「鍵のかかった部屋」 第2話 鍵のかかった部屋「リーガル・ハイ」 第二話 著作権裁判は金になる !?

2012年04月24日

「狂っちゃいないぜ」 2009年 米 監督・マイク・ニューウェル

 さて、この映画は航空管制官が主役です。
管制官が出てくる映画っていうと・・・わたしゃ、「ハッピーフライト」ぐらいしか見た事ないぞ・・・(´∀`;)
あの映画は全体的に緩い雰囲気だったし、管制官はちょこっとしか出てこないもんな。

 原題は「Pushing Tin」。
意味をネットで調べてみたら「業界用語で離発着する機のスケジュールを詰める事」だそうな。
管制官はパイロットと連絡を取りながら、誘導していくんだけど、その時レーダー上では飛行機はインベーダーゲームのアレみたいに丸いコマとなって現れる。
込み合う時間帯には、次々と離発着便があるから、短時間のうちに同時に指示を与えていい感じに間隔を取りながら並べていく。
その状態のことかな・・・?

 映画を見ていたら、優秀な管制官はうまいこと高低差つけて、詰め詰めにして一列に飛行機を並ばせるんだよね。
知識とテクニック、度胸、判断力、瞬発力も必要だよね〜
一瞬の判断ミスが大事故につながり、多くの人命を失わせてしまう。
大変責任の重い、そしてストレスとプレッシャーの強い仕事です。

 オープニングに『100万機安全に着陸させても、一度でも事故を起こせば、そのことを一生責められる』という管制官の言葉が紹介されますが、彼らは、常にその恐怖を背負いながら、日々レーダーを見つめている。
安全第一に飛行機どうしの間隔をかなり余裕を持たせ広く取る者、時間厳守第一に次々と飛行機を引き受け、整列させる強者・・・管制官の性格や能力によって違うけど、時には悪天候でスケジュールが乱れたり、突発事故で予定が狂ったり、アクシデントへの対応能力も求められる。

 そんな中で、自分らしく、うまいこと間隔を取るアレが人生にも似ているのでしょう・・・
「狂っちゃいないぜ」という邦題は、かなりうまいと思いましたぞ。
狂っちゃいないぜ [DVD]

 ニューヨークTRACON(航空管制局)では3つの飛行場を飛び交う約7000機の離発着をコントロールしている。
そこで働くニック・ファルゾーン(ジョン・キューザック)はタフでクールで頼りになる奴、自他ともに認めるナンバー1管制官。
家族は妻のコニー(ケイト・ブランシェット)と息子のニッキー。
仕事と同様、プレイベートも快調で、全てをうまくコントロールできていると思っていた。

 その順調な流れが、転勤してきたラッセル・ベル(ビリー・ボブ・ソーントン)が現れてから変わってくる。
出会いは最悪。
スカしたバイク野郎のせいで車を事故りそうになり腹を立てていたら、それがラッセルだった。

 寡黙で冷静、新入りのくせに妙に堂々としている。
仕事についても「”点”が衝突しないよう動かすだけさ」とビビる様子なし。
この落ち着きはどこからくるんだ・・?
「”点”は人命だ。そう思うとすべてが変わるぜ」ニック
「そうかい?」ラッセル

 さらに同僚たちがラッセルの噂を確認すると・・・
「ニューメキシコで着陸する747の真下で後方乱流を感じたって?」
「違うよ」ラッセル
「やっぱりな」
「アリゾナでだ」ラッセル
「本当にやったのか?」
「何でだ?」
「刺激のない人生だったからさ。でも、今夜で終わった( ̄∀ ̄)」ラッセル

 さらりと言っちゃいましたョ〜
この職場では、飲み代を払う者を決めるのに、マッチ棒に火をつけて最初に手を放したものが払うっちゅうルールがあり、度胸のあるニックはいつも最後まで残っていたんだけど、ラッセルに負けてしまう。
なんだ・・コイツ・・?ニックの中でラッセルは黒い点の気になる奴になりましたぞ。

 仕事場でも一日目からベテランのような働き。
冷静に次々と指示を出し、飛行機を並べるだけ並べてニックだけでなく同僚たちをも青ざめさせました。
んが、結果オーライ。
衝突させることなく時間内に全機を到着させ、パイロットに感謝されとる・・・

