「ごめんね青春!」 第4話 恋の嵐!ガッついていこう! ドラマ10 「さよなら 私」 第4回 別れの予感

2014年11月04日

「まほろ駅前多田便利軒」 2011年 監督・大森立嗣

 前にも感想書いたんだけど、見るとまた書きたくなっちゃった。
映画→ドラマ→映画なんだけど新鮮に楽しめた。
多田と行天・・・再会と何となく始まった同居生活。
ひとつひとつの仕事に出会いながら、固まっていた二人の心が少しづつ緩んでいく。
距離は相変らずそのままで。

 人間同士の距離は簡単には縮まらない。距離の取り方はその人自身でもあるから。
キッチン」もそうだけど、ちょっとよそよそしいぐらいの距離が好きだ。
でも自然と心は動いてしまう。そんな関係がいい。


      「チワワのハナちゃん」

 多田啓介(瑛太)は、まほろ駅前で走って1分徒歩3分の場所で便利屋をやっている。
年も押し迫ったある日現れたのはチワワを預かって欲しいという中年の女性客。
生きものは扱わないんだけど今回だけという約束で引き受ける。1月4日の昼引き渡し予定。

 一回目に見た時には気づかなかったんだけど、ハナちゃんを散歩に連れて行ったお墓は子供のものなのかな。
震えているハナちゃんが心配でたまらなくなって動物病院に電話をしたのも、子供のことがあったから。生きものは怖い。久し振りに味わう温かさと怖さ。

 常連客の岡(麿赤兒)依頼のバス間引き運転チェックを終えた多田はハナちゃんを放しっぱなしにしていたことに気づく。
捜すと、バス停のベンチにハナちゃんを抱っこしている男がいた。
中学時代の同級生・行天春彦(松田龍平)。
行天が見せた小指の傷。それは多田が負わせたものだった。


 蘇る罪の意識。
瞬間的に拒絶反応が起き、泊めてくれと言う言葉をはねのけたけど、駅で降ろした後探しに行ってしまう。
ひょうひょうと出ていったけど、行天に震えているハナちゃんと同じものを感じたのか。
その命がはかなげに見えてほっておけなかったのか。

 多田の車に乗るとき、懐に入れていたものをベンチに残して行った行天。
包んでいた新聞紙がふわ〜っと開き包丁が光る。
それだけで行天の闇がくっきりと浮かぶ。
実家に寄ってきたと言っていたから父親を殺したかったのか。
妙に軽くて柔らかい雰囲気なのに重く暗いものを纏っている松田龍平はやっぱりうまい。
私は行天の方にまず惹かれたんだよね。


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 ハナちゃんを返しに行くと、家は夜逃げした後だった。
どうしたもんか・・と考え中の多田に
「こんなちっちゃい犬、絞め殺してゴミの日に出してもバレないよ」とさらりと言う行天。
「本気で言ってんのか?」
「頼んだ人もそれを期待したんじゃないの?」
「・・・・・・・」

 多田は近所の子供達から居場所を聞き出し車を走らせた。
ハナちゃんは小学生の娘のマリ(田中遥奈)がかわいがっていたらしい。

 行天がうまいことやって(昔は無口で無愛想な男だったのに、機転と行動力に驚く多田)マリを呼び出し、多田がハナちゃんの今後について確認すると「ハナちゃんを飼ってくれる優しい人を探して」と答えた。

「ひとつ聞いてもいい?ハナちゃんはいつもこうやって震えてた?」多田
「(頷く)震えているの小さいけど精いっぱい生きてるからだって。ママが言ってた」マリ

「チワワはひとまず決着。後はお前だ」多田
「・・・・・・・・よし!帰ろう」行天
「どこに?なんで?」
「じゃ、俺のことは捨てちゃうの?」
「・・・・・・・・・」
「フッハハ!・・・・・帰りは俺が運転するよ」さっさと車に乗り込む行天
「靴を返せ」
「・・・・・・・」
「靴を返せ!」


