2023年02月17日
「舞いあがれ!」 第20週 伝えたい思い
月曜日 第92話
舞(福原遥)が口紅(リップ?)塗るところなんて初めて見た。
ちょっとドキッとしたぞ。
今週は女性としての舞の姿が見られるのかな。
めぐみ(永作博美)たちに新しい出会いがあった。
「うめづ」でめぐみ達がお昼ご飯を食べている時、工場を継いだのに後ろ向きなことばっかり言っている的場君が雪乃さん(くわばたりえ)から説教をされていた。
雪乃さんは苦境の中、工場を継いで成長させているめぐみを紹介したんだが、その会話に食いついたお客がいたのさ。
毎報新聞社の御園さん(山口紗弥加)。大阪に転勤してきたばかりらしい。
すぐにIWAKURAにやって来て取材開始。
明るくてバイタリティのある方のようで聞き上手。
女性職人・土屋さん(二宮星)にも興味深々。
山田(大浦千佳)なんて「ねじれこんだ」失恋話までしてしまったそうな(ネジだけに)。
そして貴司(赤楚衛二)だよ( ̄▽ ̄;)
10首と言われたのに、まだ一首しかできてないらしい。
なんか史子女史( 八木莉可子)頻繁に「デラシネ」に出入りしている模様。
リューに命じられた短歌作るのに悪戦苦闘する貴司の陣中見舞いという体を取っているが、隙あれば身の上話ぶっこんでくるし、自分をわかって欲しいという思いが強すぎる。
史子は貴司で全部間に合わせようとしてんのかな?
友達、恋人、人生の師、家族。
背負わされる貴司も大変やで( ̄▽ ̄;)
そこに物産展のお土産を渡しに舞登場。
二人が密着している雰囲気に一瞬たじろいじゃったわ。
それでもいつも通り、できた短歌を見せて欲しいと舞は頼み、貴司も原稿用紙を渡した。そのふたりをロックオンする史子女史 ( ̄▽ ̄;)
『水底に 影を預けて 釣られゆきし
川魚らの 形群れおり』
舞の顔を見ていたら、
あれ?なんかいつもと違うな・・って思っている感じだったが。
カットイン史子。
『本歌どり(有名な歌の一部を使う)ですねぇ』
舞が短歌のルールわからんのをいいことにマウント取り( ̄▽ ̄;)
私と梅津先生は短歌で繋がっているんですよ〜アピール。
「この調子で、あと9首頑張ってください」と嬉しそうだったが・・・どの立場から言ってんのかな?それに貴司は君の感想を求めてはいないぞ。てか、そもそも忙しいのわかってんなら来んなや。
しゅん・・として去っていく舞を追いかけたそうな目で見つめる貴司。
そして舞の忘れた傘を(貴司に届けさせないよう)持っていく史子(笑
貴司への思いが高まっていることを伝えた後、
「今、梅津先生は歌人として一番大事な時期です。
すばらしい第一歌集を出していただくために
私も精いっぱい支えたいなって思ってます。
そやから先生のそばにおること悪く思わんといてくださいね」
ヒャーーーー!
あくまで善意のサポーターを装いながらも、オマエは入ってくんなよ!との意思表示。
なんか柏木が貴司にマウント取ってた時思い出したぞ ( ̄▽ ̄;)
史子も貴司が舞のこと思っているのはわかっていると思うけどね。
それでもやっと見つけた救命浮き輪に必死で掴まっている横を、小舟に乗った舞がす〜〜っと通り過ぎていくと思ったら、沈ませてやらずにはいられないんだろうね。
正直当て馬になってしまうのはわかっているから、かわいそうだとも思う。彼女は自分自身の抑えても吹き出す闇を短歌で表現して見たらどうだろう( ̄▽ ̄;)
桑原さんは史子にどんな光を見出させるんだろうか。
火曜日 第93話
さすがに舞も史子女史に言われた件を久留美(山下美月)に話したんだね。
持つべきものは友だよ。
久留美が視聴者の代わりに怒ってくれた( ̄▽ ̄;)
「何で黙って引き下がんの?」
「秋月さんな、貴司君の短歌のことよう分かってはんねん。
けど私は・・・今の貴司君にできることないねんな」舞
貴司は短歌の知識があるから舞に短歌見せてたと違うぞ。
舞が舞だから、一番に読んで欲しいんじゃん。
舞(福原遥)が口紅(リップ?)塗るところなんて初めて見た。
ちょっとドキッとしたぞ。
今週は女性としての舞の姿が見られるのかな。
めぐみ(永作博美)たちに新しい出会いがあった。
「うめづ」でめぐみ達がお昼ご飯を食べている時、工場を継いだのに後ろ向きなことばっかり言っている的場君が雪乃さん(くわばたりえ)から説教をされていた。
雪乃さんは苦境の中、工場を継いで成長させているめぐみを紹介したんだが、その会話に食いついたお客がいたのさ。
毎報新聞社の御園さん(山口紗弥加)。大阪に転勤してきたばかりらしい。
すぐにIWAKURAにやって来て取材開始。
明るくてバイタリティのある方のようで聞き上手。
女性職人・土屋さん(二宮星)にも興味深々。
山田(大浦千佳)なんて「ねじれこんだ」失恋話までしてしまったそうな(ネジだけに)。
そして貴司(赤楚衛二)だよ( ̄▽ ̄;)
10首と言われたのに、まだ一首しかできてないらしい。
なんか史子女史( 八木莉可子)頻繁に「デラシネ」に出入りしている模様。
リューに命じられた短歌作るのに悪戦苦闘する貴司の陣中見舞いという体を取っているが、隙あれば身の上話ぶっこんでくるし、自分をわかって欲しいという思いが強すぎる。
史子は貴司で全部間に合わせようとしてんのかな?
友達、恋人、人生の師、家族。
背負わされる貴司も大変やで( ̄▽ ̄;)
そこに物産展のお土産を渡しに舞登場。
二人が密着している雰囲気に一瞬たじろいじゃったわ。
それでもいつも通り、できた短歌を見せて欲しいと舞は頼み、貴司も原稿用紙を渡した。そのふたりをロックオンする史子女史 ( ̄▽ ̄;)
『水底に 影を預けて 釣られゆきし
川魚らの 形群れおり』
舞の顔を見ていたら、
あれ?なんかいつもと違うな・・って思っている感じだったが。
カットイン史子。
『本歌どり(有名な歌の一部を使う)ですねぇ』
舞が短歌のルールわからんのをいいことにマウント取り( ̄▽ ̄;)
私と梅津先生は短歌で繋がっているんですよ〜アピール。
「この調子で、あと9首頑張ってください」と嬉しそうだったが・・・どの立場から言ってんのかな?それに貴司は君の感想を求めてはいないぞ。てか、そもそも忙しいのわかってんなら来んなや。
しゅん・・として去っていく舞を追いかけたそうな目で見つめる貴司。
そして舞の忘れた傘を(貴司に届けさせないよう)持っていく史子(笑
貴司への思いが高まっていることを伝えた後、
「今、梅津先生は歌人として一番大事な時期です。
すばらしい第一歌集を出していただくために
私も精いっぱい支えたいなって思ってます。
そやから先生のそばにおること悪く思わんといてくださいね」
ヒャーーーー!