 その後もラッセルは、同僚たちとのバーベキューパーティでも超美人でセクスィーな妻メアリー(アンジェリーナ・ジョリー)を連れてきて羨望の的になるし、ニックが持っていたバスケのフリースローの記録も簡単に塗り替えてしまう。

 まぁ、ラッセルの態度も挑発的っちゃーそうなんだけど、常に冷静だから、事あるごとにニックは自分の小ささを思い知らされてしまう。
で、自分で自分を追い詰めちゃうんだけど、それをラッセルのせいにしてしまう。

 ラッセルの存在に危機感を抱いたニックは、対抗心を強めていく・・・
そんな時、スーパーで泣いているメアリーに会ったニックは食事に誘い、流れでベットインしてしまう。
しかも、後日、そのことをラッセルに告白したと聞かされ逆上&衝撃MAX。
優越感があっという間に恐怖に変わり、慌ててラッセルに謝るんだけど、そんな時にもラッセルは取り乱さない。
「俺も昔は他人の妻を寝取ったものさ。仕方ない。男は欲望に弱い。
もし、お前が同じような目に合えば、きっとわかるだろう。俺の気持ちがな」と、
まっすぐに見つめ告げるのでした。

 殴られる方がまだいい・・・(´∀`;)
その日からニックは妻のコニーが狙われてると思い、平常心を失ってくのさ〜
コニーからラッセルの話題が出れば、浮気がバレたのかとびくびくし、留守にしていればラッセルと浮気しているんじゃ・・と疑い、仕事に集中できない。

 その後、コニーの父の葬儀に出席するため仕事を休んで二人で出かけたんだけど、その間にラッセルとの関係を疑りすぎたせいで自分の浮気を露呈してしまい、関係は最悪に。
 さらに、帰りの飛行機で乱気流に巻き込まれ生命の危機を感じたニックは、それをラッセルの陰謀と思い込み(全くの誤解)暴れてしまうのさ〜
すっかり精神のバランスを崩してしまいました。

 で、帰る早速ラッセルに感情をぶつけエライ騒ぎになるんだけど、そこにTRACONに爆弾をしかけたと電話が入り、ニックとラッセルだけが残ることになる。
爆発のリミットが迫る中、ケンカしながらもプロ意識で次々と飛行機を誘導していく二人の姿は緊張感と共に笑える。

 その後、ニックは爆発時間ぎりぎりに脱出に成功。
ところが後で、先に逃げたと思っていたラッセルが連絡のつかない飛行機を誘導するために残っていたことが判明。
最後まで任務を全うしたラッセルはヒーローとなり、こけつまろびつ逃げ出すニックの姿と対比する感じでニュースで流れたもんだから、カッコ悪いったらありゃしない。

 敗北決定・・・
なのに勝者のラッセルは、事件の後TRACONを辞めてどこかへ行ってしまった。
なんのつもりだ・・?
邪魔者が消えたのに、ニックには以前の調子が戻らない。
ありえないミスを繰り返し、休職することになってしまいました。

 その後、コニーは家を出ていき、家庭は崩壊・・・
ひとりぼっちのニックは自宅で無気力に過ごすようになるのさ〜
オープニングでのクールで愉快なニックはどこへやら・・・
人間とは弱いものでございます。
ちょっとしたことで、転がるように自分を見失っていく。

 んが、立ち上がるきっかけも、ふとしたことからなのです。
「ラッセルの陰謀」がまるっきりの誤解だと知ったニックは彼に会うために車を走らせるのでした。
ラッセルは田舎に引っ込んでおりました。

 謝りに行くのかな〜と思ったら、ニック自身にもよくわかってなかったようで・・・
会うなり心情を吐露・・

「俺の人生は最低だ。
コニーが家を出た。高校時代からの彼女だ。
15年だよ。記念日や誕生日は忘れたことがない。
だから・・・・彼女が恋しい・・・
30分で2回もミスをしたよ。あと1回でクビだ。おしまいだよ。
女房を取り戻したい。俺自身も。すべて俺が悪いんだよ」

 自分でも知らなかった本当の自分の姿にニックは気づいてしまった。
弱みをさらけ出すニックを微笑みながら見ていたラッセルでしたが、彼だって神様じゃない。
あのままニューヨークにいれば、ニックを殺すか飛行機を落としてしまうと思い、離れたと告白するのでした。

 男同士ってこうやってわかりあう一瞬があればいいのかな・・・
女同士の付き合いって線と線でつないでいく感じだけど、男同士は点でオッケー?
この後、二人は会うこともないんだろうけど、友達になったんだなということがじわっと感じられたよ。

