2013年10月21日
連続ドラマW 「LINK」 第3話
『僕はLINKの奇跡を知っている。
この事件がなかったら、今、僕はここにいないかもしれない』
ひっそりと離れた場所にいるように見えたショーンが、存在感を示してきましたね。
手にしていたのは、松岡と正太郎が持っていた懐中時計。
彼は、正太郎の将来の姿?(ふとした表情が似ているな〜と思っていたが)
そして、一緒に居るのは、あの時会いたかった母親?
「国境、人種、身分、何もかもを越えられるような、そんな繋がりを作りたいんだ。
世界の裏側で苦しむ子供達の悩みを取り除いてあげたい」
そう言っていたショーン(綾野剛)。
もし、彼が正太郎(前田旺志郎)の成長した姿なら、彼は今、自分の人生に大きな影響を与えた渦のなかにいるのかもしれない。
『すこしでも奇跡に近づく道を探したい。人と人の繋がりが生み出す力を僕は知っているから』
どこに向かって行くかわからないどろどろとした闇の中に一条の光が見えたような気がします。
HPはこちら
さて、寺原(大森南朋)は元同僚の江藤(戸次重幸)に連絡を取り、爆破事件&現金輸送車事件の捜査状況を確認しております。
犯人グループは5人。
あおば信金爆破事件担当は2名。そのうちの一人、青柳(瀬戸康史)は爆破に巻き込まれ救急センターに搬送された。もう一人(瀬尾(永山絢斗))は逃走中だが、現場に残された血痕から負傷しているとみられる。
残り3人が現金輸送車襲撃担当。目出し帽をかぶっていたため人相は不明。
目撃情報が一件。
目撃者はホームレスのおじさんで現場近くのトイレで血の付いたシャツを洗っていた男を見たそうな。
警察は、そのシャツを洗っていた男が逃亡中の犯人の可能性があるとみている。
って、それは血だらけの瀬尾にぶつかってしまった沢田(田中直樹)ですョ〜
この事件がなかったら、今、僕はここにいないかもしれない』
ひっそりと離れた場所にいるように見えたショーンが、存在感を示してきましたね。
手にしていたのは、松岡と正太郎が持っていた懐中時計。
彼は、正太郎の将来の姿?(ふとした表情が似ているな〜と思っていたが)
そして、一緒に居るのは、あの時会いたかった母親?
「国境、人種、身分、何もかもを越えられるような、そんな繋がりを作りたいんだ。
世界の裏側で苦しむ子供達の悩みを取り除いてあげたい」
そう言っていたショーン(綾野剛)。
もし、彼が正太郎(前田旺志郎)の成長した姿なら、彼は今、自分の人生に大きな影響を与えた渦のなかにいるのかもしれない。
『すこしでも奇跡に近づく道を探したい。人と人の繋がりが生み出す力を僕は知っているから』
どこに向かって行くかわからないどろどろとした闇の中に一条の光が見えたような気がします。
HPはこちら
さて、寺原(大森南朋)は元同僚の江藤(戸次重幸)に連絡を取り、爆破事件&現金輸送車事件の捜査状況を確認しております。
犯人グループは5人。
あおば信金爆破事件担当は2名。そのうちの一人、青柳(瀬戸康史)は爆破に巻き込まれ救急センターに搬送された。もう一人(瀬尾(永山絢斗))は逃走中だが、現場に残された血痕から負傷しているとみられる。
残り3人が現金輸送車襲撃担当。目出し帽をかぶっていたため人相は不明。
目撃情報が一件。
目撃者はホームレスのおじさんで現場近くのトイレで血の付いたシャツを洗っていた男を見たそうな。
警察は、そのシャツを洗っていた男が逃亡中の犯人の可能性があるとみている。
って、それは血だらけの瀬尾にぶつかってしまった沢田(田中直樹)ですョ〜
寺原は記者のフリをしてホームレスのみなさんから情報収集。
差し入れをしたりして、距離を縮めているうちに、沢田が干しておいたシャツを盗んだおじさんに会うことができました。
瀬尾に青柳を殺すよう頼まれた理恵(ミムラ)は、拒否したけれど「やらなければ俺が大浦さんに殺される。二人のためなんだよ」という言葉に揺れております。
