「嫌われ松子の一生」

2006年12月22日

「嫌われ松子一生」最終回

 クリスマスツリーと共に焼けていく教会の建物をただ見つめるしかできなかった松子(内山理名)。
シスター(りりぃ)に「これは私への天罰だと思いました」
「あなたに与えられたのは罪でも罰でもありませんよ」シスター

 って・・難しいよっ!!じゃ、何?
シスターの勧めで、また、家庭学級で働きながら、洋一を待つことにした松子。
 一方、刑務所の洋一(要潤)は松子への罪の意識と愛おしさでがんじがらめに
なって苦しんでいた。
 神父になった赤木(北村一輝)にこころのうちを訴えかける洋一。
「彼女の愛を得られたら人生の全てが変わると思っていた。
でも、愛を得た途端に怖くなった・・・私は松子をひどい目に合わせたのに
何故、彼女はそんなにまでして私を?」洋一
「彼女はあなたへの愛を道しるべにしようとしていたのではないでしょうか・・?
今度は、あなたが彼女の還る場所になれば?」赤木

 う〜む・・・
松子は洋一を愛することによって生き続けていくことができ、
愛することによって、もうそれだけでいろんなものを得ていたってことでしょうか?
だから、殴られても否定されても受け入れていた。
それが松子の生きる証だから。続きを読む

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2006年12月15日

「嫌われ松子の一生」第十回

 佐藤B作県会議員を射殺した洋一(要潤)は福岡留置所へ。
めぐみ(小池栄子)と共に会いに行った松子(内山理名)だったが
洋一からは「お前と別れるためにあいつを殺した。
俺のことは忘れてほしい」と。

 洋一の心は閉ざされてしまって、もう松子にはどうすることもできない。
そんな洋一の心を動かしたのは、洋一が殺した田所文夫の孫、志津子だった。
最初は何故祖父を殺したのかと問い詰めていた志津子の、
「私はあなたのために祈ります」という言葉から、
どうしてこんな人生になってしまったのか・・考え始める洋一。

 洋一が出て行ってからすぐに田所を殺したのかと思っていたら、
けっこう地元で働いたりシャブやったりといろいろ過ごしていたのね・・
どうも先週から、時間の流れがよくわからないわ。

 『あなたを忘れることができない自分と
あなたに近づくことができない自分とに
心がまっぷたつに引き裂かれて、
おかしくなっていく自分を止めることができませんでした・・・』

 松子の事を忘れて生きたいのに、どうしても忘れることができない。
松子の人生を自分が狂わせてしまったという罪の意識に囚われ、
その思いが鎖のようにからみついて愛情なのか何なのかわからない
重たいものとなって洋一を苦しめていたのでしょうか?
 その大元であるあの田所の存在を消せば開放されるのかもしれない。

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2006年12月08日

「嫌われ松子の一生」第九回

 さて、吉沢(美木良介)の元から何とか逃げ出した龍(要潤)は
松子(内山理名)とホテルで落ち合う。
2人で北へ逃げる相談を・・

 しかし、何で悪い事をした人間って・・北へ行くんですかね?
北海道内でも稚内へ逃げたりしますからね〜
寒さに耐える姿が、罪を犯したものには合ってると思うんですかね〜?

 そんな生命の危機って時なのに、松子は
「北海道へ行こう!知り合いがいるの」
「子供が欲しいの。男の子と女の子どっちがいい?」などとトンデモ発言を・

 んなもん、どっちでもいいよ!
しかも、アンタ、赤木さん(北村一輝)を頼ろうってーの!
自分を好きだと言ってくれた男のところへ洋一を連れて行こうとは・・・
さすが松子だわ〜
 しかも今ごろになって、校長に手篭めにされそうになった話を・・
過去を忘れたいなんて言っていたけど、どんどん過去へ還ってくような・・

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2006年12月01日

「嫌われ松子の一生」第八回

 洋一(要潤)と再会した松子(内山理名)。
「俺、先生の事好きだったんです」
「私を待ち伏せまでしてどうしたいの?私と寝たい?
あなたが好きだった川尻先生と私は別人なの」松子

 今さら、過去の人間に会ってどうしようっていうのかしら・・
食事に誘った時点でもう新たな転落は始まっていたのです。

 仲間のやくざに刺された洋一は松子に助けを求める。
松子が去っていった後の人生を語る洋一。
今はシャブの密売人をしてるらしい。
「俺を信じてるって言ってくれた大人は先生だけでした」
「人殺しだろうと娼婦だろうと俺は先生を愛してます」

 もうこれでイチコロですよ・・・
『愛する事を知らなかった彼の人生をやりなおさせたい(←先生体質?)
そうすれば私の人生も初めからやり直すことができるかもしれない・・
でも龍洋一は決して再会してはいけない人だったのです』

 そんな、またスタート地点に戻ってたら、全然すごろく進まないじゃないですか〜!
やり直しなんてズルはできないの!
それにね〜こういうのを「くされ縁」って言うのでは?
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2006年11月24日

