「小公女セイラ」 第6回「JIN−仁−」 第7回

2009年11月22日

「外事警察」 第2回 協力者

 う〜む・・・おもしろい。
下村愛子(石田ゆり子)を協力者にしたてあげていく過程を描きながら、
松沢陽菜(尾野真千子)という捜査員の人間としての心の葛藤と変化を魅せている。
そして、「オモテ」と「ウラ」の攻防・・・

 第1回目のオープニングで爆発現場にいた陽菜が、ヤケドを負って入院しているという結果を見せているのも興味を掻きたてます。
陽菜もコマとして使い捨てにされるのか・・?
住本(渡部篤郎)という男は、もはや人間ではなくモンスターなのか・・・

 さて、住本班によって確保された外交官のラモンは、彼らに協力することを了承したんだけど、すぐに『フィッシュ』の手の者に殺されてしまう。

 ラモンが殺されたとわかったとたんに蜘蛛の子を散らすように離脱する捜査員たち・・・
なんかすごいわ・・・( ̄Д ̄;)
この後は、よくある外国人同志のモメゴトって感じで所轄が処理するのかしら・・・

 近々開催される予定の『テロ対策国際会議』が『フィッシュ』のターゲットであると確信した住本は、ラモンに代わる協力者を求めていた。
住本班では、ラモンの愛人宅、資金を出すのに使っていた地下銀行、
テロリストグループのアジトと思われる外国人バーへの監視を深める中、
協力者になれる人間を捜していた。

 そんな中、アジトである外国人バー店主のジュリオ(チェホ・イムレ)が
足しげく通っている理容師下村愛子(石田ゆり子)の存在が浮かび上がる。
陽菜には交通課の署員だった時、彼女と夫の交通事故の処理を担当し、
その事故で夫が植物状態になり生きる気力を失っていた愛子を励ますために深く関わった過去があったのだ。 

 警備企画課管理官の倉田(遠藤憲一)は住本を呼び出して牽制しておりましたね〜
住本は独自の判断で勝手に行動するために、かなり目障りな存在らしい・・
過去にはロシア人のスパイを自殺に追い込んだこともあるそうな・・

 住本の上司である有賀警備局長(石橋凌)を引きずりおろすために、住本をマークしているのか、
将来的に邪魔な存在になりそうだから今のうちに消しとこうってアレなのか・・
この二人のそらぞらしい会話がいいですねぇ・・・

「気のせいかな・・いきいきしているように見えるよ。何かいい獲物見つけた?」倉田
「何のことでしょう」住本
「ふっ・・・・・嫌いだな、その顔」倉田
「申し訳ございません」住本
「私の頭を超えて警備局長からダイレクトに特命か?」倉田
「まさか、そんな・・」
「ふふ・・・私に内緒にするのはかまわないが、その特命が失敗に終わった時は
君も有賀局長も引きずり降ろさせてもらう」

 住本は協力者の一人ニケ(R・マッカラン)と接触し、地下銀行を探るよう命じましたぞ・・
そして、陽菜は愛子を見張りながら彼女を自分の協力者にするべく動きだしました。
3年前の事故以来、愛子は自宅で夫の介護をしながら理容師として働いていた。
やっと立直り、懸命に生きている彼女を巻き込むことへの疑問がわきあがり
以前の部署の先輩久保田(平岳大)と会って心の中を確認する陽菜・・・

 で、自分が外事課に異動になったのは愛子を協力者として獲得するパイプにさせるためだったと気づいたのさ〜
で、四課から抜け出した五十嵐(片岡礼子)の元に相談へ・・・
「意外と早く気づいたじゃない・・」
五十嵐は、住本のやり方に対する不満と愛子への同情から迷っている陽菜に
「やめときなさい。あなたに協力者運営なんて無理だから」とアドバイスしておりました。

 んが・・実はこれも住本の作戦のうち。
そう言われれば陽菜は反発して動き出すし、捜査員としてこんなチャンスを逃すはずはないと読んでいたのです。

 「協力者と運営者にはね、単に利用される者とする者との関係じゃなくて、
他人には踏み込めないような深い絆が必要なの。
住本は協力者のためにできることは何でもする。
不法入国を庇い、住む場所を与え、仕事を与え、妻をとらせ、あらゆる相談に乗り
家族以上の深いつきあいをしてきた。
協力者の運営はね、相手の全人格を受け入れ、同化しなければ無理なの。
そこまでの覚悟があなたにはある?」五十嵐

 ニケを呼び出し地下銀行の店主と直接関わるという危険な指令を出す住本。
そこに身重の妻昌代(遊井亮子)が現れ、無理やりその関係を断ち切ろうとするんだけど、ニケはコレを最後として住本に協力する道を選ぶ。
命を賭けてまで、住本の協力者として生きるニケ・・・
これが住本との特別な絆なのか・・・?

