「あさが来た」 第6週 妻の決心、夫の決意 第33話「おかしの家」 第三話 後悔

2015年11月04日

「デザイナーベイビー ー速水刑事、産休前の難事件ー」 第7話 公開捜査  

「私は・・・・・・・・・・・・私はあの子に・・・見つかって欲しくありません。
私は、あの子が帰ってきた後に起きることが怖い・・・」近森(池内万作)
「・・・・・何言ってるの・・」優子(安達祐実)

「なぜですか?!」
「何が怖いんですか?!」


「私には耐えられない・・
あの子を・・・望を移植に使うなんて」近森
「やめて!」優子

「移植ってどういうことですか?!」
「臓器売買でもするつもりですか?!」


「違う!違います!そんな事じゃない!」優子
「私たちの息子は白血病です。今、危険な状態にあって望の骨髄液を待っています。
私たちは・・・・私たちは息子のために望を授かりました」近森
「・・・・・・・」

 ついに言っちゃったよ〜!
同情から一転、マスコミは一気に攻撃体制に入ったさ。
今後、バッシングの嵐になると思われ・・・


「親がそんなことしていいのか?!」
「移植するために子供を作ったんですか?!」
「そんなこと許されないでしょう!」


「・・・・・・・親だからしたんです・・・
親だからしたの!親だから!新を助けたいの。
他に方法がある?ドナーはいつまで経っても現れない。
新の時間はどんどん無くなっていくのに・・・
(夫に)自分が何言ってるかわかってるの?
移植をしないってことは新を助けないってことだって。
そんなの許さない。これの何が悪いの?

望は私が産んだの。私が母親なの!
産んだ子をどうするかは私が決める!
」優子

「母親なら何をしても許されるんですか?
母親なら子供の体を好きに使ってもいいんですか?」速水

「・・・・・いいの。私はそのために望を産んだから。
望は必ず取り返します

 フラッシュが派手にたかれる中、優子は記者会見会場から去り・・・
近森は頭を抱え・・・動くことができなかった。

 いろんな人間がTV生中継のその記者会見に注目していた。
警察も、須佐美も、皆本も、そして逃亡中の山原(斉藤由貴)も。
彼女はただ望を守りたかったんだろう。大切な自分の子供である望を。

 優子が人間として母親として自分の子供を助けたいという気持ちはよくわかる。
でも、どんな場合でもラインはあると思う。
優子の言葉は息子を思うが故の極論だけど、これは望への虐待ともとれる行為だよね。
私は知らなかったんだけど、新生児から骨髄液を取るのはかなり危険なことらしい。
それで望が亡くなってしまったら・・望の命は何だったんだろう・・
他の命を守るためであっても、たとえ科学で可能だとしても、してはいけない事はあるんじゃないのか?
望を思う近森が感じた恐怖・・打ち消せない不安・・これをないがしろにしてはいけないと思う。


 そして警察という客観性を守らねばならない立場でありながら優子に問いかけずにはいられなかった速水(黒木メイサ)。
これも犯人を揺さぶるためだったのか・・・


 山原から捜査本部の速水宛てに電話が入った。
「話がしたいの・・・・」
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 さて、公開捜査を頼むも拒否された優子はマスコミに情報提供を呼びかけようと病院を抜け出した。
相変わらずノゾミの行方はわからず、容疑者も絞られていない状況で警察が無能呼ばわりされることを恐れた一課長は激怒。
必ず近森夫婦を阻止するよう厳命を与えた。

 管理官の与那国(松下由樹)はすべての放送局出入り口に捜査員配備を指示。
優子が自宅でネット配信の準備を進めているとの情報を得た日村(神保悟志)は速水と福ちゃん(渡辺大知)に止めるため向かわせた。

 不法侵入ということで追い払われた「自宅班」の代わりに速水は中庭から堂々と侵入。
放送をしないよう伝えたが、スタッフ達はもう収録を終えてアップするだけと強気だったため、福ちゃんがPCを奪い取り激しい揉みあいに。

「止めさせる権利あるの?」優子
「納得しろとは言いませんがノゾミの安全のためです」速水
「・・・・お願い!見逃して。
このまま待っていても犯人は接触してこない。
感じるの。ノゾミがどんどん遠くなっていく。
何もしなければ離れていくだけ!もう戻ってこない!
新のことだけ考えてる訳じゃない。
ノゾミだって心配なの!!」


 福ちゃんは必死にPCを渡さないようにしたけど、速水はスタッフにPCを戻した。
収録した映像はすぐにネット配信され、あっと言う間に拡散していった。
それを受けて与那国も公開捜査に切り替えたぞ。

 映像の優子は警察に頼ることをもうやめたこと、赤ちゃんは望と名付けたこと、
ノゾミの体力的にもってもあと2日であること、親としての悲しみを静かに訴え人々に情報提供をお願いし、犯人には交渉に応じるから連絡をしてほしいと切々と訴えました。
それを見た皆本(細田善彦)はすぐに山原に連絡。
その焦った様子に須佐美(渡部篤郎)は異常なものを感じたようです。

