「アグリー・ベティ 2」 第13回 パパに捧げる歌「刑事コロンボ」 指輪の爪あと

2009年01月09日

「ありふれた奇跡」 第1回

 さて、昨夜はめったにドラマを見ない夫(私と同じ「ふぞろいの林檎」世代)と共に、10時5分前にはTVの前に集合、心の中では正座して山田太一ドラマ「ありふれた奇跡」を視聴させていただきました。
 30分経過・・・・眠気が襲ってきたとです。
ラストまで睡魔と戦いながら、夫にこずかれながら何とか見終えました。

 う〜〜ん・・・どうなんだろう・・・
いつもの「山田太一ドラマ」だったことは確かです。HPはこちら

 駅のホームで、3人の男女が出会う。
一人は自殺しようとした藤本(陣内孝則 )、そしてそれを止めようとした田崎翔太(加瀬亮 )と中城加奈(仲間由紀恵)。
 駅員室で警官の権藤(塩見三省)にもみあっていた理由を説明するんだけど、藤本は「いきなりつかまれて殴られた」と主張、自殺も否定する。
その場は、権藤のはからいによって解散した3人だったんだけど、のちにこの奇妙な縁で知り合った四人は再会することになる。

 その後に、駅員室を出た翔太と加奈がメルアドを交換するまでのくだりがあるんだけど・・・ここがまさに山田太一らしい会話の連続だった。
「えっと・・あの・・」翔太
「はい?」加奈
「メールとか教えてもらっていいですか?」
「あぁ・・メールねぇ・・・」
「どうせしないと思うけど・・」
「じゃあどうして?」
「ただ、じゃあこれで・・っていうよりいいような気がして・・」
「そっか・・・」
「いいの!終わり!」
「いいの?」
「うん」
「私が、今、ちょっとためらったから、そう言ってる?」
「あ・・そうかな・・?」
「プライド高いんだ」
「気が弱いの。ビクビクしてる。いいの、いいの!メール、いいです」
「・・・・・・いいですか?隣の駅まで歩きませんか?」

 2人とも、相手の言葉じりのちょっとしたニュアンスや、態度が気になってしまう。
臆病で繊細で優しい、そして自分の殻からなかなか外に出ることができない。
そんな2人が自殺者を一緒に止めたという非日常的なできごとに遭遇したおかげで
会話を持ち、メルアドを教えあう。
そして、おずおずとメールの交換が始る。

 まず、思うことは加奈役はもっと地味に見える女優さんがやった方が良かったんじゃ・・?ってことですかね・・

 加瀬さんは「ひっそりと地味に生きている男性」そのものでした。
多分、普段なら会ったばかりの女性にメルアドを聞くなんて絶対にありえない・・
人と付き合う時、独特の距離感があって、それを縮めるのはかなり難しい。
祖父と父親との男所帯に暮す独身男性、普通に女性と話す機会すらない。
でも、その事を苦痛に思っているわけでもない。
何か、加瀬さん演じる翔太はリアルでしたね〜
 
 でも、仲間さんは普通にハツラツと生きているお嬢さんって感じで・・・
消しきれない美しさが邪魔でしたわ・・・
学校の先生みたいな話し方というか・・誰とでもきさくにコミュニケーションが取れるタイプの人に見えました。
 まぁ、大勢の人達の前で商品説明したりする仕事だから、仕事モードなのかもしれないけど、何かしっくりこなかったなぁ・・
まだ山田太一ワールドの住人になってないように見えたわ〜

 加奈の家と翔太の家が食事風景から描かれる。
加奈の母親桂(戸田恵子)は人形創作教室をしていて、忙しい。
晩御飯は宅配ピザだったようだが、加奈はそれに手をつけようともしない。
父親朋也(岸部一徳)は常に仕事で、家にいることが少ない模様。
朋也は「家族」という形にいつまでたっても慣れないような雰囲気。
ちょと翔太と似ているのかもしれない・・
 加奈はどちらとも距離を持って付き合っているが、母親に対してわだかまりが
あるように見えたな〜
祖母(八千草薫)の部屋が加奈にはほっとできる場所みたい。

