2025年03月10日
「御上先生」 episode 8 -strategy-
常に他の生徒たちの悩みや苦しみに積極的に寄り添ってきた富永(蒔田彩珠)。
しかしたまに描写される彼女自身の家庭からは、その繋がりは見えてこず「ひとり」という印象だった。そして誰にも言えない悩みを抱えているのが伝わってきた。
一色先生(臼田あさ美)に、自分は裏口入学なのではないかと相談したのは彼女なんじゃなかろうか。だからこそ富永は、誰よりもこの学校の生徒たろうと理念を実践してきたのではないか?学園での、クラスでの、自分の存在意義を必死で掴もうと。
誰の話も聞いてくれるが自分の悩みは誰にも話さず頼ろうとしない富永が、初めて助けを求めた状況がヤバみしかない雰囲気だが、オカミと次元は間に合ってくれるはず。そして彼女の抱える問題と御上たちが求める答えがリンクするのかもしれない。
文科省から御上(松坂桃李)の帰還命令が下って(一応打診ではあったが戻らないと担任を降ろされるそうな)からの生徒達の言動がすばらしかった。
帰還の理由は保護者から生徒の成績が下がったとの声が上がっているからなので、成績を上げればOK(多分、彼らならその気になれば、すぐ上げられる)なのだが、学校側の理不尽な要求に成績アップで応えるのは納得がいかない、たとえオカミを助けるためだとしても学校を見返すための点取りゲームには参加したくない、誰かのために勉強はしたくはない、やるなら自分自身のためにやりたい。
「受験は目的ではなくて手段。
だけど・・ていうか、だからこそ・・
それを知った私達が
東大に行くことには意味があると思う」富永
わかっているなぁ・・・
多分、生徒達の中には学ぶ力、考える力の種は、もうこの学校に来た時点で蒔かれていたんだよね。そこにオカミが光をあて健やかに育つ手伝いをした。元々伸びようとする力があり機会を待っていた芽はぐんぐんと伸び、驚くほどの成長を続けている。御上にとって、その瞬間に立ち会えたのは大きな喜びだったはず。
和久井(夏生大湖)は勉強法のシェアを提案し、みんなの同意を得たぞ。
「まとめます。
自分達らしい勉強法を考える。
そのついでにオカミを救う。
これでどうだ?!」次元(窪塚愛流)
すごい子達だよ。
『パーソナル イズ ポリティカル』をすっかり自分達のものにしている。
彼らの意見が文科省に届き、反映されたら日本の教育は変わるかもしれない。
「考える力を持っていない大人」には「考える力を持てる子供を育てる」ことはできない。確かにそうだ。そして「考える力」を育てるには暗記とテストの繰り返しって逆方向なような気がする。御上がやってきたように自分の問題として捉える機会を与え、考え、ディスカッションでお互いに刺激を与え合い、さらに深い思考へと導く。ここまでうまくいったのは3年2組の生徒達と御上の出会いのタイミングもあったと思うが、そもそも生徒達自身の心がそういう学びの場を求めていたんじゃないのかな。
しかしたまに描写される彼女自身の家庭からは、その繋がりは見えてこず「ひとり」という印象だった。そして誰にも言えない悩みを抱えているのが伝わってきた。
一色先生(臼田あさ美)に、自分は裏口入学なのではないかと相談したのは彼女なんじゃなかろうか。だからこそ富永は、誰よりもこの学校の生徒たろうと理念を実践してきたのではないか?学園での、クラスでの、自分の存在意義を必死で掴もうと。
誰の話も聞いてくれるが自分の悩みは誰にも話さず頼ろうとしない富永が、初めて助けを求めた状況がヤバみしかない雰囲気だが、オカミと次元は間に合ってくれるはず。そして彼女の抱える問題と御上たちが求める答えがリンクするのかもしれない。
文科省から御上(松坂桃李)の帰還命令が下って(一応打診ではあったが戻らないと担任を降ろされるそうな)からの生徒達の言動がすばらしかった。
帰還の理由は保護者から生徒の成績が下がったとの声が上がっているからなので、成績を上げればOK(多分、彼らならその気になれば、すぐ上げられる)なのだが、学校側の理不尽な要求に成績アップで応えるのは納得がいかない、たとえオカミを助けるためだとしても学校を見返すための点取りゲームには参加したくない、誰かのために勉強はしたくはない、やるなら自分自身のためにやりたい。
「受験は目的ではなくて手段。
