「銭ゲバ」

2009年03月15日

「銭ゲバ」 最終回

 さて、ダイナマイトを積んで緑(ミムラ)と最期の旅に出た風太郎(松山ケンイチ)は、あの小屋の前にやって来た。
「緑さん、絶対途中で止めないでくださいよ」
「止めないわよ」
「ありがとう・・・」
小屋に入った風太郎は、体にダイナマイトを巻きつけ、導火線に火をつけ、逃げられないように自分の手を縛り上げた。
 そして、昔自分が記した「金持ちになって幸せになってやるズラ」の文字を見つめながらその時を待った。

 もし、父親があんなふうじゃなかったら・・・
もし、うちがあれほど貧乏じゃなかったら・・
もし、母がずっと生きていてくれたら・・・
もし、宏お兄ちゃんを殺さなかったら・・・
もし、二度目の殺人を犯さなかったら・・・
もし、茜や緑と違った形で出会っていたら・・
 風太郎が心から望んで、でも、決して得る事のできなかった幸せな世界はあったのだろうか・・
銭ゲバ オリジナル・サウンドトラックさよなら(初回限定盤)(DVD付)
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matakita821 at 00:48|PermalinkComments(24)TrackBack(25)

2009年03月08日

「銭ゲバ」 第8回

 「ばかだなぁ・・・死んじゃうんだ・・茜・・ばかな奴だ・・」
ぶら下がった茜(木南晴夏)の体を前にして、風太郎(松山ケンイチ)は途方にくれているようでした。

 「茜は、あなたを愛してたのよ。
あなたが何をしてようがそんなこと関係ないって、それでも」緑(ミムラ)
「へぇ〜〜でも、僕は人を愛さないんですよ」
そんな風太郎にナイフをつきたてようとする緑。

「だめですよ、緑さん。
僕を殺してもかまわないけど、たとえ僕でも殺したら緑さん人殺しですよ。
僕の仲間になっちゃいますんでね。
地獄行ったら、お父さんや茜にも会えなくなっちゃいますよ、いんですか?
緑さんには似合わないよっ!」緑を突き飛ばす風太郎
「それに緑さん、僕を見届けるっていいましたよね?!
僕を見届けるって言ったでしょ!!ねえ?!」

 あんなにどうでもよかった茜の顔が目の前から離れない・・
風太郎に残されたのは緑から向けられる憎しみという視線だけ。
それさえも失ったら、立っていられない風太郎なのです。

 ミムラさん、顔色がどす黒くなってましたね・・
極限状態の緑の心が伝わってきて痛いようでした。すごいです・・

 悪夢はどんどん長くなっている。
起きている時と寝ている時の区別がつかない・・いったいどっちが本当の悪夢なんだろう・・
普段、押さえ込んでいる罪の意識や恐怖心などの感情が眠っている間に目覚め、
怒涛のように膨れ上がり風太郎をひきずりまわす。
 パジャマのまま会社へ行き、金庫から金を引っ張り出し、抱きしめ、
その匂いに埋もれて、やっと悪夢から解放される風太郎。
 そんな風太郎を見つめる緑・・・それが自分に架せられた罰であるかのように・・・
でも、いつしか憎しみが2人の絆になっている・・・
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matakita821 at 02:11|PermalinkComments(14)TrackBack(21)

2009年03月01日

「銭ゲバ」 第7回

 予告がないわっ!!Σ( ̄ロ ̄lll) 
私と同じ様にショックを受けられた方、「待望の第8話予告は月曜日更新!(HPにて)」ですってよ!
 んも〜早く見たいわっ!
( 加筆:と、思ったら、月曜の時点で「 Coming soon!」ですって・・大丈夫か?)

