きこりのテレビ日記 #281きこりのテレビ日記 #282

2026年01月21日

『テミスの不確かな法廷』 第3話 裁判官の資質

『門倉さん、僕は日常的に忘れ物をします。
そして一度に二つ以上のことができません。
落合さん、僕は冗談がわかりません。
言葉どおりの内容をそのまま受け取ってしまいます。

僕は普通を装っています。
でも・・・
普通ではありません。
僕は・・・僕は・・・・』


 忘れ物ぐらい誰でもするよ、とは言ってあげられない。みんな社会生活を送る上で『普通』を装っている部分はある。でも、そういうことじゃないんだよね。そして、一度に二つ以上のことができない場合、今まで優先順位はどう判断しつけてきたのか。法律の世界には『六法全書』という厳然たるルールがあるが、日常生活の中でのルールは本人がほぼ決める。安堂(松山ケンイチ)の場合は母親か山路先生(和久井映見)に指示を仰いできたんだろうか。

 そういう日常生活での穴はあるだろうが「裁判官の資質」という意味では、安堂には十分あるように思う。抽象的な表現(今回だと「〜など」「企業努力」)には暗黙の了解や知ってて当然という押し付けも多少含まれているが、安堂はそんなもん受け入れない。陳述や文書には顕れない(読み取れない)真実を掴むために客観的事実を求め、調べ確認し続ける。

 そして判決を決める際、私情やしがらみから完全に自由だ(だから温情がないとは見られるだろうが)。どんな裁判官ももちろん私情は排除しているだろうが安堂の場合は「感じること」ができない代わりに判断基準が「六法全書」のみだからこそ、状況を正確に読み取り、見合った判決を選び取ることができるんじゃないだろうか。


「僕なら発達障害の僕に裁かれたくない」

 そうだろうか。
でも判決に不満のある人が発達障害のことを知ったら、不服を訴える材料にされるかもしれない。かつて父である結城検事(小木茂光)が言っていたのもそういうことなのかもしれない。

「発達障害の君に裁かれる人はどう思うか?
差別・偏見は決して無くならない。
本気なら自分の特性を周囲に隠した方がいい」


 同じく発達障害の岸辺は職場の人達にカミングアウトした結果、理解してくれたと言っていたが・・・。その結果、岸部君への仕事の伝え方や教え方を工夫してくれたらいいんだが、逆に変なカードに使われないか心配だよ。




 発達障害のことがバレないように「普通」であろうと努力し続ける日々は怯えとも繋がっている。安堂の中ではかなり苦しい時間なんだろうか。それとも仕事を全うし社会の中で生きている自分を確認できる安心感にも繋がっているのかな。

 てか、この裁判、この三人の合議制で良かったのか?( ̄▽ ̄;)
安堂はマイペースで向き合いながらも常に衝動と戦っている。
そんな安堂の態度が気になって気になって裁判の内容を聞いていない門倉(遠藤憲一)。
落合(恒松祐里)がいなかったら進行ストップしてたんじゃ・・。

 犯罪を犯し離婚、その結果、苦労する母親を見てきており自身も孤独に育ったため父親が嫌いで遠ざけてきたという原告の四宮絵里(伊東蒼)。彼女は父親に罪がないと主張したい訳じゃないんだよね。父は何をしたのか、どんな状況からそうなってしまったのか、「事実」とされていることは「真実」なのか。父親を否定してきた彼女が父親を知ろうと努力している。これは彼女がこれからも生きていくための戦いなんだよね。彼女には真実を受け止める覚悟もある。50万で和解に応じてる場合じゃないんだよ。

 裁判を続ける意思を伝えた絵里さんに対して被告側弁護人はスラップ訴訟(高額な損害賠償請求を起し、原告を威圧・萎縮させるのが狙い)を申し立ててきた。どうしても隠したいことがあるんだね。昭和の酔っ払いおじさんでしかなかった門倉が「伝説の反逆児」として覚醒するのか。そもそも裁判官として生きる自分に限界を感じている安堂は自分の在りようをどう立て直すんだ?

 第1話 裁判官忌避
 第2話 真実義務と誠実義務
 第4話 伝説の反逆児
 第5話 書証主義と人証主義

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