「嫌われ松子の一生」第七回

 昭和52年2月、やっと松子(内山理名)も出所。
「あなたは罪を償いました。恐れることもひるむこともありません。
これからは堂々と胸を張って生きていくのよ」瀬川課長(片桐はいり)

 いや〜片桐はいりさん、相変わらず不思議な存在感です。
でも、あの世とこの世の間にいる番人のような、
シャバの人間でもなければムショの人間でもない、難しい立場で
生きている独特の雰囲気がありました。
 余計な温情など感じさせないところがかえって気持ち良かったです。

 8年前の「待ってるから!」の言葉を頼りに島津(杉本哲太)を訪ねてみれば・・
奥さんと子供らしき存在を見て、反対側へ歩き出す松子。
「松子の事は忘れたことがなかった!すまない・・・」
「大丈夫・・私は大丈夫だから・・」
『大丈夫なんて言葉を口にする人間が大丈夫な訳ありません。
でも、全ては遠い過去になったのです。これでもう思い残すことはありません』

 ムショの中では時間が止まっていた。
シャバに出て、やっと時差に気づいたのです。
あの世(ムショ)に行ってしまった人よりも、この世にいる生身の女性を求めるのはしかたのないこと。
ずっとこの世で生活してきた島津にとって、松子は過去から来た幽霊みたいなものなのです。
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2006年11月17日

「嫌われ松子の一生」第六回

 さて、とうとうムショまで来てしまった松子(内山理名)。
雑居房には松子のほか四名が・・

 牧野(ふせえり)・・・シャブで懲役2年。
「ずぶずぶのシャブ中でーーす!人間止めてまーす」
夫と子供からは見放されてるらしく、一年前に子供から来た手紙を
毎日読んでいる。

 遠藤(山田スミ子)・・・結婚詐欺で懲役3年2ヶ月。
牧野と組んで松子をいぢめるのを楽しみにしている。

 真行寺(有坂来瞳)・・・夫からのDVに耐えられず息子と無理心中し、
自分だけ助かった。懲役5年。その罪の意識から精神を病み、何度も自殺未遂を繰り返し五度目に死んでしまう。

 沢村めぐみ(小池栄子)・・・義父から性的虐待を受けており、その義父の殺人未遂で刑務所へ。懲役4年6ヶ月。男気のある性格で何かと松子をかばってくれて、
松子も頼りにするようになる。

 松子との関係を聞きに来た明日香(鈴木えみ)にめぐみは
「ムショの中では松子といろいろあったからね〜
私がタチで松子がネコ。そういうことになるのかな〜」めぐみ
「私はタチの方ですね」明日香
 おやおや・・意外なところで食いついてきましたよ〜
何か生き生きしてる鈴木さん。
やっぱり、ただ人の話を聞いているって演技は難しいのね。
素人さんには、やっぱり台詞と動きがなきゃ〜

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2006年11月10日

「嫌われ松子の一生」第五回

 小野寺(吹越満)を殺した松子(内山理名)は、シャワーを浴びて
化粧をして、荷物を持って部屋を出た。
小野寺の死体はそのまま・・
『私もすぐ、そっちへ行くけどあんたんとこじゃないからね。さよなら・・』

 東京へ出て玉川上水で自殺しようとした松子だったが・・・
水が流れてないじゃん!!どうする?と思ってるところをし島津(杉本哲太)
という男に声をかけられる。

 太宰治の生まれ変わりだと言っていた徹也(萩原聖人)の事を思い出したのでしょうか・・
松子が純粋に愛したのは徹也だけだったのかもしれません。

 妻子を交通事故で亡くした島津は一人で理容室をやっていた。
何か訳ありそうな松子の髪をカットしてあげて、泊まらせてあげる島津。
同じ九州の出身で島津も長いこと故郷に帰っていないと知った松子は
心が動く。
夜中、無防備に寝ている島津の布団に入る松子。

 あ〜また、スイッチ入っちゃったよ。
孤独とか故郷とかが出てくると弱いんですよね〜
でも、何か問題を抱えていそうな松子を本当に善意で気づかってあげた島津の
思いがけぬ優しさにほだされちゃったんですかね〜続きを読む

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2006年11月03日

「嫌われ松子の一生」第四回

 さて、白夜で働くことになった松子(内山理名)は赤木マネージャー(北村一輝)とスミ子(鈴木蘭々)から研修を受ける。
 2人っきりになった赤木は松子に
「自分のために稼いで出口見つけるんだよ。
必ず出口をみつけろ。
稼ぐだけ稼いだらさっさと足を洗うんだ・・・
金は人を裏切らない・・人を裏切るのは人だけだ・・」

 う〜ん、赤木マネージャーいい人だ。
きっと、彼も苦労したんでしょう・・
こうやって新人の女の子に自腹で寿司をおごってあげて、
この仕事が長くならないようにアドバイスまでしてあげてたんですね。
 しかし、やはり肉体労働なのね・・・
腕立てふせとスクワットか〜キツイな〜