 さて、荻野の妻への傷害容疑で逮捕された風太郎(松山ケンイチ)は厳しい取調べを受けるが、抜け殻のようになって黙秘しつづける。
(ちょっとLっぽいぞ〜)

 その頃、蘇った緑(ミムラ)は茜(木南晴夏)に壊れたフリをしていたことを謝っていた。
「でも、もうおしまい。忘れなさい」
「風太郎さんは帰ってくるよ、私のとこへ。
私は変わらない。風太郎さんを愛してる。何があっても」茜
「私は絶対に許さない、あの男を。
自分が間違っていたって思い知らせてやりたい・・・」緑

 緑さんたらどうするつもりかしら・・( ̄‐ ̄*)?
まさか説得して風太郎が真人間になるとでも思ってるのかしら?
緑は最終的に風太郎をどうしたいんだろう・・
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2009年02月22日

「銭ゲバ」 第6回

 さて、三國造船の社長の座に就いた風太郎(松山ケンイチ)は、望んだとおりの富を手に入れ、金を使ったゲームにふけるのでした。

 まず、三國造船の非正規労働者を全員正社員として契約することに決定、
母子家庭施設とその子供たちを支援、さらに特別養護老人ホームに5億円の寄付をして社会的事業に貢献する社長であることをアピール・・

 「は〜た〜ら〜け〜アリども・・・俺の銭を増やすために・・」
社長室の金庫に詰まっている札束を眺めて悦に入る風太郎・・・
銀行に預けないんかい・・・( ゚Д゚)
で、社長になった風太郎の様子を見に来る荻野(宮川大輔)と菅田(鈴木裕樹)。

「ふ〜ん・・これが君の手に入れたかったものか・・
社長の座について楽しい?幸せ?よく眠れる?」荻野
「どうしてですか?」風太郎
「捕まる夢とか死刑になる夢とか見たりするんじゃないかと思って・・」
 自分の弟宏(近藤公園)が殺される前に風太郎らしき子供を追いかけていた目撃証言があったと伝える荻野。
「子供はバット持ってたらしいんだよね・・・ドキッとした?」
「いいえ」風太郎

 蘇る殺人の記憶・・・殺した人間たちの顔・・・そして自分のために死んでいった良夫の顔・・
救いを求めるように、母の墓へと向かう風太郎・・・続きを読む

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2009年02月15日

「銭ゲバ」 第5回

 庭に埋まっていたとされる遺体発掘現場で見せた風太郎(松山ケンイチ)の
鬼のような顔を見てしまった緑(ミムラ)の心に、風太郎への恐怖心と不信感が
湧き上がり・・・
 それは消し去ろうとしても消せず、緑は荻野(宮川大輔)を呼び出し、
風太郎の過去を探るのでした。

 てか、いつのまにか結婚式も終わって、譲次(山本圭)の下で修行中なのね。
「風太郎のテーマ」に乗って、三國造船へ登場する風太郎様、しゅてき・・・
スーツフェチの私を満足させてくれるお姿でしたわぁ・・・゚+。:.゚(+`゚∀´)=b

 さて、そんな頃、三國造船には脅迫や嫌がらせの手紙が続いていた。
窓の外に同じ工場で働いていた良夫(柄本時生)の姿を発見した風太郎は
脅迫が彼の仕業だと直感、逃げる良夫を追いかけて捕まえ、
「安心しろ、警察なんかにゃ言わないよ」と油断させるのでした。

 自分の生い立ちを風太郎に話す良夫・・
父親は借金を作って自殺、母親も返済に疲れて自殺、残った自分も貧乏で金に追われる毎日・・・
「何か急にね、憎くなったんだ。金を持ってる奴らが・・何かしてやりたくなってさ。
何で金がないせいで俺がこんな目に合わなきゃならないんだってね・・
誰かに復讐してやりたくなったんだ」
 癌に侵されている良夫は自分が生きた証が残したくてこんな事をしたらしい・・

