「小さいおうち」 2014年 監 山田洋次「ST 赤と白の捜査ファイル」 第10話(最終話) シリーズ最大の難事件 モモタロウの謎今夜完結!黒幕の正体は?

2014年09月17日

ドラマ10 「聖女」 第4話 裁かれる女

 ついに基子(広末涼子)の裁判が始まりました。
今回のナレーションは基子担当ですぞ。
『私はこの裁判に絶対に勝ちたい・・・
裁判に勝って・・・そして今度こそ私は・・・』

HPはこちら

 基子は阿川博之(浜野謙太)と坂東幸雄(森岡豊)2名の殺人・千倉泰蔵(大谷亮介)の殺人未遂と放火という検察側の起訴事実をきっぱりと否定しました。
「私は誰も殺していませんし、殺そうともしていません」

 裁判では基子とそれぞれの男性との出会いと交際について証人の証言と共に事細かに明らかにされ、晴樹(永山絢斗)にとってはかなりハードな時間でございました。

 「第一回公判」では坂東との関係について。
2年前、高額所得者限定パーティで出会った2人はメールを交換しあい、翌日二人だけで会った。
その時、美術を学ぶためにパリに行きたいと言う基子のために坂東さんはその日のうちに100万振り込んだ。
その後もなんやかんやで計588万も基子のために使っていた。

 いや〜別に脅して金取った訳じゃなく、向こうがホイホイ出してきたんだから
お金のことでとやかく言われるものアレのような気がするが・・・


 検察側は基子が真剣に交際できる相手を求めていたと言いながら、愛情ではなくお金のために交際をしていたと主張。
それに対して、弁護側の黒坂(田畑智子)は坂東さんから金銭の授受があったことは認め、それが基子の交際スタイルだと主張。
そして携帯電話に100人以上のセフレの番号が登録されている不誠実な坂東さんは結婚対象にはなりえなかったため別れを切り出したらストーカー的言動を取るようになったと伝えました。

 事件当日は山登りに誘った坂東さんに無理心中を迫られ、止めようとした結果彼が足を踏み外し転落。その際、彼が基子の足にすがったため、自分も落ちないために必死だった。
転落死したのは坂東さん自らが招いた事故だったと主張しました。

 途中、坂東の奥さんから罵倒があったりしたけど、公判の間基子は常に冷静で毅然とした表情を保ち続けました。
こういう場面ではちょっとした隙に崩されてしまうからね〜それをちゃんとわかっとる。
美しい横顔で穏やかに闘う姿勢を見せた基子は傍聴人達やマスコミに好印象を与えたようです。


 「第二回公判」では坂東さんが落ちるところを目撃した検察側証人が登場。
山道で二人がケンカしていたこと、そして坂東さん転落時、崖に捕まっている男性を女の人が何度も蹴っていたと証言。

 弁護側の晴樹は証人が居た場所から落下現場まで直線距離で700メートルあったこと、その山登りの後、証人はメガネが合わず作り直していることを伝え、不確かな情報だと印象づけました。

 なにやら弁護側に有利な風が吹いとる・・・
でも、そのことが3人目の被害者・千倉泰蔵(大谷亮介)の妻・文江(中田喜子)を苦しめていました。
意識が戻った夫は基子のために証言台に立とうとしており、自分は見舞も拒否されてしまった・・・

 そのことに泉美(蓮佛美沙子)も怒りを募らせ、基子の記事が載っている新聞をぐしゃぐしゃーー!!
「やっぱり変だ、私・・・何であんな女に嫉妬しなきゃならないの・・・」

 裁判が終わるまで晴樹とは連絡を取らないことにしたようですが、これが吉と出るか凶とでるか・・・
泉美が支えてあげたいって願っていても晴樹が拒否してんだもんなーーー
この裁判のせいで、2人の運命が変わってしまうのかねぇ・・・
 



 「第三回公判」では阿川博之殺人事件について審理されました。
証人の阿川さんの元部下は社長は常に前向きで自殺するような人ではなかったこと、基子の経歴詐称も知っていたが同情して付き合っていたこと、亡くなる前日、基子が学芸員の資格を取るためのお金を無心していたこと、会社の経営状態は思わしくなかったけど阿川さんは基子のためにお金を用立てたことを基子への恨みたっぷりに話しました。

 それに対し黒坂は阿川さんの会社が経営破たんしたのは死亡した半年後であることから、阿川さんが会社のことで悩み苦しみ、さらに基子に捨てられる怯えから自殺した可能性があることを示唆しました。

 って、休廷になると基子ったら晴樹に「嫌いになった?」なんて聞いてるョ〜
アンタ、まだ回りに人がいるっつーの!基子らしからぬ発言ですな〜
コレも、もしかしたら何かの罠?( ゞ( ̄∇ ̄;)オイオイ)


