「ここは今から倫理です。」

2021年03月14日

「ここは今から倫理です。」 第8話(最終話)

 さて、高柳の最後の授業、「対話」。
テーマは『逢沢いち子は一度抜けたクラスのグループチャットに戻るべきかどうか?』が始りましたぞ。

 まず高柳(山田裕貴)からいち子の現状説明。
同じクラスの香緒里(中田青渚)と恭一(池田優斗)からも補足あり。
いち子は完全にハブられており、お昼休みも一人で過ごしている。
チャット内ではあることないこと噂話が盛んになっているそうな。
いち子(茅島みずき)自身からは退会した理由として
大学に行くため勉強に集中したいのに着信音がうるさすぎたと、
孤立していることに対してはそれほど苦痛ではないと説明があった。

 スタートしたがなんか気まずいぞ( ̄▽ ̄;)アハハ…
それでも出た意見としては・・・

・逢沢の好きにすればいい。そもそも何でこんな個人的なこと話合う必要があるのか?(時代)( 池田朱那)・・・意見ではなく単なるボヤキ?
・自分達のクラスに来ればいい(幸喜)(渡邉蒼)・・・休み時間のこと?全面的にクラス引っ越しは無理。
・逢沢が困っていないのなら対話は終了では?(由梨)(吉柳咲良)

 ここで恭一から『グループチャットに戻って来て欲しい』とのはっきりした提言が。
理由は自分のような『三軍影キャ男子』にも訳隔てなく接してくれた事から、自分のクラスはみんないい人で仲良しだと確信できているから。いじめのようになっているのは、突然だったからみんなびっくりして混乱しているだけと訴えた。

・コレに対していち子から、事前に一言言うべきだったかもという反省あり。
・香緒里からは、いち子が謝るのは変だと意見あり。

 恭一はいち子が戻って来てくれればクラスの状態は依然と同じ状態になるはずと主張。
コレに対しては疑問のつぶやきがちらほら。

 以前と同じにはならないでしょうよ〜
いじめと言っていいかわからんけど、急に手のひら返しした言動を見てしまっている訳だからさ〜表面的に同じになってもお互いの内面は同じにならないよね〜( ̄▽ ̄;)

 時代からは『そもそも恭一のクラスは仲良しではない。ハブられた時点で察するべき。グループチャットがみんなが仲良しという幻想をつくっていた』との鋭い意見が。
それでも自分にとっては「いいクラス」「いい仲間」という思いしかないとの恭一の説得を受け入れ、いち子は戻る事に同意しみんなに謝り仲良くすると話した。

 ここで曽我(犬飼直紀)が動き、平坦だった対話が立体的になった。
曽我は黒板に『最大多数の最大幸福』と書いた(あくまで話さない気ね( ̄▽ ̄;) )
『そのために、たった一人の犠牲は容認されるのか』

 最大多数に合わせて、ここで安易にチャットに戻ることはいち子自身の決断や思いを封じ込めることになる。最大多数の最大幸福は少数派の犠牲が無ければ成立しないのか?

・曽我に激しく同意。逢沢の本心は戻りたくないのにみんなのために戻るのは犠牲では?(香緒里)
・逢沢自身からは『そんなに深く考えていなかった』発言あり。


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matakita821 at 15:52|PermalinkComments(0)

2021年03月09日

「ここは今から倫理です。」 第7話

 さて、倫理の授業は始まっております。
椅子を丸く並べて向き合い、なにやら裁判のような緊張感も。
『これが僕の最後の授業です』高柳

 今回は来週の最終回フェスティバルに向かう前後編。
見終わってもスッキリしないよ!ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
HPはこちら

 話は2か月前に遡ります。
体育祭を前に3年4組は盛り上がっております。
このクラスはグループチャットにも全員参加の仲良しで団結力が強い模様。
しかし、その雰囲気に合わせつつも心の中でははっきりと距離を置いているのが南香緒里(中田青渚)。

『この・・ノリが苦手。・・・ウザ南 心の声
『俺ら仲間 (・∀・)人(・∀・) 友達だぜぇ 』にげんなりしつつもグループチャットから抜け出す勇気はない。『がんばろー』なんて送ってしまう自分をダサいと思う。
『ちゃんとこのノリを楽しめたら楽なのに・・』

 そんな南が、ちょいと気になる存在・いち子(茅島みずき)。
今まで南からするといち子はノリのいい、おバカなお色気戦士だったようだが・・・
波風立てずに自分の意見をきちんと伝える姿に、おや?

