2011年 DVD鑑賞日記 その4「美しい隣人」 第6話 地獄の快気祝い

2011年02月15日

「四十九日のレシピ」 第1回 思い出の味

 「迷ったら川に行くといいよ。答えが見つかるから」オッカ

やっぱり、見つかった。
何か、泣かされちまったわ・・(ノω・、)
HPはこちら。レシピも見ることができるよう・・

 母乙美(風吹ジュン)が亡くなり、娘の百合子(和久井映見)は実家に戻って来た。
乙美は継母で、小百合は乙美のことを乙美母さん、縮めて「オッカ」と呼んでいた。
ぶっきらぼうな父親良平(伊東四朗)とは衝突することが多く、
乙美が緩和剤となってくれていたみたい。

 実は、小百合は夫の浩之(宅間孝行)と離婚する決意を固めていた。
子宝に恵まれず、義母の介護をしながら10年間も不妊治療をしてきたけど年齢のこともあり諦めた矢先、夫に愛人がいることが発覚。
相手は夫の会社の事務員で幼稚園の子供がいるシングルマザー。
しかも浩之の子を妊娠中。
 「百合を愛している。でも百合を取るか、あいつを取るか決められない」と言われた百合子の結論だった。

 良平は妻乙美が亡くなって以来、生きる気力を失っていた。
百合子の産みの母は、百合子が幼い時に病死。
その後、結婚した乙美とは33年間仲良く暮らしてきたが、素直にその思いを表現できないことも多く、乙美の死の責任を感じているようです。
 突発的に薬(睡眠薬かなんか?)を飲んで死のうとするんだけど、それもできず・・・
「死ぬ度胸もない・・・」

 そんな時、乙美が働いていた更生施設「リボンハウス」にいる
通称「イモ」・井本幸恵(徳永えり)が熱田家に現れる。
四十九日のレシピ

 「「リボンハウス」とは問題を抱えた女性のための互助更生施設らしい。
乙美はそこで料理の仕方や日常のこまごまとしたこと、礼儀なんかを教えており「乙美先生」と慕われていたようです。 

 乙美は自分が死んだ後の良平たちを思い、四十九日の間、イモに世話を頼んでおりました。
その支えとなるのが乙美の残した絵入りの「暮らしのレシピ」。
乙美流「生活の知恵袋」的なアレなんだけど、1ページ目には乙美が希望する「四十九日レシピ」が記されておりました。

『読経やお焼香はいりません。
ここに書かれているレシピの料理を立食形式でみなさんに振舞って楽しんでいただけたら、嬉しいです』

 何か人柄が伝わってくるのう・・・
イモ達にとってもお母さんのような存在だったんだろうなぁ・・

 百合子は自分が居るから、手伝いはいらないとイモを帰そうとするんだけど、乙美は前払いでバイト代を払っていたそうな・・
一日5千円で49日分、雑費コミコミで25万円!
もらってる以上、務めは果たしたい!と、イモは強引に片付けを始めちゃいました。

 そんな中、百合子は良平に家を出てきた理由を話すんだけど、
「浮気ぐらい何だ!」と言われケンカになり決裂。
二人だと気まずいし、百合子も風邪をひいて熱を出しちゃったんでイモにお願いすることに。

 思い出と共に蘇る乙美のレシピ・・・
イモの作った「じゃがいもごろごろスープ」は、乙美の死後、食べられなくなっていた良平に食欲を戻してくれました。

 乙美も大好きだった熱田家伝統「塩バターラーメン」・・・
年末に実家に帰った時に作ってくれたのに、不妊治療をやめた報告をしているうちに辛くなり、結局食べることができなかった。

「食べ損なっちゃった・・オッカの塩バターラーメン。
最後だったのにね。オッカに会いたい・・・
たいして連絡もしなかったくせに今になってオッカの声が聞きたいなんて、
勝手よね、いい年した大人が」百合子

 良平がイモと一緒に行った朝市で見つけた生シラスで作った「シラス丼」。
かつて結婚の挨拶に来た浩之は、乙美の作ったこの丼を3杯もおかわりしたそうな・・
ラブラブだった百合子と浩之・・・