 素直に一生懸命働いた結果、松子は3ヶ月で店のトップになる。
『ここにいると、自分を飾らずに素直に生きてる気がします。
でも、私はまだ出口を見つけることができずにいるのです・・』

 出口は見つからなくても、毎日は過ぎていく。
今まで知らなかった贅沢な暮らし・・・マンション、お酒、高価な服やバッグ。
半年が過ぎた時、貯金額は1700万円、金庫には札束がざっくざく・・
今まで味わったことのない達成感を感じる松子。

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2006年10月27日

「嫌われ松子の一生」第三回

 徹也(萩原聖人)の親族に出席を断られた松子(内山理奈)はそっと別れを告げる。
一人になった松子は牛乳配達とレジ打ちをしながら生活していく。
そんな松子を支えようとする岡野(谷原章介)

 親切心かと思えば、結局はスケベ心からだったという岡野・・・
やっぱりね・・
いちおう徹也の実家に墓参りに連れて行くという名目だけど、泊りがけの旅行へ
誘う岡野ちゃん。
ちゃんと部屋は別々に取って、その夜もじらしたあげくに松子の方から
「私を抱いてください!」と言わせるなんて・・・
「困ります!そんなつもりじゃ・・」ってしらじらしいぞ〜!
作戦勝ちだあね〜

 そんな事には全然気づかない松子は、岡野が言う
「妻との間に愛はなかった。君は本当の愛が何かを教えてくれたんだ」
という言葉を信じて、楽しい毎日を始める。

 いちおう不倫なんだけどね〜
そういう苦しみは松子にはいっさいなし。
目の前に愛があるなら、それにしがみつくのみ。
『今度こそ見つけた安住の地。
たとえ妻にはなれなくても愛人であってもかまわない。
私は心の底からそう思ってました』
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2006年10月20日

「嫌われ松子の一生」第二回

 故郷を出てから半年、松子(内山理名)は博多のパーラーでウェイトレスを
して、作家志望の八女川(萩原聖人)と一緒に暮していた。
『生まれて初めて安住の地を見つけたという思いでいっぱいだったのです』

 う〜ん、よりによって作家きどりの子供っぽいDV男を見つけるとは〜
「だめんず」の典型ですよ・・・
そして、松子もそんな男にはまる典型・・ダメ男であればあるほど私がなんとかしてあげなきゃ、そして必要とされる喜びを感じてしまうという・・
だめんずにはまるのは小さい頃からいい子だった人に多いといいますがね〜
(ええ、「だめんずうぉ〜か〜」の愛読者です)

 萩原聖人さん、いいですね〜待ってましたよ!
自分のダメさ、才能のなさを一番わかっているからこそ絶望も深い。
でも、この人には何か特別なものがあるんじゃ・・と女に思わせるような
ぎりぎりのだらしなさが良かったですね〜
見せ方のうまい人です。
 でも、この八女川、いっそ松子に見放されりゃ、
落ちるとこまで落ちてもしかしたら違う生き方を見つけたかもしれませんが、
松子の優しさが真綿のように八女川を苦しめたのかもしれません。
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2006年10月13日

「嫌われ松子の一生」第一回

 さて、松子が撲殺死体で見つかるところからドラマは始まる。
まるでゴミ屋敷のような部屋の中で転がっていた死体の松子は
どんな一生だったのか・・・

 東京に住む明日香(鈴木えみ)はあったこともない殺された叔母松子の部屋の後始末を父親から命じられる。
乱雑な部屋の片隅にあった袋から出てきたお守りと成人式の記念写真、
可憐で美しいその姿に「何でこんな所で殺されなきゃいけなかったの・・」

 原作では甥でしたが、ドラマではギャルっぽい姪明日香の目線で
描かれるようですね〜
でも、失礼ながら、このお嬢さんの表情が乏しいためいまいち感情移入できない・・
っつーか・・すごい違和感なんですが・・・まあ、いい。

 舞台は昭和48年の福岡、松子(内山理奈)は中学校の教師、美しい松子は生徒達の人気者だった。
そんな松子の転落人生の片鱗が見え始めたのは・・
校長(佐藤B作)と2人っきりの修学旅行の下見の時からだった。
 校長の陰謀で2人一部屋に泊まることになり、案の上襲われそうになる。
怒りで眠れず朝を迎えた松子に校長は「酔っ払ったあなたの方から抱きついてきた。
世間は信用しない。あなたの立場が悪くなるだけ」と言われ、何も言えなくなってしまう。

 世間知らずで学校の外の世界の事を何もしらずに生きてきた松子は
強く抵抗することもしない。ただ、涙するだけ。
大人の男に強く言われると何もいえなくなってしまいこの件はうやむやに・・

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matakita821 at 16:22|PermalinkComments(18)TrackBack(17)