「ブラッディ・マンデイ シーズン2」 第7回「アグリー・ベティ 3」 第22回 2つのプロポーズ

2010年03月09日

「色即ぜねれいしょん」 田口トモロヲ 監督

 なかなかおもしろかったですョ〜
前日に見た『女の子ものがたり』よりも、わたしゃ、なぜかこっちの方がしっくりきたョ・・
みうらじゅんの世界ですわね・・・(* ̄m ̄)
青春映画を久しぶりに気持ちよく見せてもらったって感じ・・・
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 時代はちょっと遡って1974年・・・
京都の仏教系私立高校に通う乾純(友達からは「イヌ」と呼ばれている)(渡辺大知)は、不良にもなれず優等生にもなれない中途半端な文系男子。
小学校の時から憧れている足立恭子(石橋杏奈)(「銭ゲバ」の伊豆屋の女子高生役の子)に告白もできず、通り過ぎるのを見つめるだけ・・
日々、妄想だけがどんどん膨らんでいく・・・
 ボブ・ディランを尊敬し、不良に憧れ、ロックな生き方をしたいと願っている17歳。
コンプレックスは・・・・幸せすぎるとこ。

 一人っ子の純は優しいオカンとオトンから甘々に愛されているのよね・・
特に教育熱心でもないのに純のためにヒッピーふうの家庭教師(岸田繁)を雇ってくれたのは、多分、純のお兄さん的存在になって欲しかったから・・
でも、そのおかげで純はヒッピーにロック喫茶に連れて行ってもらい、
お酒を飲ませてもらい、セックスの時にはくれぐれもゴムをつけるよう指導される。

 夏休みを控えたある日、純は友達の池山(森岡龍)と伊部(森田直幸)から、
隠岐の島ユースホステルへの旅へと誘われる・・
なんと、そこはフリー・セックス主義者が集まる島で、行けば誰でもできるらしい・・

 童貞3人組はその噂を鵜呑みにして、ウッキウキで向かうんだけど、もちろんガセネタ・・
でも、その旅で出会った女子大生のオリーブ(臼田あさ美)やユースホステルのヘルパー・ヒゲゴジラ(峯田和伸)とのふれあいで、何か自分の殻が破れてような気がする・・・
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 島から戻り、青春チックな日々をひたすら懐かしむ純・・・
一方、友人の伊部は家出をしてヤンキーとなり、池山は家庭の事情で定時制高校へ変わる決意をする。
何だか置いてかれたような寂しさを感じる・・・

 でも、オリーブとの再会と別れを経て、担任の先生が授業中に言った「色即是空・・
一番大事なことは今を生きるということや・・この瞬間瞬間、すべては過去になっていく」という言葉を聞いて、文化祭の音楽コンサートに一人で出演する事を決めるのでした。
純の中でも青春が目覚め始めたようです。

 いや〜この純役の渡辺大知さん、黒猫チェルシーっていうバンドのボーカルの方なんですが、とっても良かったわ〜
クラスに一人はいるような・・・ちょうどいい普通ぽさっつーの?
そういえば、こういう子いたよ・・同じように地味な男子とつるんでて、
休み時間になると、ブルース・リーのモノマネしてたな・・・
 でも、「普通」の少年を演じられる子は、その時点で「普通」じゃないんだけどね・・・

 ヤンキーの須藤(古川雄弥)を怖がりながらも、境界線を越えて話せる丸さというか柔らかさ、コンサートで自分を爆発させる強さと瞬発力をギラギラした感じじゃなく、まさに文系男子パワーで見せてくれました。
「青春」を演じてて、こんなにいやみのない子も珍しいんじゃ・・・

 両親役のリリー・フランキーさんと堀ちえみさんもナイスキャスティングでしたわ〜
前から、リリーさんってお母さんっぽいよな〜とは思ってたんだけど、
二日酔いになった純に怒るでもなく、いそいそと胃薬を運んでくる姿には、ほのぼのさせてもらったョ・・