青柳の肺の生体移植手術のドナーの返事を引き延ばしている高島(玉山鉄二)は職場にまでかかってくる櫻井(黒木瞳)の執拗な要請に困惑していました。
「もう少し、時間をもらえませんか」高島
「時間はないんです。こうしている間にも、弟さんの命は危険にさらされているんですよ〜」櫻井
「あなた、弟から事件のことを聞きたいだけでしょう?!」
声を荒げた高島に、櫻井は青柳が育った環境を教えるのでした。
青柳を引き取ったのは補助金目あてに子供を何人も引き取り、ろくな世話もしない人間だったらしい。
「このまま死なせてしまってもいいんですかぁ?罪を償って新しい人生を送らせてあげたいと思いませんかぁ?先生」櫻井
校長からは犯罪者の身内がいることが父兄にバレると困ると圧力かけられるし、生徒達の間には、よからぬ噂が広まって視線が冷たいし、こころが通じ合ったと思えた正太郎からは怒りの目を向けられる。
でも、まだ高島には決断できない。
記録が削除されていた「フタミ機械」(松岡)への不正融資の件が気になってしょうがない亜紀(田中麗奈)は、銀行内で関連書類を捜索するも見つからない。
行内的には事件のせいで口座を解約したことになっているらしい。
その間にも松岡への秘密の融資は続行されております。
総裁選に向けて動き出した松岡には、今が一番、現ナマが必要な時期なのです。
深夜、人気のない場所で松岡の秘書合田(音尾琢真)へ現金を渡す小笠原支店長(入江雅人)・・・
彼は岩野の指示に従っているだけだけど、事件後、すっかりビビっております。
な〜んか、いずれ消されちゃうんじゃないのぉ?
「大丈夫ですか、あの男」松岡
「はぁ・・少々怖気づいていますが、しっかりやらせます」岩野
「とにかく、ここが正念場です。
ここでしくじれば、私も・・・いや、あなたも未来がない」松岡
降りることが決して許されない車に松岡も岩野も、そして小笠原も乗っている。
降りるのは死ぬ時・・?
そんな時、北海道にいるはずの正太郎(前田旺志郎)が突然、東京の松岡家に現れました。
後妻さんは鬼のような顔で松岡を迎えましたぞ〜
「母さんの居場所を教えて!アンタとは縁を切って母さんと暮らす!」正太郎
そんな宣言を松岡が受け入れるはずもなく、すぐに寺原が同行して北海道に戻されることに。
車に乗り込む時に正太郎が逃亡しちゃったんだけど、そんな事で動じる寺原じゃない。
ひったくりに鞄を奪われ、途方にくれ座り込んでいる正太郎の前に立ちましたぞ。
「見てたんですか?」正太郎
「立てるか?」寺原
「だったら、その場で助けろよ!ボディーガードだろ!」
「14にもなって、ボディーガードは必要ないだろう」
寺原は正太郎を自分の部屋に連れていきました。
そこには松岡関連の情報が壁一面に貼られており、その中には正太郎の写真もありました。
置いてあった竹刀を手に取った正太郎に寺原は言いました。
「剣道には『先々の先の技』というのがある。
『先の技』というは、自分の方から出るぞ打つぞという声をかける技、
『先々の先の技』とは、互いに『先の技』の心でいる時に気配を読んで相手より先ずること。
剣道では最も大切なことだ。
親父さんがどう出るか、考えてから東京に来たか?」
「・・・・・・・・」
「相手の心も考えずに来たって、勝負になる訳がない」
「向こうは僕のことを考えて行動なんてしません」
「そりゃあ、親父さんはお前より圧倒的に強いからな。自分より弱い相手なら、策なんかいらないだろ」
「それじゃあ、そんな技、意味ないじゃないですか。向こうの方が強いのは当たり前なんだから!」
「心の問題だよ。心の強さに、年も、立場も、関係ない」
う〜む・・いつもは寡黙な寺原がこげな教えを・・・
子供だからって気を使う男ではないはず。
正太郎に何か、シンパシーを感じたのでしょうか・・・
そこに正太郎を心配した高島から電話が入ったけど「そっちにはもう帰りません!」って切っちゃった。
「いいのか?」寺原
「強くなろうって言ってくれたんです。親とは別に自分の人生しっかり生きようって。
でも、嘘だ!結局、みんな、自分だけがかわいいんだよ!
