あけましておめでとうございます〜『アンナチュラル』 第2話 死にたがりの手紙 

2018年01月14日

『アンナチュラル』 第1話 名前のない毒 

 スタッフとキャストの技が生きた、なかなかの第一回目だったと思います。
たいてい一回目というと画面からハッスル感が伝わりすぎて
登場人物たちの生活までがその日から始まったように見えるけど
このドラマには彼らの続いてきた日常の一日が絶秒に感じられ
新参者のバイト君・記録員の久部六郎(窪田正孝)の問いがうまく
ドラマへと引きこんでくれた。
あっさりしているけど印象的な前菜で、これからの料理に
大きな期待が持てそうだと思いました。
HPはこちら

 「アンナチュラル」とは「unnatural death(不自然死)」のことらしい。
舞台はその不自然死による遺体の死因を究明する不自然死究明研究所(unnatural death Investigation laboratory)=通称UDIラボ。
公的機関だけでなく一般の方も利用できる組織。
一般の方の場合、パンフレットチラッと見たら解剖料と調査料で19万〜35万ぐらい。
もちろん現金の前払い制。
わたしゃ50万ぐらい?って思ったんである意味リーズナブルか?( ̄∇ ̄;)

 実際にあるかどうかわからんけど、こういう場所があると解剖のハードルが低くなるかもしらんね。
警察や医師のジャッジに納得がいかない遺族の支えになる。
真実を知りたいというのは残された者に湧き上がる自然な思い。
真実を知って、やっと死を受け入れる準備ができるのかもしれない。
ミコトが言っていた『法医学は未来のための医学』という言葉にも通じる。

 UDIラボの所長は神倉保夫(松重豊)。
軽妙な雰囲気はいつもの松重さん。
でも権威には屈しない(しかたなくだけどw)やるときゃやる男。

 ここには三澄班と中堂班の2チームがあり三澄班は執刀医のミコト(石原さとみ)、
臨床検査技師の東海林夕子(市川実日子)、記録員の久部六郎(窪田正孝)。
中堂班は法医解剖医の中堂系(井浦新)、臨床検査技師の坂本誠(飯尾和樹)。

 画面的にもバランスのとれたいいメンバーですよ〜
飯尾の場所に誰を持ってくるかでまた違ってくるしね。
欲を言えば新さんにはもっと変人度上げて欲しかったわ〜
でもそうなると中堂が主役みたいになっちゃうかね・・
中堂はミコトの存在感に深く関わる重要な役と思われるので
二人が影響を与えながら変化していく今後が楽しみだわ〜
 

 ということで・・・
今回の依頼は「虚血性心疾患」で息子・高野島渡を失くしたご両親からのもの。
息子は山登りもするほど健康だったのに「突然死」するとは思えない。
神倉によると「虚血性心疾患」は「医者がもっとも書きやすい死因」なんだと。

 一人ぐらしだったため発見したのは恋人の馬場路子(山口紗弥加)。
外傷も争った形跡もなかったため警察により事件性はないと判断され
解剖せず死因が決定された。

 てか解剖されなかったのミコトたちによると関係者だけが知る
こまごまとした事情もあったそうな。
亡くなった部屋から解剖医のいる医大が40キロも離れているため
搬送が大変、所轄の警察との連携が取れていない・・・
日本全国で解剖率格差ははなはだしいそうな・・

 ご遺体が運び込まれモメつつも担当が決まり、
解剖ジョークを交えつつ解剖が始まり物語が動きだした。

 本当の死因がわかるまでの展開が早く飽きさせない。
「急性腎不全」の可能性から毒物特定のための作業、
(自動的に確認できる薬毒は200種類のみでそれ以外は
状況を調べて一種類づつ調べるしかないって・・大変すぎる・・
それ故、検出されたことのない新しい毒は名前がないから
発見されないというのも静かに恐ろしかった。
この『名前のない毒』がミコトの家族の死因なんじゃろか・・

 環境調査、関係者チェック・・・
六郎が刑事みたいな言動を始めゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ そりゃアンタの仕事じゃないだろ
とか思ったが、この仕事の奥深さが見え非常に興味深かった。

 同僚の突然死発覚から痴情のもつれ説浮上、
しかし噂には左右されず冷静にあくまでプロとして科学的に立証しようとする
メンバーたち。
これはお仕事ドラマでもあるんだね。

 出張先がサウジアラビアとわかったことから『MERS』と特定、
その後のUDIラボの迅速な対応を受けたマスコミの様子と騒ぎ。
解剖を依頼した両親の悲しみとショック、世間の反応。

