ドラマ10 「紙の月」

2014年02月05日

ドラマ10 「紙の月」 最終回 誰のための愛

「my name is rika umezawa・・・」
間違って・・・罪を犯し・・・逃げ続けた梨花。
でも、やっと本当の自分自身と向き合う準備ができた。
その姿は、たとえ泥だらけで石を投げられるような存在だとしても、
梨花はやっと手に入れた自分自身を手放すことはないだろう。
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 さて、振り返ってみますか・・・
『光太に年下の彼女ができても、私達の関係は変わらなかった。
私達の間には彼女にはない強い絆がある。
そう思いこむことで幻の現実にしがみついていた』

もはやお互いの関係に虚しさしか感じていないのに・・・

 事件発覚後、正文(光石研)は光太(満島真之介)に会っていた。
梨花から連絡が入っていないか、そしてなぜ梨花が光太のために犯罪を犯したのかを知るためだった。
「彼女はそんなに簡単に・・・何ていうのかな、他の男とどうこうなるような人じゃないんだ。
それがどうして・・・」正文
「わかりません・・・」光太
「何か思い当たるようなことはないかな。君じゃなきゃダメだっていうような」
「わかりません」
「君の主観でいいんだよ。彼女の言葉とか、行動とか・・・」
「わかりません」
そんなはずないだろ!!・・・・君は梨花と2年以上も」
「本当にわからないんです!どうして僕だったのか」
「・・・・・・・・・」
「もしかしたら、彼女にとっての僕はアフリカの子供だったんじゃないかなと思った時もありました。
彼女が昔はまっていたっていうボランディアの。
学校に行けないアフリカの子供です」 

 ちゃんとわかってたんだね。光太にも。
梨花が求めていたのは自分ではない、自分を通した何かだということが。

紙の月子守唄
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matakita821 at 18:51|PermalinkComments(0)TrackBack(5)

2014年01月29日

ドラマ10 「紙の月」 第四回 楽園の終わり

 バレそうでバレない梨花の横領・・・・
コレ、来週最終回だけど、ちゃんと収拾つくのかな〜?ちょっと心配・・・
その辺も「書店員ミチルの身の上話」を彷彿とさせるわ〜
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 さて、逃亡中の梨花(原田知世)は食堂で同席した旅行者が梨花の事件が載っている週刊紙を持ってたんで、ドキリ。
でも、その人は週刊紙自体に興味がなかったようでバレずに済みました。

 わたしゃ、梨花の性格だったら横領発覚したら、潔くお縄にかかるのかと思ったんだけど、
逃げてしまったのは、そして捕まりたくないと思うのは本能なのかな。
それとも、帰っても居る場所がないという思いが遠くへと行かせるんだろうか。

 旅行者からビザなしで滞在期限が切れそうになったら国境を越えて旅をし続ける方法があると聞いた梨花はその可能性をぼんやりと考えていました。

『そんな事は私には許されないだろう。
国境を越えようとすれば、イミグレーションで正体がバレて捕まるにきまっている。
それでも不可能だと思う傍らで、もしかしてと思う自分がいる。
1%でも可能性があるのではないかと。心がざわつく。
けれど、その1%にすがって進みづづけることを選びたいかどうか・・・
今の私にはわからなかった』


 木綿子(水野真紀)が梨花のことで取材を受けた記事はそれなのかしら・・・
『アラフォー女性の心の闇 彼女たちの悲鳴』ですってョ。
このタイトルを見て、身に覚えのない人ってあまりいないかもね。
亜紀(西田尚美)も、まるで自分のことが書かれているような気になる。

 梨花の事件がTVを賑わすこともなくなった。
「その方がいいでしょ、梨花にとっては」亜紀
「そうだけど、梨花ちゃんの気持ちも何もわかってないのに『一億円横領』ってことだけで終るんだね」木綿子

