2024年05月11日
ドラマ25「季節のない街」 第6話 プールのある家
「大丈夫、きっと作るさ。
約束する。
何しろ、君が僕にねだったのは、
プールを作ることだけだったからね。
君はもっと・・
欲しいものを何でもねだれば良かったのさ」
夢の中にいる父親・・・
そのことを少年はわかっていた。
いつも語るのは父親、少年は同意する。
食べ物を捜しに行くのも、いつも少年。
それでも少年は父親が好きだったんだと思う。
父親と住む家を一緒に夢みることも。
少年がいなくなった後も、父親の夢は続いている。
そのことが哀れで悲しくて・・
この父親を責めることは簡単だ。
「死んだら意味ない」けど、それでも、この親子が「ほっとかれた」ままで、この親子らしく一緒に生きていく道はなかったのか・・
廃品置き場にある車の中に住んでいるリッチマン親子(又吉直樹・大沢一菜)は、いつも二人が建てる家について話している。話しているのはいつも父親で息子は聞き役だけどさ。
島さん(藤井隆)のおかげで夢だったカフェが実現すると嬉しそうに半助(池松壮亮)に報告するタツヤ(仲野太賀)。でも、島さんの悪い顔を見てしまった半助は複雑。
夢を語る人は幸せそうだ。生き生きしている。
その幸せをぶち壊したい人なんていない・・(と思う( ̄▽ ̄;) )。
半助も、リッチマンの息子も。
たとえ実現しない夢だとしても。
約束する。
何しろ、君が僕にねだったのは、
プールを作ることだけだったからね。
君はもっと・・
欲しいものを何でもねだれば良かったのさ」
夢の中にいる父親・・・
そのことを少年はわかっていた。
いつも語るのは父親、少年は同意する。
食べ物を捜しに行くのも、いつも少年。
それでも少年は父親が好きだったんだと思う。
父親と住む家を一緒に夢みることも。
少年がいなくなった後も、父親の夢は続いている。
そのことが哀れで悲しくて・・
この父親を責めることは簡単だ。
「死んだら意味ない」けど、それでも、この親子が「ほっとかれた」ままで、この親子らしく一緒に生きていく道はなかったのか・・
廃品置き場にある車の中に住んでいるリッチマン親子(又吉直樹・大沢一菜)は、いつも二人が建てる家について話している。話しているのはいつも父親で息子は聞き役だけどさ。
島さん(藤井隆)のおかげで夢だったカフェが実現すると嬉しそうに半助(池松壮亮)に報告するタツヤ(仲野太賀)。でも、島さんの悪い顔を見てしまった半助は複雑。
夢を語る人は幸せそうだ。生き生きしている。
その幸せをぶち壊したい人なんていない・・(と思う( ̄▽ ̄;) )。
半助も、リッチマンの息子も。
たとえ実現しない夢だとしても。
見るからに「乞食」の風体の親子だが、
お金の施しは断る。
食べ物もねだったりはしない。
頂きものの食べ物は、トレイ(まな板)の上に彩良くきれいに並べる。
貧しくても晩餐のような二人の時間。
しめ鯖を父に勧められた時も、珍しく、すし屋の大将が火を通して食べるように言ったことを確認するように伝えたけど、結局食べた。父親を悲しませたくなかったのか。
「これは、しめ鯖じゃないね。
しめ鯖にあたったのなら、まず蕁麻疹。
その後、嘔吐がでる。じゃあなんだ?」
父親には、いろんな知識があるようだった。
でも、現実に対応する能力は無かった。
息子が苦しんでいてもどうすることもできない。
なぐさめるために応接間に置く家具の話をし、そばに座っていることしか。
「ねぇ、忘れてたけどさ・・・
プールを作ろうよ・・・」
「プールか!
そうだな。うん、そうしよう。
何でも君の好きなようにするよ!
・・・やれやれ・・
これでようやく丸くおさまりそうだ」
息子が起き上がれないので、空腹に耐えかねた父親は
自分で「オカベ」へと出向いた。
人からものを貰う時、父親は相手と真正面には向き合わない。
ちょっと体をずらして目線も下に落とす。
ものをもらっている自分自身を消してしまいたいように。
それでも父親は息子のために取っておいたとオカベ(渡辺大知)から差し出されたパンをむしりとり、ガーー!!と食らいついていた。本能で食べてしまうのが悲しい。
前回も思ったけど、今回のリッチマン親子も最高のキャスティング。
教養と品はあるけど大人としての思考も行動力もない父親、
そして父親のすべてを許しているように寄り添う、聖なる存在にも思える息子。
2人の波長がぴったり合って、寂しさをまといながらもきれいに溶け合うようで、すばらしい存在感だった。哀しいけど、二人が車に一緒に並んで座っている姿が忘れられない。
トラ(ベーコン)の知らせで異変に気付いた半助は
医者を呼ぼうとしたんだがタツヤが止めた。
「また撤去されちゃうだろ!」
「だけど!」
「救急車呼んだら、
警察にも自治体にも連絡入るんだよ!」
「いや、だけど!」
「あいつら容赦ないんだよ!