 もちろん南は倫理専攻。
授業では資本主義〜資本主義発達に伴う問題〜ベンサムの功利主義〜「最大多数の最大幸福」〜マルクスの社会主義〜社会主義国家の誕生〜ソビエト連邦が崩壊したのはなぜか〜をわかりやすく伝えております。

『みんなにとっては幸せでも私にとって幸せとは限らないのに』
『私は・・なに主義なんだろう・・』


 高柳(山田裕貴)は『時代や社会、場所や立場によって何が正義と見なされるかは変わる』と言っていた。希望の光と思えた主義でも難点は必ずある。誰にとっても完璧な「主義」はない。最大多数の幸福は少数の不幸とセット。そして最大多数の幸福に分類されている人の心の中も100%幸福ではない・・と思ふ。

 南は自分はどこに分類されるのかを考えていたが、どこに所属するかは学生時代には深刻な問題だ。無所属個人を立候補して通せるのは、よっぽど自分に自信がある人か何かに秀でているか。特別な権利のある人だと思っていたなぁ。



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matakita821 at 19:33|PermalinkComments(0)

2021年02月28日

「ここは今から倫理です。」 第6話

 高柳(山田裕貴)は先週の件を引きずっていた。
自分の言葉では生徒を救えなかったこと、自分には決してできない方法で都幾川が由梨を救ったことを。混乱して自分をコントロールできないほどに。

『報われない・・・』

 喫煙室での高柳のつぶやきを耳にしギョッとする桐谷先生と松田先生・・・( ̄▽ ̄;)
という訳で今回スポットが当たった生徒はしゃべらない男・曽我涼馬(犬飼直紀)と高柳が図書館でよく会う田村創(杉田雷麟)。
HPはこちら

 曽我は謎の生徒だった。成績もトップクラスで記述式の回答も個性的。スポーツもできるしチームプレーもちゃんとやっている。友人もいるし両親もいたって普通。ただ教師も生徒も彼が喋っているところをほどんど聞いたことがないそうな。友達とはジェスチャーとかでコミュニケーションしてんの?( ̄▽ ̄;)

 『ブリキの太鼓』(1979年 西独・仏)という映画を思い出しました。3歳で大人たちの偽善や醜悪な姿を目の当たりにしたオスカルは自ら成長を止め、3歳の少年として生きていくことを決めるんですが・・・曽我にもそういった哲学があるのでしょうか。

 教師間で曽我問題を話し合っていても参加しない高柳に梅沢先生が話を振るけど、すげないったらありゃしない。

『私は何もしません。
彼がそれを求めていないかぎり。
こちらの愛も誠意も向こうが求めているのでなければ
そんなもの・・・彼らにしてみればいらないんですよ。
おせっかいです』
『あのねぇ、高柳先生、そもそも教師っていうのは
おせっかいするもんなの!
自分の内面を表現できない生徒には無理やりにでも介入して問題点をあぶり出してあげなくちゃ!そういう態度は教師として無責任なんじゃな〜い?』小林

 高柳・・・なんかヤケになってない?
求められなきゃなんもしないってアンタ・・・
個人的にはそうかもしれんが教師という立場は?
今までは常に倫理教師としてではあるけど
独自のスタンスを守りつつ生徒と関わってきたじゃないの〜



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matakita821 at 22:35|PermalinkComments(0)

2021年02月24日

「ここは今から倫理です。」 第5話

 今回の主人公は人知れず自傷行為を繰り返してきた高崎由梨(吉柳咲良)と虐待の心の傷を抱え保健室登校している都幾川幸人(板垣李光人)。二人はゲームの話をきっかけに少し親しくなる。お互いに心の中では雄弁なのに実際にはコミュニケーションもたどたどしいし、うまく言葉にできない様子が印象的でした。HPはこちら

