「ドン★キホーテ」 第7話 美少女は替え玉 ?!「それでも、生きていく」 第9話 心はどこにある?

2011年08月31日

「胡桃の部屋」 第6話(最終話) 家族の幸せ

 微妙・・・な感じかな〜
まぁ、これはもう、好みの問題だろうねぇ・・
最終回は甘めなテイストだったけど、私は、もうちょっとドライな方が好きかも。
そして、コレは、向田邦子原作ではあるけれど向田邦子ドラマではないんだよなぁ・・と思ってしまったのでした。

 さて、ラブホに入っていく父忠(蟹江敬三)と綾乃(竹下景子)の姿を目撃した桃子(松下奈緒)はショックで何が何やら・・・
時間が経つに連れて怒りと憤りがどんどんふくれあがっております。
『いったいこの数ヶ月は誰のためにあったのか・・・
家族の思いを何だと思っているのか・・』

 まぁ、そうだよね・・・何よりも『家族への思い』を優先させることにしたから、都築(原田泰造)とも別れることにしたんだし。
父が失踪してから、桃子は自分よりも母や家族のために生きようとしてきた。
そして、やっと父の不在を忘れたふりをして、家族で穏やかに過ごせるようになってきたと思っていたのに・・・

 つい咲良(井川遥)に訴えたら、狭い我が家だからねぇ・・・研太郎(瀬戸康史)や陽子( 臼田あさ美)にも聞こえたようで・・・
綾乃は、一ヶ月ぐらい前に離婚届を渡したそうなんだけど、その時によりが戻ったのか・・・
衝撃と怒りが収まらない研太郎は家を出ていってしまいました。

 自分自身も夫の浮気発覚後、離婚問題で揺れている咲良は少し冷静。
父が居た頃よりも明るくきれいになった母に気づいてたから、腑に落ちるとこがあったらしい。
「お母さん前言ってたじゃない?胡桃のさ、自分でも知らない心の中の部屋のこと。
使わぬ胡桃の部屋を開けてたのかもね、お母さんも」
隣りの女 (文春文庫)父の詫び状 (文春文庫 む 1-1) 

 「そうやって、みんなが好きに開けてたら、どうなるの?
自分だけよければそれでいいの?!じゃ・・・何のための家族なの・・・?」桃子
 
 そして、別宅の方ですが・・・
女の勘をナメちゃいけない。節子(西田尚美)は、忠が綾乃と会っていることに気づいていました。
で、忠を引き戻すために、二人の暮らしを借りぐらし的なものから、「家庭」らしく整えようと、引越しを提案するのでした。
乗り切れない忠はのらりくらりとかわしております。

 で、その後、提出していない綾乃の名前だけが書かれた離婚届を見つけた節子は自分の立場を思い知らされたようで・・・
「一緒に暮らして・・・家族のフリして・・・それだけでいいと思ってたけどさ・・・人間って欲張りだね。
いつのまにか、あんたとの未来が欲しくなって・・・未来がないなら、もう終わりにしなくちゃって・・・」
節子は、忠に包丁を向けております。
その事に気づきながら、ただ静かに背中を向けている忠・・・
「・・・・ズルイ人・・」節子

 西田さん、「IS」でも剛力ちゃんにキッチンはさみ向けて脅してたし、ぶっそうな役が続いております。
忠からのアクションは期待できない。
ヤケになった節子はその刃を自分に向けたもんだから、止めようとした忠は血圧急上昇。
倒れて病院へと運ばれました。

 その頃、自宅では桃子がラブホの件で綾乃を問い詰めておりましたが・・・
「もう家に縛られなくていいから。出て行ってもいいのよ」と言われ、混乱・・・
桃子にしてみたら、ヨリが戻れが自分ば必要ないと言われたような感覚だよね。
怒りと虚しさで泣けてくるさ・・・
「桃子には桃子の幸せを探して欲しいの」綾乃
「そんな事言われたって・・・」

 綾乃も、なんも、このタイミングで言わなくてもねぇ・・・
桃子だって、急に自分のために生きろって言われたって、すぐに軌道修正できるほど融通のきくタイプじゃないしさ〜
でも、同じように家族のため夫のために生きてきた綾乃だからこそ、桃子には若いうちに自分だけの居場所を見つけて欲しいって思ったんだろうね。

 そんな時、忠が倒れたという知らせを受け、妻、娘たち、愛人が病室に集合。
節子は自分のせいで忠が倒れたと頭を下げました。
綾乃の気持ちを思い、咲良が節子を家に戻そうとしましたが、綾乃は一緒にいるよう言い出しました。
「こちらのほうこそ、ホントにごめんなさいね」
 桃子たちには綾乃の態度が理解できない。