今日はここに泊めてもらえませんか?親父の金でホテルなんて泊まりたくない」
その夜、正太郎が寝ている時にかかってきた高島からの電話に寺原が出ました。
「信頼を裏切ってしまったんです、あいつの・・・
エラそうな事ばっかり言って、結局、自分の身がかわいい」高島
「誰だって自分がかわいいでしょう。
そうじゃない人間がいたら、嘘くさくて気味が悪い。
みっともない自分を見せてくれる人間しか、私は信じていません」
くぅーーー!寺原の言葉がしみるぜ!
さっきの正太郎への言葉といい、何か、寺原という男が少しだけ見えてきたような・・・
しかし、おもしろいですな。
さっきまで、壁に貼られていた、松岡の関係者にすぎなかった高島という存在が、正太郎を通して繋がり、お互いの心にその言葉が届いている。
ちょっとしたきっかけで、人との関係は変わっていく。
さて、目撃情報を警察に届けようかどうしようか迷い続けている沢田は瀬尾の似顔絵を描いてみたりするけど、みのり(田丸真紀)に子供ができたから結婚してと言われ、それどころじゃなくなっちゃったYO!
夫とは別れるつもりだってYO!
この沢田たちの場面、最初は息抜き的に見ていたけど、ドラマの波に乗って見ている今じゃ、ちょっと邪魔かも(オイオイ!)
沢田のキャラとも相まって、イライラするぞ。
残業中の亜紀は、友人に言われた「消されるかも」という言葉に怖くなり、「フタミ機械」の口座記録をシュレッダーにかけようとしたんだけど、できない。
そこに亜紀を見張っているかのように支店長が戻ってきました。
「支店長・・・・父はいつも言っています。
信用金庫は銀行みたいに貸ししぶりもしないし、資金力だけじゃなくて、将来性や社長の人柄も見てくれるって。
支店長も、よく、おっしゃってますよね?信金は弱い者の味方だって・・
私・・この信用金庫が好きです。信じて・・・いいんですよね?支店長・・・私」亜紀
「私も君を信じてるよ。君は優秀だし、いつまでもここで働いて欲しいと思っている。わかるよね?」支店長
「・・・・・・・」
お互いに「信じる」という言葉を使いながらも噛みあわない会話・・・
すがろうとする亜紀に対して、マイルドな脅迫ともとれる支店長の「信じてるよ」。
そんな亜紀の存在を地検特捜部の杉山副部長(矢島健一)も掴んでおり、櫻井に内部告発させるよう命じました。
でも、自分も内部告発でエライ目に遭った過去がある櫻井は踏み切れない。
「言ったはずだぞ。これはお前にとって、最後のチャンスだ。いつでも田舎に帰してやるぞ」杉山
ここまで言われても、櫻井が松岡を追う理由は正義感だけなのでしょうか。
プライドを取り戻すための意地なのか・・
櫻井は覚悟を決めて亜紀に会いに行ったけど、タイミングが悪かった。
支店長との会話で迷いが出てしまった亜紀は逃げるように去って行きました。
その夜、青柳の容態が急変。しかし、医師と看護師たちの処置のおかげで一命を取り留めました。
「良かった〜って心の底から思ったよ。無理だよ、私には。殺すなんて・・・
助かる可能性のある命を奪うなんて、絶対に無理!無理だよ・・・元君・・」理恵
「・・・・・・・」瀬尾
でも、そのせいで瀬尾は大浦(金子ノブアキ)からリンチを加えられちまったわ・・・
「オレらのしてることは、単なる強盗じゃねぇんだよ」大浦
「単なる強盗」じゃなかったら何なんだ?革命か?