 似たような人生を送ってきた良夫に興味がわいてきた風太郎は自分の罪を彼に告白するのでした。
「あんたはもう一人の俺なのかもな」
「ねぇ、俺にできることないかな、あんたのために。
だってそのために俺を警察に渡さないんでしょ?
俺、使えると思ったんでしょ?わかるよ。あんたはもう一人の俺だから。
役に立ちたいな、君の。だってあんたはずっと生きるんだ、これからも。
友達だろ?俺達」良夫
「あぁ、友達だよ」風太郎
銭ゲバ 上 (1) (幻冬舎文庫 し 20-4)銭ゲバ 下 (3) (幻冬舎文庫 し 20-5)
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2009年02月08日

「銭ゲバ」第4回

 死体は見つからなかったズラ・・
でも、あいつにしっぽをつかまれちまったズラ・・ 

 いや〜お父ちゃん(椎名桔平)が春ちゃん(志保 )の慌てふためいた態度や
眠っている風太郎(松山ケンイチ)を怯えて見つめる目から、全てを悟って動くだろうことはわかってたけど、ドキドキしたわ〜
 今にも風太郎が叫びだすんじゃないか・・とか思ってさ〜

 『バカが見るぅ』
「ふざけやがって!!」荻野(宮川大輔)
「カードは切らしてもらいましたよ、風太郎ぼっちゃん・・」健蔵
健蔵があくまでも自分の計画に乗るつもりだということを知った風太郎は鬼のような形相になってました。
 そして、穴を掘っている時の風太郎の態度から、荻野と春ちゃんは確信したはず。
この男は殺している・・・と。

 さて、茜(木南晴夏)が家族に「結婚させてください」と発表すると、
あくまで控えめにつぶやく風太郎・・・
「それは無理だよ・・
もちろん僕は君が好きだ。愛してるよ。君とずっと一緒にいたい。でも結婚は無理だ」

「僕と君は違いすぎるんだ。
僕みたいに得体の知れない人間は嫌に決まってます。
当たり前です、それが。
僕には紹介する親もいない。
母は死んでしまったし、父はろくでなしでどこで何をやっているかもわかりません。
学歴もまるでない。
そんな男がこの家の一員になるなんてできません」
 譲次(山本圭)の言葉を代弁するかのように話す風太郎。続きを読む

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2009年01月31日

「銭ゲバ」 第3回

 「天国・・・行けるんじゃないですか・・
アンタ・・悪い事してないんでしょ?する必要ないもんね・・
でもさ、地獄があるから天国があるんだよね。
貧乏人がいるもんで、金持ちがいる・・みたいにさ。
俺は、金のためならなんでもするズラ・・」

 あっさり白川の兄貴(田中圭)殺されちゃったョ・・((( ;゚Д゚)))
あの人通りの多そうな公園でどうやって殺したんだろ?とか、
足引きずって動きも鈍い風太郎からなら簡単に逃げられただろ?とか
死体をどうやって、いつスーツケースへ?などの細かい疑問はありますがいいのです。

 独特の臭覚で、風太郎(松山ケンイチ)の本性を見抜いた白川は、緑(ミムラ)にそのことを告げる。

「言いにくい事なんだけど、何の目的もなしに茜ちゃんのことを好きになると思う?
絶対何か目的があるんだ。
お金だよ、お金、決まってるじゃない。
もちろん、貧しい人の中にもいろんな人がいる。
別に貧しいからって心が荒んでるとは限らない。
いや、むしろ何も持たない人こそ心が美しいのかもしれない、そう思うんだろ?」
「うん」緑
「それはきれいごとだよ、緑。絶対やめたほうがいい。
少なくとも、彼はそんな美しい人間じゃない」

 白川は多分、自分が緑と結婚するつもりだったんでしょうね。
将来三國家を自由に動かすためには、邪魔な存在になりそうな風太郎が目障りだったのかもしれません。
それと、自分たちの世界に入り込んできた異物のような風太郎に本能的に拒否反応を抱いたんでしょうか・・・
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2009年01月25日