 さて、キレた一課長は日村(神保悟志)を捜査から外し所轄に異動させると脅してたわ〜
部下は速水のせいだと責め始めたさ。
「オマエが放送を止めてりゃこんなことにはならなかったんだよ!!」
「速水!オマエのせいだよ!!」 

止めなさい!
阻止できなかったの?しなかったの?」与那国
「しませんでした」速水
「なぜ?」
「このままだと犯人が動かないと思ったからです。
一昨日の夜、犯人がノゾミを連れ去ってからずっと沈黙を続けているのは
誘拐の目的がノゾミ自身で、もう手に入れてしまってるからだと思うんです」
「つまり犯人は自らもう動く必要はない・・・」
「だから、揺さぶるしかないと思いました」
「・・・・・・・・」
「これで犯人は動くのか?」日村
「・・・・・・」速水

 一方、皆本は反応があってむしろ喜んじゃってる・・・
息子の移植リミットが2日だと思いこんだ優子が骨髄液を取るため必死でノゾミを捜していることを知らされた山原は怒りと恐怖を感じております。


「僕ね、コレ、チャンスだと思い始めてるんです。
あの映像は同情を集める。
ならいっそ全部ホントのことを世間に話してしまえばいいと思う。
今にも死にそうな兄・・・嘆き悲しむ両親・・・迫るリミット・・・
そこに誘拐された妹が華々しく帰ってくる。
彼女の骨髄液が兄を死から呼び戻す!
文字通り、救世主
」皆本
「・・・・・・・何言ってんの?」山原
「文脈ですよ、すべて。
僕らがしたことは今のところ、生命をいじくりまわす得体のしれない技術でしかない。
でも、この感動のストーリーと一緒に語られれば・・・
ありがたい最新医療ってことになる
「・・・・・・・・・・・・それでノゾミがギリギリまで見つからなければ・・さらに盛り上がるでしょうね」

 同意する体を取りながら、山原はこのキチガイと手を切り、ノゾミを守る道を選んだようです。
皆本がノゾミを預けていたのは同じようにデザイナーベイビーを依頼し出産した母親の元だった。
そこには皆本との繋がりである山原の凍結卵子もタンクごと預けられていた。


「いつまで預かればいいんですか?
その子、テレビで騒いでる子なんでしょ?」母親
「・・・・・連れていきます」山原
「ママ〜」そこに3歳ぐらいの男の子が現れた。

「君がノゾミの友達か・・・君のこと覚えてるよ。
君はまだ卵だったけど、とっても元気ではちきれそうに見えた。元気に育ってって良かった」山原
「またこんな事頼まれるんですか?
確かに息子は先生に作ってもらったけど、でも、これじゃ脅しです」母親

 山原は自分の凍結卵子を破壊してノゾミを連れて姿を消した。
それを知った皆本は闘志を燃やしておりました。
「宣戦布告か・・・( ̄▼ ̄)ニヤッ 」

 そして独自の推理でノゾミ出産には担当医だった皆本が絡んでいると考えた須佐美は詰問していた。

「ノゾミが救世主兄弟だと気づいていたのか?」
「もしかしたら・・・と思っていました」皆本
「もっといろんなことに気づいていなかったか?私にメールをくれただろう。
崎山先生の研究のコピーと一緒に」
「・・・・・あは!気づいてらしたんですかぁ・・・」
「崎山先生の研究を見過ごせない人間がなぜこんなものを発注する。
制限酵素だ。ゲノム編集に使うものだな」
「・・・・・・・・」
「君はゲノム編集を使って救世主兄弟を作りだし、
その秘密を知った崎山先生を階段から突き落とた。違うか?」
「・・・・・・」
「答えろ!!」

「須佐美教授は・・・・ホントに生殖補助医療のこと何にもわかっていないんですね。
ゲノム編集なんて誰にでもできることじゃないんですよ。
経験と技が必要なんです。
それにこの発注書の文字、調べてもらえばわかるけど、ボクのじゃないんですけど」
「じゃあ誰だ!」
「え〜〜(わかんないな〜という顔)」

 そこに崎山急変の知らせが届き、駆けつけると手当の甲斐なく亡くなってしまった。
速水もその場に立ち合いました。
影ながら皆本にんまり・・・


 でも、意外と鋭い須佐美はこの急変が意図的なものだと気づいたぞ。
崎山は脳内に血栓ができていたのでそれが大きくならないようヘパリンという薬を打ってたんだけど、他の薬に入れ替わっていたのかもしれない。
薬剤庫の在庫状況とセキュリティカードの入退室記録を調べると、山原がヘパリンの効能を中和するプロタミンという薬を持ち出していることが判明。

 流れはすっかり黒幕は山原ってことになっております。
街角の監視カメラ映像に望を連れた山原が映っていたのを確認した与那国は山原を望誘拐と崎山殺人の被疑者に断定。

 そこに皆本が現れ、山原に勧められゲノム編集の研究を始め、いけないこととは知りながら二人でノゾミを作ったと話した。で、その事を知られ焦った山原が崎山を非常階段から突き落とした。
さらに山原がわざわざ逃亡に望を同行させたのは大切な作品だからだと力説。
皆本は経緯を黙っていたことを謝罪し、追い詰められたら自殺するかもしれないと山原を探し出すよう頼みました。