「法廷ってイヤな場所ね。人間の嫌な面を見せつける劇場みたい・・・」基子
「・・・・何でそんな事をいうんですか。僕はあなたを守るためにここにいるんですよ」晴樹
「!・・・(びっくり顔を)」基子

 法廷で男と女になっちゃダメでしょうがーー
すぐに気付いた所長(岸部一徳)から釘を刺されちゃいましたぞ。


「バレないようにしろ。もし過去にお前と肘井基子の間に家庭教師と生徒以上の何かがあったんだとしたら、絶対にそのことは誰にもバレないようにしろ。永遠にだ。いいな」
「・・・・・・・・」晴樹

 マスコミに知られたら、エライことになるよ。
そして薄々気づいてはいるだろうけど泉美だってショックを受けるだろうよ。
でも、もう晴樹は引き返せないのよね〜


 基子の生き方を肯定した弁護側の策はうまくいったようで、マスコミは男に媚びず自分の道を歩いている基子をヒロインのように扱い始め、世の女性たちからも支持を得るようになり、基子のダーティなイメージは消えていきました。

 晴樹は証言内容の確認のため千倉さんの病室に来ております。
千倉さんは基子を救う使命感に燃えております。
「何としても、僕がまりあさんを救わなければ・・・」千倉さん
「・・・・・・よろしくお願いします」晴樹

 そこに文江が現れ、千倉に離婚届けをさし戻しました。
私、絶対に別れません。
早く気づいて下さい。あなたはね、騙されてたの。
あなたは騙されてたんですよ。なぜ、それがわからないの?
「うるさい!黙れ!」千倉
黙らないわ。早く気づくまで、あなたが・・あなたが・・・本当のあなたに戻るまで・・
私、絶対にあきらめませんから!!

「うるさい!!出てけ!!」
「あなた・・!あなた・・・」

 千倉さんも興奮して血圧上がっちゃうし、文江さんも錯乱状態に。
その様子を目の当たりにした晴樹は複雑だよねぇ・・・

「私ってバカね・・・あの人が生き返ってくれたら、意識さえ戻してくれたら、昔のあの人の戻ってくれてると思ったの。あの女に出会う前の・・・平凡だけど幸せだった・・
あの頃の私達に戻れるって・・・(涙)それなのに・・・・
こんなことなら、永遠に眠っていてくれた方が良かった・・・うっうっ・・・」文江
「千倉さん、私は千倉さんの味方ですから!」泉美

 奥さんの地獄はいつになったら終るんだろう・・・
これで基子が無罪になったら、打ちのめされちゃうよ。殺意が抑えられなくなるんじゃないのぉ?


「負けないでください!きっと、きっといつか本当に大事なのは誰か、旦那さんだって気付くはずです!」泉美 
「ありがとう・・・ありがとう・・・」文江

 愛を受け止めてもられない虚しさ寂しさ・・・それは泉美にも通じる思いだもんね。
人ごととは思えないさね・・・


 「第四回公判」。
弁護側は基子のかつての友人・内藤あかね(基子にバイトを変わってもらっていた)を証人として立たせました。

 あかねは阿川に基子を紹介したのが自分であること、亡くなる前に疲れた雰囲気の阿川と再会したこと、その時会社が倒産寸前で、そのせいか冷たくなった基子のことを嘆いていたこと、「あいつに捨てられるぐらいだったら死んだ方がいい」と言っていたことを話しました。

 「第五回公判」では千倉さんが証人として登場。
付き添いは泉美(基子のことを近くで観察したかったのかしら〜)

 千倉は灯油を買ってくるよう頼んだのは自分であること、出火の原因は自分の煙草の火の不始末と思えることを話しました。
さらに恋に落ちた自分は妻と離婚し、財産のすべてを妻子に渡し、貧しいながらも基子とアパートで暮らし始め、もしもの時のために保険金を残したくて自分から保険に加入したことを訴えました。
「彼女は無実だ。無実だ!無実なんです!彼女は無実です!
回復したばかりのよろよろした姿で必死に無実を訴える千倉氏の姿は裁判員たちの心を揺さぶったようです。

 「論告求刑」で検察側は基子に「懲役20年」を求刑。
最終弁論に立った晴樹は交際過程でお金を求め、受け取っていたのは彼女の正直さの顕れであり、その性質と殺人は結びつかないし基子は男たちを愛していた話し、千倉さんの言葉で結びました。

「千倉さんは意識が戻った直後にこう言いました。
『彼女は聖女である』と。それが真実です」

 うーーむ・・・(-公- ll)
私が裁判員だったら、こころの中で『はあ?聖女って何だよ?』って思いそうだけど( ゞ( ̄∇ ̄;)オイオイ)、インパクトはありました。