寺原は正太郎を青柳が収容されている病院へと連れて行きました。
そこでは青柳のドナーになる決心をした高島が待っていました。
「正太郎の言う通り、先生は偽善者だよ」
高島は弟と二人で施設に居た頃の話を始めました。
裕福な家の夫婦が子供を一人欲しがっていると知った高島は、自分が選ばれたいと願い、その通りになった時弟を見捨てた。
自分の乗った車を走りながら追いかけてくる弟の泣き叫ぶ声が聞こえているのに、決して振り返らなかった。
「そんな記憶を都合よく塗り替えて、弟もきっとどこかで強く生きているだなんて・・・自分を騙し続けた。
ありがとうな・・正太郎のおかげだよ。
弟のドナーになろうと思っている。早く元気になってもらって、今までのことを謝りたいんだ」高島
ほっとしたような高島の笑顔を正太郎は忘れないでしょう。
自分の一言が誰かの人生を大きく変えることもある。
そのことを正太郎は知りました。
そして、誰かの一言で運命を決めた人間の言葉が、また誰かの人生を変えてしまうのかもしれない。
高島の言葉に、常に冷静で表情が読めない寺原の心が動いたのが見えました。
正太郎は寺原によって北海道に送り届けられました。
「息子さんから伝言があります。
『勉強して、自分の力で生きていけるようになります。今日であなたの事は他人だと思うことにする。息子はもういないと思って欲しい』とのことです」寺原
「そうですか。はい、ご苦労様でした」松岡
親子の縁なんて切ろうと思っても、簡単に切れるもんじゃない。
退場の雰囲気の正太郎だけど、その縁に引っ張られるんでしょうね。
その後、フィクサーの兼平のセッティングで総裁選で役に立ちそうな者達に金をばら撒いている松岡の姿がありました。
高島の決断を櫻井は大喜びで受けいれたけど、肺の生体移植手術には二人ドナーが必要なんだそうな。でも、あとの一人は見つかりそうもない。
高島は自分の肺をギリギリまで摘出するよう申し出ました。
手術は無事終わり、意識を回復した青柳に早速事情聴取が行われました。
「・・・・俺は何も知らない・・」青柳
「いいえ、あなたは知っていたはずよ。だから、その日に実行したんでしょ?」櫻井
「知る訳ねぇだろ・・・偶然だよ」
「あなた方は陽動までして、現金輸送車を襲ったの。緻密に計算された計画よ。
首謀者は誰?!答えて!青柳さん!」
いや〜瀬戸さんって、ほんわか王子様のイメージだったんだけど、今回の青柳役では、いい感じに裏切ってくれますね〜
ふと見せる凶暴な視線にドキッとしてしまうわ〜
はたして櫻井は青柳から情報を引きだせるのか・・・
その前に消されてしまうのでしょうか〜
一時は「フタミ機械」のことを忘れようとした亜紀ですが、やっぱりそのままにはしておけない。
櫻井が地検を守るために内部告発したように、亜紀も信金のためを思って動かずにはいられなかったのかもしれない。
支店長室に忍び込んで「フタミ機械」の資料を捜したさ〜
はたして収穫はあったのか・・・
櫻井に会いに来た亜紀は、決断し動き始めたようです。
そして、ホームレスのおじさんから手に入れた血の付いたシャツから、ついに寺原は沢田の元に辿りつきました。
沢田は一歩を踏み出すことができるんでしょうか・・・
『もしも、小さなスプーンでカスピ海の水をすべて掻きだせと言われたら、
誰もが無理だと答えるだろう。
でも、もしも、世界中の人がスプーンを持てば、太平洋の水だって掻き出せるかもしれない。
僕はLINKの奇跡を知っている。この事件がなかったら、今、僕はここにいないかもしれない』ショーン
事件を俯瞰で見ているショーンの存在が効いてますな〜
いや〜おもしろい!