「銭ゲバ」 第2回

 第2回にして、すでに松ケン演じる風太郎のとりこになっております。
バックで流れる「風太郎のテーマ」(勝手に命名)にもシビレてますわ〜

 当たり屋ふうな感じで緑(ミムラ)と知り合いになった風太郎(松山ケンイチ)は昔、別荘で世話になった事をカミングアウト。
「できるだけのことはさせてもらう」と申し出る緑に
「悪いのは僕の方です。お金なんて一円もいりません。あんな高価な車、傷つけてませんか?」
「せめて、何かできることないかな?何でも言って」緑
「じゃあ、あの・・・友達になれたら嬉しいです」風太郎
「うん・・・お友達になりましょう」緑

 お友達としてクルーザーでのパーティに招待された風太郎は、
デッキから緑たち金持ち仲間の様子を観察。
そして、そのグループの中で一人違った雰囲気を放っている妹の茜(木南晴夏)に目をつける。
風太郎は500万円の時計を自慢する白川(田中圭)を冷たい目で見つめる茜の視線に気づいていた。
 茜の後にトイレに入った風太郎は、叩き割られた白川の時計を発見・・
「なるほど・・・銭ズラ・・」とつぶやくのでした。
 
 で、案の定、白川が時計がないと騒ぎ出して、疑われる風太郎。
でも、もちろん想定内の風太郎は冷静に対応。
「いいですよ、調べてください。僕が彼だったら当然自分を疑います。
この中で貧しいのは僕だけですから。
実際500万って言ったら、僕の年収よりはるかに大きな額ですから」
ジャンパーを脱ぎ、ズボンを脱ぎ、パンツ一丁になり屈辱的とも思える姿をさらす風太郎。

 自分の代わりにひどい目に合った風太郎に茜は罪の意識を抱いていた。
その機会を逃さず、風太郎は勝負に出る。
2人きりになった時に生ごみの中から白川の時計を取り出して見せる風太郎。
「嫌いなんだろ?幸せな奴が。何かひどい目に合わせたくなるよね、わかるよ」
「どうして?」茜
「君の気持ちがわかったからさ。俺も同じ気持ちだったし。共犯になりたかったんだよね」
時計を海に投げ捨て「500万か・・」と、微笑む風太郎に茜は一瞬で魅了されたのでした。続きを読む

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2009年01月18日

「銭ゲバ」 第1回

 いや〜おもしろかったんですけどね・・・
コレ、9時台にやるドラマ、ちゃうやろ・・・って感じも・・・( ̄‐ ̄*)?

 水溜りに落ちている1円玉を拾うために、トラックが近づいて来ても気にしない男・・・
蒲郡風太郎(松山ケンイチ)・・・HPによると23歳なのね〜
派遣社員で、携帯で求人検索してたのが、今っぽかったわ〜
常に無表情・・・それは拒絶とか反抗なんてものですらなく、誰に対しても何に対しても期待をしていない、諦観とすら思える表情でした。
 
 人員整理でクビになった寺田(田口トモロヲ)は、風太郎が金を溜め込んでいるらしいという噂を聞いて、借金を申し込むが、風太郎はいつものように無反応・・・
「何のために生きてるのかな・・俺達。
1112番さんはさぁ、何のために生きてんの?
1番大切なもん・・って何?ねぇ・・?」寺田
「・・・・・ふっふっふ・・・」薄ら笑いを浮かべて去っていく風太郎。

 風太郎の中にある封じ込められたどすぐろいものが、寺田の中に眠っていた悪意を呼び覚ましたのでしょうか。
寺田は、風太郎を尾けて行って、彼の留守の間に部屋に入り、畳の下に隠していた金を盗むのでした。
 その様子を見ていた風太郎は金を取り戻し、それをさらに奪おうと鉄パイプで襲ってきた寺田を殺してしまう。
「お前言ったな・・一番大切なものは何だ、何のために生きてるんだって・・
教えてやるよ、それは銭ズラ!」風太郎

 死の間際、寺田はつぶやく。
「俺・・死ぬんだな・・もうつらい事なくなるんだな・・・ありがとうな。
おまえ・・・何か知らないけど、かわいそうな奴だな・・・」
銭ゲバ (Magical comics)
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