 最後に裁判官から求められた基子は涙を流しながら話しました。
「私は、自分の生き方は正しいと思っていました。
いえ・・・正しいと思いこもうとしていました。
でも、ここに来て、ようやく気付かされました。
私はたくさん間違ったことをしていたのだと。
ご迷惑をおかけした皆様やご家族の皆さまには大変申し訳ないことをしたと思っています。
でも・・・私は誰も殺していません。
もし・・・もし許されるのなら・・・私はもう一度生き直したい。
そして今度こそ自分の思っていたような、母が願ってくれていたような人間に、
そういう人間になれるように努力したいと思います」

 彼女の美しく真摯な横顔を見ながら思いました。
本当に恐ろしいのは自分で嘘をついていることにも気づかない人間だと。
彼女の中では自分は殺していないストーリーができあがっていて、自分自身もそう信じこんでいるんじゃないでしょうか。


 判決は「無罪」。基子は釈放されました。
さすがの基子も嬉しそうでした。

 で、ホテルに送っていく途中、二人っきりになったタクシーの中で早速誘ってくる基子・・・
(ちょいとアンタ! | ( ゚д゚)
タクシーの運転手さんが聞いてるよ〜マスコミにリークされたらどうすんのよ〜)


「いつ来られる?」基子
「!」晴樹
「もういいのよね?私は・・・もう被告人じゃない」
「・・・・・・・」
「もうあなたと自由に会えるのよね?」
「・・・・・・(目を合わせない)」

 基子が手を握ってきた時、泉美から携帯に電話が来たんだけど黙殺。
晴樹は、はっきりと基子を選びました。
で、見つめ合いながら手が恋人つなぎになっとるし・・・

 ホテルの部屋に入った基子はベッドに横たわりました。
白い服をまとい、両手を広げ微笑む姿はマリア様のよう。
神から選ばれ決して罪を背負う事のない清らかな存在・・・
基子は初めて生きている、生かされているという実感を得たのではないでしょうか。


 さて、一息ついている晴樹ですが、気になっていることが・・・
それは基子の第一回公判を傍聴に来ていた兄克樹(青柳翔)のこと。
引きこもっていたはずなのに、なぜパリッと背広を着て現れたのか・・・

 兄に確認してみると検察の方から証人として協力要請があったんだと。
実は克樹はスカウトされ阿川の会社で働くことになっていたらしい。
そのつもりで会社も辞め準備していた矢先、阿川が死んでしまった。
それで人生計画が狂っちゃって、引きこもっちゃったのね〜

 克樹は控訴審で証人になる気満々・・・
晴樹と基子が付きあっていたことも証言するかもよ・・と不敵な笑みをもらすのでした。

 傲慢で最悪の人間じゃないですかーーー
こういう奴は怖いもんないからなーー何言いだすかわからんよ。
晴樹、控訴審の弁護団には入らない方がいいんじゃないの〜?


 そして、千倉さんにはある記憶が蘇っていた。
火災が起きた夜、灯油タンクが倒れた音で目を覚ましたら・・・
基子が吸っていた煙草をポイっと床に捨てていたことを。

「もしかしたら・・・もしかしたら、あれは・・・・
ふっふっふ・・・これ・・・思いださない方が幸せだったでしょうかね・・・」千倉
「・・・・・・・・・」晴樹

 どうすんでしょ・・・
千倉さん、控訴審では聖女発言撤回?


 基子の記者会見にはかなりの数のマスコミが集まりました。
準備をする基子は鏡の中の自分を見つめながら思うのでした。

『神様は私に最後のチャンスを下さった。
この先に何が起こるかはわからない。
でも、何が起ころうとも私は・・・私は今度こそ聖女になる』
基子

 今度こそ、今度こそと願いながらも男たちに失望した基子は記憶と共に男たちを消してきたのではないか?
基子にとっていつも裏切ったのは男たち・・・
いつでも基子は聖女のようであろうと努めてきたのに・・・
基子の未来に救いはあるのでしょうか。


