「リバースエッジ 大川端探偵社」 第3話 ある結婚プレミアムドラマ「珈琲屋の人々」 最終回 ささやかな幸福

2014年05月04日

「ロング・グッドバイ」 第3回 妹の愛人

 いろんな人間が増沢磐二を惑わしていく。
否応もなく事件の渦中に巻き込まれ冷静さを失っていく磐二の姿が描かれました。
増沢磐二危うし!
探偵として、男として、彼はどんな真実を見出すのでしょうか。
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 ヴィクターズに現れた高村世志乃(冨永愛)は弁護士の遠藤(吉田鋼太郎)と父の秘書との会話から磐二(浅野忠信)に興味を抱いたらしい。

「ねぇ、あなたはなぜ原田保の無実を信じるの?
悪いけど私は原田保が殺したんだと思ってる」世志乃
「その理由は?」磐二
「姉の私が言うのもなんだけれど、そうされてもしかたのないぐらい
志津香はひどい妻だったの。
新聞には『お座敷犬』なんて書かれていたけれど、
犬だってあんな飼い主は憎むでしょうね。
原田保は確かに妹の男の中ではマシな方だったかもしれない。
礼儀正しいし優しいところもあった。
でも、ただそれだけの男よ。
どうしてあなたは彼にそんなに肩入れするのかしら?」

「まぁ、誠実な男だった。
今どき珍しいのは、私よりむしろ奴の方だった。
そういう人間に対しては、こっちだってそう不誠実ではいられない。
ただ、それだけですよ」
「なるほど。
私ね、嫌な女といる時の何が嫌って、自分まで嫌な女になる事なのよ。
鏡のようなもの。
あなたは原田保と一緒にいる時は一番誠実で良き人間でいられたんでしょうね。
そういう相手は確かに大事に思わずにはいられないものだわ」

 それは原田保にとっても同じこと。
良き人間であろうとした保は増沢磐二という人間を求めた。
でも彼は多分、磐二よりも大切な人を選んだのだ。

 穏やか会話の時間は磐二に父・原田平蔵(柄本明)を侮辱されたと思った世志乃の平手打ちで終った。
収穫は正虎(やべきょうすけ)は原田平蔵とは繋がっていないと分かったこと。

土曜ドラマ ロング・グッドバイ オリジナル・サウンドトラックロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)



 磐二が探偵としての日常に勤しんでいると、上井戸譲治(古田新太)から呼び出しの電話が入った。
亜以子(小雪)とのキスを思いだし一瞬躊躇する磐二だったが、仕事の依頼は断らないことにしている。

 上井戸邸を訪ねた磐二を書生の章介(泉澤祐希)が怒りのこもった濁った目で迎えた。
どうやら、美しい人妻の亜以子を崇拝しているらしい彼はいつぞやのキスを目撃したと思われる。
現れた亜以子は変わりない様子で、邸で開かれる上井戸が文学賞をもらったパーティのためにドレスアップしていた。

 世志乃の白いドレスもさりげなく手が込んでいて美しかったけど、背中にうっすらとスリットの入った亜以子の黒いドレスは彼女を見事に引き立ててゴージャスでした。
普段、女性であることなんて忘れている私ですが( ゞ( ̄∇ ̄;)オイオイ)、このドラマでは女性達の装いにうっとりして女性である誇らしさを刺激されます。
そして、だからこそ、このドラマは女性であることの悲劇も根底にあるのかもしれないと思いました。

 上井戸の依頼は自分が小説を書きあげる3ヶ月の間、自分を見張っていて欲しいというものだった。
エログロありの怪奇小説で名をはせた上井戸だったが、次回作の自分自身をモデルにした私小説に賭けていた。

「ある事件の事を書く。
それを書く事は俺にとってかなり危険な行為だ。
けど作家として俺はそうすると決めたんだ。
それが書ければ・・・俺はもう死んでもいいと思っている」上井戸

 「ある事件」とは、多分「原田志津香殺人事件」。
その真相を彼は知っているというのか・・・
そしてそれを書き世に発表することは自分の身の危険に繋がると思っている。

  磐二は断ったが上井戸は諦めそうにない。
邸ではもうパーティが始まっており、先日派手に磐二に制裁を与えた世志乃も来ていた。

「あなた、何しにここに?」世志乃
「いや・・・まぁ、ちょっと呼ばれて。話終わったから帰りますけどね」磐二
「誰に呼ばれたんですって?」
「え?作家の先生ですけど」
「あなた、どこまで知ってるの?」
「何をです?」
「いいえ何でもない」
「いやいや・・・何をですか?」

 すぐにわかった。
パーティ会場の真ん中で世志乃の夫・高村信輔(堀部圭亮)が上井戸に殴りかかっていた。
高村は上井戸が妻と浮気していると思い込んでいた。
止めに入った世志乃も客の前で夫から激しい暴力を受けて倒れた。
相手を殺しかねない殴り合いは磐二の介入でやっと終った。