 こういうフェアな態度が逆に忠を追い詰めたのかな〜と思ったりもするけど・・・
同じ男に関わった女同士、憎みあうこともないっていうか・・・これも何かの縁というかねぇ・・
この嵐のような試練を経て、綾乃は節子の生き方に優しさを示せるようになったのか・・・

 忠は一命を取り留めましたが、眠り続けたままでした。
ベッドの両脇で妻と愛人が見守るという珍しい状況になってるとも知らず・・・

 それからどれぐらいの月日が流れたのか・・・
綾乃は節子に、自分の生活に戻るよう伝えました。
「これから何年もこの状態が続いた時、この人のそばで、あなたは何を考える?
思い出を生きがいに生きるには、あなたまだ若すぎるわ。
いつか目を覚ましたら、必ず連絡する。そしたら、また、始めましょうよ」綾乃

 妻の貫禄・・・人間としての度量でしょうか・・・嘘は言ってないと思います。
節子は、自分のところに飛んできた忠の爪を、綾乃が広げた新聞紙の上に返しました。
コレ、なかなかうまい演出だと思いました。

「どうしてこの人、強引にでも家に連れて帰らなかったんですか?同情ですか?」節子
「しませんよ、同情なんて。連れて帰りたかったけど、この人が承知しなかったの。
あなたが苦しむから・・・一人にできないからって。最後までずるくて・・・弱い男・・・」綾乃
「わたしもそれ、言いました」節子

 桃子は扉の影から、二人のやりとりをそっと見守っておりました。
姉妹3人、この件に関して、それぞれの思いが語られましたョ〜

「お父さん、結局、どっちが好きだったんだろ・・お母さんはさぁ・・これでいいのかなぁ・・
ねぇ・・元気で他の女の人のとこにいるのと、こういう形で帰ってくるのと。どっちがいんだろ」陽子
「あんたはどっちよ?」咲良
「どっちも嫌だ」陽子
「でしょうね。お子ちゃま!」咲良
「じゃあ、お姉ちゃんはどっち?」陽子
「ここまで来たら、意地の問題じゃないの?何があっても体は確保!」咲良
「怖っ!」陽子

「意地なのかな・・?」桃子
「やっぱり、お父さんの事好きだってこと?」陽子
「それもあるだろうけど・・・私さ、どっかで家族の犠牲になってがんばってるって思ってたのかも。
『家族の幸せは自分の幸せ』・・・なんてね。家族を背負った気になって。
だから、最初、お母さんの事も絶対許せないって思っちゃった」桃子
「それは、しょうがないよ・・」咲良
「でもね、何か・・なんか二人はどうしようもなく夫婦なんだよ。
綺麗ごとじゃなく、みっともないとこ見せ合って。それでもお互い、手を離せなくて」桃子

 夫婦って、合わせ鏡みたいなとこがあるっていうか・・・(´∀`;)
好きとかどうとかってのを超えた特別な存在っていうか・・・
夫婦には、いろんな季節があるんでしょうね・・・
夏があって、秋がきて・・冬になって・・・お互いに別の住処に別れていくのもいいけど、
冬を噛み締めた後、また一緒に春を待つのも乙なもんかもしれない。

 そして、ひとつの季節を終えた三田村家では、子供達はそれぞれ人生の決断をしたようです。
ママの命令でお見合いをすることになったという桧山にきっぱりと別れを告げた陽子。
離婚に揺れて咲良は、もう一度しっかり夫に向きあって、夫婦をやってみることにしたようです。

 忠に反発して、危篤状態の時にも拒絶していた研太郎も、やっと父親に会いに来ました。
「さんざん勝手なことしといて。最後はコレかよ!情けねぇな・・・
俺はあんたみたいには絶対にならない。何があったって、逃げたりしない。
自分の女房子供ぐらい、絶対に自分で守ってみせる。バカだな・・・親父は」

 眠り続ける忠の世話を続ける綾乃は、穏やかで充たされた顔になっていました。
「桃子、あんたがそばに居てくれて、私はホントに救われた。
でも親はいつか、子供の手を放さなきゃならないのよね。
研太郎も、もう大人になったし。お父さんは私が面倒見るから。桃子ももう、自由になってちょうだい」

 そんな時、桃子は都築と再会しましたぞ。
子供と妻と楽しそうに休日を過ごしている都築は、ちゃんと家族をやり直せてるようでした。
「父が帰ってきました。家族で幸せに暮らしています」
桃子も、笑顔でピリオドを打つことができたようです。

 髪を切るってエピソードが、まぁ、昭和っちゃー昭和っぽかったかにゃ〜
三田村家の1年後も描かれましたぞ。
きっぱり別れを切り出した姿に惚れ直したのか、陽子は桧山と結婚。
(でも、あの姑じゃモメるの必須だろうけど・・・・)
 研太郎は就職し、会社の寮に入ってる。
バイト先で知り合ったあゆみ(青谷優衣)とは、いい関係が続いているようです。