 第1話 運命の再会
 第2話 愛を乞う女
 第3話 プライド
 第5話 最後のキス
 第6話 愛が壊れるとき
 最終話 この愛の果て

ねこちゃん

このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. ドラマ10「聖女」第4回★基子(広末涼子)がタクシーで手を握ってくる  [ 世事熟視〜コソダチP ]   2014年09月17日 20:33
ドラマ10「聖女」第4回 〜裁かれる女〜 基子(広末涼子)の裁判が始まった。所長の前原(岸部一徳)を筆頭に、晴樹(永山絢斗)や黒坂(田畑智子)たち弁護団は検事の千葉(池田成志)が繰り出す証拠に反証を重ね、裁判員に基子の無実をアピール。 最終弁論で肘井基子(広末涼子
2. 愚かさは罪ゆえに愛され、賢さは悪ゆえに憎まれる(広末涼子)  [ キッドのブログinココログ ]   2014年09月20日 06:16
愚かさが罪であるのは「してはいけないことをしてしまう」からである。 賢さが悪であるのは「餌食にされたもの」にとってである。 人間は賢さで百獣の王となり、あらゆるものを食いものにした。 食い物にされたものたちはどれほど人間を憎んでいることだろう。 そのあげく・

この記事へのコメント

1. Posted by う〜みん   2014年09月18日 14:37
やっぱり清廉潔白じゃなかったみたいですね。
自分から直接お金を要求するのではなく相手が自発的にお金を出すように上手く誘導するんだろうな〜近くには絶対いてほしくないタイプですね(・_・;)
2. Posted by ま・ここっと   2014年09月18日 16:19
昔見た「魔女裁判」というドラマを思い出すのです。
なんだか、今回、裁判中の肘井が突然漏らす笑みにも見える表情が怖かったですね。
最後は彼女が自由になり、晴樹が逮捕されるオチなのかなあ・・・なんて妄想し始めている私です(笑
3. Posted by きこり→う〜みんさん   2014年09月18日 21:55
>やっぱり清廉潔白じゃなかったみたいですね。
私はそっちの方に期待していたんで、よっしゃ!って感じですが(笑
晴樹のことを愛していたってのも嘘なのか・・
それとも唯一の真実なのか・・・
でも、そうだったとしても無罪放免されたら晴樹からも離れていくと思いますが・・
>相手が自発的にお金を出すように上手く誘導するんだろうな〜
その辺がプロですよね〜詐欺師も絶対に自分からお金を無心したりしないといいますもんね。
基子の冷酷な顔を知っても、晴樹は変わらずに弁護できるんでしょうかね〜?
4. Posted by う〜みん   2014年09月19日 15:53
かつての基子は純粋な春樹といると自分も純粋な気持ちになれたのかもしれない。
今はその頃の幻影を追っているのか..はたまた弁護士になってたと知り私のためなら頑張って弁護するよね、とか将来有望だからしっかりキープしとかなきゃと思ったとか..どうせならそれぐらい徹底してほしいな〜

春樹は基子のそういう面を知ったら基子の弁護どころか今後弁護士としてやっていけるかという状態 になりそうな気が..(・_・;)結婚話も白紙、当の基子もそんな春樹に用は無いと離れて行きそうな気がします(・_・;)
5. Posted by きこり→ま・ここっとさん   2014年09月19日 16:25
>昔見た「魔女裁判」というドラマを思い出すのです。
見ていなかったので調べてみました。
なるほど〜似てますね。金のために交際相手を殺害、保険金がらみの殺人容疑もある。
ドラマではどういう結論が出たんでしょうか・・・
まぁ、裁判の結果と事実が異なる場合もありますが・・・
>最後は彼女が自由になり、晴樹が逮捕されるオチなのかなあ・・・
基子は自由になりそうなふんいきですよね。
すっかり基子の虜になっている晴樹は彼女を無罪にするためなら何でもやりそうですよね〜
破滅への道、まっしぐら・・・それでも基子が忘れられない・・・ってオチかな〜
6. Posted by きこり→う〜みんさん   2014年09月20日 14:14
>今はその頃の幻影を追っているのか..はたまた弁護士になってたと知り私のためなら頑張って弁護するよね、とか
真意が謎ですよね〜
確かに晴樹のことは唯一美しい思い出だけど、そんなことにいつまでもこだわって生きていくタマではないような( ゞ( ̄∇ ̄;)オイオイ)
裁判が終わるまで利用しているような気がします。
でも、基子の場合、そういう過去の恋を大切にする役とそういう自分をすごくクールに見ている役の両方を自分の中に持っているような・・・で、自分では演じていると思っていないというか・・
私はピュア路線よりも非情路線を推しますわ〜(笑
やっぱりやるならとことん冷酷にやって欲しいです。
>結婚話も白紙、当の基子もそんな春樹に用は無いと離れて行きそうな気がします(・_・;)
あると思います〜
晴樹、灰になっちゃうんじゃ〜泉美は優しいから千倉さんの奥さんみたいに待ってるかどうか・・・ラストが楽しみというか、コワイというかーーー( ̄▽ ̄;)

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
「小さいおうち」 2014年 監 山田洋次「ST 赤と白の捜査ファイル」 第10話(最終話) シリーズ最大の難事件 モモタロウの謎今夜完結!黒幕の正体は?