「ドン★キホーテ」 第6話 カメラマン初体験 ガン ! ドン ! ズドン !!「胡桃の部屋」 第4話 桃子の恋

2011年08月16日

2011年 DVD鑑賞日記 その17

7月31日(日)  「プロヴァンス物語 マルセルの夏」  (1990年 仏 監督・イヴ・ロベール)

いや〜いい映画だった。何か心が豊かになった気がするよ。
こんな夏を過ごせたら、一生の宝だろうなぁ・・

19世紀末に生まれた少年マルセル(ジュリアン・シアマーカ)が過ごした、輝くような夏の日々を描いております。

登場人物は、小学校教師で何でも知っている父ジョセフ(フィリップ・コーベール)、いつまでも少女のように美しい母オーギュスティーヌ(ナタリー・ルーセル)、同居していたローズ叔母さん(テレーズ・リオタール)、その伯母さんと公園で知り合い結婚したジュールおじさん(ディディエ・バン)、マルセルの弟のポール、妹の・・何だっけ・・・・( ̄ー ̄?)

前半は、マルセルの素朴な目で見た日常と大人たちの姿が、後半は9歳になったマルセルの初めてのヴァカンスが描かれます。

マルセルは、叔父さん一家と共に過ごす自然豊かな荒地の中の別荘で、都会では味わうことのない朝と夜を知るのです。
ランプの炎の美しさ、裸で浴びる水の気持ちよさ、森の主のようなパピヨンというおっさんと蝉をつかまえたこと、父の初めての猟が心配でそっと後をつけたこと、バルタバルを仕留めた父を誇らしく思ったこと、そして村の少年リリとの出会いと別れ・・・

少年マルセルの視線の先には、いつでも尊敬する父と母の温かい愛情に満ちた目がある。
こうやって冒険を繰り返しながら、少年は大人になっていくんだなぁ・・・
いや〜それにしてもいい時代だよ・・・

って、翌日、続編の「マルセルのお城」も放送していたのに、撮るの忘れちゃったよ〜(T△T)
TSUTAYAになさそうだよな〜どうしても見たいから、ポチっとやっちゃおうかな〜



8月6日(土)  「恐怖」  (2010年 監督・高橋洋)

わたしゃ、「恐怖」っていうから楳図かずお原作のものかな〜と思って撮ってみたんだけど、全く違ったわ〜(・∀-`;)
半分ぐらい見てリタイア。
最後まで見てたら「驚愕の結末」!とかに出会えるのかもしれんけど、とにかく恐怖がじわじわのんびりすぎて、全く伝わってこない。
何を支えに見続けたらいいのか、わからなくて(キャストにも全く興味ないし、引き込まれるストーリーでもないし、新鮮な演出でもないし)途方に暮れながら見たけど途中で、どうでもよくなって視聴中止しちゃったよ。

片平なぎさ演じる脳外科医が人里離れた場所にある病院で、自殺サイトで集めた人間を使って人体実験をやってるんだけど(何か脳のある部分を刺激すると、普通の人間には見えないものが見えるようになるらしい。それが「恐怖」なのか?)、そこで自殺しようとした娘みゆき(中村ゆり)と再会。
それでも、冷酷に施術した結果、見えないものが見えるようになり、超自然的能力を得たみゆきは病院から逃亡。

連絡が取れなくなったみゆきのことを心配し探しにやってきた妹のかおり(藤井美菜)とみゆきの恋人、みゆきを追ってきた片平なぎさらは、昔みゆき達が住んでいた家にたどり着くが・・・

何かいろんな材料を入れた結果、味がなくなっちゃったというか・・・何を作りたかったのかわからないもんになったような・・・気がします。
恐怖 [DVD] 

8月13日(土)  「冷たい熱帯魚」  (2010年 監督・園子温)

いや〜すごかった・・・・吹越満も、でんでんも、黒沢あすかもすごかった・・・
園子温監督が、ガチでぶつかって来たって感じだね。
コレを受け止められるか?って、思いっきり、火吹いてる豪速球をぶつけられたようだった。
私の心も体もその豪速球を受け止めた傷で瀕死の状態だよ・・・
見終わった後、吐き気と共に、この激しい世界にすごい吸引力で引かれていく・・・恐ろしい映画です。