 警察使って山原を捜索させるとは、ずるい奴。
しかもすべて山原手動のように言っているが、ホントは自分だろうがーーー


 皆本の言葉を信じた与那国は山原の全国指名手配を命じた。
皆本の態度と発言に違和感を感じた速水は異議を唱えたんだけどシャットダウンされちゃった。

「何か変です。廃培養士の山原さんが血液の薬に詳しいとは思えない。
それにどうしてノゾミを連れて・・」
「いいかげんにしなさい!
今は一刻も早く山原を捕まえる時です。
あなたの感情移入に付き合う気はありません!
家に帰りなさい、速水。山原は我々が捕らえます」


 お暇を出されちゃった・・・
も〜与那国も焦ってるからなぁ・・・
でも速水を信じたんなら最後まで信じてやればいいのにぃ〜


 ガックリきている速水を夫の浩介(山崎樹範)と息子の雄介(若山耀人)が癒してくれたぞ。
速水が鉄の女じゃなくて、刑事と言う職業の普通の女性であることが伝わってくるいい場面だったな〜


 その後、速水は山原の資料を調べていた須佐美に呼び出された。

「山原さんがゲノム編集で行ったのは救世主兄弟を作っていただけじゃない。
恐らく病気も直した。
近森さんは杖をついているでしょう?
気になって調べてみたんだが2年前に『着床前診断』を申請してた」
「『着床前診断』って受精卵検査?重い病気や流産を避けるための」速水
「近森さんは『遺伝性進行性神経変性疾患』です。
体の末端から徐々にシビレがきて最終的には寝たきりで動けなくなる。
この病気は50パーセントの確率で子供に遺伝します」
「『却下』・・・・申請通らなかったんですね」
「20代、30代までは軽い症状で過ごせるらしいから、着床前診断をしてまで
回避すべき病じゃないと判断されてる」
「・・・・・近森さんは病気の遺伝から子供を守りたかった。
だから山原さんにゲノム編集を頼んだ」
「・・・・(うなづく)」

「先生だったらどうします?
もし自分にゲノム編集の技術があって、目の前に助けられそうな人がいたら?」速水
「・・・・・・わかりません。というか苦手です。その話は」須佐美
「苦手?」
「何百というお産に立ち会ってきたが、それでも不思議なこと、わからないことだらけで・・・私は妊娠や出産というものが、どこかそういう・・・
アンコントロールなものだと思っていたいのかもしれません」
「山原さんもおなじようなこと言ってました・・・」

『神様にはなれないって思う・・・
子供ができるかできないかは、私たちの手の及ばないところにある』


「やっぱり、望は山原さんにとって作品なんかじゃない。
もしかしたら子供のように思っているのかも・・・
だからなんとしても逃げきろうとしている・・・」速水
「・・・・・・・どういいうことだ?」須佐美

 山原の、そもそもの始まりは自分と同じように(決めてかかっちゃってるけど〜)妊娠できない女性や妊娠しにくい夫婦を助けたい、遺伝的病気で不安の中で妊娠する人を助けたいという思いだったのかもしれない。
それがその優秀な能力ゆえに皆本に利用されるようになってしまった。

 望と同じようなデザイナーベイビーに対する山原の視線は母親のように温かく優しかったし、望への自然な愛情も伝わって来た。
自分が神になろうと迷いなく回りの人間を利用し切り捨てる皆本とは全く違う。
彼女の技術は希望につながるはずだったのに。


 逃亡先のホテルの部屋で山原は望に話しかけていた。
「あんなにちっちゃな細胞だったのにねぇ・・・
憶えてる?毎日大事に育てたんだよ・・・」

 近森夫妻の記者会見の時間が迫っていた。
近森が着床前診断を申請していたことから、彼が望を守りたいという優子とはまた違った気持ちを抱いていたのを知った速水は賭けてみることにした。
控室の彼の元へ行った。

「新君を助けたいのはわかります。
でも本当にこのままでいいんでしょうか?
今、望のために動かなければ後悔することになりませんか?」速水
「・・・・・・・」近森
「あなたの気持ちを語ってください!
たとえそれが奥さんの思いと違っても」

「・・・・・・」
「望のために・・・」

 速水の言葉は近森の心も山原の心も動かした。
でもどうなっていくんだ?
望も山原も、そして近森夫婦と息子も・・・
どう収拾がつくのか全くわからん。
ついに来週は最終回。速水は望に会うことができるのでしょうか?


 第1話 ノゾミ
 第2話 身代金
 第3話 チェンジリング
 第4話 爆弾 
 第5話 核移植
 第6話 救世主 
 最終話 母の条件
  
温泉

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2. 「デザイナーベイビー」第7話  [ 三毛猫《sannkeneko》の気ままにドラマ ]   2015年11月06日 08:10
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