少しづつリンクする人間関係、その心もすこしづつ動いていく。
いい流れも悪い流れも同時に。
人間は、その意志と勇気で流れを変えることができるのか・・
次回も楽しみです。
第1話 第2話 第4話 第5話(最終話)
差し入れをしたりして、距離を縮めているうちに、沢田が干しておいたシャツを盗んだおじさんに会うことができました。
瀬尾に青柳を殺すよう頼まれた理恵(ミムラ)は、拒否したけれど「やらなければ俺が大浦さんに殺される。二人のためなんだよ」という言葉に揺れております。
青柳の肺の生体移植手術のドナーの返事を引き延ばしている高島(玉山鉄二)は職場にまでかかってくる櫻井(黒木瞳)の執拗な要請に困惑していました。
「もう少し、時間をもらえませんか」高島
「時間はないんです。こうしている間にも、弟さんの命は危険にさらされているんですよ〜」櫻井
「あなた、弟から事件のことを聞きたいだけでしょう?!」
声を荒げた高島に、櫻井は青柳が育った環境を教えるのでした。
青柳を引き取ったのは補助金目あてに子供を何人も引き取り、ろくな世話もしない人間だったらしい。
「このまま死なせてしまってもいいんですかぁ?罪を償って新しい人生を送らせてあげたいと思いませんかぁ?先生」櫻井
校長からは犯罪者の身内がいることが父兄にバレると困ると圧力かけられるし、生徒達の間には、よからぬ噂が広まって視線が冷たいし、こころが通じ合ったと思えた正太郎からは怒りの目を向けられる。
でも、まだ高島には決断できない。
記録が削除されていた「フタミ機械」(松岡)への不正融資の件が気になってしょうがない亜紀(田中麗奈)は、銀行内で関連書類を捜索するも見つからない。
行内的には事件のせいで口座を解約したことになっているらしい。
その間にも松岡への秘密の融資は続行されております。
総裁選に向けて動き出した松岡には、今が一番、現ナマが必要な時期なのです。
深夜、人気のない場所で松岡の秘書合田(音尾琢真)へ現金を渡す小笠原支店長(入江雅人)・・・
彼は岩野の指示に従っているだけだけど、事件後、すっかりビビっております。
な〜んか、いずれ消されちゃうんじゃないのぉ?
「大丈夫ですか、あの男」松岡
「はぁ・・少々怖気づいていますが、しっかりやらせます」岩野
「とにかく、ここが正念場です。
ここでしくじれば、私も・・・いや、あなたも未来がない」松岡
降りることが決して許されない車に松岡も岩野も、そして小笠原も乗っている。
降りるのは死ぬ時・・?
そんな時、北海道にいるはずの正太郎(前田旺志郎)が突然、東京の松岡家に現れました。
後妻さんは鬼のような顔で松岡を迎えましたぞ〜
「母さんの居場所を教えて!アンタとは縁を切って母さんと暮らす!」正太郎
そんな宣言を松岡が受け入れるはずもなく、すぐに寺原が同行して北海道に戻されることに。
車に乗り込む時に正太郎が逃亡しちゃったんだけど、そんな事で動じる寺原じゃない。
ひったくりに鞄を奪われ、途方にくれ座り込んでいる正太郎の前に立ちましたぞ。
「見てたんですか?」正太郎
「立てるか?」寺原
「だったら、その場で助けろよ!ボディーガードだろ!」
「14にもなって、ボディーガードは必要ないだろう」
寺原は正太郎を自分の部屋に連れていきました。
そこには松岡関連の情報が壁一面に貼られており、その中には正太郎の写真もありました。
置いてあった竹刀を手に取った正太郎に寺原は言いました。
「剣道には『先々の先の技』というのがある。
『先の技』というは、自分の方から出るぞ打つぞという声をかける技、
『先々の先の技』とは、互いに『先の技』の心でいる時に気配を読んで相手より先ずること。
剣道では最も大切なことだ。
親父さんがどう出るか、考えてから東京に来たか?」
「・・・・・・・・」
「相手の心も考えずに来たって、勝負になる訳がない」
「向こうは僕のことを考えて行動なんてしません」
「そりゃあ、親父さんはお前より圧倒的に強いからな。自分より弱い相手なら、策なんかいらないだろ」
「それじゃあ、そんな技、意味ないじゃないですか。向こうの方が強いのは当たり前なんだから!」
「心の問題だよ。心の強さに、年も、立場も、関係ない」
う〜む・・いつもは寡黙な寺原がこげな教えを・・・
子供だからって気を使う男ではないはず。
正太郎に何か、シンパシーを感じたのでしょうか・・・
そこに正太郎を心配した高島から電話が入ったけど「そっちにはもう帰りません!」って切っちゃった。
「いいのか?」寺原
「強くなろうって言ってくれたんです。親とは別に自分の人生しっかり生きようって。
でも、嘘だ!結局、みんな、自分だけがかわいいんだよ!