 それと、純がオリーブと外に晩御飯を食べに行くって言ったら、決意したような顔で、財布から1万円出して渡して
「これで食うてこい。ほんで、あの人見送って、帰ってくるんやぞ」・・・ってとこがね〜いい場面でした。
草食系家族の独特の空気の中でのお父さんの威厳・・みたいなもんが感じらるというか、「お父さん」でいられる喜びが伝わってきたというか・・・

 この映画の舞台は70年代だから、その時代独特のノリや雰囲気を感じられる楽しみもあるんだけど、懐かしだけではないどきめきを感じられるのは、青春独特のもやもややドキドキが画面からしっかり伝わってくるから・・・

 ちょっと年上のお兄さんやお姉さんを通じて知る、大人の世界・・・
知りたいけど知りたくないような迷いと好奇心、若さゆえの高揚感がみうらじゅんさんの独特なテイストを生かして描かれていたと思います。

 しかし、「法然コール」って、仏教系学校じゃ普通なのかい・・?
最初、何て言ってるのかわかんなかったョ・・・( ̄∀ ̄)

 そうそう、ロック喫茶のママ役に大西ユカリさん、純の妄想の中の恋人の両親役でクドカン・・というおもしろキャスティングも楽しめますぞ。

ねこちゃん


それにつけても、70年代は、のどかよのう・・・
タイムスリップしてみたいと思ったアナタ・・ぽちっとね〜( ´艸`)

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matakita821 at 21:18│Comments(2)TrackBack(1)映画 

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1. 渡辺大和 臼田あさ美 / 色即ぜねれいしょん  [ 中川ホメオパシー  ]   2010年03月12日 01:35
ワケもなくチンチンポンポン どうもです。 ギャグ漫画ゲリラ・中川ホメオパシーのジェフ・べック担当、ブロッケンです。 みうらじゅん宮.

この記事へのコメント

1. Posted by ヨーコ   2010年03月10日 12:56
見ていないんだけど、映画が出来上がった時にCSの音楽チャンネルで特別番組を色々とやってて凄く見たい映画なのよ〜。臼田あさみちゃんはホントに良いお嬢さんだし、大知君は可愛いし〜♪黒猫チェルシーの曲を聴いたらビックリするよ。十代の子が書いた感じの曲じゃなくてね、私なんかよりもっと先輩世代のばちかぶりとか何とか警察の感じ・・ふふ、こんな説明でわかる(笑?くるりの岸田君も眼鏡無しで出てるよね?眼鏡を取ると目がキレイ過ぎて・・私は眼鏡有りの方が好きなんだけど。「法然コール」はみうじゅんが通っていた学校で本当に行われていた事らしいよ。宗教の世界は凄いよね(笑。
2. Posted by きこり→ヨーコさん   2010年03月10日 18:24
>CSの音楽チャンネルで特別番組を色々とやってて凄く見たい映画なのよ〜
おもしろかったよ〜是非見てみて〜
結構笑えるとこもあるし・・
リリーさんのお父さんと堀ちえみさんの両親が
なんともいえずいいのよね〜
ベタベタした甘さじゃなくて、そ〜っと大切に育んでいるみたいな・・・
臼田あさみちゃんって初めて見たんだけど、ぴったりの役だった。清潔でとってもチャーミング。
>黒猫チェルシーの曲を聴いたらビックリするよ。十代の子が書いた感じの曲じゃなくてね、私なんかよりもっと先輩世代のばちかぶりとか何とか警察の感じ・
そうなの?(笑)コンサートで歌ってる時みたいな甘酸っぱい系のバンドなのかと思ったよ。
>くるりの岸田君も眼鏡無しで出てるよね?
そうそう!いかにも70年代ぽい雰囲気でよかったよ〜
メガネ似合いそうだよね・・・(笑
私もメガネフェチっぽいとこがあるから、メガネかけた映像捜してみよ・・(笑
>宗教の世界は凄いよね(笑。
笑ったわ〜法然をアイドルのように?って・・
独特の世界が覗けておもしろかったよ。

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