 娘との関係に悩む亜紀、夫の浮気疑惑を問いただせない木綿子。
二人が梨花のことを話題にせずにいられないのは、梨花が事件の果てに何を見たのかが知りたいから。

紙の月子守唄
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matakita821 at 18:06|PermalinkComments(2)TrackBack(3)

2014年01月22日

ドラマ10 「紙の月」 第三回 清らかな罪

 梨花(原田知世)はゴールデンウィークを光太(満島真之介)とホテルのスィートルームで過ごした。
初めて来たスィートルームに驚き、喜びを表現する光太と過ごす時間は現実を忘れていられる素晴らしいひと時だった。
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「お金って何なんだろうねぇ〜
こういうところにいると、みんな笑顔で、丁寧で、親切で。
だから、何て言うか、世の中は何て柔らかいんだろう・・・って錯覚する。
悪意も無自覚な乱暴も軽蔑もなくて、あるのはただふわふわとした善意だけ。
私達が住んでいるのはそういう世界なんだって思いそうになる。
本当はお金に守られているだけなのにね」梨花

 そこはちゃんとわかってるのね・・・
お金が現実から遊離した世界を作ってくれる。
やっぱりここでも梨花は10かゼロなんだね。
現実とお金で作った別の自分がはっきり分離している。
横領が発覚する夢を見て、慌ててバレていないか確認しに行く時だけ扉を通って現実へ向かう。
現実から逃げるように戻って来たら、また忘れていられる。

 一方、お金でできる贅沢を享受し始めた光太の現実は一気に色鮮やかになった。
返済に悩まされることもない。
梨花のお金が自由を与えてくれた。
もう、梨花がストーリーを考えてあげる必要はない。
経済的なは裕福だけど家には寄り付かない夫、その寂しさをお金を使うことで埋めようとしているかわいそうな人・・・一緒にお金を使う事で梨花さんが幸せになれるのならいいことだ。
そう思う事で梨花にお金を使わせる罪の意識はなくなったようです。

「俺、ホントは怖かった。
消費者金融に手出したりして・・・怖いから見ないようにして、
やけくそみたいに映画の金まで借りて。
だから・・・ほんと、ほっとした。
金だけじゃなくて、こんなふうに俺の事気にかけてくれた人、今までいなかったよ。
ここが高級ホテルじゃなくても、梨花さんの気持ちがすごい嬉しい。
あなたは特別な人だよ」

 「梨花への気持ち=お金」に、自然とシフトしていったことに光太は気づいているだろうか。
そして今の自由は梨花のお金が与えてくれた幻のようなものだと。
梨花とそのお金に縛られ飼い殺しになっている自分に気づくのはいつだろう・・

 アムステルダムで行われる映画祭の話題をふった時、光太は梨花に旅費を出してもらえるかもと思ったはず。そして、そんな自分の思考にも気づいてしまった。

「夢みたいだったな。俺の人生にこういうことがあると思わなかった。
ここを出たら、また現実に戻るんだな」光太
「・・・・現実はこっちかもしれないよ」梨花

 梨花と光太はお互いを必要としていた。
光太は「夢の続き」を見るために、梨花は現実から離れるには「光太のため」という理由が必要だった。
そのためにお金がなくてはならなかった。

紙の月子守唄
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matakita821 at 18:32|PermalinkComments(2)TrackBack(5)

2014年01月15日

ドラマ10 「紙の月」 第二回 満たされた渇き

 さて、光太(満島真之介)から自分が監督する自主映画に出演して欲しいと頼まれた梨花(原田知世)ですが、断りましたぞ。

『私は彼らとは違う。
この映画がコンテストで賞を取ったり、海外の映画祭に招待されたり、
そんなふうにはうまく進まないことをよく知っている。
それでもあの時私は、夢を本気で信じる彼らの一人になったような錯覚に囚われていた。
あの頃の私は思っていたのかもしれない。
もしも違う自分になれれば、この世界で必要とされ、
愛される何者かになれるかもしれないと』