 由梨は自分の自傷行為についてこう考えている。
『別にかまってちゃんとか死にたいとか、そんなんじゃない。
この傷は・・・私が生きてきた証だ』

 彼女の母親は、ある宗教を信奉しており娘にも強要していた。
由梨の傷を見ても由梨の精神面や肉体面の心配よりも祭壇の前で「神様の宝物である身体を傷つけたことを謝りなさい」と命じていた。多分、小さい頃から由梨は神のための存在(肉体)であることを求められながらも抵抗する術がわからず、「自分」を確認するために傷つけてきたんじゃなかろうか。あの傷は自分を守って生きたいという戦いの記録でもあるんだと思う。

 一方、都幾川は心の病を患っていた母親に暴力を振るわれていため愛情に飢えていた。高柳(山田裕貴)は彼のことを気にかけ常に話しかけており、都幾川も懐いていた。しかし高柳は彼の距離感の近さに戸惑っていた。都幾川は心を許した相手にだけ赤ちゃん返りしたかのように甘えており、保健室の藤川先生(梅舟惟永)はそれを理解し母親のように彼を受け止め応えていたが高柳にはできなかった。

『声かけはこれからもします。
けれど触れ合うことはできません』

 高柳は恩師(第一話で出てきた大学生の頃の喫煙ルームに入り浸っていた教授と思われ)との会話を思い出していた。

『女に助けを求められた時、女に「愛が欲しい」と泣きつかれた時
高柳、お前ならどうする?
一番手っ取り早いのは、その女を抱いちまうことだ。
だが、それは明日の食費がない奴に500円玉をあげるみてぇなもんだ。
あさっては?しあさっては?
そいつは毎日飢えている。
教師なんかになったらそんなのが同時に5人も10人もいたりする。
高柳、こんな時我々が行うべき最高の善とは何だ?』


 人間としてではなく教師として何ができるか。どうすべきか。
高柳は全ての生徒に平等に接したいと考えていた。もし都幾川を抱きしめてあげたら、相手が女子に変わったとしても同じ対応をするべきだが、女子だとセクハラになってしまう。そもそも相手が男子でもセクハラは成立する。男子だと良くて女子だとダメでは教師として整合性が取れていないのでは?という考えらしい。

 授業後、例によって密着して絡めてきた都幾川の手を高柳が振りほどくと
ショックを受けた彼は走り去ってしまった。

『男子なら救える。女子では救えない。
対象が変わったら通用しなくなる救いなんて正しくない。
目の前の安易な救いに飛びついて救いたい側だけが満足する。
それは・・・救いたい側のエゴなのでは?』高柳
『体に触れることが心を癒すこともある。
高柳先生は目の前の生徒の救われたい、とにかく何かにすがりたいという気持ちよりも自分の中にある正しさを優先している。
それこそ、エゴなんじゃないの?』藤川

 難しい。エゴではあるけど、どちらも救いたいという気持ちから始まっている。
高校の頃、先輩と話したことがあります。捨て犬がいたとして一時エサをあげたり雨から守ってあげたとしても一生面倒をみられないなら関わるべきじゃないと先輩は言っていた。私はたとえ一瞬だとしても空腹から逃れ暖かい思いができるなら幸せなんじゃないの?と言った。犬に自分を投影していたのかもしれない。ちょっとこの問題とはズレているかもしれないけど『正しさ』では解決できない場合もあると思う。続きを読む

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matakita821 at 22:04|PermalinkComments(0)

2021年02月08日

「ここは今から倫理です。」 第4話

 さて、今回は倫理の時間、屋外編。
学校外ならではのリアルでドキドキする実践の時間。
改めて、学問や教養はテストや蘊蓄を語るためではなく
生活や生きていく時間そのものを支えてくれるものだと実感しましたぞ。
高柳先生、充実した時間をありがとう!

 今回の主役は2話で登場した「常に眠たい男・間幸喜」の友人・近藤陸(川野快晴)。
半グレとして地元では悪名高い兄・カイト(山科圭太)がヤバイ薬を持ち逃げしたせいでチンピラにボコボコにされ拉致されるところをジュダ(成河)という男に助けられるが、今度はそいつに閉じ込められそうになる。

 ジュダはなぜ陸を助けたのか?手頃なオモチャと思ったのか。彼はカイトがかなりヤバイ状況にあること、外に出たら陸も同じ目に遭うことを伝え、自分と仲良くすれば守ってやると迫りました。