 住本班では『フィッシュ』と思われる男の写真を入手。
そのタイミングで陽菜は、下村愛子を協力者として獲得すると住本に申し出ました。
 『獲得作業』の段取りを教える住本。
でも接触する前に彼女の全てを把握するよう指示してたぞ〜
3年前の事故のことはもちろん、それ以前の彼女のプライベート、産まれた時の体重や小学校の時の成績、初恋の相手や初めての男は誰か、勤めていた会社や上司に関する情報まで・・

 (;゚д゚) す、すげぇ・・・
部下にする場合もこんなふうに全てを調べてるんでしょうね・・・
住本という男は謎です。
ニケの家族のことを心配する言葉を投げかけながら、死ぬかもしれない任務を与える。
温情のある台詞も作戦なのか、それとも彼の真実の声なのか・・・
彼自身が感情と任務の狭間で引き裂かれることはないのでしょうか。

 さて、倉田は住本が有賀から受けている特命が国際会議がらみだと知ると、
とばっちりを避けるため『オモテ』の刑事たちを動かし、状況を把握させました。

 ( ゚д゚) 邪魔だわ。
『オモテ』のみなさんたち、追尾がバレバレなんですもん(←1回見ただけでツウぶる奴)
やはり『ウラ』の方たちは気配を消すのがうまいわ〜

 『オモテ』のやつらが地下銀行の窓口だったマルケスを確保したせいで
『フィッシュ』をとり逃しちゃったぞ・・・

 で、最後の切り札下村愛子への接触が陽菜によりスタート。
偶然を装い再会して、彼女の店に通い交流を深め、外国人バーに行って
見取り図を書いてくれるまでになりましたぞ。

 「よし、最終段階だ。下村愛子を協力者として獲得する。
全て正直に打ち明け、全人格を持ってあたれ」
で、住本も同行して彼女の元へ。

 騙されたことに不快感を示し「私はただの理容師です。協力者とかそんな大それたことできません」と断る愛子。
でも、断る道なんてないのです。住本が追いつめますョ〜

「嘘をついてるのはお互い様じゃないですか。
評判のおしどり夫婦、不運な交通事故に遭い、意識の戻らない夫に尽くす健気な妻・・・演じるのも疲れるでしょう」

 どうやら愛子は泥沼の不倫関係から逃れるために以前務めていた会社を辞めており、結婚後に再会したことで、二人の関係を責める夫と揉めてる間に事故に合ったらしい。
この情報は陽菜も掴んでいたのですが、人として使うわけにはいかないと思って封印したんですよね。

 「そんな大それたことはできません?
できるよ。あんたは大それたことをいくらでもできる女だ」住本
「帰って・・」愛子
「夫の介護に打ち込むのが罪滅ぼしだと思ってるんですか?
はっきり言います。それは自己満足だ」住本
「帰れ!!」愛子

 愛子の心の傷を広げてまで協力者にしようとする住本に怒りを向ける陽菜。
「全て台無しじゃないですか!もう彼女の信頼は得られませんよ」
「臭いものに蓋をして笑顔で慰め合うのがお前のいう信頼関係か?
この3年間、彼女が何に苦しんできたかわかるか?
介護でも借金でもない。
自分の抱えている闇だよ。
心の奥底に溜まった泥を吐き出させて、全部飲み込んでやる。
それができなきゃ、タマを使う資格はない」

 怒りに震える陽菜でしたが、多分住本の計算どおりに事は運ぶでしょう・・
住本の「罪滅ぼし」という言葉がひっかかりました。
理由はわかりませんが、彼の中でこの仕事を全うすることが彼自身の「罪ほろぼし」に繋がっているような気もします。

 住本の中にもある心の闇、深くて迷宮のようなその世界に触れたら、
後戻りできなくなるかもしれません。
逃げ出した五十嵐は賢明だと言えましょう・・・

 しかし、今回なにげに住本の妻絵美(奥貫薫)も怖かったんですけど・・・
住本は妻には都の職員だと偽ってるようですが
住本がいなくなると「パパ、いつまで嘘をつくんだろうね」って・・・
彼が本当のことを話してくれるのを待ってるにしても、
ちょっと恨みテイストだったような・・
家族に足をすくわれるってことないか?いろいろ心配です・・・