『なぜだろう。年明け早々、行天とチワワが同居人になった』

 多田の優しさにつけこんだ行天。
きっと、コイツのそばに居れば俺は生きていくことができる。
動物的勘がそう教えたんだろう。


          チワワとルルとハイシーと

 多田便利軒にいたずら電話が相次ぐ。
思い立って外に出てみると、『チワワあります』と電話番号を書いたプラカードの傍でチワワを抱っこしている行天がいた。


 だからその、捨て犬の佇まいやめなさいって ゞ( ̄∇ ̄;)  
気が抜けた時の闇に飲み込まれそうな表情に引き込まれる。


 看板を見た自称コロンビア人の娼婦ルル(片岡礼子)が立候補したけど、不安を感じ断る多田。 
翌日仕事でルルのところに行くと、間男に間違われた多田はヤクの売人のシンちゃん(松尾スズキ)に殺されそうになる。行天はシンちゃんと別れるならチワワを渡すと提案。ルルもあっさり受け入れる。
それでもまだ決めかねている多田。

「多田・・・・犬はね必要とする人に飼われるのが一番幸せなんだよ」行天
「チワワがそう言ったのか?」多田

「あんたにとってチワワは義務だったでしょう?
でも、あのコロンビア人には違う。チワワは希望だよ」
「・・・・・・・・・」
「誰かに必要とされるってことは、誰かの希望になるってことでしょう?」
「・・・・最後にごちそうしてやろうか。一番高い缶詰」


『翌日、チワワを取りに来たルルとハイシー(ルルの同居人)は大はしゃぎだった。
それにしても行天・・・・俺達の共同生活はいつまで続くんだ?』


 誰かの希望になりたくて行天は凪子(本上まなみ)の夫になったのか。
誰かに必要とされたい。生きていていい人間と思いたい。
さらりと伝えられた行天の思いを汲んだ多田。
銭湯から、あったまった体で冷気を楽しみながら歩く男2人の姿に見入っちまっただよ。
描きすぎないで淡々と見せるところはドラマにも受け継がれているよね。


        由良

 仕事で忙しい母親(吉本菜穂子)から小学生(1,2年かねぇ)の息子・由良(横山幸汰)の塾のお迎えの依頼。
会った時に「フランダースの犬」のDVDを見ており、きちんと挨拶した由良はよくしつけられた坊ちゃんという感じだったが、実はかなりシニカルでこまっしゃくれたガキだった。

「母さんは俺を心配してるんじゃないよ。俺に興味なんかないんだから。
塾の送り迎えやっている家はお金持ちだから、
うちだってそれぐらいできるお金があるってみせたいだけだよ」

「犬のアニメ、どこまで進んだ?」行天
「じじいが死んだ」由良
「じゃ、もうすぐ終わりだね。好きなとこあった?」
「ネロに親がいないところ」
「・・・・ふ〜ん」


 由良を送った後のそれぞれの思いがにじんだ、しーーんとなった顔・・・
子供を失った多田と親の存在を消した行天・・・


「俺も思ったことあるよ。
あのアニメで、親がいないってなんてすばらしいんだろうって」行天
「ルーベンスの絵の前で死ぬはめになってもか?」多田
「あれはハッピーエンドでしょ」
「・・・・・・・・ふざけんな
「ふざけてないけど」あえて受ける行天
「どうして子供が死んでハッピーエンドなんだ・・・・」
「・・・・・・・・」
「お前も由良公の母親もいいかげんにしろ。
子供には親の愛情が必要なんだ」
「・・・・・・でも、親の愛情なく育つ子供もいるよ」


 子供に愛情をあたえられなかった傷に苦しむ多田、
親から傷しか受け取らなかった行天。
由良という親から愛されていない子供との関わりで、それぞれの傷がうずく。

 それにしても行天はするっと人の懐に入っていく。
気難しい由良も普通に受け入れている。邪魔にならない。
子供なのか大人なのかわからない微妙なスタンス。
そこが彼の怖さであり、孤独に生きてきた時間の証明のようにも見える。
多田は子供とどうやってつきあったらいいのかわからない。
命と関わることの怖さもある。


 でも否が応でも関わるはめになってしまう。
由良がヤクの売人の手伝いをしているのを知った多田は裏組織のボス・星(高良健吾)とうまいこと話をつける。
そして、大人に警戒心しか持っていなかった由良は、この奇妙なおじさんたちに「助けて」と言えるようになっていた。