あくまで善意のサポーターを装いながらも、オマエは入ってくんなよ!との意思表示。
なんか柏木が貴司にマウント取ってた時思い出したぞ ( ̄▽ ̄;)
史子も貴司が舞のこと思っているのはわかっていると思うけどね。
それでもやっと見つけた救命浮き輪に必死で掴まっている横を、小舟に乗った舞がす〜〜っと通り過ぎていくと思ったら、沈ませてやらずにはいられないんだろうね。
正直当て馬になってしまうのはわかっているから、かわいそうだとも思う。彼女は自分自身の抑えても吹き出す闇を短歌で表現して見たらどうだろう( ̄▽ ̄;)
桑原さんは史子にどんな光を見出させるんだろうか。
火曜日 第93話
さすがに舞も史子女史に言われた件を久留美(山下美月)に話したんだね。
持つべきものは友だよ。
久留美が視聴者の代わりに怒ってくれた( ̄▽ ̄;)
「何で黙って引き下がんの?」
「秋月さんな、貴司君の短歌のことよう分かってはんねん。
けど私は・・・今の貴司君にできることないねんな」舞
貴司は短歌の知識があるから舞に短歌見せてたと違うぞ。
舞が舞だから、一番に読んで欲しいんじゃん。
さて、リュー(川島潤哉)がラスト10首の確認に来たぞ。
なぜか史子もそばに控えておる( ̄▽ ̄;)
「何でいんの?」リュー
「見学させていただきます。後学のために」史子
「本音は?尊敬する先生を俗物から守りたい?」
「ご明察です」
なんなん?奥様然と隣に控えちゃって(°ㅂ°҂)
邪魔だよ。
そして、憔悴しきった貴司・・・
迷って迷って・・・
10首生み出すのに苦しんだんだろなぁ。
「駄目だね。これまでの歌と変わってない。あまりにも地味」リュー
「失礼ながら読み取る力がおありにならないのでは?
私には伝わりました!」史子
「じゃあ2人だけで通じ合ってればいい」
「梅津さんはさぁ、本当に歌集を出したいと思ってる?
歌集を出したいんならさ、ちゃんと大勢に伝わる歌を書いてよ。
短歌を作るってことは自分の中の本当の気持ちを差し出すってことでしょ。
梅津さん、何か、伝えることを諦めてる気がするんだよね。
自分だけの狭〜い世界で満足してる。
僕が出版したいのは売れる歌集なんだよ。
このままじゃ梅津さんの歌集は出せない」
確かにリューのいう事にも一理ある。
貴司は短歌に表現することで世界や人間と繋がることを完結させてしまっているところがあるような。リューはそんな貴司に、その殻を破って、もう一歩進んだ表現をして欲しいんじゃないかな。
リューが去った後、必死に慰める史子。
「先生、元気出してください。
北條さんは歌集を売ることしか考えてへんのです。
たとえ他の人に理解してもらえなくても
先生の歌のよさは私がちゃんと分かってます!
自信持って先生らしい短歌を作ってください」
違う。違うんだよ、史子。
もう歌集がどうのとかじゃないんだよ。
作家としての貴司が生きるか死ぬかの瀬戸際なんだよ。
居心地のいい繭の中にいた貴司が外の世界に出ていくために、そして成長するために必要な苦しみなんだと思う。存分に苦しませてやってよ。
御園さんのインタビューを受けた舞。
でも十分に聞けていないと思った御園さんは飲みに誘った。
舞の応えはよどみなく明るかったけど優等生っぽかった。
「パイロットになれなくて後悔していない?」と聞いた時も「していません」と笑顔で即答。
素直で前向きな舞らしい。
そこに嘘っぽさがあるという訳ではないが、なんだかツルンとしすぎているというか。
後悔のない人間なんているだろうか。
貴司のことを話した後の御園さんの「でもさ舞ちゃん、後悔しない?」の問いかけには黙ってしまった舞だった。
舞の生き方に刺激を与え本当の気持ちと向き合わせるのが御園さん、
そして今の貴司を揺さぶり今まで見ようとしなかった自分自身とむき合わせるのが北條、なのかな。
行き詰っている貴司。
そのそばで、じーーーーっと見守る史子。
アンタ、もう帰りなさいよ( ̄▽ ̄;)
そこに、またリューが現れた。
「梅津さん、自分の殻を破って初めて歌人は成長する。
自己満足の歌はもう要らない。
一人でも多くの人間に伝わる歌を書いてほしい。
梅津さん、成長しないと。
いつまでも同じではいられないんだ」リュー
「分かりました」貴司
「よし!じゃあ、まずどんな歌が欲しいかだけどさ。
恋の歌を書いてくれ。
伝えたいけど伝えられない思い。胸の奥で燃えている恋心それを歌にするんだ」
言葉が足りなかったと思ったのか戻って来たリューから編集者としての誠意と貴司に賭ける思いが伝わってきた。相変わらず俗っぽい言葉を付け足していたけど、本気のリューが見えた。貴司を短歌好きの青年ではなく作家にするという情熱が。
リューは史子の貴司への執着も見抜いていた。
「自分好みのきれいな短歌だけ書いててほしいんでしょ。
美しいソプラノを聞きたいがために少年の成長を止めるような残酷さを感じるね」
史子にとっては自分と同じ人間(と思っている)貴司と出会えたことだけで、もういいんだと思う。極端な話、今後貴司が短歌を書けなくなったとしても「彼を支える自分」という役を得て生き生きと過ごすんじゃなかろうか。
リューは貴司と舞の関係を見抜いていた。
貴司が怖くて見られなかった自分自身の思い。
でも、どうしたら貴司が向き合うことができるのか。
水曜日 第94話
御園が取材したIWAKURAの記事は新聞で大きく取り上げられていた。
しかし書かれていたのは女性社員やめぐみ達のことだけ。
一部の男性社員(主に藤沢)からは不満の声が・・・( ̄▽ ̄;)
気になった舞は御園に異議を申し立てたが・・・
「だってそこが面白いと思ったんだもの。
およそ工場で働きそうにない母と娘が奮闘の末に工場を立て直した。
女性のパワーが町工場を変えた!面白いじゃない。
まだまだ男の人が多いものづくりの世界で女性が活躍してるってすごいことだよ。
記事を読んで勇気が出た女性もいると思う」
なるほど。
御園が書きたいのは頑張って道を切り開き生きている女性たちの物語。
そのアンテナに引っかかったのがめぐみたちだった。
最初っから男性社員たちには興味が無かったんだね ( ̄▽ ̄;)
舞は御園のアドバイスを受け、ブログでIWAKURA情報を発信することにした。
IWAKURAで働く社員たち一人一人の思い、個性、ネジ情報、そして夢。
いい宣伝になるし、新入社員も来てくれるかも。
てか、みんなノリがいいね。
本物の「アットホームな職場です」だワ(笑
しかし、そこ(in うめづ)に史子登場!
