「ミステリと言う勿れ」 第10話(episode.final)「恋せぬふたり」 第7話

2022年03月15日

「カムカムエヴリバディ」 第20週 1993-1994 第94話

 帰宅したひなた(川栄李奈)はサンタ黒須のおっちゃんが居間におり、びっくり。さらにるい(深津絵里)の叔父と聞き大喜び。
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 今まで身内というか親戚に会ったことないもんなぁ。そんな話題も出ないし出さなかっただろうし。無邪気にはしゃぐひなただったが、るいの表情は複雑。いきなり過去を突きつけられたみたいだもんな。

 算太(濱田岳)の口から出る「たちばな」「勇ちゃん」「岡山」・・・どれもるいが封印してきたものだ。その言葉を受けて自然とひなたと桃太郎(青木柚)は質問連発。さらにるいを困惑させる。
まるであの頃に戻ったような表情・・・


 気を使ったジョー(オダギリジョー)が話題を変えたぞ。

『伯父さんはダンサーなんですよね?』
『ああ、そうじゃ。 
そらぁもういろんなステージで踊りょうった』算
『ハハッ・・そや。踊って踊って。
もっかい見たいわぁ!
』ひなた

 算太はフォークに刺したパンを使ってダンスをしてみせた。
昔、安子(上白石萌音)に見せたように。
それでもるいの表情は硬いままだった。
2人だけで聞きたいことがいっぱいあるよね。


 朝、算太は懐かしい餡子のおまじないで目が覚めた。

「小豆の声を聴けぇ。
時計に頼るな。
目を離すな。
何ゅうしてほしいか小豆が教えてくれる。
食べる人の幸せそうな顔を思い浮かべぇ。
おいしゅうなれ。
おいしゅうなれ。
おいしゅうなれ。
その気持ちが小豆に乗り移る。
う〜んとおいしゅうなってくれる。
甘ぇあんこが出来上がる」
ハッ!
』るい

 るいは安子に教えてもらった通りにおまじないを唱えながら餡子を作っていたんだね。安子への葛藤はあるけれど、一緒に餡子を作った時間は幸せな時間として記憶に残っているのか。あるいは唱えることで母を身近に感じたい、理解したいと思ってきたのか。餡子と向き合うこの時間は、幸せな時間であるとともに苦しい時間でもあるのかもしれないなぁ。

『かわらんのぅ・・』と算太が鍋をのぞき込むと
るいは蓋をかぶせた。

『算太伯父さん・・・
どこへ行ってたん?あれから。
雉真の家から消えてから。
伯父さん、ホンマのこと教えて。
あの時伯父さんは何で姿消したん?
何でお母さんは、あないに慌てて
伯父さんを追って大阪へ行ったん?』るい
『そねん昔の話ぁ・・・もう・・ええじゃろう。
ワシもよう覚えとらん・・・』

 算太!また逃げるのかい?
るいの思いに応えてやってよ!
母親と離れて生きてきたるいが、どんだけ重たいもんを背負ってきたか。それは大人になっても、結婚しても、親になっても解消されるものではないよ。
アンタの役割は、今ここでるいに事実を教えてあげることだよ。







 過去から逃げようとしても逃げられない。
そして、今が、その時なんだと思う。


 商店街の福引の手伝いをしてサンタになっていた算太は、ひなたの「ケチ右衛門」という言葉から昔の思い出が蘇った。

 ラヂオを盗んだのがバレて怒る父親(甲本雅裕)から逃げたこと、
ケチ兵衛(堀部圭亮)から鬼のような顔で怒鳴られたこと、
岡山の「たちばな」があった通り、
そこで過ごした日々、
幼かった安子の自分を慕う明るい目。

お兄ちゃん、ダンサーになれた?踊って!


 曲が流れ、算太はあの頃安子の前で踊ったダンスを始めた。
幸せだった頃の思い出とともに。
踊りながら大好きだった人達の笑顔が見えた。

 景品でもらったトランペットをあの子が吹いている。
いろんな人の思い出が重なっている。
ジョーも景品のおもちゃのピアノを弾いている。
るいは笑顔だ。
商店街のみなさんも楽しそうに手拍子してくれとる。

 算太の中に蘇った幸せな思い出が、
人の心を動かし、いつのまにか寄り添っている。
これが生きていくってことなのかもしれないなぁ(´;ω;`)

 ダンスを楽しんだ算太は空を見上げ、
ひなたの光をまぶしそうに見つめた。
そこには求め続けたふるさと「たちばな」があった。
そして倒れた。


 ジョーが財布の中を調べたら診察券が見つかり、その病院に問い合わせたところ、算太は入院中でいつどうなってもおかしくない状態だったのに逃げ出したそうな。そして余命わずかなのは本人も知っていると。

 わたしゃ、小さい安子が現れ算太が踊り出した時、商店街があの世に繋がったかと思ったよ( ̄▽ ̄;)アハハ…まぁ、ほぼそんな感じだが。

 算太の人生が終わろうとしている。
過去から逃げ続け、それでも何度も立ち止まり、向き合おうとしてまた逃げた。でも、蘇った幸せな思い出が算太に過去と向き合う勇気を与えるのかもしれない。自分自身のため、そして残される家族のために、算太は最期どう生きるんだろう。


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