見ただろ?!この間!」
「そんな事言ってる場合じゃないよ!
ほっといたら」
「オマエが通報したんだろ!!」
「・・・・」
「他に行き場ないんだよ!
だから戻ってきたんだよ!!
ほっといてやろうよ!」
「けど・・・
けど、死んだら意味ないじゃん!!」
たんばさん(ベンガル)が医者を呼んでくれたけど、間に合わなかった。
少年はつぶやいた。
「プールできたね。ありがとう・・」
父親が語っていた夢の世界へ行ってしまった。
彼は「かわいそうな子」なのだろうか。
リッチマンは「ひどい父親」なのだろうか。
それでもリッチマンの理想の家の中にいる息子はきっと幸せな顔をしているんだろうなと思う。そしてわんこよ、ずっとリッチマンのそばにいておくれ。
苦い!苦すぎるよ、クドカン・・・
でも、好きな回だったよ・・
第1話 街へいく電車
第2話 親おもい
第3話 半助と猫
第4話 牧歌調
第5話 僕のワイフ
第7話 がんもどき 前編
第8話 がんもどき 後編
第9話 たんばさん
第10話(最終話)とうちゃん

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お金の施しは断る。
食べ物もねだったりはしない。
頂きものの食べ物は、トレイ(まな板)の上に彩良くきれいに並べる。
貧しくても晩餐のような二人の時間。
しめ鯖を父に勧められた時も、珍しく、すし屋の大将が火を通して食べるように言ったことを確認するように伝えたけど、結局食べた。父親を悲しませたくなかったのか。
「これは、しめ鯖じゃないね。
しめ鯖にあたったのなら、まず蕁麻疹。
その後、嘔吐がでる。じゃあなんだ?」
父親には、いろんな知識があるようだった。
でも、現実に対応する能力は無かった。
息子が苦しんでいてもどうすることもできない。
なぐさめるために応接間に置く家具の話をし、そばに座っていることしか。
「ねぇ、忘れてたけどさ・・・
プールを作ろうよ・・・」
「プールか!
そうだな。うん、そうしよう。
何でも君の好きなようにするよ!
・・・やれやれ・・
これでようやく丸くおさまりそうだ」
息子が起き上がれないので、空腹に耐えかねた父親は
自分で「オカベ」へと出向いた。
人からものを貰う時、父親は相手と真正面には向き合わない。
ちょっと体をずらして目線も下に落とす。
ものをもらっている自分自身を消してしまいたいように。
それでも父親は息子のために取っておいたとオカベ(渡辺大知)から差し出されたパンをむしりとり、ガーー!!と食らいついていた。本能で食べてしまうのが悲しい。
前回も思ったけど、今回のリッチマン親子も最高のキャスティング。
教養と品はあるけど大人としての思考も行動力もない父親、
そして父親のすべてを許しているように寄り添う、聖なる存在にも思える息子。
2人の波長がぴったり合って、寂しさをまといながらもきれいに溶け合うようで、すばらしい存在感だった。哀しいけど、二人が車に一緒に並んで座っている姿が忘れられない。
トラ(ベーコン)の知らせで異変に気付いた半助は
医者を呼ぼうとしたんだがタツヤが止めた。
「また撤去されちゃうだろ!」
「だけど!」
「救急車呼んだら、
警察にも自治体にも連絡入るんだよ!」
「いや、だけど!」
「あいつら容赦ないんだよ!
見ただろ?!この間!」
「そんな事言ってる場合じゃないよ!
ほっといたら」
「オマエが通報したんだろ!!」
「・・・・」
「他に行き場ないんだよ!
だから戻ってきたんだよ!!
ほっといてやろうよ!」
「けど・・・
けど、死んだら意味ないじゃん!!」
たんばさん(ベンガル)が医者を呼んでくれたけど、間に合わなかった。
少年はつぶやいた。
「プールできたね。ありがとう・・」
父親が語っていた夢の世界へ行ってしまった。
彼は「かわいそうな子」なのだろうか。
リッチマンは「ひどい父親」なのだろうか。
それでもリッチマンの理想の家の中にいる息子はきっと幸せな顔をしているんだろうなと思う。そしてわんこよ、ずっとリッチマンのそばにいておくれ。
苦い!苦すぎるよ、クドカン・・・
でも、好きな回だったよ・・
第1話 街へいく電車
第2話 親おもい
第3話 半助と猫
第4話 牧歌調
第5話 僕のワイフ
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第8話 がんもどき 後編
第9話 たんばさん
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