貴司と二人で食べようと言うのかしら〜?豚玉2人前お持ち帰り。
てか、雪乃さんともすっかり仲良し!
こわいわ〜〜( ̄▽ ̄;) なんかこういうタイプの人が急に妊娠したとか言いだして、結婚するはめになるドラマ何度も見たわよ〜
そして史子が雪乃さんに貴司の状況を伝える様子を見て、
舞の顔が曇ったのをめぐみは見逃さなかったぞ。
翌日、舞がデラシネを訪ねたら、貴司はおらず史子が主人きどりでエプロン付けて店番しとった。大ちゃん達も「おもろない」と言って帰っていった。
なんか史子が囲い込みしているというか・・・
無意識なんだろうが、貴司と二人の世界を作るために邪魔なものを排除している感じ。
大ちゃんたちと過ごす時間も貴司の大切な時間だったのに。
過保護な母親みたいだぞ。
で、短歌ができたか尋ねた舞に
「そういうのもプレッシャーになるんですよ。
たったの31文字やと思うかもしれませんけど、
生み出すんはものすごく苦しいんです。
歌できたかっていちいち聞きに来られたら、先生もしんどいと思います」
イヤイヤイヤ、アンタこそ貴司にプレッシャーかけとるがな( ̄▽ ̄;)
そして短歌のこと知らないアンタにはわからないでしょうけど?的な言い方〜
さらに追い打ちをかける史子。
「ええ短歌作るために必要なもん何か分かります?
孤独です。
短歌をよう読んだら、その作者がどんな人か分かるんですよね。
姿やなくて心が。
梅津先生の短歌は私のお守りなんです。
先生と私は同じぐらい深い孤独を抱えてるんやと思います。
そやからお互いの言葉に癒やされる。
先生が私の原稿読んで、ええ歌やって言うてくれはった時・・・
心と心が触れ合った気ぃしたんです」
お守りにするのは勝手だが思い込みが激しすぎる・・・
もはや貴司自身すら見ていない( ̄▽ ̄;)
自分達は孤独で結ばれていると思い込んでいるようだが貴司は違うぞ。
それに貴司の孤独は貴司のもんやで。
すっかり自信を失ってしまった舞・・・
そんな舞に久留美がナイスアシスト!
外で舞と電話していたから、貴司が窓から顔だしているの見えたんだろうね。
「舞、今日星きれいやで」
久しぶりに窓から貴司とご対面。
くら〜い貴司の目が嬉しそうに少し輝いていた。
「あんな・・・歌集出されへんかもしれん。
新しい歌一個もでけへんねん。
何で短歌作ってんのか分からんようになってしもた・・」貴司
「「星たちの 光あつめて 見えてきたこの道をいく 明日の僕は」。
貴司君が初めて作った短歌や。
この歌思い出すたんびに、あの時の景色が目の前に広がんねん。
朝の砂浜でそばに貴司君と久留美がおって。
あの朝の気持ち、貴司君の歌で何べんでも思い出せんねん。
短歌にしたら・・・一瞬が永遠になるんやんな?
私、貴司君の短歌好きやで。
秋月さんも言うてはった。
貴司君の短歌はお守りなんやって。
ほな、おやすみ」
「舞ちゃん、ありがとう」
やっぱり貴司のミューズは舞なんだよね。
あの時、広くて穏やかな海を前にして貴司は心のそこから自由を感じたんだと思う。
そばには舞がおって、久留美もいて、やっと自分の道が見えたような気がしたはず。
自然と生まれた短歌と、自分の中にある蓋をしてきた思いを無理やり掘って創る短歌では違うんだろうけど、貴司の歌の原点はあそこにある。
それを思い出させてくれた舞。
「一瞬が永遠になる」・・・なんて美しくて強い言葉だろう。
「私、貴司君の短歌好きやで」
その言葉が貴司の魂をゆさぶったのが見えた。
貴司、余計なもんは捨ててあの青い海と舞だけを見つめて〜〜
そして舞、史子の名前は出しちゃダメでしょうが〜〜!
史子の名前が出た途端、貴司の目から生気が消えた ( ̄▽ ̄;)
舞はまだ自分だけの思いを伝える勇気が出ないんだね。
木曜日 第95話
貴司は、ひとり苦しみ続けている。
その間、なにやらいい感じの史子とリュー(笑
てか、リューくつろぎすぎだろ!(笑
でも、その様子がいかにもリューらしくて。
面白い役者さんだなぁ。
史子はリューが気づいていなかった貴司の300首の中のたったひとつの恋の歌を教えてあげております(得意げ)。
『君が行く 新たな道を 照らすよう千億の星に 頼んでおいた』
「何でコレが恋の歌なのよ?」リュー
「本歌取りやからですよ。
この歌の下敷きになってんのは狭野茅上娘子の和歌やないですか?」史子
「狭野茅上・・・別れざるをえなくなった夫への思いか」
「そうです。その和歌に詠まれた情熱的な恋心が、
まるで隠しきれない炎のように梅津先生の歌に見え隠れしてるんです。
したがって君というのは恋の相手です」
「なるほど・・・よく気付いたな」
「先生と私には特別な絆がありますから」
史子、まさか、その「君」は自分のことだと?
でもリューも気づかなかったことをわかっていたのはさすがだね。
相変わらず「特別な絆」とか言って怖いけど。
貴司が舞に贈った短歌、夢に向かう舞への希望の歌かと思ったら、
そんな深い意味があったとは。
溢れてしまった貴司の思いなのか、舞に自分の思いに気づいて欲しいという祈りなのか。
一方、舞はブログの記事に載せるインタビューをしておった。
第一回目はもちろん笠やんさ。
笠やんは口下手なこともあって断ったんだが、舞は逃がさないよ。
「IWAKURAで作ったネジは何十年も残ります。
けど、ネジを作った職人さんの気持ちは残りません。
私は、ほっといたら消えてしまうその気持ちをなんとか残して伝えたいんです。
IWAKURAをここまで支えてくれたんはその職人さん一人一人の気持ちやと思うから。
笠巻さんは祖父の代から誰よりも長くIWAKURAを守ってくれはりました。
どんな思い出があって、どんな気持ちで働いてきはったんか、記録に残させてほしいんです」
舞の心からの言葉はいつだって相手にまっすぐ届く。
てか、笠やんが69歳だって初めて知ったぞ ( ̄▽ ̄;)
三代の社長の元で工場を引っ張ってきてくれた。
常に向上心とチャレンジ精神を持ち、どんな時も黙々と職人として生き続けた笠やん。
正直、笠やんがいなかったらとっくにつぶれていたかもしれん。
帰宅しためぐみは舞が2時間かけてビーフシチューを作ったと聞き、
すぐにデラシネに行かなかったと気づいたさ。
「舞、もうちょっとわがままになったら?