 一方、2週間も学校を休んでいる陸を心配していた高柳(山田裕貴)は幸喜(渡邉蒼)やいち子(茅島みずき)の情報から居場所を特定しジュダの元へ現れた。

 ここからジュダと高柳の「対話」という名の「悪」と「善」の戦いが始まります。扉の前で何もわからず佇んでいる陸を前に。
ジュダは陸が自分からここに来たと話した。バカだから何が善か悪かも知らずに、何も考えず、その場その場で流された結果、この場所にいるのだと。
『そうなんですか?近藤君はなぜここにいるんですか?』高柳

 陸は答えられない。

『おかしいなと思うタイミングは何回もあった。
でも思うだけで口には出さなかった。なんで?って。
だから誰も答えてくれなかった。
そのうち考えるのも面倒くさくなった。
なんで学校に行かなきゃならないのか。
なんでうちには親がいないのか。』


 わかっているのは自分の家族は兄だけで、兄が好きだったこと。
その兄の言う事だからヤバイものと感じつつ運んだし
出された頭が痛くなるジュースも飲んだ。

 陸はまだこどもなんだよね。兄は唯一の保護者であり生活を支えてくれる存在であり、陸にとっての社会だった。自分の中に生まれた問いかけを突き詰めると全てを失ってしまう。それは恐怖だし、その先どうやって生きていったらいいかもわからない。だから「自分への問い」を全て抹殺した。

 ジュダは何も考えずに流されてきたことが人間はそもそも悪だと証明していると語った。さらに荀子の「人間の本性は悪」、カントの「人間は気ままに生きると争う悪になる」、ハンナ・アーレントの「悪は陳腐。悪は月並み」という言葉を紹介した。

『誰もが当たり前のように簡単に悪に染まっていく。
それがこの世界の真理だ。そうだろ?先生』ジュダ
『いいえ。あなたは彼らの思想を都合よく解釈しているだけです。
荀子もカントもアーレントも人間は当然悪であるから悪を容認するとは言っていません。
彼らはだからこそ人が悪を乗り越えるために何をすべきか語っているのです』高柳

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matakita821 at 20:02|PermalinkComments(0)

2021年02月01日

「ここは今から倫理です。」 第3話

 今回は物理教師の松田(田村健太郎)と生徒の深川時代(池田朱那)のお話。
松田は時々放課後に授業内容について聞きにくる時代のことが気になっていた。実は時代はゆがんだ欲望で松田に近づいていた。2年前にもクールな高柳の取り乱す顔見たさにセクハラをしかけ失敗した前科ありで今回のターゲットは松田だったのさ〜。でも見てたら松田先生は普段から普通にヾ(;´▽`A``アセアセ って感じだから面白味ないと思うが。彼女は過度に密着したり甘えてみたりして松田を刺激しておったのぢゃ。おぼこい松田(女性との交際経験ゼロ・そもそも女性に慣れていない)はすっかりその気になって悩み「教師と生徒の恋愛について」高柳(山田裕貴)に相談するのでした。

『それは愛ですか?それとも性的欲求ですか?』

 さすが高柳。ザクッと切り込んだよ ( ̄▽ ̄;)アハハ…
すぐには答えられなかった松田先生は持ち帰り、後日高柳との対話の中で答えを見出そうとしたようです。文化祭前日でみなさん忙しそうなのに・・・この二人は・・・( ̄▽ ̄;)

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matakita821 at 18:13|PermalinkComments(2)

2021年01月24日

「ここは今から倫理です。」 第2話

 やはり面白い。
今回の主役は常に眠たい男・間幸喜(渡邉蒼)。
彼はどの授業でも寝ていた。もちろん倫理の時間でも。
家庭環境は母一人子一人(この言い方昭和か)。
母親は深夜にならないと帰宅しない。
幸喜が登校する時には母は疲れて寝ている。
学校に行けば話す友人もいるが特別親しい訳ではない。
下校した後の時間を持て余してしまう。
母が置いていったお金を手にコンビニに行けば遊べる仲間もいる。
そうして時間をつぶして帰宅。母の気配を感じつつ自分の部屋で眠る。