 クーラーボックスにシラスを入れて、浩之の元へ向かう良平の親心に泣けた・・
口下手でうまいこと言えない良平だけど、シラス丼を食べて、幸せだったあの頃を思い出して欲しいと思ったんだろうねぇ・・
 結局、愛人らしい女性のお腹が大きくなってるのを見て、娘の苦しみを知り、浩之とは会わずに帰っていきました。

 その後、叔母の珠子(水谷八重子)に子供を産んどきゃよかったのにと言われ、戻るよう諭され、離婚の事を知らない義姉たちからも義母を置いていった事を責められた百合子は、ついにキレて、溜まっていた思いをイモに話すのでした。

「義母さんは、何度も「ごめんね・・」って。
でも、赤ちゃんが来たら、きっと全部忘れる。
しかたない。そういうものだから。
子供を産めなくても、夫やお母さん、周りの人を大事にしていこうって、そういうふうに言い聞かせてた。
 でも・・こうなってみると、意味がないって・・
私の人生なんて無意味で、女として生きている価値がないように思えてしょうがない」

 首に巻いていた乙美の形見のピンクの手ぬぐいを、百合子に巻いて涙を拭いてあげるイモ・・
「取り敢えず、ご飯食べよう・・」

 乙美の愛情がイモを通して百合子に伝わっていく・・
「お母さん」と呼ぶことはできなかったけど、百合子にとって「オッカ」は大切な存在だった。
亡くなった今、その事を強く感じる・・・

『迷ったら川に行くといいよ。答えが見つかるから』
乙美の言葉を思い出し、川に入って考えていた百合子を見つけた良平とイモは、自殺しようとしてると思い、必死に止めに来たぞ。
 
「お前は帰らんでいい!もうあの家にお前の居場所はない。忘れろ」
クーラーボックスから落ちて散らばったシラスを見た百合子は、隠されていた父の思いを初めて実感することができたのよね・・(Tーヾ)

 イモが作ってくれた塩バターラーメンは、乙美の味がした。
「よし、やるぞ!母さんの遺言だ。しかたなかろう」良平
「マジ?やるんすか?大宴会」イモ
「ああ!やるさ。盛大にな。ちゃんと手伝えよ」良平
うなづく百合子・・・
四十九日を目指して、新しい生活が始まりました。
まだまだ不安定な3人ですが、何か希望が見えてきましたョ〜

『あなたにしか聞けないことがある。
父との間に子供を儲けぬまま、この世を去った母。
オッカ、あなたの人生は幸せでしたか?』

 HPによると乙美が良平と再婚したのは38歳、今離婚しようとしている百合子も同じ38歳なんですよね。
オッカの生き方を振り返りながら、百合子も自分の人生を見出していくのでしょう。
楽しみですねぇ・・・

 第2回 二人のあしあと
 第3回 別れ道
 第4回(最終回) 家族の処方箋

こたつ

乙美の知恵袋で、おっ!って思ったのが「ガスレンジの汚れにはビール!」
飲みながらやれるし、週末に試してみるわ〜!ヽ(^◇^*)/

このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 四十九日のレシピ 第1話  [ 渡る世間は愚痴ばかり ]   2011年02月16日 21:04
33年前、父は乙美さんという女性と再婚した
2. NHKドラマ10『四十九日のレシピ』 第...  [ レベル999のマニアな講義 ]   2011年02月16日 21:43
『思い出の味』内容3週間前、遠藤百合子(和久井映見)を33年育ててくれた“おっかぁ・乙母”。育ての母・乙美(風吹ジュン)が亡くなった。と、、、時を同じくして、義母・淑子...
3. 熱田家の食卓  [ 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映... ]   2011年02月16日 21:46
成り行きまかせの恋に落ち時には誰かを傷つけたとしてもその度心痛める様な時代じゃない♪和久井映見と風吹ジュンって「ピュア」思い出す伊吹有喜の小説を原作に「東京タワーオカン...
4. 四十九日のレシピ 第1回  [ 昼寝の時間 ]   2011年02月17日 11:06
公式サイト 原作:伊吹有喜脚本:大島里美/演出:西谷真一/音楽:田村洋/製作者:
5. 「四十九日のレシピ」  [ 三毛猫《sannkeneko》の飼い主の日常 〜ドラマ編(仮) ]   2011年02月17日 17:10
夫の悔い。 義娘の苦悩。 『暮らしのレシピ』と生シラス。 第1話『思い出の味』
6. 『四十九日のレシピ』第1回  [ 悠雅的生活 ]   2011年02月19日 00:05
〜思い出の味〜
7. 四十九日のレシピ ♯1  [ しなもにあ ]   2011年02月20日 00:39
本、人気のようですね。和久井さんに宅間さん・・・朝ドラファン萌え??しかし若い子の顔が同じに見えるため(爆)イモと浮気相手の区別がつかなかったw塩バタラーメン美味しそうだ...
8. [ドラマ] 四十九日のレシピ 第一回  [ 日々の書付 ]   2011年02月22日 12:35
「四十九日のレシピ」がNHKでドラマ化されました。原作は、大切な人が亡くなったとき、困難に出会ったときに、人がどうやって再生していくのかをなにげない日常生活を通して教えてくれる、心にしみる小説です。内容をざっくり説明すると、 義母の乙美が亡くなって生きる気力