ホンマに人好きになる時なんか、一生のうち何べんもあれへんねんで。
そん時ぐらい自分の気持ちのままに動いたらええねん。
お母ちゃんな、お父ちゃんのこと好きになった時
自分の幸せしか見えてへんかった。わがままやったわ。
せやけどな、お母ちゃんは後悔してへん」
めぐみの伝えたい思い。
伝えたいという思いの底には相手の幸せを望む愛情がある。
伝えられた方はその言葉がお守りになる。勇気が出せる。
で、貴司に会いに行った舞だが・・・
直接デラシネ行きゃーいいのに「うめづ」へ行ったもんだから、またしても史子と鉢合わせ。
「梅津先生にご用ですか?」史子
「はい。・・・けど、急ぎやないんで。ほな」舞
「舞さん。先生のこと、どう思ってはるんですか?
ホンマにただの幼なじみですか?
私は先生に自分の気持ちちゃんと伝えます」
いつもの挑発ではなく、なにかじれったさも伝わってきた史子の言葉。
史子は貴司を自分のものにしたいという強い思いもあるんだが、
舞と本気でぶつかった貴司の恋の歌を読みたいという気持ちもあるんかな。
歌人としての史子と女性としての史子がせめぎあってるんじゃろか。
「先生・・・短歌できへん時ってしんどいですよね。
真っ暗な地下に閉じ込められて、冷たい地面手探りして、
言葉探してるみたいで・・・」史子
「・・・そうやな」貴司
「私、先生のともし火になりたいです。
ずっとそばにおって、先生のこと明るくしたりあっためたりしたいです」
「秋月さん・・・ごめん」
「悪いとこあったら直します」
「悪いとこなんてないよ。
僕な、秋月さんのこと、すごい歌人やと思ってる。
一緒に短歌の話してたら目の前が広がってく気ぃすんねん」
「そやのに・・・駄目なんですか?」
「・・・・」
「舞さんのことが好きやから?」
「・・・・」
「それやったら、何で気持ち伝えへんのですか?」
史子、自爆覚悟でぶつかっていった勇気は認めるぞ。
立派だよ。
でも灯は相手が見つけるもんで、こちらから「灯ですよ」と言うのは違うと思うぞ。
貴司の「すごい歌人」という言葉はホントなんだと思う。
貴司とは全くタイプが違うんだろうけど・・
この経験を糧に史子の世界を創り上げていっておくれ。
そしていつか「長山短歌賞」取ってデラシネに凱旋して欲しい。
てか、結局、貴司と舞の背中を押しているし・・・
金曜日 第96話
貴司は一首も短歌をつくれなかった。
「これ(舞に贈った歌)本歌取りなの?恋心が隠れてる?
何で隠すのよ。
心の奥までさらけ出しなよ。
そんな及び腰だから僕が求めてる短歌を作れないんだよ。
人の心を揺さぶる熱〜い短歌をね。
自分でも分かってんでしょ?
そんな中途半端な気持ちで歌集は出せない」リュー
「・・・怖いんです。
心の奥をさらけ出すの。
昔から人とぶつかんのが怖くて」貴司
「分かるよ。繊細な人間は、えてして臆病だからね。
人とぶつかり合わずにうわべだけのつきあいをしててもいいよ。
そしたら拒絶されることもないし傷つくこともない。
まぁ、恋心一つ伝えられないけど。
けどさ、もったいないよね。
梅津さん、せっかくのマグマに蓋しちゃって」
捨てセリフを置いて去って行ったリュー。
どうすれば貴司が殻を破ることができて、ほとばしるような貴司の言葉が聞けるのか。脅したりすかしたり・・・試行錯誤しとる( ̄▽ ̄;)
一方、ブログの1回目の記事が完成した舞は笠やん(古舘寛治)に確認してもらったぞ。
「笠巻さんの思い、しっかり伝わると思います」舞
「ええ置き土産になるな」笠
Σ( ̄ロ ̄lll) なんですって?!
なんと笠やんは引退を考えているそうな。
一部の社員さんも知っていた。
そんな・・・笠やんのいないIWAKURAなんて・・
でも、加齢による視力の衰えとかもあるんだろうな。
見えていたもんがはっきり見えなくなり、自信をもって「ええんちゃうか」が言えなくなる。この潔さが笠やんの職人としての矜持でもあるんだろうけど、寂しいよ(´;ω;`) 変わらないものなんてないんだね・・・
デラシネで苦しそうな顔でおっちゃん(又吉直樹)の詩(小学生の貴司が激しく心動かされた)を読んでいる貴司・・・
そこに酔っぱらったリューが現れた。
「何で書かないのよ・・!」リュー
「書かないんじゃなくて書けないんです」貴司
「相手がたった一人でも書けないくせに。
いるんでしょ?大切な人がさ。
その人の心に向かってど真ん中!
ストレート!
投げるつもりで書けよ!
そういう歌が大勢の心を打つんだよ」
立っていられないほど酔っぱらわないと来られなかったし、言えなかった言葉。
でも、これが編集者リュー北條が歌人・梅津貴司にどうしても伝えたかった言葉なんだね。
貴司の才能を誰よりも信じているから。
リューの渾身の一球、貴司の心に届いたはず。
舞のところにも珍客が。
史子さ。
部屋に通された史子は、すぐに貴司の唯一の恋の歌が書かれたはがきに気づいた。
歌を読む声が震えている。
「これ、本歌取りなんですよ。
元の歌は『君が行く 道の長手を 繰り畳ね焼き滅ぼさむ 天の火もがも』。
情熱的な恋の歌です。
梅津先生のホンマの気持ち・・・
聞きに行ったらどうですか?
私は・・・私は、私の歌を詠んで生きていきます」
初めてデラシネに来た時、猫背でおどおどとした態度だった史子が、
どこまでも貴司にすがりつこうとした史子が、
涙を流しながらも、つん!と顔をあげて堂々と歩いて行った。
彼女もまた「言葉」とともに生きて行く人。
この恋を、情念を、悲しみと苦しみを、そして自分の中に生まれた愛と優しさのすべてを見つめながら彼女の世界を創っていくと思う。
まさか史子に泣かされる日が来ようとは・・。・゚・(ノД`)・゚・。
いい笑顔だった。
こんなふうに充実した気持ちで彼女を見送れるなんて・・・
桑原さんの脚本のなめらかさに転がされ、中の人の上手さにやられたよ。
ご都合主義で登場する人物なんて一人もいない。
そして舞は・・・
どれだけ長い間貴司が自分の隣で、優しく見守ってきてくれたか、支えていてくれたか、二人で過ごしてきたかけがえのない時間の重さに気づいた。
舞は初めて、自分の思いを伝えるために走った。
貴司は、なんと柏木公園にいたゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
「舞ちゃん・・どないしたん?」貴司
「・・・会いたかった。
会って・・・好きって・・・言いたかった。
・・・怖かった・・・」舞
「僕も・・怖かった。
舞ちゃんと恋人になりたいなんて欲張ったら
今の幸せが消えそうで・・・
けど・・・ずっと好きやった」
『目を凝らす 見えない星を 見るように
一生かけて 君を知りたい』
うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁ
良かった!良かったよう!