今日はここに泊めてもらえませんか?親父の金でホテルなんて泊まりたくない」
その夜、正太郎が寝ている時にかかってきた高島からの電話に寺原が出ました。
「信頼を裏切ってしまったんです、あいつの・・・
エラそうな事ばっかり言って、結局、自分の身がかわいい」高島
「誰だって自分がかわいいでしょう。
そうじゃない人間がいたら、嘘くさくて気味が悪い。
みっともない自分を見せてくれる人間しか、私は信じていません」
くぅーーー!寺原の言葉がしみるぜ!
さっきの正太郎への言葉といい、何か、寺原という男が少しだけ見えてきたような・・・
しかし、おもしろいですな。
さっきまで、壁に貼られていた、松岡の関係者にすぎなかった高島という存在が、正太郎を通して繋がり、お互いの心にその言葉が届いている。
ちょっとしたきっかけで、人との関係は変わっていく。
さて、目撃情報を警察に届けようかどうしようか迷い続けている沢田は瀬尾の似顔絵を描いてみたりするけど、みのり(田丸真紀)に子供ができたから結婚してと言われ、それどころじゃなくなっちゃったYO!
夫とは別れるつもりだってYO!
この沢田たちの場面、最初は息抜き的に見ていたけど、ドラマの波に乗って見ている今じゃ、ちょっと邪魔かも(オイオイ!)
沢田のキャラとも相まって、イライラするぞ。
残業中の亜紀は、友人に言われた「消されるかも」という言葉に怖くなり、「フタミ機械」の口座記録をシュレッダーにかけようとしたんだけど、できない。
そこに亜紀を見張っているかのように支店長が戻ってきました。
「支店長・・・・父はいつも言っています。
信用金庫は銀行みたいに貸ししぶりもしないし、資金力だけじゃなくて、将来性や社長の人柄も見てくれるって。
支店長も、よく、おっしゃってますよね?信金は弱い者の味方だって・・
私・・この信用金庫が好きです。信じて・・・いいんですよね?支店長・・・私」亜紀
「私も君を信じてるよ。君は優秀だし、いつまでもここで働いて欲しいと思っている。わかるよね?」支店長
「・・・・・・・」
お互いに「信じる」という言葉を使いながらも噛みあわない会話・・・
すがろうとする亜紀に対して、マイルドな脅迫ともとれる支店長の「信じてるよ」。
そんな亜紀の存在を地検特捜部の杉山副部長(矢島健一)も掴んでおり、櫻井に内部告発させるよう命じました。
でも、自分も内部告発でエライ目に遭った過去がある櫻井は踏み切れない。
「言ったはずだぞ。これはお前にとって、最後のチャンスだ。いつでも田舎に帰してやるぞ」杉山
ここまで言われても、櫻井が松岡を追う理由は正義感だけなのでしょうか。
プライドを取り戻すための意地なのか・・
櫻井は覚悟を決めて亜紀に会いに行ったけど、タイミングが悪かった。
支店長との会話で迷いが出てしまった亜紀は逃げるように去って行きました。
その夜、青柳の容態が急変。しかし、医師と看護師たちの処置のおかげで一命を取り留めました。
「良かった〜って心の底から思ったよ。無理だよ、私には。殺すなんて・・・
助かる可能性のある命を奪うなんて、絶対に無理!無理だよ・・・元君・・」理恵
「・・・・・・・」瀬尾
でも、そのせいで瀬尾は大浦(金子ノブアキ)からリンチを加えられちまったわ・・・
「オレらのしてることは、単なる強盗じゃねぇんだよ」大浦
「単なる強盗」じゃなかったら何なんだ?革命か?