 仕事最後の日、何やら考えこんでいる由良を多田達は屋上に誘った。

「フランダースの犬について考えていたんだよ。
親が最初からいないのと、親に無視され続けるのとどっちがマシかってことだよ」由良
「由良公、お前、あのアニメ、ハッピーエンドだと思うか?」多田
「思わないよ。だって死んじゃうから」
「俺も思わない。死んだら全部終わりだからな」
「生きていればやり直せるって言いたいの?」
「いや。やり直せることなんてほとんどない。
いくら期待しても、お前の親がお前の望む形で愛してくれることはないと思う」
「・・・・・・そうだろうね」
「聞けよ、由良。
だけど、誰かを愛することはできる。
自分に与えられなかったものを、お前は新しく誰かに与えることができるんだ。
生きてれば、いつまでだって。わかるか?」
「・・・・・(頷く)」


 頭をなでて由良とは別れたのでした。
多田の言葉は行天にも届いたはず。
与えられなかったものはわからないよ、自分の中にはないんだよ・・と
思ったかどうかわからんけど、それでも、ぽつんと小さな希望が生まれたんじゃないかな。由良の心にも、行天の中にも。

 そして多田は自分自身にも言い聞かせていたんだと思う。
子供に与えられなかったものを、こうやって別の形で与えられるんじゃないか。
そうすることでいつか自分を許せるようになるんじゃないか・・・

 いや〜わたしゃ、この由良役の横山幸汰君が好きでね〜ホントにいい味出してたよ。
今どうしているのかしら?と調べたら、にゃんと「まほろ駅前狂騒曲」に由良役で出るのね〜
こりゃ、絶対見て確認しなきゃだね。


『由良・・・お前にはああいったけど、俺はまだダメなんた。
誰にも、何も与えることができない』


               三峯凪子

 いつものバス間引き運転チェックの仕事をしていた多田は行天の実家を訪ねて来た子連れの三峯凪子(本上まなみ)に会った。彼女は行天の元妻だった。
行天は多田からもらうわずかな給料から彼女に送金していたんだけど、それを断りに来たそうな。

 実は凪子には長年一緒に住んでいる同性のパートナーがおり、行天との結婚は偽装だった。
全ての事情を知って行天は子供が欲しいという彼女のために協力し、凪子が人工授精で妊娠し、出産したあとに約束通り離婚して消えた。

 子供の名前ははる、行天の名前からもらったらしい。
結婚のことを知った行天の両親がはるを引き取ると言い出し、そのことを行天に相談したら、自分が話をつけると言ったきり連絡がなかったから心配していたんだと。

「春ちゃんはよく言っていたの。
親に虐待されて死ぬ子は一杯いるのに、虐待した親を殺す子があんまりいないのは何でかなって。
多田さんと会った時、春ちゃんは自分のご両親を殺そうとしていたのかもしれません。
春ちゃんのおかげでこの子がいます。
気が向いたら電話して欲しいと春ちゃんに伝えてください」凪子
「はい。少しだけ、あいつのことがわかったような気がします」多田
「それからもうひとつ。恐ろしい所に行かないでって。さよなら」


 はるちゃんに抱っこをせがまれ、迷った後抱きあげた多田。
なんだか行天と出会った後のいろんな関わりが、多田の命に近づく恐怖を克服させていってくれているような。

 凪子は行天のことをよくわかっている。
そして行天も彼女には父親との関係について話していたんだね。
凪子って、どっかぼ〜っとしている感じだけど、一緒にいると許されているような気持ちにさせてくれる女性なんじゃないのかな。


 事務所に戻った多田を星が待っていた。
山下(柄本佑)という警察にマークされている部下を始末するつもりでおり、その山下と関わった行天のことも消すつもりだと告げに来たのだ。
言うだけ言って出て行った星を多田は追いかけた。

「必死だな。便利屋」星
「行天は俺が見つける。警察に余計なことは喋らない。絶対に。どこだ?」多田
「・・・・・・バスターミナル、横中バス、発見所付近。
どっちが先に見つけるかな。走れ!便利屋


 多田は必死で走った。
誰かのために走る・・・気付けばそうなっていた。


 その頃、行天はハイシー(鈴木杏)のストーカーをしていた山下をボッコボコにしたため追われていた。というより自らそう仕向けた。

「あいつが派手な事件か何か起こして捕まれば安心じゃない?」行天
「何で?何でそこまでするの?」ハイシー
「・・・・・・う〜ん・・・あんたに何かあると、チワワの飼い主が
ルルだけになっちゃうでしょ?
そしたら餌にシンちゃんの白い粉が入って、俺が多田に怒られるんだよ」