 翔太は祖父四郎(井川比佐志)と妻に逃げられた父重夫(風間杜夫)との3人暮らし。
一緒に晩御飯を食べるというのが祖父のモットーなんだけど、3人で集まっていても、それぞれ心はどこかをさ迷ってるふう・・・
祖父との会話はめんどくさいけど、翔太は合わせてあげているって感じかな〜
 重夫は小さな隠し事を楽しみに生きている感じ・・
出て行った妻に小金をせびられるけど、冷たく突き放していたわ〜
愛人とか、いそう・・・このキャラは楽しみだね。
 
 後日、加奈と翔太の住所を知りたいと派出所を訪ねた藤本の態度を不審に思った権藤は
彼から話を聞いて、席をもうけ、自分立会いの元に2人と会わせることにする。

 オサレなレストランで再会した2人に藤本は失礼な態度を取ったことを詫び、
4年前に火事で妻と娘を失い、あの時、死のうとしていたと告げるのでした。
「私は一人じゃない」ということに気づかせてくれた二人に感謝した藤本は
ある疑問を投げかける。
「私はあの時、ホームの線路からむしろ離れて立っていました。
どうしてお2人は、私が死のうとしているとわかりましたか?」
「どうしてだか・・・」加奈
「オーラが出てたんだ。マイナスのオーラが」権藤
「もしかして、お2人とも死のうとした経験があるんじゃないかと・・・」藤本

 固まってしまった2人は、その過去を忘れようとして忘れられずに苦しんでいたのでしょうか。
ホームで電車を待っている二人は、微妙な距離で無言のままでした。

 う〜ん・・・かなりゆったりと展開していきそうなドラマですわ・・
どうなんだろう・・・1回目よりも録画したのを見た2回目の方が多少おもしろく感じたような・・
 おせっかい警官の塩見三省さんや、おばあちゃん役の八千草薫さん、
無口な職人の松重豊さん、脇の俳優さんも好感が持てるんだけど・・・
主題歌がエンヤってのがいかにもな感じなのと・・・
「ピッツア」・・が気になったかな〜?
でも、一応3回まで見てみようと思っています。
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この記事へのコメント

1. Posted by みんと   2009年01月09日 20:04
そうですよね、何だか仲間さんだけ浮いて見えました。
加奈に暗い要素が見えないんですよね。これからその影が
見えてくるのかもしれませんが。
やっぱり仲間由紀恵はコメディの方があってる気がします。
加瀬さんの方は、地味な感じがリアルっぽくて良かったです。
2. Posted by mana   2009年01月09日 23:09
こんばんは〜。

>加奈役はもっと地味に見える女優さんがやった方が良かったんじゃ・・?
そう思います。
仲間ちゃんのクセを気にしないよう見てたのでクリア出来ました(笑)

>消しきれない美しさが邪魔でしたわ・・
うんうん、そんな感じ。
これは『私は貝になりたい』でもそう感じました。

>何か、加瀬さん演じる翔太はリアルでしたね〜
そうなの。普通に自然な演技と言うか態度?(^_^;)
だから『それでもボクは〜』の彼とは違って見えました。
まぁあの時は”必死”だったんでしょうけど(笑)

確かに微妙〜。
まずキャスティングは重要なのねん(^_^;)
3. Posted by つっぺ   2009年01月09日 23:31
>何か、加瀬さん演じる翔太はリアルでしたね〜
日常に溶け込みまくってましたよね〜
家でごはん食べてる時とかも、すごく自然だし
あの食事風景は懐かしい感じがして良かったです。
仲間さんは確かにはつらつとした女性という印象…
でも、その反面どういった辛い過去があるのか興味ありますね。
あの電話の元彼?は今後姿を現すんでしょうかね〜?
ピッツァは地味に気になりました…(笑
4. Posted by ikasama4   2009年01月10日 00:05
陣内さんの最後の一言でハッとさせられ
今までの流れを振り返り色々と考える感じがしましたが