だけど・・ていうか、だからこそ・・
それを知った私達が
東大に行くことには意味があると思う」富永
わかっているなぁ・・・
多分、生徒達の中には学ぶ力、考える力の種は、もうこの学校に来た時点で蒔かれていたんだよね。そこにオカミが光をあて健やかに育つ手伝いをした。元々伸びようとする力があり機会を待っていた芽はぐんぐんと伸び、驚くほどの成長を続けている。御上にとって、その瞬間に立ち会えたのは大きな喜びだったはず。
和久井(夏生大湖)は勉強法のシェアを提案し、みんなの同意を得たぞ。
「まとめます。
自分達らしい勉強法を考える。
そのついでにオカミを救う。
これでどうだ?!」次元(窪塚愛流)
すごい子達だよ。
『パーソナル イズ ポリティカル』をすっかり自分達のものにしている。
彼らの意見が文科省に届き、反映されたら日本の教育は変わるかもしれない。
「考える力を持っていない大人」には「考える力を持てる子供を育てる」ことはできない。確かにそうだ。そして「考える力」を育てるには暗記とテストの繰り返しって逆方向なような気がする。御上がやってきたように自分の問題として捉える機会を与え、考え、ディスカッションでお互いに刺激を与え合い、さらに深い思考へと導く。ここまでうまくいったのは3年2組の生徒達と御上の出会いのタイミングもあったと思うが、そもそも生徒達自身の心がそういう学びの場を求めていたんじゃないのかな。
そして神崎(奥平大兼)だよ。
真山弓弦(堀田真由)からの手紙に書かれていた内容は彼が背負うには重すぎるものだった。あまりにも辛すぎて現実とは思えないほどの日常・・・
最初の記憶は父に殴られている母の姿。
母は自分に危害が及ばないようにしてくれたが、心の中はいつも落ち着かなかった。
高校一年生の時、教科書を開くと現れた文字。
『お前が嫌われるには理由がある』
『辛い言葉だった。
でももっと辛かったのは自分が知ってたこと。
どうして自分は嫌われるのか、
人と話す言が苦手で、でもプライドが高くて、
自分が特別だって思わないと保てなかったから』
孤独な日々の中、自我だけがいびつに拡大していく。
『神崎君は言ってましたね。
「父親への当てつけに冴島先生のスキャンダルをスクープしたんです」。
私がその時思っていたこと、それは、父親をあんなふうに憎める神崎君が羨ましいということでした。この世にはそんな感情すら抱きたくない親というのが存在するのです』
まっすぐに憎める心、それはまっすぐに相手を求める心の裏返しでもある。
でも弓弦にとって父親は自分の世界には決して入れたくないおぞましい存在だった。
『私はひとつの言葉に支配されるようになりました。
それはある革命家の言葉です。
「世界があなたを変えれば あなたは世界を変えられる」
変わりたかった。
私はどうしても変わりたかった』
真っ暗なトンネルの中でひとり、自分を否定し続け、生きている意味も見つからない日々。消えてしまいたいという強い思いと本来の自分自身として生きたいという思いのせめぎ合い。出口を求めもがいていた弓弦が取った行動はとんでもない間違いだったけれど、その深い闇を切り裂くためには別の自分になるしかなかったのかもしれない。でも今の彼女は人殺しでしかない。彼女に救いの道はあるんだろうか。
さて、生徒達の成長を目の当たりにした是枝先生(吉岡里帆)も行動を開始。
学校の不正問題を調べるために学園に多額の寄付をしている母親の元へ。
いや〜お茶の先生とも思えないほど殺気がまとわりついている怖いお母さま・・・( ̄▽ ̄;)
いい子ちゃんだった是枝先生は抵抗するなんて考えてみたこともなかったと思われ・・・
でもやっと自我が目覚めた。
彼女も自分自身のために、生徒達のために戦おうとしている。
さらに御上にも真正面からぶつかってきた。
ここに至って御上と一色は自分達がやろうとしていることをカミングアウト。
協力して「プランオカミ2」を遂行することに。
ところで溝端先生(迫田孝也)が生徒思いの実直な先生だったとは・・・
ちょっと意外だったわ〜
そしてマスコミに学園の機密をリークしたのも溝端だった。
自分を切り捨てようとしている理事長(北村一輝)に頑張って脅しをかけてみたけど相手にされず。是枝先生の誘いに乗るとも思えない。彼の正義はどこへ向かう?