この記事へのコメント

1. Posted by ikasama4   2011年02月16日 23:59
実に面白かったですねぇ

映像も音楽も演出も脚本も素晴らしいですが
この作品の一番のポイントはおっかのレシピと
それを受け継いでおっかの夫と娘に見せる
井本さんのキャラですねぇ≧∇≦b

以前、親戚が北海道からじゃがいもを送ってくれて
「これにバターをつけて食べるとうまいぞ」って
言ってたんですが、それを思い出しました

あれを見てて、インスタントのラーメンに
バターを落として食べてみたくなりました

それでハマったら更に不健康になりそうですけど(; ̄∀ ̄)ゞ
2. Posted by Largo   2011年02月17日 11:21
こんにちわ。

「体に悪いんだけど、うまい。」

このセリフを巡るシチュエーションに思わず泣けました。
大袈裟な感情表現はないけれども、しみじみ心に染み入ってきて、終わった後もしばらく余韻に浸ってしまいました。
イモも、最初は図々しい女の子だな、と思っていたのに・・・号泣。(照)

最後までじっくり観たいドラマが始まって、うれしいです(^^)

>「ガスレンジの汚れにはビール!」
>飲みながらやれるし、週末に試してみるわ〜!ヽ(^◇^*)/

ここには私も思わず食いつきました。週末、試してみます。(笑)
3. Posted by きこり→ikasama4さん   2011年02月17日 14:22
>おっかのレシピと
それを受け継いでおっかの夫と娘に見せる
井本さんのキャラですねぇ≧∇≦b
そうですよね〜
最初は、何だ、この娘は?!って思ったんですが、
彼女は乙美の思いをちゃんと伝えたいって強い思いがあるんですよね。
生きている時は素直になれなかった百合子ですが、
イモを通して乙美を知ることになるのが、さらにじーんとくるっていうか・・・
>「これにバターをつけて食べるとうまいぞ」って
言ってたんですが、それを思い出しました
私はとかしたバターの上に醤油をちょいっとかけて食べます。いくらでも食べられちゃいますよ。
不健康でもうまい!って心から思えたら、身体によさそう(笑
4. Posted by きこり→Largoさん   2011年02月17日 15:08
>大袈裟な感情表現はないけれども、しみじみ心に染み入ってきて、終わった後もしばらく余韻に浸ってしまいました。
そうなんですよね・・
しばらくは良平と百合子は距離を置いた感じで進むのかな〜って思ったんですが、シラス丼からあんなふうに話が進むとは・・
お腹の大きい愛人を見て、黙って去り、あの家にお前の場所はない!ってはっきり言った良平に深い愛情を感じました。
ホント、しみじみ泣けました。
>イモも、最初は図々しい女の子だな、と思っていたのに・・・号泣。(照
私も最初、うっさいな〜!とか思ってたんですが(笑)あんなふうにお母さんのようなキャラになるとは思いませんでした。
>週末、試してみます。(笑
私も。ヒドイんだ〜ガス台(笑
5. Posted by sannkeneko   2011年02月17日 17:21
原作とはもう少しギクシャク期間があるんですが、
まあ、全4話ですからして・・・。
良平がクーラーボックスを持って娘婿を訪ねるシーンが
まさか初回からあるとは・・・。