第1回 テロリスト潜入!
第3回 囮 (おとり)
第4回 裏切り
第5回 突入
第6回(最終回) その男に騙されるな

たきび

渡部さんがしゃべり始めると、ついTVのボリュームを上げてしまうアナタ(;^ω^)
ポチッとしてみて〜

このエントリーをはてなブックマークに追加
matakita821 at 16:38│Comments(8)TrackBack(10)「外事警察」 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. NHK土曜ドラマ 外事警察 第2話 協力者  [ レベル999のマニアな講義 ]   2009年11月22日 17:18
『協力者』内容外事4課の住本(渡部篤郎)は、テロリスト“FISH”と繋がりのある外交官ラモン・バルガス(エディ・サイトウ)を協力者に勧誘する。やがて、、協力に応じる連絡をいれるラモンであったが、始末されてしまう。明らかに失態であったが、それをネタに警備...
2. 外事警察 第2回「協力者」  [ Cafe Tsumire ]   2009年11月22日 17:39
うわあぁ、しょっぱなのエンケン(遠藤憲一、警視庁警備企画課理事官・倉田俊貴役)と渡部篤郎(外事4課主任・住本役)の会話、こえー! の..
3. 外事警察 第2話 「協力者」  [ 渡る世間は愚痴ばかり ]   2009年11月22日 18:36
松沢陽菜は火傷と軽い脳震盪で入院していた。
4. 外事警察第2回感想  [ NelsonTouchBlog ]   2009年11月22日 22:44
外事警察第2回感想。前回、捕まえた外交官・ラモンバルガス。この男を自分のスパイにしようと説得脅しをかける公安外事4課主任・住本健治。住友じゃないね・・。そして、ラモンの協力をこぎつけた住本だったが、すぐにラモンは殺害されてしまった。唯一の手がかりをこうも簡...
5. 外事警察vol.2  [ ita-windの風速計 ]   2009年11月23日 17:35
■外事警察原案:麻生幾脚本:古沢良太演出:吉村芳之、堀切園健太郎、梶原登城http://www.nhk.or.jp/dodra/gaiji/第2話テロリスト逃走--------------------------------------------------------陽菜は爆風に巻き込まれて火傷と軽い脳震盪を起こす。誰が彼女を殺そうとし...
6. 外事警察 ♯2  [ 烏飛兎走 ]   2009年11月23日 21:21
         ___待ちに待った本物のターゲットです。 前回も思ったけど、あのBGMがすんごい恐いんすけど;;; (=超ピッタリなんだけどさ)ホラー映画見てる気分。下村さんを“協力者”にするために。↑コレの第一段階として、松沢は呼ばれたのか;その程...
7. 外事警察・第2話「協力者」  [ 山吹色きなこ庵・きままにコラム ]   2009年11月23日 22:15
ラモン・バラガスを協力者にした住本(渡部篤郎)。 ラモンは「
8. 「外事警察」第2話  [ またり、すばるくん。 ]   2009年11月24日 00:43
第2回「協力者」 
9. NHK「外事警察 SOTOGOTO」第2話:協力者  [ 伊達でございます! ]   2009年11月24日 08:14
住本から、下村を協力者として獲得するよう命じられた松沢は、外事4課への異動が住本の計算だったことに気付き、傷つき、迷い、悩むものの、下村の懐に入ろうと行動を開始。
10. 外事警察 #1  [ 昼寝の時間 ]   2009年11月24日 10:16
第2話「協力者」 テロにつながる外交官が薬殺されてしまう。住本(渡部篤郎)は地下

この記事へのコメント

1. Posted by ikasama4   2009年11月22日 19:43
とにかく面白いですね。

住本の言う「全てをさらけ出す」の意味に
ゾクゾクさせられます。

たしかに普段の自分を考えても
世間一般に見せる「顔」で取繕ってたりしますからね。

そのためには相手の全てを知る必要があるという
住本の言葉にも納得ですが

たとえ、国家の正義とはいえ
相手の全てを知り、それをちらつかせて
翻弄する事に全くためらいがないのが

ある意味、これはテロ以上の恐怖ですね(; ̄∀ ̄)