「ありがとう。ねぇ、増沢さん。
上井戸と関係してたのはね、私じゃないのよ。
妹なのよ。志津香が生前、上井戸と関係していたの。
だから私は、てっきりあなたが何か事件の事を探りにここの家に
入り込んでいるんだと思って」世志乃
「いや、そんな事はさっぱり知りませんでした」磐二
「案外うかつなのね、探偵さん」

 磐二が関わりあったこの世界は成金とはいえ、いわゆる裕福な上流の人々。
きらびやかで美しく全てが特別だ。
でも、そこには磐二が引き受けた市井の奥さんの浮気調査と変わらず生々しいもので溢れている。
いや、むしろ隠そうとする力が働く分、醜くどす黒いものに変化するのかもしれない。

 志津香との関係を確認する磐二に上井戸はあの夜のことを言ってきた。
「俺の女房とはうまくいったかい?
しらばっくれんなよ。お前、この間亜以子にキスしてたじゃねぇか」
「・・・・・・・・」
「気持ちは分かるよ。あの目か。あの目にみんなイカレちまうんだ。
そうだろう?
でもね、空っぽ。あの女はね、空っぽだよ磐二君。
虚しいだけだよ。空っぽのスッカラカ〜ンだ。ハハハハハハ・・・」

 磐二が頭を整理していると、亜以子が現れ、隣に身をよせた。

「高村先生は普段はいいお医者様なのですが、
きっと飲み過ぎてしまわれたんでしょう」
「ご主人の方も絡まれるだけの理由があったようですが」
「さぁ・・・私には何も」

「一つ聞いていいですか?あなた、何故ご主人と結婚を?」
「・・・妙な事をお聞きになるんですね。もちろん愛してるからですわ」
「愛?」
「フフッ・・・なぜでしょう?
あなたにそう聞き返されると自分が嘘をついているような気がしてしまいます」
「そう感じる時は、大概、実際に嘘をついてる時です」
「いいえ。嘘ではありません。
それは若い娘の頃のような愛し方ではありませんけれど。
私は主人に拾われた身ですから。
女が娘の頃のように、あんなふうに人を愛するのは一生に一度の事なのでしょう。
私のその人は、もうこの世にはおりません。
・・・・すいません。 失礼します」

 これは・・保のことを言っているのか・・・
それとも遠い昔、亜以子が一生に一度愛した男のことなのか。
そしてその思い出は蘭の花の香りと結びつき、今でも亜以子を苦しめている。
その愛が男の死で終ってから、彼女の心はからっぽになってしまった。

 さて、森田(滝藤賢一)から調査の報告があった。
保と正虎が所属していたという第361国境守備隊の生き残った元隊員たちに聞いたが、二人のことを知っている者はいなかった。

 しかし正虎の保を思う言葉には真実があったはず・・・
これはどういうことなのか・・・

 そこに劇場の支配人からまた歌姫が消えたと言う連絡が入り、いつもの仕事をすることになったのだが・・・
切羽詰まった声の上井戸から電話が入り、磐二はそちらを選んでしまった。

 上井戸邸に駆けつけると、庭で何かを燃やしている亜以子が呆然と炎を見つめていた。
その中には蘭の花と、上井戸が書いたと思われる原稿があった。
 
 邸内に入ると、階段の所で上井戸が倒れており、頭から出血していた。
亜以子に呼ばれたという高村が現れたので傷を見るよう命じたが、高井戸に恨みを持つ高村はチラリと見ただけで「ばんそうこうでも貼っとけ」と放置。

 書生と二人で担いでベッドに寝かせたら、しばらくして意識を回復した。
「増沢君、頼みがあるんだ。
書斎のごみ箱に書き損じた原稿を捨てた。
それを取ってきてくれないか」上井戸
「書き損じ?」磐二
「ちょっと妙な事を書いちまってな。あれを亜以子に読ませたくない」

 荒らされているような上井戸の書斎に入ると、その原稿は見つかった。
大部分は消されていたが最初の一行だけは読めた。

『かつて私の代わりに死んだ男がいる』

 それに見入っていると上井戸のいる寝室から銃声と亜以子の悲鳴が聞こえてきた。
行ってみると、亜以子と上井戸が銃を奪い合っていた。

「ち・・・違うんだ!増沢君・・・・
彼女が・・・亜以子が俺を殺そうとしたんだ」上井戸
見ると亜以子が泣き崩れていた。
「ボウズ、奥さん連れていけ」磐二
「はい。奥様・・・奥様」書生

「起きろ!」磐二
「あ〜〜!何するんだ?怪我人だぞ!」上井戸
「いいですか!医者にかかって下さい!
あなた病気です。
専門的な事は知りませんがね、あなた確実に病気だ。
明日にでも病院に行って、本気で治療に臨まない限り
何百年たったって状況改善しませんよ。
そんな不毛な時間につきあうなんざ、いくら金を積まれたってごめんだ!
ケチな客に何だ?値切られながら浮気亭主捜してる方がまだ建設的ですよ。 
浮気亭主は見つかるかもしれない。
でも、あなた治らない!このままほっといたら確実に治らない!」