貴司の思いがついに舞に届いた。そして二人の心がぴったり重なった。
舞の告白を受けた時、貴司の心が大きく動いて、それが目にあふれていた。
貴司のスイッチが入ったのがわかったよぅ。
抱擁のシーンも(苦労しただけあって(笑))この二人らしかった。
心が呼び合うように近づいた後、静かに抱きしめられ涙する舞と貴司・・・
わたしゃ近年、恋愛ものは韓ドラでしか感動したことなかったけど、
今日は久々にやられたよ。ときめいたわ〜いい涙流したよ(笑
ええもん見せてもらった ワ (´;ω;`)
てか、予告に映っていた花嫁はだあれ?
わたしゃ、航空学校の友かな〜?と思ったんだけど、普通に舞と貴司なの?
このブログの『舞いあがれ!』第1週について書いてある記事
第2週 ばらもん凧(だこ)、あがれ!
第3週 がんばれ!お父ちゃん
第4週 翼にかける青春
第5週 空を飛びたい!
第6週 スワン号の奇跡
第7週 パイロットになりたい!
第8週 いざ、航空学校へ!
第9週 私らはチームや
第10週 別れと初恋
第11週 笑顔のフライト
第12週 翼を休める島
第13週 向かい風の中で
第14週 父の背中
第15週 決断の時
第16週 母と私の挑戦
第17週 大きな夢に向かって
第18週 親子の心
第19週 告白

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なぜか史子もそばに控えておる( ̄▽ ̄;)
「何でいんの?」リュー
「見学させていただきます。後学のために」史子
「本音は?尊敬する先生を俗物から守りたい?」
「ご明察です」
なんなん?奥様然と隣に控えちゃって(°ㅂ°҂)
邪魔だよ。
そして、憔悴しきった貴司・・・
迷って迷って・・・
10首生み出すのに苦しんだんだろなぁ。
「駄目だね。これまでの歌と変わってない。あまりにも地味」リュー
「失礼ながら読み取る力がおありにならないのでは?
私には伝わりました!」史子
「じゃあ2人だけで通じ合ってればいい」
「梅津さんはさぁ、本当に歌集を出したいと思ってる?
歌集を出したいんならさ、ちゃんと大勢に伝わる歌を書いてよ。
短歌を作るってことは自分の中の本当の気持ちを差し出すってことでしょ。
梅津さん、何か、伝えることを諦めてる気がするんだよね。
自分だけの狭〜い世界で満足してる。
僕が出版したいのは売れる歌集なんだよ。
このままじゃ梅津さんの歌集は出せない」
確かにリューのいう事にも一理ある。
貴司は短歌に表現することで世界や人間と繋がることを完結させてしまっているところがあるような。リューはそんな貴司に、その殻を破って、もう一歩進んだ表現をして欲しいんじゃないかな。
リューが去った後、必死に慰める史子。
「先生、元気出してください。
北條さんは歌集を売ることしか考えてへんのです。
たとえ他の人に理解してもらえなくても
先生の歌のよさは私がちゃんと分かってます!
自信持って先生らしい短歌を作ってください」
違う。違うんだよ、史子。
もう歌集がどうのとかじゃないんだよ。
作家としての貴司が生きるか死ぬかの瀬戸際なんだよ。
居心地のいい繭の中にいた貴司が外の世界に出ていくために、そして成長するために必要な苦しみなんだと思う。存分に苦しませてやってよ。
御園さんのインタビューを受けた舞。
でも十分に聞けていないと思った御園さんは飲みに誘った。
舞の応えはよどみなく明るかったけど優等生っぽかった。
「パイロットになれなくて後悔していない?」と聞いた時も「していません」と笑顔で即答。
素直で前向きな舞らしい。
そこに嘘っぽさがあるという訳ではないが、なんだかツルンとしすぎているというか。
後悔のない人間なんているだろうか。
貴司のことを話した後の御園さんの「でもさ舞ちゃん、後悔しない?」の問いかけには黙ってしまった舞だった。
舞の生き方に刺激を与え本当の気持ちと向き合わせるのが御園さん、
そして今の貴司を揺さぶり今まで見ようとしなかった自分自身とむき合わせるのが北條、なのかな。
行き詰っている貴司。
そのそばで、じーーーーっと見守る史子。
アンタ、もう帰りなさいよ( ̄▽ ̄;)
そこに、またリューが現れた。
「梅津さん、自分の殻を破って初めて歌人は成長する。
自己満足の歌はもう要らない。
一人でも多くの人間に伝わる歌を書いてほしい。
梅津さん、成長しないと。
いつまでも同じではいられないんだ」リュー
「分かりました」貴司
「よし!じゃあ、まずどんな歌が欲しいかだけどさ。
恋の歌を書いてくれ。
伝えたいけど伝えられない思い。胸の奥で燃えている恋心それを歌にするんだ」
言葉が足りなかったと思ったのか戻って来たリューから編集者としての誠意と貴司に賭ける思いが伝わってきた。相変わらず俗っぽい言葉を付け足していたけど、本気のリューが見えた。貴司を短歌好きの青年ではなく作家にするという情熱が。
リューは史子の貴司への執着も見抜いていた。
「自分好みのきれいな短歌だけ書いててほしいんでしょ。
美しいソプラノを聞きたいがために少年の成長を止めるような残酷さを感じるね」
史子にとっては自分と同じ人間(と思っている)貴司と出会えたことだけで、もういいんだと思う。極端な話、今後貴司が短歌を書けなくなったとしても「彼を支える自分」という役を得て生き生きと過ごすんじゃなかろうか。
リューは貴司と舞の関係を見抜いていた。
貴司が怖くて見られなかった自分自身の思い。
でも、どうしたら貴司が向き合うことができるのか。
水曜日 第94話
御園が取材したIWAKURAの記事は新聞で大きく取り上げられていた。
しかし書かれていたのは女性社員やめぐみ達のことだけ。
一部の男性社員(主に藤沢)からは不満の声が・・・( ̄▽ ̄;)
気になった舞は御園に異議を申し立てたが・・・
「だってそこが面白いと思ったんだもの。
およそ工場で働きそうにない母と娘が奮闘の末に工場を立て直した。
女性のパワーが町工場を変えた!面白いじゃない。
まだまだ男の人が多いものづくりの世界で女性が活躍してるってすごいことだよ。
記事を読んで勇気が出た女性もいると思う」
なるほど。
御園が書きたいのは頑張って道を切り開き生きている女性たちの物語。
そのアンテナに引っかかったのがめぐみたちだった。
最初っから男性社員たちには興味が無かったんだね ( ̄▽ ̄;)
舞は御園のアドバイスを受け、ブログでIWAKURA情報を発信することにした。
IWAKURAで働く社員たち一人一人の思い、個性、ネジ情報、そして夢。
いい宣伝になるし、新入社員も来てくれるかも。
てか、みんなノリがいいね。
本物の「アットホームな職場です」だワ(笑
しかし、そこ(in うめづ)に史子登場!