でも、それによっていわば国が
自分の人生を支えてくれる。

ちょっと、これはこれで考えてしまうかもしれませんね。



それにしても追尾する「オモテ」の刑事達。

てっきり5,6人だと思っていたのに
10人以上いただなんて

恐るべし、人海戦術です(; ̄∀ ̄)ゞ
2. Posted by 凛太郎   2009年11月23日 11:08
これ、暗いドラマですよね
いくらなんでも、家族にまで都の職員って嘘をついているのは、現実的な話なんですかね?
それとも「外事警察」自体がフィクションなんですか?
なんとなく、二話目まで見てしまいましたが、次も見るかは微妙ですね。
3. Posted by きこり→ikasama4さん   2009年11月23日 13:50
>住本の言う「全てをさらけ出す」の意味に
ゾクゾクさせられます。
恐ろしいけどゾクゾクしますねぇ・・
協力者の全てを調べ上げ、全人格をまるごと引き受ける・・・
それはその人間が持っている闇も含めて・・
『協力者』と『運営者』が特別な関係だというのもうなづけます。
ニケが命を張った仕事から解放されたのに
寂しそうに見えたのは、住本とのこの特別な絆が切れてしまうことに不安もあったでしょうが、ニケの中で住本が彼の全人格に代わる存在になっていたようにも思います。
解放されたあとの協力者の人生はどうなるのか・・そこも気になりました。
>てっきり5,6人だと思っていたのに
10人以上いただなんて
多すぎですよね〜(笑
てか、捜査員っているとこにはちゃんといるんだな〜と・・・
しかも気配バレバレだし〜
ウラにまかせておけばいいんですョ
4. Posted by きこり→凜太郎さん   2009年11月23日 15:34
>家族にまで都の職員って嘘をついているのは、現実的な話なんですかね?
どうなんでしょ〜TVガイドで実際に外事警察にいた人の話が載ってたんですが、その人は奥さんには外事にいるってちゃんと言ってたらしいです。
仕事の中身を話すことは家族を危険に巻き込む場合もあるのでしないそうですが。
HPの秘匿ファイルには原案者の詳しい解説が載っていておもしろいですョ〜
でも、このドラマは好き嫌いがはっきり別れるでしょうね。
画面も内容も暗い・・・(笑
私はこういうダークサイドの話が好きなんで、
かなり楽しみにしています。
5. Posted by とわ   2009年11月23日 22:03
こんばんわ〜!

住本が陽菜を選んだのは愛子を引き入れたかったから・・・やっぱ底知れない人ですわ。
あの冒頭の入院してる陽菜が気になります。

>「あんたは大それたことをいくらでもできる女だ」

このセリフ、結構グッときたんですよね。

愛子にとっては協力者なんてたまったもんじゃないでしょうけど・・・深みにはまっていくんでしょうね。

>しかし、今回なにげに住本の妻絵美(奥貫薫)も怖かったんですけど・・・

私も怖かったです!
あの妻は何気に怖いです(笑)
普通はもっと早い段階で問いただしてもめますもんね。
家族に足をすくわれる・・・あるかもしれません〜。
ちょっとドキドキ・・・。
6. Posted by きこり→とわさん   2009年11月24日 12:45
>住本が陽菜を選んだのは愛子を引き入れたかったから・・・やっぱ底知れない人ですわ。
ホントですョ・・
すべてが住本の考え通りに進んでいるのもすごいし・・
あの爆発は事故なのか意図的なものなのか・・
『愛子さん』ってつぶやいていたから、愛子のことも気になりますよね。
>このセリフ、結構グッときたんですよね。
私もドキッとしました。
なかなか言えないですよ〜(笑
愛子も自分の本当の姿を知られているという恐怖と心地よさを感じたんじゃないでしょうか・・
そこを見抜いた上での接触だとしたら本当に怖い男です・・
奥さんが今後どうでるのか・・・よっぽどのことがなきゃこのまま過ごして行くんだと思いますが、一般の人って外事のことなんて知らないと思うんで
そこを知ってたらかなりコワイ・・・
ドキドキしますね〜
7. Posted by う〜みん   2009年11月25日 00:23
5 住本ってホントに怖いですね(-o-;)そんな風に自分の表も裏も全てを知り尽くしている人間がいたら怖いですよ(-o-;)絶対協力者には選ばれたくないです。まあ普通に暮らしてたら選ばれないでしょうけど(^_^;)
外事ってホントにあるんですね。それ自体フィクションなのかなと思ってました。さすがに住本みたいな人はいないんでしょうけど。
8. Posted by きこり→う〜みんさん   2009年11月25日 16:45
>そんな風に自分の表も裏も全てを知り尽くしている人間がいたら怖いですよ
本当に恐ろしいわ〜
自分でも自分の過去のことなんてどんどん忘れていってるのに、その全てを知り尽くした人が現れたら、もういいなりになっちゃうかも・・・(笑
てか、一人の人間の全てを知り尽くすことって可能なんだろうか・・って思ったりもしたけど・・
>外事ってホントにあるんですね。
普通に平凡に暮らしている限りは関わりあうことなんてないんでしょうけど、そのような人たちが
ウラで活動しているなんて小説みたいですよね。
追尾の場面は何回みても、かっちょいい〜って思っちゃいますよ〜

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
「小公女セイラ」 第6回「JIN−仁−」 第7回