「ツバキ文具店 〜鎌倉代書屋物語〜」 第二話 幸せの修了証書「この世にたやすい仕事はない」 第4回 おかきの外装の仕事 後編 

2017年04月29日

「ツバキ文具店 〜鎌倉代書屋物語〜」 第三話 けじめの断り状

 さて、鳩子(多部未華子)は思いがけない訪問を受け、びっくり・・・
それは元彼の武田(松澤傑)。

 武田とは鳩子がデザイン専門学校を卒業する五年前に出会った。
大手出版社に就職の決まった武田と就職先が見つからず欝々としていた鳩子は
なぜか気が合い付き合い始めた。

 だが武田の就職3年目に大阪への異動が決まり、ついてきて欲しいと
言われたんだけど別れた。

 いや〜だって普通にヤナ奴じゃん・・( ̄∇ ̄;)
鳩子はバイトなんだからすぐ辞められるでしょとか
やりたいこと決まってないんだからついてこいとかよ。
「俺、遠距離とか絶対無理だし」って自分のことばっかり。
鳩子の気持も無視してすぐ部屋決めに行こうとかさ。
鳩子のこと下に見てるよね。別れて正解だよ。


 なんでそんな奴が突然現れたのかと言うと
東京支社に戻って早々、上司から指令が下ったんだと。
それは顔出しNG取材NG、気難しくて気に入った編集者としか
仕事をしないことで有名な鎌倉に住むエッセイスト・龍崎彦馬
をくどけというもの。
で、その説得の手紙を書いて欲しいんだって〜

 ハイ!失格〜〜!(乂`д´)
そんな大事な手紙を人に頼んだ時点で編集者としての資格なし!
しかも昔の恋人に甘えた顔しちゃってさ。最悪だよ。
優しい鳩子は一瞬迷ったふうに見えたから焦ったけど
しっかり断ったようです。


 そんなことがあってムシャクシャしていると、にゃんと男爵(奥田瑛二)から
代書の仕事の依頼が・・・
古い友人である囲碁棋士の借金の申し込みを断る手紙を書いてくれってよ。

 代金は成功報酬。
借金の依頼が収まらなかったら報酬はなし!と言い置いて去った。

 引き受けることになったものの男爵のことは祖母・カシ子(倍賞美津子)と交流が
あったらしいとしかわからない。

 で、情報収集開始。
魚福の奥さん(大島蓉子)によると高台の地主の息子で若い頃は東京にいて
バブリーな生活をしていたらしいが、30代半ばでお父さんが亡くなって鎌倉に
戻ってきた。
10年前奥さんが亡くなって独身。子供も独立しているらしい。
家賃収入や株で生活しているらしいが仕事のことを尋ねると口をつぐむそうな。
HPはこちら

ツバキ文具店


 ところで魚福の奥さんと話している時、鳩子は祖母のことを「先代さん」と
呼ばれ、自分の中でその呼び名がうまく収まったのを感じていた。
家族として肉親の愛情で結ばれていたとは思えない鳩子は
一般的な祖母と孫の関係を前提にご近所さんから会話にのぼる度に
小さな違和感を感じていたんだろうな。


『私は成り行きで代書を始めただけで、正直、本気で跡継ぎになった訳じゃない。
でも「先代」という祖母の呼び方は何だか今の私にはちょうどいい気がする。
祖母に反抗した頃から私は「おばあちゃん」と呼べなくなっていたから・・』


 鳩子が思い出す小学生のころの場面を見ていると
カシ子はいつも鳩子のことを子供としてではなく一人の人間として向き合い
大切なことを伝えてくれていたように思う。
でも、その自分にも相手にも厳しい態度が小さかった鳩子に
子供としての自分を受け入れてもらえていないと感じさせてしまったのかな。
 

 清太郎(高橋克典)にも男爵のことを聞いてみたら・・・
「優しい人」という言葉が返ってきた。
引き取り手のない捨て猫をそっともらっていったんだって〜
内田百里澆燭い犬磴覆い痢