小さな熱帯魚の店を営む社本信行(吹越満)は、娘美津子(梶原ひかり)の万引事件をきっかけに大型熱帯魚店の経営者村田幸雄(でんでん)と知り合う。
不思議なカリスマ性を持つ村田に惹かれた美津子は彼の店で働くようになり、妻妙子(神楽坂恵)も一瞬で心と体を掴まれてしまう。
そして社本も村田のペースに引っ張られているうちに、いつのまにか村田の暴力の世界に巻き込まれ、服従し、冷酷非情な殺人鬼村田の片腕として動くようになる。

でんでんさん演じる村田という男の凄まじさ。よどみのないパワー。
邪魔になった人間は即殺す。その事に迷いも罪の意識も気負いすらも全くない。
殺すことは村田にとって息をするのと同じように当然のことなのだ。

そして、解体し、「ボディを透明にする」。
かつて自分が閉じ込められていたという、父親が作った教会のような建物で、儀式のように蝋燭を灯し、嬉々として釣ってきた魚をさばくように夫婦で協力して、遺体を切り刻み、骨をもやし、その粉と肉片をばらまく村田と妻愛子(黒沢あすか)。
この解体作業が彼らにとってはセックスと同じなのかもしれない。

村田には独自の殺人哲学のようなものがあり、「ボディを消す」方法もよく考えられたものだった。
いつのまにか共犯者となり、恐怖心から従っていた社本は、村田の毒を徐々に取り入れ、育て、変貌していく。
その毒が社本の中で充たされた時、社本は村田になり、村田は、かつての自分の父となる。
少しづつ変化していく社本の顔を演じ分ける吹越さんがすばらしい。
ラストの破滅寸前で妻と娘を見つめる顔が最高にセクシーだと思う。

ハンパな気持ちでこの映画と向き合ったら、大やけどするぞ。
てか、食欲なくなるし〜(´Д`ι)

 園子温監督作品・「愛のむきだし」の感想
衝撃度は「冷たい熱帯魚」の方が大きかったけど、どちらの方が好きかと問われたら、私は、こっちと答えるかな〜
  園子温監督「ヒミズ」の感想

冷たい熱帯魚 [Blu-ray]

8月14日(日)  「ノルウェイの森」  (2010年 監督・トラン・アン・ユン)

映画を見るために原作を読み返したら、なんか、すっかり見た気持ちになっちゃってて・・・
これは、私が原作を読みながら、何度も頭の中で映像化してたからなのかな・・・

見終わった感想は・・・美しいけど退屈・・・(´∀`;)
この映画の主役は「死」。
恋人を自殺で失い、その喪失感から「死」に囚われどうしても「死」から逃れられず命を絶った直子(菊地凛子)と
そんな彼女を愛し、それでも「死」の彼方にある「生」を見つめようとしたワタナベ(松山ケンイチ)。
いくつもの「死」と別れを経て、その長いトンネルの先に「生」への小さな光を見出すまでの物語。

いや〜コレ、私が乗り切れないのは、やっぱり直子=菊地凛子というキャスティングなのかな〜
だって、どう考えても精神を病むようには見えないんだもん・・
すごくがんばってるのは伝わってくるんだけどさ〜
緑(水原希子)も魅力的ではあるけれど、時代の雰囲気をまとったかわい子ちゃんというだけのような・・
一番しっくりきたのは永沢役の玉山鉄二さんかな〜
松ケンは独特のワタナベ像を完璧に創り上げていたと思う。

てか、原作読まないで映画見た人は人間関係の細かいとこわかるんだろうか・・・
映画化は英断で、映像化を見られたことは嬉しかったけど、映画を見たことによって「小説」という表現方法の深さとパワーを再確認したかもしれない・・・
ノルウェイの森 【スペシャル・エディション2枚組】 [DVD]

8月15日(日)  「SP THE MOTION PICTURE 野望篇」  (2010年 監督・波多野貴文)

「冷たい熱帯魚」を見てできたモヤモヤをアクション映画ですっきりさせたいと思ってレンタルしました。

この「野望篇」は、ドラマ最終回での尾形の「大義」発言の一ヶ月後を描いております。
同じ大学のサークル「雄翔会」に属していたメンバーと革命を画策している尾形(堤真一)と(って、ドラマで井上達が対処していたテロって、全部尾形と西島でやってたんでしょ?税金使ったマッチポンプじゃないすか〜巻き込まれた一般人がいい迷惑だよ)あくまでSPとして目の前の命を守ろうとする井上(岡田准一)の、「革命篇」へ向けた対立が描かれます。