そしてヤマトタケルは誰なのか?
ずっと協力者である槙野(岡田将生)だと思って来たけど、
戸倉樹(高橋恭平)もアリかも。
彼も裏口入学だとしたら真実を知りたいだろうし。
第1話 -destruction-
第2話 -awareness-
第3話 -beginning-
第4話 -fate-
第5話 -confidence-
第6話 -confession-
第7話 -delusion-
第9話 -joker-
第10話(最終回)- Puppets can't control you -

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真山弓弦(堀田真由)からの手紙に書かれていた内容は彼が背負うには重すぎるものだった。あまりにも辛すぎて現実とは思えないほどの日常・・・
最初の記憶は父に殴られている母の姿。
母は自分に危害が及ばないようにしてくれたが、心の中はいつも落ち着かなかった。
高校一年生の時、教科書を開くと現れた文字。
『お前が嫌われるには理由がある』
『辛い言葉だった。
でももっと辛かったのは自分が知ってたこと。
どうして自分は嫌われるのか、
人と話す言が苦手で、でもプライドが高くて、
自分が特別だって思わないと保てなかったから』
孤独な日々の中、自我だけがいびつに拡大していく。
『神崎君は言ってましたね。
「父親への当てつけに冴島先生のスキャンダルをスクープしたんです」。
私がその時思っていたこと、それは、父親をあんなふうに憎める神崎君が羨ましいということでした。この世にはそんな感情すら抱きたくない親というのが存在するのです』
まっすぐに憎める心、それはまっすぐに相手を求める心の裏返しでもある。
でも弓弦にとって父親は自分の世界には決して入れたくないおぞましい存在だった。
『私はひとつの言葉に支配されるようになりました。
それはある革命家の言葉です。
「世界があなたを変えれば あなたは世界を変えられる」
変わりたかった。
私はどうしても変わりたかった』
真っ暗なトンネルの中でひとり、自分を否定し続け、生きている意味も見つからない日々。消えてしまいたいという強い思いと本来の自分自身として生きたいという思いのせめぎ合い。出口を求めもがいていた弓弦が取った行動はとんでもない間違いだったけれど、その深い闇を切り裂くためには別の自分になるしかなかったのかもしれない。でも今の彼女は人殺しでしかない。彼女に救いの道はあるんだろうか。
さて、生徒達の成長を目の当たりにした是枝先生(吉岡里帆)も行動を開始。
学校の不正問題を調べるために学園に多額の寄付をしている母親の元へ。
いや〜お茶の先生とも思えないほど殺気がまとわりついている怖いお母さま・・・( ̄▽ ̄;)
いい子ちゃんだった是枝先生は抵抗するなんて考えてみたこともなかったと思われ・・・
でもやっと自我が目覚めた。
彼女も自分自身のために、生徒達のために戦おうとしている。
さらに御上にも真正面からぶつかってきた。
ここに至って御上と一色は自分達がやろうとしていることをカミングアウト。
協力して「プランオカミ2」を遂行することに。
ところで溝端先生(迫田孝也)が生徒思いの実直な先生だったとは・・・
ちょっと意外だったわ〜
そしてマスコミに学園の機密をリークしたのも溝端だった。
自分を切り捨てようとしている理事長(北村一輝)に頑張って脅しをかけてみたけど相手にされず。是枝先生の誘いに乗るとも思えない。彼の正義はどこへ向かう?
そしてヤマトタケルは誰なのか?
ずっと協力者である槙野(岡田将生)だと思って来たけど、
戸倉樹(高橋恭平)もアリかも。
彼も裏口入学だとしたら真実を知りたいだろうし。
第1話 -destruction-
第2話 -awareness-
第3話 -beginning-
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