 鳩子は代書を頼みに来た時の男爵を思い出した。
相手のことをいろいろ言っていたけど、冷たい印象ではなかった。
そんな雑な手紙を書いてきた相手に呆れながらも懐かしそうにしていた。

 見えた!
鳩子は代書に取り掛かり始めた。

『本来、借金の断り状はもう二度と借金を頼めないような
きっぱりとしたものでなければ意味がない。
でも、男爵の場合、それだけか足りないような気がする。
男爵の断り状はけじめと言う名の愛情なのかもしれない。

男爵の雰囲気には毛筆よりも太めの万年筆があっている。
インクは漆黒。紙は便せんではなく原稿用紙を使う』


 代書は、その相手の人間性をわかっていなければできない。
鳩子には人を見抜く洞察力がある。先代譲りの。
この時点で原稿用紙を選んだということは、無意識下では
鳩子は男爵が龍崎彦馬だってわかってたのかな(って、違ってたらごめん(。・ ω<)ゞ)


 鳩子が男爵として書いた手紙はこちらでご覧になれます。

『男爵の心意気を示すために脇付けをあえて付け加えた。
「呵々」というのは、あははと口を開けて大声で笑う様子を表している。

翌朝、もう一度内容を吟味して、いよいよ封印する。
淵をのりで閉じた後に「吾唯足知」という木版を押す。
これは「自分の分をわきまえ満ち足りていたい」と自らを戒める言葉だ。

金剛力士像の切手は500円。
これでは払い過ぎだけど「絶対にお金は貸せない」という
男爵の強い意志を示すにはこれくらいのことはしていいだろう

あとは結果を待つだけだ』


 いや〜この手紙を書きあげて投函するまでの流れが毎回興味深いし
理に適っていて美しい。
そして昔からある決まり事は気持ちをさらに整えてくれる助けになるとわかる。

 いい手紙だよ。簡潔で目的もはっきりしている。
でもそれだけじゃない、相手に自ずと気づかせるような懐の大きい愛情がある。
男爵にしてみたら貸すことは簡単だけど、もし自分からお金を借りてしまったら
そのことによってタガが外れた相手が堕ちていくかもしれないもんね。


 一息ついていたら、また訪問者が。デザイン学校時代の友人・佳奈美。
どうやら鳩子の居場所を武田に教えたのは彼女だったらしい。
彼女から大阪で結果が出せず東京に戻されたのにヤバイ状況が
続いているという武田の噂を聞いた鳩子は彼女に武田宛のメッセージを託しました。

 その内容は男爵テイストの激励文とでもいいますか・・・
甘えは絶つけどお茶ぐらいは飲ませてやろうという・・(* ̄m ̄)
おかげで武田の中にピシッと芯が入ったようです。


 さて、鳩子が男爵のために書いた手紙はしっかりと勤めを果たしました。
相手から男爵の元に失礼な手紙を出した詫びと自分の力で頑張ってみるという
返事が届いたそうだす。

 成功報酬として男爵はうなぎをごちそうしてくれました。
その時、鳩子は初めて母のことを聞くことができた。
鳩子の母は一人で鳩子を産み、その後別の男性と生きるために家を出た。
母の顔を知らずに育った鳩子は写真を探したが祖母が全部処分してしまったらしい。

 男爵はお腹が大きい頃の鳩子の母に会った時、すごく嬉しそうにしていたと
教えてくれた。
それだけだったけど、鳩子の心が激しく波だったのが伝わって来た。
今まで封印してきた母への思いが溢れそうで戸惑っていた。


『もっと母の話を聞きたい気がした。
でも同じくらい聞きたくない気もした。
私は母の存在を忘れることで生きてきたから』


 今回見えた男爵の人柄がすごく魅力的だった。
ぶっきらぼうだけど心がある。
『後悔のない人間なんていない』という言葉からも鳩子への思いやりと
自分への戒めのような厳しさが伝わってきた。
いい意味で頑固爺さん。誰にも媚びず奢らず飄々と生きている。