「雄翔会」の野心的メンバーはは政財界、警察内部に散らばっており、資金面でバックアップしている与党幹事長・伊達(香川照之)が影のボス的存在。

ドラマの中では、井上の両親が殺された現場に尾形もいたのが回想で描かれたけど、今回その背景が明らかにされました。
尾形の父親は自殺したんだけど(西島と同じように自殺の体をとった殺人なのか)麻田総理が関わってるらしい。
で、尾形少年は街頭演説に来た麻田を刺そうと思っていたんだけど、山西(平田満)が井上の両親を刺しちゃったもんだから機会を逸してしまった。
尾形少年はこの事件を最初から最後まで見ていて、井上の両親の事件も麻田が仕組んだことだとわかっていた。

で、尾形は、麻田は自分たちの共通の敵であること、二人の出会いは偶然ではなく必然だと言って、井上を仲間にスカウトするんだけど、きっぱり断わられてしまう。
そんな時、井上の存在が今後の計画の邪魔になると判断した尾形の仲間が井上へ刺客を送る。
とばっちりを受けた4係のみなさんが次々と負傷した後、ついに井上は尾形を敵と認識し対するのでした。

いや〜思ってた以上にアクションシーンがすごいワ・・・
キャストもスタッフも完璧な準備で撮影に臨んでるのが画面からビシビシ伝わってくる。
オープニングのテロリスト(丸山智己)追跡劇から、見せ場満載っすョ。
見てて、口開いちゃったもん・・・岡田君、すげぇーーー!!って何度も叫んじゃったよ。
アクションはもちろん、あの気迫と殺気・・・孤独感、使命感、すさまじく鍛えてるんだけど、不完全な人間としてのいろんな思いが立ちのぼってくる。岡田准一という俳優の凄さを見せてもらったよ。
いつもの4係のみなさんの存在感も相変わらず。
井上と尾形がメインだから、見せ場は少なめだけどね。
続きは是非とも見たいけど、わたしゃ、DVDでもいいかな・・・(;´-∀-`)ゞ

   ドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」の感想

 2011年 DVD鑑賞日記 その1
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 2011年 DVD鑑賞日記 その21
 2011年 DVD鑑賞日記 その22
 2011年 DVD鑑賞日記 その23 加筆あり (-"-;A

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「プロヴァンス物語 マルセルの夏」の続きがどうしても見たくて、ついアマゾンでポチッとやってしまいました。
今日は、お盆休み最後でやること一杯あるけど・・・そんなに長い映画じゃないから、「マルセルのお城」を見てから動き始めよ〜っと・・・(;´▽`A``

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冷たい熱帯魚 監督: 園子温    出演: 吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり、渡辺哲 公開: 2011年1月29日                     DVD鑑賞で。 ...

この記事へのコメント

1. Posted by 凛太郎   2011年08月16日 15:39
小説「ノルウエイの森」にすっかり魅せられてしまい、読み終わった後は、何日も立ち直れないほど、ワタナベに気持ちが成りきってしまった僕としては、この映画を見るべきか如何か悩んでいます。
僕は子供の頃は映画少年で、逆に本は全くと言っていいほど読みませんでしたが、今は面白い映画が少ないのか、逆になってしまいました。