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 フルタイムになって初めてのお給料が出て、梨花は夫への感謝の気持ちを込めて時計をプレゼント。ペアウォッチですョ〜

 なのにこの夫(光石研)は相変わらずだよ・・(キΦдΦ)
「こういうのが欲しかったんだよ」と言いながら
「ゴルフとか出張に高いの持っていけないから、こういう気軽なのが欲しかったんだ」
暗に安物扱いしちゃって・・・。

 時計に関してはあっさり流して、自分の上海転勤話に夢中。
で、梨花が気を使って「海外転勤、私は大丈夫だから。頑張って」って言ったら・・・
「許可なんか求めてないよ」だとさ。

 (「゚益゚)「 ひえーーー!!何?!コイツ!
何でこんなヤナ奴と結婚したの〜?
てか、梨花も下手に出過ぎるから調子に乗るんじゃないのぉ?
でも、この夫も相手が梨花だからこういう態度に出るんだろうね。
お嬢様の梨花が有難くて結婚したんだろうけど、いつまでもお嬢様のままでどこか純粋さの残っている梨花の事をバカにしている。
まぁ、噛みあわない二人ですワ・・・
そこに光太から電話が入り、会うよう頼まれ・・・ついオッケーしてしまうのでした。

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matakita821 at 19:32|PermalinkComments(2)TrackBack(2)

2014年01月08日

ドラマ10 「紙の月」 第一回 名前のない金

 「チームバチスタ4 螺鈿迷宮」と、このドラマ両方見たんですが、
何とな〜く引っかかったのはこっちかな〜
「バチスタ」はジェネラルが出てきた時はテンション上がったけどさ。

 「普通の主婦」が一億円横領・・・・って、「普通の主婦」なんていないんだけどね。
「孤独」も「闇」もひとりひとり違う。
恵まれているように見える梨花が抱えていたものを知りたくなりました。
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 ドラマは主人公の梅澤梨花(原田知世)が一億円横領発覚後、海外逃亡中の現在と、舞台となった銀行に働き始めた2年前を行きつ戻りつ描かれます。

 聖マティアス女学院同窓会で再会した岡崎木綿子(水野真紀)と中条亜紀(西田尚美)は、かつての同級生梨花について話していた。

 木綿子は節約命の専業主婦。
家の中には節約標語が貼ってあり、ポケットティッシュももれなくもらって保存。
待機電力はもちろんオフ。食費を安く上げるために頭も体も使って頑張っている。
同窓会の残ったバイキング料理を何の照れもなくタッパーに詰めている姿にはちょっとびっくり。

 娘はそんな節約生活をおもしろがっているけど、夫の真一(甲本雅裕はその生活に疲れを感じているような・・・
そりゃそうだよね。あんまり節約連呼されると稼ぎが少ないって言われているみたいに感じるよね。
でも、「家族のため」にやっている「良い事」だから文句も言えない。
地味にストレス溜まりそう・・


  木綿子の梨花への印象は『いつも正しい人』『正義の人』・・・・
彼女が真一に思い出話を伝える形で梨花の学生時代の姿が描かれます。

 ボランティア活動に一生懸命になっていた梨花は個人的に50万もの寄付をしたために、学校側は金額の上限を設定することにしたんだけど、その事に対していきりたって激しく先生に訴えていた。

 何か木綿子もなんだけど、たとえりっぱな事だとしても、
過剰になると、どこかアンバランスな感じがする・・・

「木綿子・・・私ね、誰かの役に立てないなら、存在する意味がないような気がするの」
礼拝堂で神父様の言葉を熱心に聞いていた清らかな梨花の横顔・・・
やはり木綿子には梨花が犯罪を犯すとは信じられなかった。

『誰かの役に立てないなら、存在する意味がない』・・・・
何故彼女がそんなふうに思うようになったのかはわからない。
でも、それが彼女のアイデンティティであり、生きる支えになってしまっていた。

紙の月子守唄
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matakita821 at 19:17|PermalinkComments(2)TrackBack(5)