんしさ〜言うたらなんだけど譲渡には鈴さんの安否確認も含まれていると思われ・・・ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ それに贈与税発生するんじゃ?

 おりしも団地では12年に一度の大規模修繕計画が出ており、次の12年後は修繕じゃなくて建替えになるじゃろと推定されておる。その時に同じ場所に住める保証はない。

「いろんな面倒なことを引き受けてでも
ここに住みたいと思えるかどうか・・・」司
「そうでないと、お部屋は頂けませんね」さとこ
「・・・・僕には無理だなぁ・・」


 まだ司には居場所を定めることが、重しのように感じられるのかな。
でも正直な気持ちだと思う。



続きを読む

matakita821 at 17:16|PermalinkComments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年05月07日

「しあわせは食べて寝て待て」第6話

「私だって今の団地暮らしは好きだし
鈴さんと一緒にいたいですよ・・・
・・・・・・それでも、
何かに挑戦できる自分でありたかったんです」


 新たな希望を見つけたと思えた移住計画。
でも寒くなっただけで体調を崩してしまう自分にはやっぱり無理なのか・・・
不調のせいもあり自信を失い、落ち込んで、ご飯を作る気にもなれずにいたさとこ(桜井ユキ)に届いたプレゼント。

 鈴さん(加賀まりこ)の冬用新作スカートと温泉の素、そしてさとこがずっと買えずにいた金柑。
金柑の甘露煮を作って、その色と香りと美味しさに力をもらい、温泉に入った気分になって・・・さとこは弓ちゃんを励ませるほど元気になった。

 つぶやきを聞いていた司(宮沢氷魚)と鈴さんの優しさと思いやりが形になったものに慰められ癒されたさとこ(桜井ユキ)。すぐにお礼をしようとするさとこを気遣い、ドアの横には『お礼お断り』の紙が。そんなひとつひとつがさとこの心と身体をあっためてくれる。

 あったまったら・・・ゆっくりと未来のことを考えたらいいよ。


 てか、さとこがスーパーで知り合った女性と八つ頭君(西山潤)があんなふうになるなんてね〜ビックリ。
ホント「人生何があるかわかりませんね」だワ ( ̄▽ ̄;)

 彼女の名は反橋りくさん(北乃きい)。
一人暮らしをしていたんだが、父親が亡くなったため母と弟のために団地に戻ってきた。

 コレさ、いつもりくさんが食事の準備とかしているのかな。
弟は働いているのか知らんけど、彼と交代制にできないのかね。
「ベジタリアン」の認識はあるが、母と弟と一緒に食事を摂っているため彼らの好み優先になっている模様。

「『食べるものは手作りでなきゃダメ』とか、
『男の子だからお肉をたくさん食べさせなきゃ』とか、
そういう母のこだわりのために食事を作るのが、
時々、我慢できなくなってしまって・・・

でも、そんなこと言ったら、
『何のために団地に戻ったの?』って
言われそうで。

最初は自分だけが好きなものを食べればいいって
思ってたんです。
でも、そういうことじゃなくて、
最近お肉を料理するのも買うのも
辛くなってしまって・・」


 りくさん自身の「食べること」が、ないがしろにされているというか、
食べることって生活の中ですごく大きなことだから、
その大切にしたいことをずっと我慢せにゃならんって辛いよね。

 メニューを考えるのも、買い物をするのも、作るのも、けっこう労力いるしさ。
フルタイムで働いてクッタクタなのに、一人なら適当に済ませられるのに、きちんと作って提供しなければならない。しかもそれが自分は食べたくないものだと、苦痛でしかないよ。

 『手作り』とか『肉じゃなきゃ』って、そういうこだわりもっている人が作ればいいと思うんだけど( ̄▽ ̄;) お母さんも娘のこと気遣ってあげてよ〜
それにコンビニ弁当でもいいじゃんかーー
それがダメならせめてスーパーの総菜で許してよ〜
てか、自分で買ってきて〜〜



続きを読む

matakita821 at 16:52|PermalinkComments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年04月30日

「しあわせは食べて寝て待て」第5話

「似てるんでしょうね。親子だから」司
「ううん。あなたはあなた。
気に病むことないわ。
・・・・・・干し柿食べる?
甘いものはね、気持ちをほぐしてくれるの。
柿って身体を冷やすって言うじゃない?
でもね、お日様に干すと変わるの。
・・・・はい!」
「・・・・・」
「あなたもここでしばらくお日様に干されたら、
塩梅よくなるんじゃないかしら?」鈴


 母と自分を捨てて蒸発した父。
そんな父親のことを最低だと思ってきたが、この頃では
父親の気持ちがわかると言った司(宮沢氷魚)。
それはずっと司が家族を背負ってきたから。