>映画を見たことによって「小説」という表現方法の深さとパワーを再確認したかもしれない・・・

まだ映画は見ていませんが、僕も恐らくキコリさんと同じような感想を持つのではないかと思っています。

「今は面白い映画が少ない」と書きましたが、スタジオジブリの「コクリコ坂から」は予想に反して、とても面白い作品でした。今回は宮崎五郎の監督第二作目でしたが、前作の「ゲド戦記」が暗くて退屈な映画だったので「コクリコ坂から」には、全く期待していませんでしたが、大した事件もおころらない、さらっとしたストーリーにも関わらず、50に手が届こうかと言うおじさんが、何度も涙が出そうになりました。五郎さんには謹んでお詫びをしたいです。
2. Posted by きこり→凛太郎さん   2011年08月16日 20:22
>ワタナベに気持ちが成りきってしまった僕としては、この映画を見るべきか如何か悩んでいます。
あ〜そこまで思い入れが強いと自分の中でのイメージができあがってると思われるので、見るのに勇気が入りますよね。
でも、トラン・アン・ユン監督の解釈した「ノルウェイの森」ってことで見てみたら、逆に自分の解釈を確認できておもしろいかも・・・(´∀`;)
>今は面白い映画が少ないのか、逆になってしまいました。
私は学生の頃は常に本を読んでました。
今思うと信じられないけど、1週間で3冊ぐらい読んでました。時間が途方もなくあったんでしょうね(笑
今じゃ、一冊読むにも1ヶ月はかかってます。
>何度も涙が出そうになりました。五郎さんには謹んでお詫びをしたいです。
そうなんですか〜?!
ジブリ映画はほとんど見ているんですが、「ゲド戦記」はなんとな〜く宮崎駿監督じゃないし〜と思ってみてなかったんですよね。田舎の映画館は上映作品の移り変わりが早いんですが、ジブリのものなら長くやってるだろうから、みてこようかな・・・

3. Posted by 紅緒まま   2011年08月19日 08:32
「ノルウェイの森」懐かしいです。
初めて読んだのは20代前半でした。驚くほどのベストセラーになってしまって。それまでは春樹さんってカルト的な人気のある作家だったのだけど・・などと思い出しました。
10年ほど前に一度読み返し、映画化されると言うのでまた読んで、と3回は読んでますね。
映画は観てないです。これからも観れないかも・・
↑「ゲド戦記」は原作が村上春樹さんが翻訳をした「空飛び猫」シリーズのアーシュラ・K・ル=グウィンだったので観たのですが、面白くなかった。
「コクリコ坂から」は面白いのですね。鹿児島でもさすがにジブリは長い事やってますよ。
4. Posted by きこり→紅緒ままさん   2011年08月19日 20:02
>10年ほど前に一度読み返し、映画化されると言うのでまた読んで、と3回は読んでますね。
私、初めて読んだ時は、直子もワタナベもよくわからないといういか、すごく遠い人達に感じました。
でも、今読み返してみると、ワタナベが直子に感じる「責任」も、直子が「死」の世界から逃れられず、もがきながらもそちら側に行ってしまったのもよくわかります。やはり名作だと思います。
>鹿児島でもさすがにジブリは長い事やってますよ。
やっぱりね〜( ^∀^ )
ジブリものは、おもしろくてもおもしろくなくても、お客さんは必ず入りますもんね。
私の住んでるとこは、単館系の映画を遅れて上映してくれる市民ボランティア主催の映画館があったんですが、最近、つぶれたみたいで・・・マイナーな映画はDVDで見ることになりそうです。
5. Posted by くう   2011年11月25日 19:21
「熱帯魚」は凄かったねー・・・あたしゃ眉間にシワがよったよ・・・( ̄∇ ̄;)
唐揚げくらいの大きさって言うのやめてほしかった(T_T)
追い詰められたら何するか解らないのが人間ってもんだよね。
でんでんさんが、いやーだったな・・・ほんと、凄いわ、みんな。

「ノルウェイ」も劇場で見て書いてない( ̄∇ ̄;)
全く共感もできず・・・「アレが出来ない」って・・・死ぬほどのこと(?_?)
と思ってしまう私にこの映画の真意は見えない。

「SP」も書いてないな…きこりさんの記事を見ると、あれもこれも書かなきゃと焦る〜^^;

書いたらまた来るよ。
6. Posted by きこり→くうさん   2011年11月27日 08:15
>「熱帯魚」は凄かったねー・・・あたしゃ眉間にシワがよったよ・・・( ̄∇ ̄;)
私も、ずっと「ぐおーーー」って顔してたような気がする(笑
まさかここまで描くとは思ってなかったからさ〜
油断してたよ。
>でんでんさんが、いやーだったな・・・ほんと、凄いわ、みんな。
でんでんさんといえば、気さくなおっさん的なイメージしかもってなかったのに、この役にキャスティングするのがすごいよね。
夫もこの映画見たので、わが家ではいまだに「透明にされるぞ!」とか「◯◯さーーーん!元気でなーーー」てなセリフが飛び交ってるよ(笑
>「アレが出来ない」って・・・死ぬほどのこと(?_?)
私も思った。逆にそういう関係の方がいいじゃん・・とすら(笑
てか、こいつら、そういうことばっかり・・・って、思ったよ( ̄ー ̄?).....??

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