 この多田に怒られるってフレーズ、ドラマでも聞いたぞ。
何でも多田のせいにしちゃうのよね〜(ー) フフ

 相手が好きとかどうかじゃない、誰かのためになりたい。
それは生きることと同じように行天の本能なのかもしれない。
自分の命差し出すことで喜んでもらえるなら死んでもいいやって、どっかで思ってるのかね・・・
刺されたけど命に別状はなかったようで、ほっ・・
でも、「狂騒曲」の予告でも刺されてなかったっけ?
何度も同じとこ刺されたらさすがにアレだよねぇ・・


 そして前にも書いたけど何度でも書くぞ。
星を演じた高良健吾君のクールでかっちょええこと。
「時計じかけのオレンジ」ぽいスタイリングではあるけど、そこは高良君らしく草食系の雰囲気もあり、彼だけでドラマ作れそうだよね。

 調べたら「狂騒曲」の方にも出るんだね ワーイ♪♪\(^ω^\)( /^ω^)/♪♪ワーイ 
ちゃんとシンちゃんも出るのが嬉しいわ〜


           多田と行天

 2ヶ月後行天は退院した。

「帰っていいの?」行天
「他に行くあてあるのか?」多田
「・・・・・・」
「行くぞ。仕事だ」
ええっ?!・・・・♪あなたが噛んだ、小指が痛い・・♪」
「噛んでないっ!!」
「・・・・ふっはっは!」

 早速ごみ処理の仕事をしている二人の元にまほろ署の刑事・早坂(岸部一徳)が行方不明になった山下のことで聞き込みにきた。
もちろん余計なこと話したらヤバイから無視。

「多田さん、お子さん亡くしてますよね」早坂
「・・・・・・・」多田
「・・・・・!」行天
「山下のところはね、母親と血の繋がりがなくてね、生まれてすぐに母親と死別。
父親はすぐに再婚するんだけど、今度は父親が死んでね。
だから、血の繋がりのない母親と二人っきりで住んでたんですよ」早坂
「・・・・・・(去りっ)」多田
多田さん!血縁はないし、どうしようもないバカ息子ですよ。
どんな気持ちで捜索願い出したんですかね」


 実はこの事件の前に行天と多田は中華屋で山下親子に会っていた。
母親を怒鳴りつけ金を巻き上げるチンピラと呆然としながら涙ぐむ母親・・・
ぼんやりと見えていたこの親子の姿が早坂の言葉でくっきりと蘇る。
いろんな親子の形があるんだよね。


 その夜、多田は初めて怒りを爆発させた。

「ねぇ、多田・・・山下君生きているかな?」
「・・・・・・・・」多田
「生きていたら山下君、お母さんとやり直せるかな?」
「ふざけんな」
「ふざけてないけど」
「お前立派だよ。自分を刺した男の心配か?!
お前、凪子さんに連絡してないだろ?!お前のこと心配してたんだぞ!

そういう人に電話一本できないで、何が山下だよ!
「・・・・・」
何か言えよ!俺が言ってやるよ。
お前は何も持ってないように振舞っている。でも本当は違う!
持ってないフリして、お前は全部持ってる。

お前を大切に思う人も、お前と血が繋がっている子供も!!
なのに何も持っていないと思っているお前は
傲慢で無神経だ!


「・・・・・・・そうかもしれないね。アンタの言う通りだ」行天
「・・・・・・・」
「でもね・・・俺も知りたいんだ。人はどこまでやり直せるのか」


 これが行天の本音だよね。

 その後、多田が奥で寝ていると、ドアの開く音がして・・・
行天が出て行ったと思った多田は自転車で追いかけた。
で、行天を見つけても何も言わず立ち尽くしているという・・・

「煙草買いに来ただけだよ」行天
「・・・・聞いたろう?俺、子供がいたんだ」
「・・・・うん・・・・喉乾いたね。酒、まだあった?」


 この時の2人の表情と間。
多田の複雑で微妙な思いと行天独特の優しさが静かに絡み合う。
この二人じゃなきゃ出せない空気だよね。


 その夜、多田はすべてを話した。
妻の浮気が発覚した後に妊娠がわかったこと、
それでも彼女が好きだったから許したこと、
彼女のお腹が大きくなるにつれ憎しみが消えていったこと、
子供が産まれて本当に嬉しくて神様に感謝したこと、
なのに彼女からDNA検査しようと言われ混乱したこと。