 そりゃポンティーちゃん(片瀬那奈)も惚れるわ。
でも、わたしゃ、ドラマによく登場する自分の恋を応援してね!って
女性が好きじゃないわ〜
なんか、アンタは彼に手を出さないでねって遠まわしに言ってるようで。
パンティーちゃんはそんな悪い子とは思わないけど、ちょっとキャラ的に不安を感じた回でした。


 って、龍崎先生のオッケーが取れたもんだから調子に乗って
また鳩子の前に現れた武田・・・
君もレギュラー入りかい?
なんか小憎らしくてこのドラマの世界に入れたくない感じだけど( ̄∇ ̄;)

 このドラマを見ていると手紙ってこころを送るもんなんだな〜と
改めて思います。
はーたん(新津ちせ)との楽しい手紙のやりとりで作られていく世界。
認知症になり亡くなった夫からの手紙を待ち続けている清太郎のお母さん。
うちの父も認知症なので、ある記憶が残る残らないは本人の意志とは関係
ないとは思うのですが、記憶の海の中漂いながら夫からの手紙を待っていたと
いう記憶が何度も蘇るのは神様のいたずらのようでもあり、
その人にとっての奇跡でもあるのかなと思ったり思わなかったり・・・

 鎌倉に帰ってきた時には遠く離れていた祖母との距離が
すこしづつ近づいてきている鳩子。
親戚のおばちゃん感覚で見守っておりますよ〜。


 第一話 奇妙なお悔やみ状
 第二話 幸せの修了証書
 第四話 最後のラブレター
 第五話 母へ贈る文字
 第六話 愛するチーちゃんへ 
 第七話 話せなかった思い 

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1. ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜 「けじめの断り状」  [ のほほん便り ]   2017年04月30日 00:15
思えば、なにかを断るお手紙は難しいですよね。今回は、3つ手紙が登場しました。男爵(奥田瑛二)に依頼された、親しき友への借金の断り。それを勢いに、元恋人・武田(松澤傑)のエールにも似たメッセージ。それと近所のチビちゃんとの可愛いお手紙交換ポッポちゃん、こと
2. ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜 第3話  [ emitanの心にうつりゆくもの ]   2017年04月30日 22:53
第3話 「借金の断り状と元カレの頼みごと。そしてまだ見ぬ母の面影」

この記事へのコメント

1. Posted by ヒロル   2017年05月07日 05:01
やっと見ることが出来たのですが、
なんと昨日から39度の熱が出て、仕事は休めず、今は薬で下がってますが、
全身だるく、眠れないまま、明け方に。そんなんで、さらに把握力が無くなってまして、、感想としては、手紙の書き方を学んでおります、、そして深まっていく鳩子と母の話、ますます楽しみになってきました、きこりさんの指摘がその通りで楽しかったです、
2. Posted by きこり→ヒロルさん   2017年05月07日 09:43
ひえーーー39度の熱!!大丈夫ですか?
そんな中お仕事、本当にお疲れさまです。
お薬飲むとぼーーっとしてお仕事にならないかもしれませんが
飲まれてますか?そんな時にコメントしてくれてありがとうございます。
お仕事終わった後にゆっくり休んでくださいね。
食欲わかないかもしれませんが食べられるもの、ゼリーでもアイスでも
おかゆでも摂ってくださいね。それと水分もしっかり。
って、子供じゃないってね〜( ̄∇ ̄;)
どうぞお大事に。早く熱がさがっていつも通りすごせるようになりますように。
3. Posted by ヒロル   2017年05月08日 13:34
まだ微熱がありますが少し良くなって来たので、一つ思い出して、、原稿用紙に万年筆、、いかにも 旧友に出すバンカラな味わいに溢れてて 、貰った友達は これだけでも、涙がちょちょぎれると思いました。それでは!。
4. Posted by きこり→ヒロルさん   2017年05月08日 20:45
その内容にあった筆記具と便箋を選ぶのが大事なんですね。
このドラマを見ているとこちらの背筋までぴんと伸びるような
気がします。ヒロルさん、お大事に。

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