「11人もいる!」 第3話 名取裕子 VS 我が家のスター「深夜食堂 2」 第十一話 再び赤いウインナー

2011年11月08日

2011年 DVD鑑賞日記 その22

10月25日(火)  「モンテーニュ通りのカフェ」  (2006年 仏 監督・ダニエル・トンプソン)

こういうフランス映画が見たかったんだよ〜
妙にアーティスティックでもなく、どシリアスでもなく、なにげな〜い感じのパリの日常を描いたのが。

祖母(シュザンヌ・フロン)からパリで暮らした日々のことを聞いて育ったジェシカ(セシル・ドゥ・フランス )は、マコンからパリへ出て来た。
そこで、モーンテーニュ通りにあるカフェで何とかギャルソンヌ見習いとして雇ってもらう。
そこには、今までジェシカが出会ったことがないような個性的な人々が集っていた。

コンサートを控えたピアニスト(アルベール・デュポンテル)とその妻(ラウラ・モランテ)、
人生を賭けて収集した美術品を全てオークションにかけることにした老人(クロード・ブラッスール)とその愛人(アネリーズ・エスム)、
↑そんな父との間にわだかまりを持ち続けて来た男(クリストファー・トンプソン)、
舞台初日を控え神経質になっている時に憧れの映画監督(シドニー・ポラック)の面接を受けることになった女優(ヴァレリー・ルメルシエ)、
そして退職の日が近づいたオランピア劇場の管理人クローディ(ダニ)・・・

それぞれの人生が少しづつ交錯し合い、迎えた試練の中で自分らしい到達点を見つけてゆく。
テンポは常に風のように軽やかです。
モンテーニュ通りのカフェ [DVD]

ジェシカ役のセシル・ドゥ・フランスが、とっても良かったなぁ・・・
ちょっとミュウ=ミュウにも似た雰囲気なんだけど、もっと若々しい感じで(ゴメン!)、甘い雰囲気なんだけど、日向の匂いを感じさせる懐かしさもある。
おばあちゃんが「あなたは私の太陽よ」って、よく言うんだけど、その形容がぴったり。
でも、明るすぎない優しい太陽の光なんだよね。誰の心にも、すっと自然と寄り添うことができる不思議な女の子なんだなぁ・・

ヨーロッパの映画に出てくる役者さんって、言うたら何やけど、いい意味で、すごくおもしろい顔の人が多い。
よく使われる形容だけど味があるっていうか・・今回で言うとオランピア劇場の管理人役だったダニさんという方。
見ようによって破壊直前みたいな・・・ごほごほ・・・一般的に美しい顔ではないようにも思うんだけど見ているうちに目が離せなくなって、つい表情を追ってしまう。人間らしさが溢れている顔というのかな・・・
わたしゃ、「昼顔(ルイス・ブニュエル監督)」に出てきたピエール・クレマンティの顔も気になってたから、こういう凄みのある顔が好きなんだろうなぁ。

こってりした映画が続いた後に、こういうすっきりさわやかな作品もよいのでは〜?

11月7日(月)  「トーク・トゥ・ハー」  (2002年 スペイン 監督・ペドロ・アルモドバル)

この監督の映画で見たことあるのは「アタメ」かなぁ・・・
「私を縛って」なんて、変態っぽい映画なのかと思ったら(まぁ、ある意味変態だが)意外とさわやかな話だったような・・・
この映画でも、なんとも不思議な愛の形を描いております。ネタバレありですョ。

二人の男がいる。
一人は20年間母親の面倒を見た後、恋した女性アリシア(レオノール・ワトリング)が交通事故で昏睡状態になったのを機に、看護師として4年間彼女の世話をしつづけてきたベニグノ(ハビエル・カマラ)。
もう一人は、競技中の事故で昏睡状態になった女闘牛士リディア(ロサリオ・フローレス)の恋人マルコ(ダリオ・グランディネッティ)。

ベニグノはアリシアが目覚めているかのように常に話しかけ、皮膚の状態をチェックし、マッサージをしたりして、かいがいしく世話をする。
一方、マルコの方は変わってしまった彼女の状態が受け入れられず、リディアに触れることができない。
そんな二人が知り合い、友情が生まれる。って、コレって友情なのかなぁ・・・(^ー^; )

てか、このお話、アリシア側にしてみたらとんでもない話ですョ。
ベニグノの住んでいる部屋からはアリシアが通っているバレエ教室の様子がよく見えて、そこでアリシアを見つけてから、ベニグノは恋心を募らせ、毎日見つめていたんだよね。

ある日、彼女の財布を拾い、話しかけてから、見つめているだけだったその恋は加速する。
彼女会いたさに彼女の父親がやっている精神科のクリニックの診察を受け、彼女の部屋に勝手に侵入し髪留めを盗んだりする。普通にストーカーだよねぇ・・(;^ω^)