「俺は生まれた子をただただ愛してたんだ。
この子は俺の子だ。これでいい。このままがいいと願ったよ。
でも・・・・突然死んだ」

 夜中に熱が出て、看病していた多田が眠ってしまい、気づいたらもう冷たくなっていた。半年後に彼女とは別れた。

「何度も言われたと思うけど俺も言うよ。あんたは悪くない。小指触ってみな」行天
「・・・・・・・」
「(手を掴んで触らせる)傷がふさがっているでしょう?
今は冷たいけど、触っているとじきに温もってくる」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・やめろ」
「アンタ由良公に言ったじゃないか。生きてりゃ何度でもチャンスはあるって」
「俺だって許されたい。・・・・彼女を許したい・・・・忘れたい。でも無理だ」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・行天、朝になったら出て行ってくれないか」
「うん」

 そして本当に行天は出て行った。


 許したい、許されたい。その思いに人は苦しむ。
許せる自分でありたい。許される自分でありたい。そう願う。
多田も行天も同じなんだよね。


         まほろ駅前多田便利軒

 行天がいなくなって2ヶ月、早坂が山下が見つかったと知らせに来た。
小指が無かったけど生きていたらしい。
事情聴取したけど黙秘を通し、釈放されたんだと。

「多田さん、知っている事言えよ」早坂
「・・・・・・・」多田
「アンタ見ていると腹が立つんです。
便利屋なんかやってちょこっと感謝されて、人助けのつもりですか?
いい気になるなよ。
多田さん、人を助けても自分を救うことにはならないよ。
私なんかこの仕事長いけどさ、人なんかほとんど救えないよ。
キツイんだよ。だから、救えない時にどうするかなんだよ」
「・・・・・・・・」
「あぁ、山下の母親が泣いて喜んでたよ。
血の繋がりもないのに、あんなクズでも誰かに必要とされてるんですワ」


 辛辣だけど真実。そして沁みるぜ。
誰かに必要とされたい、誰かを必要と思いたい。
行天と過ごした時間が、死んでいた心を動きださせたことに多田も気づいたんじゃないかな。


 そして年明け。またバスの間引き運転チェック(この爺さんしつこいわ〜( ̄▽ ̄;))を終えた多田は行天との再会を思いだした。
でも、あのベンチに行天はいない。
諦めてトラックに乗ろうとしtら犬の鳴き声がして・・・また行ってみると・・・


 ここ、ずっとベンチは映さないで多田の表情だけなんだよね。うまいわ〜
すこしづつ歩み寄って行った先に行天が見えるんだよね。


「バス、もうないぞ」多田
「うん。知ってる」行天
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」

 行天のとなりに座る多田。
2人とも何も話さない。

「帰るぞ。行天」
「うん?」
「多田便利軒は、ただいまアルバイト募集中だ」
「ふっ・・・なんで?」
「・・・・行くぞ(去りっ)」
「ふっ・・・(ついていく)ふふ・・・ふっはは・・・ははは・・・」

 ラストカットは誰もいなくなったベンチ・・・


 いいラストだよ。
2人とも心の中は何も決着がついていないかもしれない。
でも、二人は生き続けている。
生きていれば忘れられる日が来るかもしれない。
気付いたら許されていて、許している自分がいるのかもしれない。
生き続けていくことが希望だ。
2人の日常は続いていくんだよね。

 も〜エンディングのくるりの『キャメル』が最高ですっての!
優しくて、切なくて、メロディーがちょいノスタルジックで。

 いや〜原作未読ですが、これは原作にとっても幸せな映画化なんだと思う。
多田と行天、そしてまほろに生きる人々・・・・
見終わってもすぐに懐かしい。
早く「狂騒曲」が見たい〜!
映画館には来ないだろうからDVD化を心待ちしていますわ〜


 前に書いたこの映画の感想

 ドラマ・「まほろ駅前番外地」の記事

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matakita821 at 19:56│Comments(6)TrackBack(3)映画 

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この記事へのコメント

1. Posted by 桔梗   2014年11月06日 16:16
こんにちは〜。
先日「狂騒曲」みてきました。「便利軒」の方と色々繋がっていたんだけど・・・ほとんど覚えてなくて・・・。
きこりさんのレビューを読んで、「あっそうか!そうだった・・・」と今納得してる次第です。ありがとう。
まほろの人達・・あいかわらずで、大森監督ファミリー特にお父様頑張っていらっしゃいます・・・。早く見てほしい〜。