 調査が進むごとにコロコロと変わっていくご遺体の立場と
残された人々の思い。

 恋人の証言を受け感染時期を特定したことで加害者だった
高野島さんは院内感染の被害者に落ち着く。
院長に高野島の名誉回復を求めるミコトの言葉がこのドラマの根幹。
「ご遺族がこれから生きていくためにも」

それぞれが使命感を全うし能力を発揮しながら多面的に
描かれたドラマの展開に息を飲みました。
これは登場人物の関係性と共にドラマ自体も成長していく感じ?
もちろん視聴決定ですョ〜

 さて、ミコトの結婚相手として久しぶりに福士君が登場。
おんや・・レギュラーにしては他の出演者とのバランスがアレでは・・ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
と思ったら、やはり破談になり去っていきました。
ミコトの仕事を理解していない、何より『寝顔』を安心して見せられなかった相手
みたいだから良かったと思うぞ。

 ミコトは今の家族とは義理の関係らしい。
でも、本当の彼女を知っている。
ミコトの家族は彼女以外一家心中で亡くなった模様・・
でもその死因にミコトは納得していない。

 六郎がミコト情報を電話で流していたけど、その相手は
HPから見るとフリーライターの北村有起哉さんなのかい?
ゲスニックマガジンに所属してんじゃないだろうねぇ・・・

 そして葬儀社の大林(竜星涼)と謎のやり取りをしていた中堂・・・
「赤い金魚」とはなんぞや・・・
それぞれが闇を抱えていそうじゃね。

 第2話 死にたがりの手紙 
 第5話 死の報復 
 第7話 殺人遊戯  
 最終話 旅の終わり 

ねこちゃん


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matakita821 at 11:47│Comments(8)「アンナチュラル」 

この記事へのコメント

1. Posted by しゅあー   2018年01月14日 12:53
初回見ました。出だしはテンポ良くて面白くなりそうかも って感じがしたけど、全部を通したら私は正直可もなく不可もなくの初回だったかな。ちょっと期待しすぎたのかも。

>新参者のバイト君・記録員の久部六郎(窪田正孝)の問いがうまくドラマへと引きこんでくれた
うん、この役どころはとても良かったね。すごく良いある種の柱になってた。

>画面的にもバランスのとれたいいメンバーですよ〜
キャスティングはほんとに良いよね〜。何気にお母さんが薬師丸っていうのがなかなか今後に期待が持てるし。
ただ、昨日のもみ消して冬を見て思ったんだけど、波瑠と石原さとみが入れ替わればどっちも更に面白くなったんじゃないかって気がする。まあ言ってもしょうがないことだけど(;^ω^)。

ちなみに私、中堂ってエンドロール出るまでず〜っと田辺誠一だと思って見てたんよ(≧▽≦)。「お!田辺誠一、今回は声の出し方も結構変えて雰囲気出してきてんなあ」って思いながら見てたので、ロール見てびっくらこいたわ!

まあそんな感じでとりあえず来週も見ます。
2. Posted by きこり→しゅあーさん   2018年01月14日 17:21
私もかなり好き!ってほどではなくて記事書くのもやめようかな〜と
思ったんだけど、今日になって期待も込めて書いてみるか・・って感じ。
一回目だから状況や人物紹介をかねての展開だったけど
やはりうまいな・・と思ったよ。
窪田君の役はスパイのようでいて立場的にはアレだけど、これから変わっていくんだろうね。
>波瑠と石原さとみが入れ替わればどっちも更に面白くなったんじゃないかって気がする
私も思った!これは波瑠さんの役だよな〜って。
しかも私、石原さんの演技が苦手だから波瑠さんだったら完璧だったのに・・って
思ったよ。波瑠さん、日テレに行っちゃったもんな〜
ちょっと石原さんだとあんまり闇が濃くなさそうなんだよな〜
>中堂ってエンドロール出るまでず〜っと田辺誠一だと思って見てたんよ
私も情報ほとんど得てなかったんで新が出るのも知らなくて、あの髪型から
田辺さん?って最初思ったよ(笑
田辺さんがやりそうな役だよね(笑
とりあえず2回目に期待すっか・・

