きこりのテレビ日記 #159│韓国ドラマ「涙の女王」第11話

2024年04月13日

ドラマ25「季節のない街」 第2話 親おもい

「考えたら損してますよね、ソイツ。
良かれと思って小言言って、
誰にも感謝されないんでしょ?」半助
「そういう性分なんだよ。
そのうち気がつくんだよ。
自分がいてもいなくても
関係なく世の中は回ってるってね」たんば


 小言幸兵衛の絶望・・・
自分の思いは未来永劫通じない、報われない。
それでも幸兵衛は未来に不安しか見ないし、心配し、小言を言い続ける。
それが幸兵衛の生きがいだから。

 幸兵衛は幸せだろうか。
多分、絶望しながらも母親が望む幸せを支え続ける。
だって幸兵衛の幸せは母親が幸せになることだけだから。

 三木本(鶴見辰吾)への報告ネタが無くなった半助(池松壮亮)は街をひと回り。
そこでタツヤ(仲野太賀)から突然帰って来た兄・シンゴ(YOUNG DAIS)の話を聞いた。

 「ナニ」で父親を失い、あてのないタツヤと母親・しのぶ(坂井真紀)は仮設住宅へやってきた。兄のシンゴはなじめず家出。そしてよく面倒を見てくれていた青年部のアキオさん(戌井昭人)としのぶは再婚。二人の間に妹・アカネが生まれても、アキオさんのタツヤへの優しさと思いやりは変わらなかった。

 その後、仕事でアキオさんが留守の間にヤクザになったシンゴが現れた。しのぶは大歓迎。舎弟たちとIT関係の会社を作るという嘘くさい話を聞き、しのぶはアキオさんがタツヤのために貯めていた進学資金を渡し、シンゴはアキオさんが買ってくれたタツヤの背広を取り上げ、去った。


「その時・・うまく言えないけど・・
自分が何のために生きてきたのか・・・
何のために生きていくのか・・・
わかんなくなっちゃって・・・
・・・・なんか、こう・・」タツヤ
「絶望?」半助
「そう、絶望。絶望絶望」





 進学を諦め就職したタツヤを気にしてアキオさんはますます仕事に励むようになり、無理がたたって入院。アキオさんの同僚達から借りたお金と街の人達のカンパ、タツヤの給料の前借り・バイトの収入で200万近くになった。

 そして必ず金の匂いを嗅ぎつけてやってくる兄。
母親はいろんな人の思いがこもったお金であることには全くとんちゃくせず、裸でお金を渡すことの方を気にしながらほとんどのお金を兄に渡し続けた。

「その時のアキオさんの目!
忘れらんないよ。
怒ってるでもなく、悲しいでもなく、
今初めて会う人を見るような、その目つき」


 アキオさんはしのぶを一切責めることなく、
口を利かなくなり、出て行った。

 あーーこの人はまったく違う価値観で生きてる人だって思ったんだろうね。そして自分は一生しのぶさんの生き方を理解できないし、したくない、彼女も自分をシンゴより尊重することはないと。

 当たり前だ。
そりゃ尽くしたら、その意味をわかって欲しいし感謝して欲しい。
報われないのは寂しすぎる。アキオさんは普通のいい人だった。

 その後、しのぶは昼夜別の仕事をしながら内職もして、タツヤも3つの仕事をかけもちして、二人で6年がかりで借金を返済した。

 で、現在、またタイミングよく現れたシンゴ。
ムショに入っていたそうな。そこで知り合った人(ヤベぇ匂いしかしない)の紹介でナントカ党のナントカって議員に仕事もらってるそうな。

 またなけなしのお金まで取られちゃ叶わんとシンゴをマイルドに追い払おうとしたけれど、タイミング悪くしのぶと遭遇。狂喜乱舞するしのぶを苦々し気に見つめるタツヤ。

 実はタツヤはしのぶに内緒で引越しのために貯金をしていた。母親をオートロック付きの高級マンションに住ませてあげたいと。家に現金は無いけど、通帳はある。どうしよ・・隠す暇はなかった・・金の無心じゃないかもよと言うたんばさん(ベンガル)にタツヤは

「いや、金!それは金!
金、金、金、金!!」タツヤ


 そんなタツヤと半助にたんばさんは、
落語の『小言幸兵衛』の話を教えるのだった(オチなし)。

 金は絶対に渡さない!と決意しているタツヤだったが、
たんばさんに言われた「お母さんの幸せ」が気になってしょうがない。
考えた末、それが母さんの幸せならば、あの貯金は兄貴にやろうと思った。

 そこに兄貴が刺され病院に運ばれたと連絡が。
タツヤは「チクショーー!」と叫びながら兄の元へと自転車を走らせた。

 で、着いてみると、兄のそばには自分の貯金通帳が。
兄にすがりつく母に、その理由を聞いてみると・・・

「アンタは優しくない。
通帳は私がやったの!シンゴに!
何よ、こんな時に。
しょうがないでしょ、親なんだからさ!
今度からちゃんとするんだ、
その為に金がいるんだって言われたら、
ほっとけないじゃん!

なによ、自分はコソコソ貯金なんかして。
兄さんが困ってるのに助けもしない。
家族より貯金が大事なんでしょ!

通帳が無事で良かったね!
兄さんがこんな姿になってんのに、
通帳が無事なら、それでいいんでしょ!!

冷たいよ!
優しくないよ!!
」


「シンゴは優しかったもん!
アンタと違って親思いだったもん!」


 しのぶが欲しいのは、シンゴのくれるような
自分だけに差し出されたキラキラした言葉。

「髪切った?」
「疲れてるね。あんまり無理しないでね」
「こんなとこ抜け出して5人でくらそう」
「会社をつくる」
「心配かけてごめん。
だけどいつも胸に母さん 
だって俺は your son・・うんぬんかんぬん」・・・


 実現しなくても、その瞬間幸せにしてくれたらそれでいい。
それがしのぶの求める優しさであり愛情。

 しくじった。
自分のは違ってたか〜〜

 誰かの幸せは、誰かの絶望。
そしてその誰かの絶望は解消されることはない。
それでも人は絶望にさえ希望を見出す。幸せをしぼりだす。
そしてその幸せは人から見たら不幸なのかもしれないけれど、もしかしたら喜んでウンチを踏んでいるのかもしれない。

 哀しくって寂しくって、優しい絶望を感じさせる仲野太賀さんが絶品だった。バカがバカとして存在できる安心感に泣けた。
そして狂っている坂井真紀さんにもやられた。

 いい作品だよ。

 第1話 街へいく電車
 第3話 半助と猫
 第4話 牧歌調
 第5話 僕のワイフ
 第6話 プールのある家
 第7話 がんもどき 前編
 第8話 がんもどき 後編
 第9話 たんばさん
 第10話(最終話)とうちゃん

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