 そりゃ眠たいわ( ̄▽ ̄;)
私も大学の頃、こんなだったかも(物心ついたの遅かったんで)。
遊ぶ相手いなかったから寝てばかりだったけどさ。
HPはこちら

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 寂しさから殻に籠っている。そんな感じの幸喜。
頭の中は『眠い』『だるい』オンリー。
さぁ、倫理の時間が始りましたョ〜

 授業内容はルネサンス期の人文主義者について。
『神様が何を望むかに関係なく、人間は自らの意志で
自らの行為や在り方を決定できる存在である』
何かを感じた高柳(山田裕貴)は授業の中で生徒同士の「対話」を試した。
テーマは「自由であることは幸せなことか」。

 でもテーマが大きすぎて取っ掛かりがないわ〜
最初に話始めるのも気まずい。
いや、いち子(茅島みずき)は無問題でいったが、ただテーマを繰り返しただけなのでやはり広がらない。都幾川君は発作起こして保健室行っちゃうし〜
そこでテーマを『携帯電話における自由』に限定。
対話は盛り上がった・・・かどうかはいつも通り幸喜が寝てしまったのでわからない( ̄▽ ̄;)続きを読む

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matakita821 at 14:54|PermalinkComments(0)

2021年01月17日

「ここは今から倫理です。」 第1話

 面白かった。なかなか衝撃的な第一話だけど、この物語がどんなふうに始まるのかがわかりやすく描かれていたわ〜ちょっと『鈴木先生』思い出しちゃった。
スタイルもビジュアルもまるっきり違うけど。
HPはこちら

 高校3年時選択科目の「倫理」の時間、教師は高柳(山田裕貴)。
活力漲るってタイプではなくてどちらかというと無気力ふう。
一回目の授業は「倫理は学ばなくても将来困ることはほぼない学問です」という言葉から始まった。

「この知識がよく役に立つ場面があるとすれば、死が近づいてきた時とか。
倫理は主に独りぼっちの時に使う。
信じられるものが無くなった時、死が目前に迫った時
人はまず宗教による救いを求める。悩みが絶えず苦しい。憂鬱。
私は何のために生きている?
昔の哲学者達は生涯をかけて悩み抜いた。
「男はこうあるべき」とか「女はこうしなきゃダメ」とか。
そんな事誰が決めた?
「死にたい」
倫理は選択科目ですが実は人生における必修科目です。
今はピンとこなくても一年間はしっかり学んでもらいます」

 いやいやいやいや、中々面白い授業だと思います。
こんな出だしだったら興味を持つと思う。
高校の時「倫理」と言えば楽できる科目としか・・・( ̄▽ ̄;)
受験にも関係ないから赤点取らなきゃいいやって感じだったよね。

 選択した生徒たちは10人いるかいないか。
その中の一人、逢沢いち子(茅島みずき)は一年前教室で性交中に高柳に見つかって以来、彼に興味を持っており、授業後に早速誘惑。しかし高柳が教師と生徒のラインを超えることはなかった。

『残念ながら私は教養ある女性がタイプです。
あなたには教養がない』

 いち子は意外と素直。江戸時代の花魁は教養があり性的魅力だけで客を惹きつけていた訳ではないと高柳に教えられると花魁関係や授業で紹介された本を図書館で借りていたし漢字の練習もしていた。彼女は父親のDVが横行する家庭で育ったため、人には隠していたが他人の機嫌に敏感だった。男子からの誘いに乗るのも性交中は彼らが笑顔になるからであり、誘いを断ると怒る相手に合わせて喜んで応じている演技をしていた。

 そしてストーリー進行役の谷口恭一(池田優斗)は一年前、偶然いち子と高柳のやり取りを目撃して以来、そのクールなさばき方に惚れ込み理想の教師と見定めていた。いじめられっ子だった恭一は自分のような生徒を救いたいとも思っていた。しかし高柳が喫煙室で煙草を吸っているのを見て幻滅。いじめっ子に煙草でジュっ!とやられた経験のある恭一は煙草に関わる全てを嫌悪していた。

 まぁ、痛い目に遭ったからっていうのもあるけど、若い頃って簡単に幻滅するよね( ̄▽ ̄;) すごく好きだった相手も変なズボン履いてたってだけで嫌いになったり、しぐさや発言で180度変わったりね。

ここは今から倫理です。 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)ここは今から倫理です。 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
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matakita821 at 18:16|PermalinkComments(2)