貴司と二人で食べようと言うのかしら〜?豚玉2人前お持ち帰り。
てか、雪乃さんともすっかり仲良し!
こわいわ〜〜( ̄▽ ̄;) なんかこういうタイプの人が急に妊娠したとか言いだして、結婚するはめになるドラマ何度も見たわよ〜
そして史子が雪乃さんに貴司の状況を伝える様子を見て、
舞の顔が曇ったのをめぐみは見逃さなかったぞ。
翌日、舞がデラシネを訪ねたら、貴司はおらず史子が主人きどりでエプロン付けて店番しとった。大ちゃん達も「おもろない」と言って帰っていった。
なんか史子が囲い込みしているというか・・・
無意識なんだろうが、貴司と二人の世界を作るために邪魔なものを排除している感じ。
大ちゃんたちと過ごす時間も貴司の大切な時間だったのに。
過保護な母親みたいだぞ。
で、短歌ができたか尋ねた舞に
「そういうのもプレッシャーになるんですよ。
たったの31文字やと思うかもしれませんけど、
生み出すんはものすごく苦しいんです。
歌できたかっていちいち聞きに来られたら、先生もしんどいと思います」
イヤイヤイヤ、アンタこそ貴司にプレッシャーかけとるがな( ̄▽ ̄;)
そして短歌のこと知らないアンタにはわからないでしょうけど?的な言い方〜
さらに追い打ちをかける史子。
「ええ短歌作るために必要なもん何か分かります?
孤独です。
短歌をよう読んだら、その作者がどんな人か分かるんですよね。
姿やなくて心が。
梅津先生の短歌は私のお守りなんです。
先生と私は同じぐらい深い孤独を抱えてるんやと思います。
そやからお互いの言葉に癒やされる。
先生が私の原稿読んで、ええ歌やって言うてくれはった時・・・
心と心が触れ合った気ぃしたんです」
お守りにするのは勝手だが思い込みが激しすぎる・・・
もはや貴司自身すら見ていない( ̄▽ ̄;)
自分達は孤独で結ばれていると思い込んでいるようだが貴司は違うぞ。
それに貴司の孤独は貴司のもんやで。
すっかり自信を失ってしまった舞・・・
そんな舞に久留美がナイスアシスト!
外で舞と電話していたから、貴司が窓から顔だしているの見えたんだろうね。
「舞、今日星きれいやで」
久しぶりに窓から貴司とご対面。
くら〜い貴司の目が嬉しそうに少し輝いていた。
「あんな・・・歌集出されへんかもしれん。
新しい歌一個もでけへんねん。
何で短歌作ってんのか分からんようになってしもた・・」貴司
「「星たちの 光あつめて 見えてきたこの道をいく 明日の僕は」。
貴司君が初めて作った短歌や。
この歌思い出すたんびに、あの時の景色が目の前に広がんねん。
朝の砂浜でそばに貴司君と久留美がおって。
あの朝の気持ち、貴司君の歌で何べんでも思い出せんねん。
短歌にしたら・・・一瞬が永遠になるんやんな?
私、貴司君の短歌好きやで。
秋月さんも言うてはった。
貴司君の短歌はお守りなんやって。
ほな、おやすみ」
「舞ちゃん、ありがとう」
やっぱり貴司のミューズは舞なんだよね。
あの時、広くて穏やかな海を前にして貴司は心のそこから自由を感じたんだと思う。
そばには舞がおって、久留美もいて、やっと自分の道が見えたような気がしたはず。
自然と生まれた短歌と、自分の中にある蓋をしてきた思いを無理やり掘って創る短歌では違うんだろうけど、貴司の歌の原点はあそこにある。
それを思い出させてくれた舞。
「一瞬が永遠になる」・・・なんて美しくて強い言葉だろう。
「私、貴司君の短歌好きやで」
その言葉が貴司の魂をゆさぶったのが見えた。
貴司、余計なもんは捨ててあの青い海と舞だけを見つめて〜〜
そして舞、史子の名前は出しちゃダメでしょうが〜〜!
史子の名前が出た途端、貴司の目から生気が消えた ( ̄▽ ̄;)
舞はまだ自分だけの思いを伝える勇気が出ないんだね。
木曜日 第95話
貴司は、ひとり苦しみ続けている。
その間、なにやらいい感じの史子とリュー(笑
てか、リューくつろぎすぎだろ!(笑
でも、その様子がいかにもリューらしくて。
面白い役者さんだなぁ。
史子はリューが気づいていなかった貴司の300首の中のたったひとつの恋の歌を教えてあげております(得意げ)。
『君が行く 新たな道を 照らすよう千億の星に 頼んでおいた』
「何でコレが恋の歌なのよ?」リュー
「本歌取りやからですよ。
この歌の下敷きになってんのは狭野茅上娘子の和歌やないですか?」史子
「狭野茅上・・・別れざるをえなくなった夫への思いか」
「そうです。その和歌に詠まれた情熱的な恋心が、
まるで隠しきれない炎のように梅津先生の歌に見え隠れしてるんです。
したがって君というのは恋の相手です」
「なるほど・・・よく気付いたな」
「先生と私には特別な絆がありますから」
史子、まさか、その「君」は自分のことだと?
でもリューも気づかなかったことをわかっていたのはさすがだね。
相変わらず「特別な絆」とか言って怖いけど。
貴司が舞に贈った短歌、夢に向かう舞への希望の歌かと思ったら、
そんな深い意味があったとは。
溢れてしまった貴司の思いなのか、舞に自分の思いに気づいて欲しいという祈りなのか。
一方、舞はブログの記事に載せるインタビューをしておった。
第一回目はもちろん笠やんさ。
笠やんは口下手なこともあって断ったんだが、舞は逃がさないよ。
「IWAKURAで作ったネジは何十年も残ります。
けど、ネジを作った職人さんの気持ちは残りません。
私は、ほっといたら消えてしまうその気持ちをなんとか残して伝えたいんです。
IWAKURAをここまで支えてくれたんはその職人さん一人一人の気持ちやと思うから。
笠巻さんは祖父の代から誰よりも長くIWAKURAを守ってくれはりました。
どんな思い出があって、どんな気持ちで働いてきはったんか、記録に残させてほしいんです」
舞の心からの言葉はいつだって相手にまっすぐ届く。
てか、笠やんが69歳だって初めて知ったぞ ( ̄▽ ̄;)
三代の社長の元で工場を引っ張ってきてくれた。
常に向上心とチャレンジ精神を持ち、どんな時も黙々と職人として生き続けた笠やん。
正直、笠やんがいなかったらとっくにつぶれていたかもしれん。
帰宅しためぐみは舞が2時間かけてビーフシチューを作ったと聞き、
すぐにデラシネに行かなかったと気づいたさ。
「舞、もうちょっとわがままになったら?
