2024年07月08日
プレミアムドラマ「エンジェルフライト」第5話 那美 VS 究極の悪女
『愛ってなに?』
それは彼女が自分自身にずっと問いかけてきた言葉。
問いかけ続けながら、彼女はその答えをくれる人を渇望していた。
そして本当は誰よりも「愛する人」になりたかったのかもしれない。
三番目の夫(実際には結婚していなかったので愛人だったけど)・サリム(ESSAM SAAD)は最初から第一夫人のナディアの身代わりとしてゆり(松本若菜)に近づいてきた。認知症の影響もあったかもしれない。今までのように男をお金を引き出す道具としか思っていなかったゆりは気にしなかった。でも亡くなったのちもナディアを求め続けるサリムと接しているうちに、こんなふうに愛されたい、愛されるナディアが羨ましいと思うようになったのか。ナディアを演じることで「愛」を手に入れた(本当は違うってわかっているけど)気持ちになりたかったのかもしれない。
妊娠を確認した時の幸せそうな笑顔。
ゆりは初めて自分を誇らしく思えたんじゃないのかな。
そして間違いだと知った時の絶望。
鏡に映っていたのは、一生「愛」なんて手に入れることができない女の顔。
死ぬ直前のケンカは認知症の発作のようなものだった。
それでも「お前はナディアじゃない!出ていけ!」という言葉は。ゆりにとって死刑宣告と同じだった。その言葉に反応し首を絞めてしまった。拒絶ののち、自分を見る怯えたような目、それがゆりの見た彼の最期の顔だった。
彼は死んだかもしれない。
ほっておくと死ぬかもしれない、そう思いながらも、その場から逃げ出した。
手に入れたと思いこもうとしても、すぐにその隙間から落ちていく「愛」。
松本若菜さんが素晴らしかった。
ゆりという女性は愛する顔と憎む顔が同じだったんだと思う。
それは彼女が自分自身にずっと問いかけてきた言葉。
問いかけ続けながら、彼女はその答えをくれる人を渇望していた。
そして本当は誰よりも「愛する人」になりたかったのかもしれない。
三番目の夫(実際には結婚していなかったので愛人だったけど)・サリム(ESSAM SAAD)は最初から第一夫人のナディアの身代わりとしてゆり(松本若菜)に近づいてきた。認知症の影響もあったかもしれない。今までのように男をお金を引き出す道具としか思っていなかったゆりは気にしなかった。でも亡くなったのちもナディアを求め続けるサリムと接しているうちに、こんなふうに愛されたい、愛されるナディアが羨ましいと思うようになったのか。ナディアを演じることで「愛」を手に入れた(本当は違うってわかっているけど)気持ちになりたかったのかもしれない。
妊娠を確認した時の幸せそうな笑顔。
ゆりは初めて自分を誇らしく思えたんじゃないのかな。
そして間違いだと知った時の絶望。
鏡に映っていたのは、一生「愛」なんて手に入れることができない女の顔。
死ぬ直前のケンカは認知症の発作のようなものだった。
それでも「お前はナディアじゃない!出ていけ!」という言葉は。ゆりにとって死刑宣告と同じだった。その言葉に反応し首を絞めてしまった。拒絶ののち、自分を見る怯えたような目、それがゆりの見た彼の最期の顔だった。
彼は死んだかもしれない。
ほっておくと死ぬかもしれない、そう思いながらも、その場から逃げ出した。
手に入れたと思いこもうとしても、すぐにその隙間から落ちていく「愛」。
松本若菜さんが素晴らしかった。
ゆりという女性は愛する顔と憎む顔が同じだったんだと思う。
御遺体となった彼と対面する時間の中で、
初めてゆりは自分の中にある愛というものを感じることができたんじゃなかろうか。
偽りだったかもしれないけれど彼はゆりを愛し、ゆりもまた彼を愛した。
ちぎられたナディアのネックレスを繋ぎ、彼の元に戻す姿が語っていた。
初めて名前を呼んだ動画は彼からのプレゼント。
「お互いバカだよね・・・ありがと・・」
愛おしそうに彼の顔に触れ、キスしたゆりは、
きっと欲しかったものが自分の中にあるのを実感したはず。
過去の罪で起訴された(多分、やっちゃってんのよ)彼女は、もしかしたら外の世界に戻れない可能性もあるかもしれないけれど、この時間があるかないかで残された人生はまったく違ったものになったと思う。刑事たちとともに去って行くゆりは、また「悪女」の顔に戻っていたけれど。
そして那美もケンカ別れののち愛する人を失っていたんだね。
「社長が御遺体に話しかけるのは、
その声が届くって信じてるからだと思う。
ご遺族が最期にお別れの言葉を言いたいように、
御遺体にも何か言いたいことがあるはずだって」柊(城田優)
それは自己満足なのかもしれないし、ファンタジーなのかもしれない。
それでも、そう信じて御遺体とご遺族に向き合い、
心を込めて別れの時間をセッティングする。
それが今の那美の救いなんだと思う。
そして凛子(松本穂香)が母の死に向き合う時が近づいてきている。
死と向き合うことは、その人生とも向き合うこと。
凛子は自分自身の問いの答えを見つけることができるんだろうか。
第1話 スラムに散った夢
第2話 テロに打ち砕かれた開発支援
第3話 社葬 VS おかめ食堂
第4話 アニメに憧れたベトナム人技能実習生
第6話(最終話) 母の最期の旅

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初めてゆりは自分の中にある愛というものを感じることができたんじゃなかろうか。
偽りだったかもしれないけれど彼はゆりを愛し、ゆりもまた彼を愛した。
ちぎられたナディアのネックレスを繋ぎ、彼の元に戻す姿が語っていた。
初めて名前を呼んだ動画は彼からのプレゼント。
「お互いバカだよね・・・ありがと・・」
愛おしそうに彼の顔に触れ、キスしたゆりは、
きっと欲しかったものが自分の中にあるのを実感したはず。
過去の罪で起訴された(多分、やっちゃってんのよ)彼女は、もしかしたら外の世界に戻れない可能性もあるかもしれないけれど、この時間があるかないかで残された人生はまったく違ったものになったと思う。刑事たちとともに去って行くゆりは、また「悪女」の顔に戻っていたけれど。
そして那美もケンカ別れののち愛する人を失っていたんだね。
「社長が御遺体に話しかけるのは、
その声が届くって信じてるからだと思う。
ご遺族が最期にお別れの言葉を言いたいように、
御遺体にも何か言いたいことがあるはずだって」柊(城田優)
それは自己満足なのかもしれないし、ファンタジーなのかもしれない。
それでも、そう信じて御遺体とご遺族に向き合い、
心を込めて別れの時間をセッティングする。
それが今の那美の救いなんだと思う。
そして凛子(松本穂香)が母の死に向き合う時が近づいてきている。
死と向き合うことは、その人生とも向き合うこと。
凛子は自分自身の問いの答えを見つけることができるんだろうか。
第1話 スラムに散った夢
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