「・・・・・そんなにしゃべるんだ・・・知らなかった」     (* ̄m ̄)プッ・・・

「あ〜。ところであれは見つかったかい?」上井戸
磐二はあのぐしゃぐしゃになっていた原稿を見せた。
「燃やしてくれ」
「ここに書かれている『私の代わりに死んだ男』というのは誰なんです?」
「誰でもない。文学上のレトリックだよ」
「あなた、死んだ原田志津香と関係があったそうですね?」
「それか?それが君がここにいる理由か?」
「何を言ってるんです?あなたに呼ばれたから私はここにいるんですよ」
「もういい。もういいよ・・・今日はこのまま寝かせてくれ。頼むよ」

 何がなにやらわからない。
誰の言う事が本当なのか、どんな真実を隠そうとしているのか・・・

 亜以子の様子を見に行くと、裸の彼女に抱きしめられ・・
・吸い寄せられるように磐二も応えてしまった。

「信じてたわ。あなたは必ず帰ってきてくれるって・・・」

 書生の入ってくる音で我に返った磐二は彼女からも上井戸からも逃げ出した。
「ホントに分からん・・・どうなってんだ・・・」

 夢うつつ状態の亜以子は誰か別の男を見ていた。
それともすべては磐二を惑乱させるためなのか?

『とうとうかの歌姫は行方知れず。
捜索をすっぽかしステージに穴を開けさせたとして店は増沢磐二に賠償請求書を送りつけてきたが、ひとまず彼は、それを芋の皿にした。
不届き者と蔑む事なかれ。
彼らの住まう裏社会に法はなく故に黙殺もまた一つの返答であり・・・
勝ち目のない敵であれば、なおさらの事。
あれから上井戸邸には一歩も足を踏み入れていない』


『さて、あれを思えば今夜の相手など・・・・窓辺に訪れた優しい小鳥であった』

 はずなのだが・・・・
訪ねて来た世志乃は磐二に父・原田平蔵からの招待を伝えた。
彼に断る権利は・・・なさそうです。

 「ジャングル・ブギー」の流れる中、通された原田平蔵の部屋。
混沌と整然が一体化してような独特の美意識が感じられる不思議な空間。
その中で静かに肉を食らう男・・・
ついに怪物と磐二の対面の時が来ました。

 抑えた照明の下で笠置シヅ子の姿を映し煌々と輝いているTVの画面・・・
それは戦後のどさくさの中でさらに高くのし上がろうとする原田平蔵の強い野心の象徴のようでもあり・・
笠置シヅ子のコミカルでありながらパンチのある歌声と力強く踊る姿が、ユーモアと不気味さをかもしだし魔力のような力を感じさせ、原田平蔵という男への興味を掻き立ててくれました。
どうやら『酔いどれ天使』を見ていたようです。
この怪物がどう事件に関わっているのか・・・

 多分、高村は精神科の医師。
蘭の香りをかぐと精神に変調をきたし不安定になる亜以子の治療をしているのか。
その原因(病が本当であるとして。詐病かもしれないが)、そして原田保の過去が明らかになった時、事件は真実を露わにするのでしょう。
最終章、楽しみです。

 第1回 色男死す
 第2回 女が階段を上る時
 第4回 墓穴にて
 最終回 早過ぎる

ねこちゃん

傷のついた磐二の顔のかっこいいこと。
鑑賞に値する男の顔についた傷は美しい・・

そうそう、オープニングテーマ曲、ipodに入れちゃった〜ヽ(〃^▽^〃)ノ
聴きながらウォーキングするのが楽しみよん。

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この記事へのコメント

1. Posted by emi   2014年05月04日 23:31
いやぁ…磐二はただ「保の真相を知りたい」だけなのに、次々と巻き込まれていますね(^_^;)

>多分、高村は精神科の医師
私もそう思います。
ダンナの方が病んでいるかと思ったけど、亜以子の方が重そうですね(◎-◎;)
となると、亜以子が事件の犯人!?
でも、あと2話あるから、どんでん返しが更にあるかもしれませんし(笑)
蘭の花の事や、若い頃好きだった人の行方など、気になることがまた出てきて、目が離せません!

きこりさんのおっしゃる通り、磐二の顔は美しく、女たちの衣装も美しく…
本作は色んなものが美しいですね(*^^*)
ストーリー自体も気になるけど、目から得るものも多くて、その点も毎回とても楽しみです♪
2. Posted by きこり→emiさん   2014年05月05日 22:20
こんばんわ〜♪
>次々と巻き込まれていますね(^_^;)
なんか思いっきり巻き込まれて台風の目の中に入っちゃったみたいになってましたね〜。
ここから、ペース戻せるんでしょうか〜
>亜以子の方が重そうですね(◎-◎;)
コレ、ホントの病気なんでしょうかね〜?詐病だったりして〜とか疑っています(笑
何か磐二を誘惑するために病気のフリしてんじゃ?とか(←疑り深い)
世志乃の動きもよくわからんしーー原田平蔵がどこまでコントロールしているのかも不明
来週は大きく動きそうで楽しみですね。
>目から得るものも多くて、その点も毎回とても楽しみです
そうなんですよね〜
このドラマ、見る度にいろんな発見がありそうです。

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