ホンマに人好きになる時なんか、一生のうち何べんもあれへんねんで。
そん時ぐらい自分の気持ちのままに動いたらええねん。
お母ちゃんな、お父ちゃんのこと好きになった時
自分の幸せしか見えてへんかった。わがままやったわ。
せやけどな、お母ちゃんは後悔してへん」
めぐみの伝えたい思い。
伝えたいという思いの底には相手の幸せを望む愛情がある。
伝えられた方はその言葉がお守りになる。勇気が出せる。
で、貴司に会いに行った舞だが・・・
直接デラシネ行きゃーいいのに「うめづ」へ行ったもんだから、またしても史子と鉢合わせ。
「梅津先生にご用ですか?」史子
「はい。・・・けど、急ぎやないんで。ほな」舞
「舞さん。先生のこと、どう思ってはるんですか?
ホンマにただの幼なじみですか?
私は先生に自分の気持ちちゃんと伝えます」
いつもの挑発ではなく、なにかじれったさも伝わってきた史子の言葉。
史子は貴司を自分のものにしたいという強い思いもあるんだが、
舞と本気でぶつかった貴司の恋の歌を読みたいという気持ちもあるんかな。
歌人としての史子と女性としての史子がせめぎあってるんじゃろか。
「先生・・・短歌できへん時ってしんどいですよね。
真っ暗な地下に閉じ込められて、冷たい地面手探りして、
言葉探してるみたいで・・・」史子
「・・・そうやな」貴司
「私、先生のともし火になりたいです。
ずっとそばにおって、先生のこと明るくしたりあっためたりしたいです」
「秋月さん・・・ごめん」
「悪いとこあったら直します」
「悪いとこなんてないよ。
僕な、秋月さんのこと、すごい歌人やと思ってる。
一緒に短歌の話してたら目の前が広がってく気ぃすんねん」
「そやのに・・・駄目なんですか?」
「・・・・」
「舞さんのことが好きやから?」
「・・・・」
「それやったら、何で気持ち伝えへんのですか?」
史子、自爆覚悟でぶつかっていった勇気は認めるぞ。
立派だよ。
でも灯は相手が見つけるもんで、こちらから「灯ですよ」と言うのは違うと思うぞ。
貴司の「すごい歌人」という言葉はホントなんだと思う。
貴司とは全くタイプが違うんだろうけど・・
この経験を糧に史子の世界を創り上げていっておくれ。
そしていつか「長山短歌賞」取ってデラシネに凱旋して欲しい。
てか、結局、貴司と舞の背中を押しているし・・・
金曜日 第96話
貴司は一首も短歌をつくれなかった。
「これ(舞に贈った歌)本歌取りなの?恋心が隠れてる?
何で隠すのよ。
心の奥までさらけ出しなよ。
そんな及び腰だから僕が求めてる短歌を作れないんだよ。
人の心を揺さぶる熱〜い短歌をね。
自分でも分かってんでしょ?
そんな中途半端な気持ちで歌集は出せない」リュー
「・・・怖いんです。
心の奥をさらけ出すの。
昔から人とぶつかんのが怖くて」貴司
「分かるよ。繊細な人間は、えてして臆病だからね。
人とぶつかり合わずにうわべだけのつきあいをしててもいいよ。
そしたら拒絶されることもないし傷つくこともない。
まぁ、恋心一つ伝えられないけど。
けどさ、もったいないよね。
梅津さん、せっかくのマグマに蓋しちゃって」
捨てセリフを置いて去って行ったリュー。
どうすれば貴司が殻を破ることができて、ほとばしるような貴司の言葉が聞けるのか。脅したりすかしたり・・・試行錯誤しとる( ̄▽ ̄;)
一方、ブログの1回目の記事が完成した舞は笠やん(古舘寛治)に確認してもらったぞ。
「笠巻さんの思い、しっかり伝わると思います」舞
「ええ置き土産になるな」笠
Σ( ̄ロ ̄lll) なんですって?!
なんと笠やんは引退を考えているそうな。
一部の社員さんも知っていた。
そんな・・・笠やんのいないIWAKURAなんて・・
でも、加齢による視力の衰えとかもあるんだろうな。
見えていたもんがはっきり見えなくなり、自信をもって「ええんちゃうか」が言えなくなる。この潔さが笠やんの職人としての矜持でもあるんだろうけど、寂しいよ(´;ω;`) 変わらないものなんてないんだね・・・
デラシネで苦しそうな顔でおっちゃん(又吉直樹)の詩(小学生の貴司が激しく心動かされた)を読んでいる貴司・・・
そこに酔っぱらったリューが現れた。
「何で書かないのよ・・!」リュー
「書かないんじゃなくて書けないんです」貴司
「相手がたった一人でも書けないくせに。
いるんでしょ?大切な人がさ。
その人の心に向かってど真ん中!
ストレート!
投げるつもりで書けよ!
そういう歌が大勢の心を打つんだよ」
立っていられないほど酔っぱらわないと来られなかったし、言えなかった言葉。
でも、これが編集者リュー北條が歌人・梅津貴司にどうしても伝えたかった言葉なんだね。
貴司の才能を誰よりも信じているから。
リューの渾身の一球、貴司の心に届いたはず。
舞のところにも珍客が。
史子さ。
部屋に通された史子は、すぐに貴司の唯一の恋の歌が書かれたはがきに気づいた。
歌を読む声が震えている。
「これ、本歌取りなんですよ。
元の歌は『君が行く 道の長手を 繰り畳ね焼き滅ぼさむ 天の火もがも』。
情熱的な恋の歌です。
梅津先生のホンマの気持ち・・・
聞きに行ったらどうですか?
私は・・・私は、私の歌を詠んで生きていきます」
初めてデラシネに来た時、猫背でおどおどとした態度だった史子が、
どこまでも貴司にすがりつこうとした史子が、
涙を流しながらも、つん!と顔をあげて堂々と歩いて行った。
彼女もまた「言葉」とともに生きて行く人。
この恋を、情念を、悲しみと苦しみを、そして自分の中に生まれた愛と優しさのすべてを見つめながら彼女の世界を創っていくと思う。
まさか史子に泣かされる日が来ようとは・・。・゚・(ノД`)・゚・。
いい笑顔だった。
こんなふうに充実した気持ちで彼女を見送れるなんて・・・
桑原さんの脚本のなめらかさに転がされ、中の人の上手さにやられたよ。
ご都合主義で登場する人物なんて一人もいない。
そして舞は・・・
どれだけ長い間貴司が自分の隣で、優しく見守ってきてくれたか、支えていてくれたか、二人で過ごしてきたかけがえのない時間の重さに気づいた。
舞は初めて、自分の思いを伝えるために走った。
貴司は、なんと柏木公園にいたゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
「舞ちゃん・・どないしたん?」貴司
「・・・会いたかった。
会って・・・好きって・・・言いたかった。
・・・怖かった・・・」舞
「僕も・・怖かった。
舞ちゃんと恋人になりたいなんて欲張ったら
今の幸せが消えそうで・・・
けど・・・ずっと好きやった」
『目を凝らす 見えない星を 見るように
一生かけて 君を知りたい』
うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁ
良かった!良かったよう!
