「作りたい女と食べたい女」 第5話「舞いあがれ!」 第10週 別れと初恋

2022年12月08日

「作りたい女と食べたい女」 第6話

「美味しいね」野本さん(比嘉愛未)
「美味しいです」春日さん(西野恵未)


 作りたいものを作りたい時に作りたいように作って食べてもらえる幸せ。
食べたい時に食べたいものが食べられる幸せ、
そして自分のためを思って美味しく作ってくれた料理を食べられる幸せ。
それは自分が認めたい自分、そうでありたい自分を尊重し合える時間。

 たかがご飯じゃないか、とは思えない。
「孤独のグルメ」でも言っているけど、食べることは一番自由であって、その人らしくいられる時間であって欲しい。だって食べることは生きることだから。

 実家のお母さんが送ってくれたはらこ飯を春日さんに振舞う野本さん。
で、年末実家帰省問題から春日さんの実家の話になった。

 春日さんの家庭は田舎に普通にある意識されない男尊女卑が根付いている土地柄で、おかずも父や弟だけ一品多かったり、大きなものや立派なものは男性が食べることになっていた。そして弟は遊んでいるのに当然のように自分は台所を手つだわされる事や家族の間に序列があることに疑問を抱いていた。

 春日さんはいつもお腹を空かせていたそうな。
ある夜、お腹が空いて眠れなくなった春日さんは居間に降りていって、
食べたかった目玉焼きをのっけたチーズトーストを作った。
食べようとしたら父が起きてきてビクッ。

「母の料理だっていつも美味しかったのに、
その時食べたトーストは本当に美味しくて。
どうして美味しいものを、こんな惨めな気持ちで食べなければならないのか。
美味しい食べ物は世の中にたくさんあるのに、
私はこの場所で食べ続けるのか、そう思いました」


 その後、父を何とか説き伏せて県外の大学に進学し、地元に帰って来い言われても戻らず、こっちで就職。その後、一度も実家に帰っていない。

 一人暮らしを初めてからは、今までの分を取り戻すように食べた春日さん。
でも、野本さんと出会って「食べたい」を受け入れてもらってからは楽になれたそうな。思わず泣いてしまう野本さんに、もらい泣き(笑

「私もね・・春日さんにね、
ただ「作りたい」を受け入れてもらえて嬉しかった」


 自分がただ作りたくて楽しくてやっているだけなのに、周りから勝手に男や家のためと思われて嫌だった。小さなモヤモヤだけど、それがどんどん溜まって「自分」を侵食し息苦しくなってくるんだよね。

「私は春日さんに出会えて、本当に良かったんです」野本
「それは私も」春日


 お互いに口には出さずにいた気遣いが解消されて良かった。
そして「作りたい女」と「食べたい女」が出会えた奇跡にカンパイ(笑

 はらこ飯、美味しそうだったね〜!
いくらの醤油漬けをかける時の春日さんのうやうやしい「では、お願いします」。
「もうちょっとかけます?」の問いに、力強く「お願いします」と答えた春日さん。
野本さん、いっそ春日さんが「ストップ!」って言うまでかけてあげて〜!

 「はらこ飯」って初めて聞いたけど、こっちでは丼にしたりするかも。
魚類版親子丼?ごはんの上に焼いたシャケ、炙りサーモン(あるいはとろサーモン)、いくらをたっぷりトッピング。刻みのりも盛ってね。

 今年はいくらの醤油漬け、作らなかったんだよな〜
あ〜〜お腹いっぱいいくらのっけてご飯食べたいよ♬

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