 そして、桃子は永年暮らした家を売る決断をしました。
そのお金で借金も返し、忠の治療代にもあてるつもりらしい。
なにより、いつのまにか自分で自分を縛っていた家から自由になるために。
「バラバラに住んでたって、家族は家族だから。
私ね、正直まだ、自分の幸せが何なのかわかんないの。でも、私、幸せになるね」
桃子の人生はこれからですなぁ・・・

 終わりましたね・・・
正直、『向田邦子ドラマ』って看板が無ければ、見なかったと思う。
そもそも、主演の方、苦手だし・・・(見終わった後も、その印象が変わらないのも辛いというか、珍しいというか・・)
見始めても、一刻挫折したし・・・(´д`;)
 なんかね〜リスペクトの現われなんだろうけど、たまにかつての『向田邦子ドラマ』で見たような演出がちょいちょい散りばめられたような気がするけど、それが逆に違和感だったかも。

 ストーリー自体はすごくおもしろいと思うんだけど・・・
『向田邦子ドラマ』らしい、ピシッと1本筋の通った流れが感じられなかったような・・・
なんか最後まで馴染めないドラマだったなぁ・・・
 
 第1話 父の失踪
 第4話 桃子の恋
 第5話 裏切り

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今日は仕事も忙しくて、雑用もいろいろ・・・落ち着いて書く暇がなく、こんな時間になっちゃった〜( ´△`;)
後で、加筆するかもしれんし、しないかもしれん・・・

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この記事へのコメント

1. Posted by Largo   2011年09月01日 10:56
きこりさん、おはようございます。

>正直、『向田邦子ドラマ』って看板が無ければ、見なかったと思う。
私もそうです(^^;;

>主演の方、苦手だし・・・
頑張っておられたとは思うのですが、ドキっとする一瞬がなかったのです。困っている時の表情がみんな一緒に見え・・・(以下自粛)。
別れの時の涙はきれいだな、と思いました。(ごほごほ;;)

>向田邦子原作ではあるけれど向田邦子ドラマではないんだよなぁ・・
そうですね、独特の奥行きというか深みは感じられませんでした。
でも、原作がしっかりしてたので、昨今のホームドラマの中ではおもしろい作品でした。

あ、この場を借りてなんですが「SHERLOCK(シャーロック)」、きこりさんの記事を読んで面白そう!だったのに・・・録画し忘れてました。残念(_ _)
もし、再放送があれば絶対見ます。
2. Posted by きこり→Largoさん   2011年09月01日 18:58
こんばんわ〜♫
>頑張っておられたとは思うのですが、ドキっとする一瞬がなかったのです
そうなんですよね〜
向田邦子マジックで、今までとは違う松下さんが見られるかな〜と多少は期待したのですが・・・
そんなことはなかったという・・ごほごほ・・・
>でも、原作がしっかりしてたので、昨今のホームドラマの中ではおもしろい作品でした。
そうですよね。
このドラマを見て、原作を読んでみたくなったし、印象的な場面もあったし・・・
竹下さんと蟹江さん、西田さんの演技はじんわりと心に残りましたわ〜
>録画し忘れてました。残念(_ _)
あ〜それは残念です。Largoさんさんなら、見るのでは〜?と思ってましたよん。
よくできたドラマでした。是非とも見て欲しいです。
Largoさんの行かれた、スコットランド・ヤードももちろん、しょっちゅうでてきましたよ。
3. Posted by ミマム   2011年09月02日 15:02
こんにちは。ご無沙汰してました。

私も向田さん原作というのに魅かれて見ましたが
きこりさんと同じく、もっとドライな感じの終わり方のほうが
良かったような印象でした。
それにしても、女って…男って…と考えさせられるエピソードがいっぱいで
盛りだくさんでしたね(苦笑)


4. Posted by きこり→ミマムさん   2011年09月04日 11:05
お久しぶりです〜(´゚∀゚`)
>もっとドライな感じの終わり方のほうが
良かったような印象でした。
そうですよね〜
甘さを見せないのに、じんわりくるのが向田ドラマだと思うのですが〜
な〜んかセンチメンタルな最終回で普通だな〜って思っちゃいました。
>…男って…と考えさせられるエピソードがいっぱいで
盛りだくさんでしたね(苦笑)
ホントホント!そういう意味ではおもしろかった(笑
はたからみてどうしようもない男でも、もう思い切ったと思った相手でも、男女の中はいつどうなっちゃうかわからないというか・・・
でも、それもありかな・・と思える自分に年取ったな〜って思っちゃいましたよ〜(笑

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