 祖母の介護をし、続いて母の介護。
家と学校・職場との往復だけ。
楽しむ時間も経済的な余裕もなかった。
いくら家族でも逃げだしたくなる日もあっただろう。
誰かのために生きる、それが苦痛になる時もある。
そんな思いが生れた自分を父と同じ人間だと責めながら、
それでも家族と向き合い続ける日々。

 生のままの柿は身体を冷やすけど、干した柿は肺を潤して消化吸収を助けてくれる。
元は同じ柿でも違うものになる。
鈴さん(加賀まりこ)から手渡された干し柿は司の心をあっためてくれただけじゃなく希望も与えてくれた。家族じゃないけど、そばにいたい人。負担なく何かをしてあげたくなる人、そして受けてくれる人。それが鈴さんだったんだね。

 司はまた、ふら〜っとどこかへ旅立ってしまうかもしれない。
でもその時の司は鈴さんちに来る前の司とは違う。
ただ風に流されているのではなく、風の心地よさを感じているはず。
そして必ずまた鈴さんに会いにきてくれると思うんだ。


 結局、薬の量が増えてしまって、さとこ(桜井ユキ)は副業のレンタルルームをやめることにしたそうな。
そうだよね、身体の調子壊してまで続けるのもねぇ・・・( ̄▽ ̄;)

 仕事からの帰り道、八つ頭君(西山潤)(すぐ消えちゃったけど、もうちょっと会話に加わっていけばいいのに〜)サイクリングをしてきた司と遭遇。話の流れで自分は『家と会社の往復だけ(でほぼ外出なし)』と答えたことで『つまらない人間だって思われただろうな〜』とちょいと落ち込むさとこであった。

 私も若い頃は「活動的じゃないと」、「友達たくさんいないと」・・なんていちいち気に病んだもんだけどね、おばさんになるとそんなこと一切ないよ(笑)何の予定もない日が最高。夜寝る時に、今日も何事もなく家の中でゴロゴロできて良かった!てなもんよ(笑)って、私の場合は極端か。

 司が山でキャンプして気晴らしをしていると知ったさとこは、たまには冒険してみようと、司に案内を頼み、山へ行ってみることに。

 すごい。新しいチャレンジをしてみようって思えるぐらい元気になったってことだよね。迷っていたら『攻めのさとこ』が現れて背中を押してくれた(笑



続きを読む

matakita821 at 18:23|PermalinkComments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年04月23日

「しあわせは食べて寝て待て」第4話

『あのころは具合が悪い中、壁にぶつかると
とことん落ちていった・・・』


 「死にたい」という言葉が普通に口をつく。
そんな自分に
「な〜んて嘘だけどね」と言い聞かせごまかしてきた。

 大人は自分で自分の機嫌を取って、叱咤したりして何とか頑張っている。
落ち込むだけ落ち込んだら上がるだけさ・・なんてつぶやきながら。

 今は自分の気持ちを整えるスープを自分で作っている。
料理って、作っている過程もごちそうなんじゃないかな。
たまにすんごい面倒くさいけどさ( ̄▽ ̄;) 癒し効果あるよね。
切って、炒めて、煮て・・調味料を加えて。
手を動かして、匂いをかいで、味見して。
その過程もエネルギーになる。
そしてできあがったものも、もちろん美味しい。

 黒豆ってこんなふうにスープにするって考えなかったよ。
枝豆とかグリーンピースとかなら入れてたけど、
なんか黒豆差別していたワ( ̄▽ ̄;)
トマトの赤と黒が目にも新鮮。滋養をくれそう。
今度作ってみよ!

 
 佐久間さんのとこの部屋に越して来た高麗さん(土居志央梨)はイラストレーターらしい。引っ越し早々、町内会の強引な勧誘に遭って困っているところを司(宮沢氷魚)が助けたぞ。

 いや〜コレ、ひどかったね( ̄▽ ̄;)
強制加入な感じだったし、入った早々役員って何もわからんのに無理だろ!そんなだまし討ちみたいなことするから町内会から離れていくんだよ(うちの町内も班長やらされるなら町内会抜けますって人多数。ソレ言っていいんなら私だって抜けたいよゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ)それにプロにタダでポスター描け(「チャチャっとさ」とか言いつつ注文つけるやつ)って失礼すぎるだろ。

 いつもだったらしっかり言い返すのに何だか調子が悪いと伝えた高麗さんに司は、「夏に弱った脾がまだ回復していないんじゃ?それでパワー不足になりがちなんです」とミニ薬膳知識を披露して去っていくのだった。

 なるほど、そういうことかい。
夏にしろ冬にしろ、季節の変わり目には要注意だね。

 で、挨拶に行った高麗さんとさとこ(桜井ユキ)に揚げたて天ぷらセットをおすそ分けしてくれる鈴さん(加賀まりこ)。揚げたの司かしら。

 いや〜美味しそうだった!
サクッ・・・音も食欲誘ったわ〜
あ〜ぁ・・・誰かが揚げてくれた揚げたて天ぷら食べたい・・(´;ω;`)