寺原は正太郎を青柳が収容されている病院へと連れて行きました。
そこでは青柳のドナーになる決心をした高島が待っていました。
「正太郎の言う通り、先生は偽善者だよ」
高島は弟と二人で施設に居た頃の話を始めました。
裕福な家の夫婦が子供を一人欲しがっていると知った高島は、自分が選ばれたいと願い、その通りになった時弟を見捨てた。
自分の乗った車を走りながら追いかけてくる弟の泣き叫ぶ声が聞こえているのに、決して振り返らなかった。
「そんな記憶を都合よく塗り替えて、弟もきっとどこかで強く生きているだなんて・・・自分を騙し続けた。
ありがとうな・・正太郎のおかげだよ。
弟のドナーになろうと思っている。早く元気になってもらって、今までのことを謝りたいんだ」高島
ほっとしたような高島の笑顔を正太郎は忘れないでしょう。
自分の一言が誰かの人生を大きく変えることもある。
そのことを正太郎は知りました。
そして、誰かの一言で運命を決めた人間の言葉が、また誰かの人生を変えてしまうのかもしれない。
高島の言葉に、常に冷静で表情が読めない寺原の心が動いたのが見えました。
正太郎は寺原によって北海道に送り届けられました。
「息子さんから伝言があります。
『勉強して、自分の力で生きていけるようになります。今日であなたの事は他人だと思うことにする。息子はもういないと思って欲しい』とのことです」寺原
「そうですか。はい、ご苦労様でした」松岡
親子の縁なんて切ろうと思っても、簡単に切れるもんじゃない。
退場の雰囲気の正太郎だけど、その縁に引っ張られるんでしょうね。
その後、フィクサーの兼平のセッティングで総裁選で役に立ちそうな者達に金をばら撒いている松岡の姿がありました。
高島の決断を櫻井は大喜びで受けいれたけど、肺の生体移植手術には二人ドナーが必要なんだそうな。でも、あとの一人は見つかりそうもない。
高島は自分の肺をギリギリまで摘出するよう申し出ました。
手術は無事終わり、意識を回復した青柳に早速事情聴取が行われました。
「・・・・俺は何も知らない・・」青柳
「いいえ、あなたは知っていたはずよ。だから、その日に実行したんでしょ?」櫻井
「知る訳ねぇだろ・・・偶然だよ」
「あなた方は陽動までして、現金輸送車を襲ったの。緻密に計算された計画よ。
首謀者は誰?!答えて!青柳さん!」
いや〜瀬戸さんって、ほんわか王子様のイメージだったんだけど、今回の青柳役では、いい感じに裏切ってくれますね〜
ふと見せる凶暴な視線にドキッとしてしまうわ〜
はたして櫻井は青柳から情報を引きだせるのか・・・
その前に消されてしまうのでしょうか〜
一時は「フタミ機械」のことを忘れようとした亜紀ですが、やっぱりそのままにはしておけない。
櫻井が地検を守るために内部告発したように、亜紀も信金のためを思って動かずにはいられなかったのかもしれない。
支店長室に忍び込んで「フタミ機械」の資料を捜したさ〜
はたして収穫はあったのか・・・
櫻井に会いに来た亜紀は、決断し動き始めたようです。
そして、ホームレスのおじさんから手に入れた血の付いたシャツから、ついに寺原は沢田の元に辿りつきました。
沢田は一歩を踏み出すことができるんでしょうか・・・
『もしも、小さなスプーンでカスピ海の水をすべて掻きだせと言われたら、
誰もが無理だと答えるだろう。
でも、もしも、世界中の人がスプーンを持てば、太平洋の水だって掻き出せるかもしれない。
僕はLINKの奇跡を知っている。この事件がなかったら、今、僕はここにいないかもしれない』ショーン
事件を俯瞰で見ているショーンの存在が効いてますな〜
いや〜おもしろい!
少しづつリンクする人間関係、その心もすこしづつ動いていく。
いい流れも悪い流れも同時に。
人間は、その意志と勇気で流れを変えることができるのか・・
次回も楽しみです。
第1話 第2話 第4話 第5話(最終話)
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1. 連続ドラマW『LINK』第3話 [ レベル999のgoo部屋 ] 2013年10月21日 21:25
内容
事実上の総理を目指す民自党総裁選出馬を決めた松岡(武田鉄矢)
そのころ松岡のボディガードをする寺原(大森南朋)は、
かつての同僚で捜査一課の刑事・江藤実(戸次重幸)から、
あおば信用金庫爆破事件の捜査状況を聞いていた。
事件と松岡に、なんらかの関係...