それから、なんとなんと3日に、しをんさんが家から10分ほどの所にあるお寺のイベントにゲストでいらしたのよ〜ん!!
相変わらずのチャーミングさ、今年は二度も会えて、サインもいただいてしまいました〜。心ほっこりな一日でした。

2. Posted by きこり→桔梗さん   2014年11月07日 08:36
おはよう〜!!
>先日「狂騒曲」みてきました。「便利軒」の方と色々繋がっていたんだけど・
おおお〜!いいなぁ・・私も今見たいですよ〜HP見ると便利軒のメンバーがほとんど出ていた
から楽しみで楽しみで〜
>しをんさんが家から10分ほどの所にあるお寺のイベントにゲストでいらしたのよ〜ん!!
なんですって?!ずるいーーー!!
いや〜生のお声を聞けるって嬉しいよねぇ・・
文章とは違った形でも伝わってくるものがあるだろうし。
お寺ってのがいいね。オープンな雰囲気で。どんなことを話されたのかしら〜?
そしてどんなふうに話すのか知りたいわーーー
3. Posted by Largo   2014年11月07日 13:41
こんにちわ。

再見されたのですね(^^
何度観ても飽きない映画ですよね〜。

>妙に軽くて柔らかい雰囲気なのに重く暗いものを纏っている松田龍平はやっぱりうまい。
存在感がすごい、と思いました。
暴力的なものを内包しているっぽい凄みも感じまし。
そんな行天の、多田への懐きっぷりが、また良いですよね。
多田が、行天との距離感の取りかたを実はすごく考えていて、でもそんな素振りを決して見せないのも、いいです。

>彼だけでドラマ作れそうだよね。
原作にはあるんです、「番外地」の方に。作って欲しい〜。
映画化は無理かもしれないけれども、だったら、連ドラの1エピとして!
由良公は新作でもあのまんまでしたよ♪

>これは原作にとっても幸せな映画化なんだと思う。
そう、原作を読みましたが、どちらがオリジナルか一瞬忘れるほど、融合していました。
デティールの変更はあるけれども、空気感がお見事だったと思います。
>見終わってもすぐに懐かしい。
また見たくなっちゃいました(^^
4. Posted by くう   2014年11月07日 21:23
「狂騒曲」の方はハードボイルド感が薄くてひたすら緩い感じだったわ〜。
ドラマの方の延長って感じ。
行天と多田がめっさ可愛かったよ。
星さんの出番が多くてワクワクだったよ(*´艸`*)
「便利軒」の方もまた観たくなっちゃった!

5. Posted by きこり→Largoさん   2014年11月08日 09:35
おはようございます〜♪
>何度観ても飽きない映画ですよね〜。
そうなんですよ〜スカパーで無料視聴申し込んだらやってたんで、つい見ちゃいました。
>暴力的なものを内包しているっぽい凄みも感じまし。
そうそう!それがふとした時にただよってしまうというのがわかるんですよね。
多田もですが、複雑な思いを抱えて生きてきた時間が伝わってくる。
二人ともすごい役者さんですよね。
>多田が、行天との距離感の取りかたを実はすごく考えていて、でもそんな素振りを決して見せないのも、いいです。
一見、ただぼんやりと過ごしているように見えるけど、実は二人とも結構気を使っている(笑
まぁ、そういう癖がついているんでしょうけど。それがまた切なかったりする。
>原作にはあるんです、「番外地」の方に。作って欲しい〜。
なんですって〜?!(* ̄┏Д┓ ̄*) ポッ なんで素敵なの。
そうそう、映画化はいくらなんでもアレだから〜また連ドラの時に彼のエピソード欲しいですよね〜
てか、また連ドラ作れるだけの原作あるのかしら?
>デティールの変更はあるけれども、空気感がお見事だったと思います。
それってすごいことですよね。脚色・監督もキャストもいいめぐりあわせだったんでしょうね。
多田と行天の現在と過去を描きながら、彼らの未来に思いをはせたくなる。
ああ〜早く狂騒曲見たいです。
6. Posted by きこり→くうさん   2014年11月08日 17:09
>ドラマの方の延長って感じ
ああ〜いいねぇ・・・(*´∇`*) あの絶妙のバランスの緊張感と緩さが懐かしい。
早くDVD化されないかな〜
>行天と多田がめっさ可愛かったよ。
あああああ〜〜見たい!見たい!見たいーーー!!
(ノ◇≦。) ビェーン!!
わたしゃ、もう発売されたら買うよ。レンタル待ってらんないわ。

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