3. Posted by ココ   2018年01月15日 16:35
観た〜 面白かった〜 毎週録画にした!( ´∀` )

感染源になった高野島さんを世間が魔女狩りのようにつるし上げる風景は
この頃の世相を見ているようでゾッとした。
高野島さんの両親を突き上げる記者の顔の中に一瞬北村氏の顔があって 
え〜!?なになに もしかして毎回「こんな人がこんなちょい役」的なお楽しみ作ったのかな〜って思ったら
やっぱり、そうじゃないのね〜
あっちの人にもこっちの人にも伏線が張り巡らせてあって楽しみ〜
そうそう、今回の役の井浦さんがとっても良いわと思いました。
さとみちゃんのぼそぼそセリフ回し、耳の聞こえの悪くなった私には 聞き取りづらくてつらいわぁ
雰囲気壊れても活舌はっきりお願いしたいとこの頃思う「お年頃」のあたし。ぷへっ。
おしゃべりついでに
さとみちゃんが福士君に(役名まだ覚えられず)振られるシーンね。
なんかさ、「俺と仕事とどっちが大事なんだよ」って言ってるようでさ
女性もバリバリ働けと言いながら 俺も家庭も十分に面倒見ろよかまってよ
って、まだまだ日本は成熟していない男社会なんだよなぁって思っちゃった。
4. Posted by こたろう   2018年01月15日 21:22
書き込みなくてまだかなぁ〜と待ってました。漫画ではなく脚本家が書いたドラマなのですね。
私も石原さとみの台詞が聞き取りにくく、巻き戻しては聞いたけど分からなかった。早口すぎませんかね〜
校閲ならまだしも、専門用語ははっきり言って欲しいです。
赤い金魚何でしょうかね?
anoneは見てますか?ちょっときついですね。記憶を綺麗にすり替えてしまうほど病んでしまったのか…
いくつもの苦しみ悲しみがあるからmotherとか、womanに近いかな〜坂本さんの脚本は苦しいですね。
5. Posted by きこり→ココさん   2018年01月16日 19:08
おっ!毎週録画にしたね〜( ̄▼ ̄)ニヤッ!
>感染源になった高野島さんを世間が魔女狩りのようにつるし上げる風景は
この頃の世相を見ているようでゾッとした。
どんな時でもこういう人達っているよね。うっぷん晴らしのくせに正義感だと
思ってる・・・同僚のお母さんもインタビューに答えてんじゃないよ・・って思ったよ〜気持ちはもちろんわかる。家族だけで言いあうのはいいけど公に言っちゃいけないことだよね。
>あっちの人にもこっちの人にも伏線が張り巡らせてあって楽しみ〜
ね〜!徐々に明かされていくのが楽しみだよね。
それと一人一人のキャラが完成されていていいわ〜
なんか言うたらなんだけど脇の役者さんがしっかりしていたら
主役が・・ごほっごほっ・・アレでも大丈夫なんだな〜って思ってしまったよゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
そもそも石原さんはキュートな雰囲気が出すぎてこういうドラマには
馴染みにくいように思うワ〜これから徐々に変わっていくんだろうけど・・
新さん、ドラマで久しぶりに見るような気がする〜
いい感じでぼよ〜んとしてきて(どういう意味?w)凄みも感じるよね。
>なんかさ、「俺と仕事とどっちが大事なんだよ」って言ってるようでさ
ホント。つまらねぇ男だよゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
こういう仕事は時間帯不規則になるのしかたないじゃんね。
それにミコトにとってこの仕事は彼女自身といってもいいほどのものなのに。
でも、ミコトも、それを伝えられなかったってことはそれまでの人だったんだろうね。
一話で消える役って悲しい・・・( ̄∇ ̄;)

6. Posted by きこり→こたろうさん   2018年01月16日 19:50
今回のドラマは野木さんのオリジナルだからそこも楽しみですよね。
UDIラボ的な組織は実際には日本にはないそうですが、野木さんの希望もこめられて
いるのでしょうか。
石原さん、今までほわ〜んとした現代っこの役が多かったような気がするので
大きなチャレンジですよね。ちょっと慣れるまで時間かかりそうだけど
脚本がいいから見ていけそうです。
>赤い金魚何でしょうかね?
最初珍しい病気かな〜とか思ったのですが、なんでしょ・・
ご遺体に見られる特殊な反応???
>anoneは見てますか?ちょっときついですね。
一応一回目は見てみたのですが・・・
なんか本人がどうすることもできないような苦しい状況が
延々と続きそうな気がして・・
すでに見るかどうか迷っています( ̄∇ ̄;)
最終回になったら救いがあるのかもしれないけど、年のせいか
それまで耐えられない・・・
7. Posted by くう   2018年01月17日 21:26
>新参者のバイト君・記録員の久部六郎(窪田正孝)の問いがうまくドラマへと引きこんでくれた。

そう。どうしてバイトなんか……と思ったけれども、専門知識解説員なんだよね。こういうところ、上手いなぁと思ったわ。

医療ものとしてもサスペンスとしても面白かったねぇ。野木さんはオリジナルも上手いわ。

次が楽しみなドラマが1本はあってよかった^^
8. Posted by きこり→くうさん   2018年01月20日 11:35
2回目もおもしろかったね。
石原さとみさん苦手だったけど、少しづづ慣れてきたわ。
他のキャストのみなさんがすごくいいしね。
すっかりお仲間になってきた六郎はスパイやめちゃうのかね〜

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