貴司の思いがついに舞に届いた。そして二人の心がぴったり重なった。
舞の告白を受けた時、貴司の心が大きく動いて、それが目にあふれていた。
貴司のスイッチが入ったのがわかったよぅ。
抱擁のシーンも(苦労しただけあって(笑))この二人らしかった。
心が呼び合うように近づいた後、静かに抱きしめられ涙する舞と貴司・・・
わたしゃ近年、恋愛ものは韓ドラでしか感動したことなかったけど、
今日は久々にやられたよ。ときめいたわ〜いい涙流したよ(笑
ええもん見せてもらった ワ (´;ω;`)
てか、予告に映っていた花嫁はだあれ?
わたしゃ、航空学校の友かな〜?と思ったんだけど、普通に舞と貴司なの?
このブログの『舞いあがれ!』第1週について書いてある記事
第2週 ばらもん凧(だこ)、あがれ!
第3週 がんばれ!お父ちゃん
第4週 翼にかける青春
第5週 空を飛びたい!
第6週 スワン号の奇跡
第7週 パイロットになりたい!
第8週 いざ、航空学校へ!
第9週 私らはチームや
第10週 別れと初恋
第11週 笑顔のフライト
第12週 翼を休める島
第13週 向かい風の中で
第14週 父の背中
第15週 決断の時
第16週 母と私の挑戦
第17週 大きな夢に向かって
第18週 親子の心
第19週 告白

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matakita821 at 18:39│Comments(2)│朝ドラ「舞いあがれ!」
この記事へのコメント
1. Posted by 桔梗 2023年02月19日 03:00
月曜から金曜までの記事を順に読んでいくと、本当にきこりさんの描写が絶妙で、頷くばかりです。
史子もさ、最初は『早く帰れよ!』とか『何でずっといるんだよ!』とか奥さんみたいに傍にずっといるもんだから、嫌いだったけど・・。
史子も、この経験をいかして更に強く生きて行って欲しい。リューに歌を見せに行ったらいいさ。
貴司も彼女を一人の歌人として認めて接していたし。
逆風だか強風が吹いて、二人の思いが凧のように舞い上がる!
俵万智さんが朝ドラ見てて、ご自分の短歌をTwitterで発表されてるのが話題になって、あさイチでも取り上げてたけど、桑原さんが紡ぎだすドラマや歌に俵さんが歌を寄せるなんて素敵すぎるよね。
場外乱闘じゃなくて、場外に歌を詠む喜びが溢れでている。万葉の時代にまで想いを馳せることだって出来るんだもんね。
最近桐子さんの影響で俳句に目がいってたけど、短歌もいいなあって特に感じる週だった。
史子もさ、最初は『早く帰れよ!』とか『何でずっといるんだよ!』とか奥さんみたいに傍にずっといるもんだから、嫌いだったけど・・。
史子も、この経験をいかして更に強く生きて行って欲しい。リューに歌を見せに行ったらいいさ。
貴司も彼女を一人の歌人として認めて接していたし。
逆風だか強風が吹いて、二人の思いが凧のように舞い上がる!
俵万智さんが朝ドラ見てて、ご自分の短歌をTwitterで発表されてるのが話題になって、あさイチでも取り上げてたけど、桑原さんが紡ぎだすドラマや歌に俵さんが歌を寄せるなんて素敵すぎるよね。
場外乱闘じゃなくて、場外に歌を詠む喜びが溢れでている。万葉の時代にまで想いを馳せることだって出来るんだもんね。
最近桐子さんの影響で俳句に目がいってたけど、短歌もいいなあって特に感じる週だった。
2. Posted by きこり→桔梗さん 2023年02月19日 13:04
今週はさ、一話一話がすごく充実していいていつも以上にドキドキしながら見たよ〜
史子登場時は、なんじゃ、コイツ!って(また中に人がうまいからさ)貴司を追い詰めるんじゃないよ!ってイライラして、貴司がキレるのを楽しみにしていたんだけどさ(笑)貴司はそんなキャラじゃないよね(笑
そんな史子に泣かされる日が来るとはね。あっぱれだよ。
リューと相性も良さそうだし(笑)リュー、今度は史子を育ててみたらどうだろう?
>逆風だか強風が吹いて、二人の思いが凧のように舞い上がる!
きれいに舞いあがったね!
見てた人みんなが心地よい舞いあがれ感を味わったはず。
>桑原さんが紡ぎだすドラマや歌に俵さんが歌を寄せるなんて素敵すぎるよね。
そそ!ツイッターで流れてくるんだけど、俵さんに短歌をつくりたいと思わせたドラマもすごいし、表現してくれた俵さんも素敵だよね。
こういうことが起きるからドラマを見るのがやめられないよね。
>最近桐子さんの影響で俳句に目がいってたけど、短歌もいいなあって特に感じる週だった。
ね〜!元々は川柳の方が好きなんだけど、短歌っておもしろいもんだなぁ・・って思ったよ。そして歌に込める思いってロマンチック(笑)本歌取りって言葉も初めて知ったよ。深いねぇ。
史子登場時は、なんじゃ、コイツ!って(また中に人がうまいからさ)貴司を追い詰めるんじゃないよ!ってイライラして、貴司がキレるのを楽しみにしていたんだけどさ(笑)貴司はそんなキャラじゃないよね(笑
そんな史子に泣かされる日が来るとはね。あっぱれだよ。
リューと相性も良さそうだし(笑)リュー、今度は史子を育ててみたらどうだろう?
>逆風だか強風が吹いて、二人の思いが凧のように舞い上がる!
きれいに舞いあがったね!
見てた人みんなが心地よい舞いあがれ感を味わったはず。
>桑原さんが紡ぎだすドラマや歌に俵さんが歌を寄せるなんて素敵すぎるよね。
そそ!ツイッターで流れてくるんだけど、俵さんに短歌をつくりたいと思わせたドラマもすごいし、表現してくれた俵さんも素敵だよね。
こういうことが起きるからドラマを見るのがやめられないよね。
>最近桐子さんの影響で俳句に目がいってたけど、短歌もいいなあって特に感じる週だった。
ね〜!元々は川柳の方が好きなんだけど、短歌っておもしろいもんだなぁ・・って思ったよ。そして歌に込める思いってロマンチック(笑)本歌取りって言葉も初めて知ったよ。深いねぇ。