その後、彼女が植物状態になったのを知ると看護士として志願する。
細やかな気配りで世話をするベニグノのお陰でアリシアはいつもツヤッツヤ・・髪型も爪もきちんと整えられている。眠っているとは思えない。完璧な仕事ぶり・・・
でもねぇ・・・コレ、アリシアが知ったらどう思うだろ・・なんて心配しながら見ていたんだけど、不思議と嫌悪感は感じない。

ついにベニグノは彼女と結婚したいと思い始める。
「どんな夫婦より気が合う。なぜ結婚しちゃいけない?」
それを聞いたマルコは怒り、諫める。
「君と彼女の関係は『一人芝居』。『植物』に話しかけてもいいが、結婚は異常だ」

愛する彼女のそばに居て世話をする日々・・・
休日には彼女の代わりにバレエや映画を見に行き、眠り続ける彼女に報告する。
ベニグノにとっては幸せな日々だ。拒絶されることもない。あくまで一方的な愛情だが、それ故に充実している。
でも、愛するアリシアと語り合いたいという思いも募る。
ベニグノにとって彼女と「会話する」ということは非常に難しい。

マルコの方は、リディアの前の恋人から、怪我をする前に彼女とヨリを戻しており、あの競技の後でマルコに話そうと思っていたことを知らされる。遅れて届いた彼女の言葉を知り、別れを決め旅に出るのさ〜

マルコの愛も独特と言おうか・・・マルコって、そこに居るのに心はいつも別の場所にいるような感じ・・・
別れた恋人のことをずっと引きずり、リディアと出会っても忘れられずにいる。
そして心がリディアに向き合えるようになった時には、リディアは昏睡状態になってしまった。
彼がリディアに惹かれたのは、彼女が絶望と戦っているように見えたから。
植物状態になってしまったリディアからは何も感じられない・・・
それはマルコが感じようとしないからなのか、彼女が拒否しているからなのか・・・
劇中で挟まれる前衛的な踊りのように、男女の心は常にスレ違うしかないってことなのかねぇ・・

その後、アリシアの妊娠が発覚し、レイプの犯人としてベニグノが投獄された(医療刑務所?)のを知ると、マルコは面会に行く。
刑務所の中にいても、ベニグノが考えるのはアリシアとお腹の中の子供がどうなったのか・・・だけ。

ベニグノには罪の意識なんて全くない。
だって、彼はこの4年の間に二人で愛を育んできたという思いがあるから。
彼の様子を見ていると、アリシアは無意識のうちに、ベニグノが、ずっと自分の世話をしてくれた人だとわかって、それで受け入れたのかもしれない・・なんて思ってしまう。
アリシアには意識がないから、完全に犯罪なんだけどね。

ベニグノに頼まれ、アリシアのことを調べたマルコは、子供は死産だったことを知る。
しかし・・・ふとバレエ教室の方を見ると、アリシアを発見!
にゃんと、妊娠と出産のせいか、奇跡的にアリシアは目覚めたんだよね。
でも、ベニグノの主治医からそのことを伝えるのを禁じられたマルコは、子供のことだけ伝えて、アリシアは未だに昏睡状態だと話すのさ〜

二度と彼女に会うこともできない、触れることもできないと知ったベニグノは絶望し、薬を大量に飲み彼女と同じ世界(昏睡状態)へ行こうとして死んでしまう。
マルコへの遺書には『眠り続ける僕を訪ねて話しかけて欲しい。隠し事はせず、何もかもすべて』と書かれていた。

ベニグノにとっての愛は常に一方通行で完結するもの・・・
悲しいような気もするし、美しくも思える。誰も彼の愛し方を責めることはできない。
生きる人の数と同じぐらい愛し方も存在すると思うから。

寄り添ったと思ったら、離れ・・・別の世界にいたと思ったら、奇蹟のように吸い寄せられ出会うこともある。
追いかけても得られず、気づけばそこにある時もある。
最後のエピソードは『マルコとアリシア』・・・
マルコはベニグノの代わりに彼女と出会い、語り合い、愛しあうのでしょうか。
それは自分のためなのか、彼のためなのか・・・なぜか心震えるラストでした。

結構好きな映画かも・・・
トーク・トゥ・ハー リミテッド・エディション [DVD]

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 2011年 DVD鑑賞日記 その23 加筆あり (-"-;A

こたつ
何かバタバタと過ごしており、ゆっくり映画を観る暇がにゃい・・・もうすでに気分は年末?
そういう時は無理やり映画館に行った方がいいね。
『ステキな金縛り』おもしろかった〜!
でも、私の三谷映画ベストワンは『有頂天ホテル』・・・・いや・・『ラヂオの時間』かな〜σ(´-ε-`)

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matakita821 at 16:44│Comments(0)TrackBack(1)映画 

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1. トーク・トゥ・ハー  [ Heaven of the Cinema ]   2011年11月09日 00:15
仕掛けられた深遠なる迷宮。 喉元に突きつけられた刃のように、 普段は、そんなことも考えはしないであろうことを、 突きつけられたような、迷いに満ちた映画でした。 一人芝居のようなペニ...

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