塩バターラーメン・・・不健康な食べ方でも美味しければいいのよ。
久しぶりにじっくり見られるドラマになりそうですね。
6. Posted by う〜みん   2011年02月17日 21:50
5 じんわり心に染みてくる感じでいいですね〜(^-^)こういうドラマ好きです。一所懸命頑張っても必ずしも報われるわけじゃない、大事な家族が亡くなって「もっと○○しておけばよかった」と落ち込む、そんな傷ついた心が立ち直っていくのを見ていたらこっちまで元気になれそうな気がします(*^_^*)
7. Posted by 桔梗   2011年02月18日 00:04
きこりさんがレビュー書いて下さって嬉しい〜。
派手さや豪華さはないけど、この人!っていう配役で楽しめますね。出てくるお料理見てるだけでこちらも幸せになる…って感じ。
ただ伊藤さんがお父さんだと妻役がどうしても加賀まり子さんにみえちゃうんです、私。ずっと前にやった朝ドラの記憶が…(笑)。

最後回までお父さんや百合子さんを見守りましょうね。
8. Posted by きこり→sannkenekoさん   2011年02月18日 18:54
>原作とはもう少しギクシャク期間があるんですが
4話だと結構はしょっちゃう感じになるのかな?
いつも6話ぐらいなのにどうしたんだろ・・・
確かに私も、良平と和解するのは最終回ぐらいなのかな?と思ってました(笑
亡くなってわかる大切さ・・・なんか切ないけど、
明るい気持ちで見られそうなドラマですよね。
バター乗っけるのって北海道だけなのかな〜?と思ってたんだけど、意外と一般的なのかな・・ってびっくりしました。
9. Posted by きこり→う〜みんさん   2011年02月18日 19:04
>じんわり心に染みてくる感じでいいですね〜
そうなんですよ〜音楽もさりげないし、気づいたら
真剣に見てて、泣かされて、あったかい気持ちになってました。
描き方がさりげなくて・・しんみりしましたよ〜
会ったばかりのようなイモに、多分誰にも言ったことのない思いを吐き出してしまう百合子の気持ちが苦しくて・・・
でも、受け止めてくれたイモが暖かくて乙美と重なりました。
百合子がどんな生き方を見つけるのか見守りたいと思いますわ〜
10. Posted by きこり→桔梗さん   2011年02月18日 19:18
>派手さや豪華さはないけど、この人!っていう配役で楽しめますね
そうなんですよ〜それが生きてますよね。
主張するタイプではなさそうだけど、芯の強そうな百合子、揺れる心を自分で励ましながらがんばってきたのが伝わってきました。
和久井さんの自然な演技にいつのまにか見入ってましたよ〜
そして伊東さんの無言の演技に泣かされました。
>出てくるお料理見てるだけでこちらも幸せになる…って感じ。
私もです。もともとおばあちゃんの知恵袋みたいの読むのも好きなんですが、その他にお料理がじっくり見られて、レシピでも確認できるしぃ〜ホント幸せ!
ラストのラーメン丼を囲んでの決意表明が良かったです。来週も楽しみですね。
11. Posted by あち   2011年02月21日 00:52
最近のNHKのドラマ、本当に良いなぁ

民放のグダグダドラマ(おっと、言い過ぎですね・・・) よりも、シンプルで心を打ちます

塩バターラーメン食べたくなっちゃいました
12. Posted by きこり→あちさん   2011年02月21日 17:06
>最近のNHKのドラマ、本当に良いなぁ
そうなんですよ〜満足度かなり高いものを作ってくれますよね。
たっまーにトンデモドラマあったりしますが・・
(今年は「江」かな〜)
2月末から始まる「TAROの塔」も楽しみなんですよ〜
こういうこころの動きをさりげなく見せてくれるドラマ好きです。
>塩バターラーメン食べたくなっちゃいました
私も、もともと塩派なんですが、それにバターだと最強ですよ。今週はどんなうまいものが出てくるのか楽しみですよね。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
2011年 DVD鑑賞日記 その4「美しい隣人」 第6話 地獄の快気祝い