  かぼちゃ、鶏肉、さつまいも、マイタケ、蓮根。
どれも脾の働きを助ける食材なんですってよー!
あぁーー誰か鶏肉とさつまいもを・・ヾ(-д-;)



続きを読む

matakita821 at 17:11|PermalinkComments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年04月16日

「しあわせは食べて寝て待て」第3話

 いや〜いい職場じゃないですか。
「アットホームな職場です」ってか?ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
規模も人数もどこか緩い雰囲気も、今のさとこ(桜井ユキ)に合っている。

 唐社長(福士誠治)も普通にいい人かと思ったら、
独特のリズムを大切にしている面白い人物だし〜

「麦巻さんが仕事の量とか体調とか、
自分でしっかり調節しているのを見ると
ハッとするんだよね〜」


 この言葉に、こっちがハッとしたよ。
そんなふうに気づけるアンタがすごいよ(笑
彼も社員の悩みが聞こえる感じられる距離の、
この働き方が気にいってるんだろうね。
そして・・・

「良質な普通に勝るものはないんだよ」

 深いですなぁ。
さらっとそこにある「普通」。
でもその「普通」にいきつくまでの失敗や挫折、諦めない勇気と情熱、削って削って磨いて磨いて・・・がわかるからこそ。唐様、通ですなぁ。

 佐久間さんから頂いた新米で炊いたお粥。
漬物や副菜と一緒に。すごく美味しそうだったなぁ。
飯島奈美さんレシピのお粥の作り方と付け合わせはこちら

『そうだ。私は今、お粥がいいんだ。
薄味で緩くてほっこりあたたかで。
あの人たちに囲まれているから私は生きていける』


 食べて味わって感じて・・・
今のさとこの素直な思い。
職場も住処も、ここがいい。
ここには『おかえり』と迎えて、『ただいま帰りました〜』という言葉を受け止めてくれる人がいる。


 さて、さとこの梅仕事初め、大成功だったようで・・・
梅シロップうまちょーだったね〜!
このところ作ってなかったけど、今年は私も作ってみたくなったよ。

 気持ちよく涼んでいるところにかかってきた母(朝加真由美)からの電話。
『普通ねぇ・・・つまんない』って・・・( ̄▽ ̄;)
このお母さん、呪いかけがちに思えるぞ。




続きを読む

matakita821 at 18:00|PermalinkComments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年04月09日

「しあわせは食べて寝て待て」第1話・第2話

  第1話
 まぁねぇ・・・そんな宗教との邂逅みたいに、ぐわ〜っと頼られてもね( ̄▽ ̄;)
病気の責任持てないもんなぁ。

 でもさとこ(桜井ユキ)の健康になりたい、気力を充実させたいという願いが、鈴さん(加賀まりこ)と薬膳博士の司(宮沢氷魚)に出会わせてくれたのかもな。さとこが健康バリバリなら右から左の耳に抜けて行ったであろう言葉も残ったというか残したというか。

 てか加賀まりこさんが90歳設定を演じる時が来ようとは・・・
あの小悪魔さんがねぇ・・昭和は遠くなりにけり・・だよ。でも70代〜80代に見えるってのがリアルだわ〜健康な人ってある瞬間から時が止まっちゃうもんね。

 まだそれほど惹かれないけれど、あの具沢山のスープが忘れられない。
美味しそうだったな〜さとこも自然と緩んだ表情になったし元気になったのが見えたもんね。私も薬膳に興味湧いてきたしさ。来週も見てみます。


  第2話

 なんだかさとこ(桜井ユキ)、生活を楽しめるようになってきたんでないかい?
お弁当の彩も良くなったね〜
多分それは「食べること」という生活の中心ができたからなのかな。薬膳を知って、今日は何を食べよう、どうやって食べようと考えることが喜びになってきている。

 最初は本の通りに実行しようとして『薬膳にもお金がかかる』『余裕がないと薬膳は無理だ・・』となり、梅雨の影響もあり、落ち込んで(そうすると体が痛くなり、痛くなると精神的にもブルーに、の悪循環に)しまい、経済的なこともあって『ずっと曇りで時々雨が降るような人生』『何のために生きているんだろう』と、なってしまったけど鈴さん(加賀まりこ)のおかげで回復。

 こんなふうに様子を気にかけてくれるご近所さんがいるって有難いよね。若い頃は、ほっとけ!いちいち来るんじゃねーよ!って思っていたけどゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ 今は人様の人情が身に沁みるよ(笑



続きを読む

matakita821 at 17:37|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加