 「解き放つんだ自分を。考えるな。行動しろ」
747の下に立ち、二人してぶっとばされる姿は爽快でした。
まさか、ラッセルのエピソードがここで生きてくるとは・・・

 「考えるな。感じろ」ってことですな。
昔、ブルース・リーから聞いたときは「何のこっちゃ?」って思ったけど、コレは人生を生き抜く上での高等技術だよね。
それを体験させたラッセルはやはり知恵ものだワ・・
ニックの場合は職業病みたいなもんだけど、頭で考えすぎると本質から遠くなっていくことがある。
コニーへの愛情が消えた訳じゃないんだけど、いつのまにかコニーには伝わらなくなっていた。

 職場復帰の場面もなかなかスパイシーでした。
この職場は精神面のダメージを受けて休職する者が多いから、復帰する度に同僚たちはどこまでやれるか賭けている。
職場に入れずに駐車場へ戻る、入れるけど椅子に座るまでで仕事はできない・・とかね。
ニックも今まで何度も賭けてきた。
だから、自分も賭けの対象になっているのはわかっている。

 ニックが仕事をやりとげられると賭けたのは一人だけ。
「大勝ちだな・・」
そう言いながら、インカムを手に取り、みんなが見守る中、たどたどしく誘導を始めるニック。
徐々に調子が戻ってきましたョ〜
ニックは上昇気流に乗れたみたいです。
「いいぞ〜!」と肩を叩きながら、後ろで金のやりとりをする姿が笑える〜
かなりハードな歓迎だけど、みんなこれを乗り越えてきたし、乗り越えられると信じてるからこそなんだよね。

 ラストのコニーとの復縁の場面も映画らしくて、しゃれていた。
最近、録画ものが溜まってるから、つまらなかったらすぐやめよ・・って気持ちで見始めたんだけど、コレは部屋が暗くなるのも気づかずに見続けたわ〜
一人一人の役者がきっちりと仕事をしている佳作です。
ふと、人生に疲れた時見たら、力が抜けて、ほっとできるかも・・・(´m`)

うぐいす
いまいちラッセルの魅力がわからなくて、うっとりと密着するアンジェリーナ・ジョリーに???だったんだけど、ラストの人間味を感じるセリフで、ふっとばされて大笑いする姿を見て、ちょっといいかも・・・と思ったぞ。
しかし、管制官って日本だとスーツピシッと着こなしてるイメージだったけど、こちらではみなさん、すんごいラフ・・
ま、同僚たちとしか会わないしね。
そうそう、ずっと屋内にいるから、ランチのために外に出る時、一斉にサングラスかける姿には笑ったわ〜

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matakita821 at 17:26│Comments(2)TrackBack(0)映画 

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この記事へのコメント

1. Posted by う〜みん   2012年04月29日 22:12
5 またもやすっかりご無沙汰してしまいました(・_・;)ちょこちょこ覗いてはいたんですがずっと読み逃げしてました(^_^;)あれから更に二女、長男まで色々あって(現在進行形です)大変な毎日ですができるだけ前向きに明るく考えるようにしています。

久しぶりにコメントしたくなったのは爽やかなラストが疲れた私の心まで爽やかにさせてくれたからです。人生はどこに落とし穴があるかわからないけどきっと未来は明るいと信じて頑張りますp(^-^)q
2. Posted by きこり→う〜みんさん   2012年04月30日 19:49
お元気でしたか?どうされてるかな〜?って思ってましたよ。
また忙しく過ごされてたんですね。
自分のことなら、なんとかなるけど、お子さんのこととなると、本人のペースもあるし、自分の考えがあってもなかなか思うように動けなかったりするから、親としてはせつない思いやもどかしい思いとの戦いですよね。
そんな中でも前向きに考えるう〜みんさんはさすがです。
でも、ホント、私も振り返ってみると、くよくよ暗く考えてもいいことないんですよね。
「思考は現実化する」じゃないですけど、気持ちを明るく持てば、状況も好転すると思ってます。
この映画は人生で誰もが突き当たる挫折と苦しみを描いているんですが、その時期を乗り越えたおかげでニックはより人間的に大きく成長したし、楽に生きられるようになったと思います。中年と呼ばれる世代の者には共感が得られる内容で、見終わったあとほっとしてさわやかな気持ちになれると思います(´m`)

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