この陣内さんの最後の台詞を見なければ
これは退屈以外なにものでもないかもしれんですね(笑)

全体的にリアルというか
初対面の人と話す時と家族と話す時の口調や行動とか

ごくあたりまえにあるような感じなんですよね。

それでいて最後の陣内さんの言葉で
そうして死のうとした方がいるという事も
「あたりまえ」にある事なのかと思うと
ちょっと怖さも感じてしまう今回の内容ですかね。


とりあえず加瀬さんが痴漢に疑われなくて良かったです( ̄▽ ̄)
5. Posted by mari   2009年01月10日 05:26
きこりさん、おはよう。
今期もよろしくお願いします。

私も部分的に寝ていました(笑)
収穫は、加瀬さん。
こんなほわっとした人好きです。
ちょっと世話やきたくなりますけどね。
もう少し見続けてみます。
6. Posted by きこり→みんとさん   2009年01月10日 08:44
>加奈に暗い要素が見えないんですよね。これからその影が
見えてくるのかもしれませんが。
そうですよね〜
こんなはつらつとしたお嬢さんにも心の中に深い傷を持ってるんですよってことなのかもしれないけど・・
何か仲間さんだけ、ちょっと違ったかな〜って思っちゃいました。これから、回を重ねるごとに
なじんでくるのかな〜?
>やっぱり仲間由紀恵はコメディの方があってる気がします。
第一回目を見る限りじゃ、向き不向きってのはあるのかな〜って感じてしまいました
普通のホームドラマならアレですが、こういうドラマ向きではないのかな〜と・・・
7. Posted by きこり→manaさん   2009年01月10日 09:39
>仲間ちゃんのクセを気にしないよう見てたのでクリア出来ました(笑)
そっか〜(笑
私はつい注目しちゃってたわ・・・
きれいすぎるってのもアレだな〜って思いながら見ていました。
やっぱり仲間さんは主役をやる人なんだな〜と改めて思いましたけど・・
>普通に自然な演技と言うか態度?(^_^;)
何か演技じゃなくて、ホントこういう人って感じ・・(笑
何か、中学の時に3人ぐらいでじみ〜に過ごしていた男子を思い出しました。
今まで、関心なかったんだけど、「それでも」見てみようかな。
8. Posted by きこり→つっぺさん   2009年01月10日 09:49
>日常に溶け込みまくってましたよね〜
家でごはん食べてる時とかも、すごく自然だし
何か、びっくりするほど普通の男性を演じてましたよね〜(笑
私、今まで失礼ながら加瀬さんに注目したことなかったんですが、今回見て、すごい人なんだな〜って
急激に気になるお方に・・・(笑
>でも、その反面どういった辛い過去があるのか興味ありますね。
そうですね。
あの笑顔の影にどんな事情が・・って感じでしょうか。
元彼と何で一方的に別れちゃったのかも気になりますよね。
そして、誰がその役をやるのかも・・・
9. Posted by きこり→ikasama4さん   2009年01月10日 09:58
>今までの流れを振り返り色々と考える感じがしましたが
そうですね、私はこのまま奇妙な縁で出会った四人がたまに会ったりするのかしらん・・・と、思っていたら、こんな展開になるとは・・・・
そして、藤本の問いかけについ無言になってしまった正直な二人・・・
>初対面の人と話す時と家族と話す時の口調や行動とか
ごくあたりまえにあるような感じなんですよね。
独特の会話とその間、リズムが山田太一さんのドラマを見ているなぁ〜という感じでしたね。
どの登場人物も細かいっちゃー細かいんだけど、
その出し方が日常を感じさせるっていうか・・・・
最初は違和感を感じるかもしれませんが、慣れると
それがおもしろいんですよね。
無口な松重さんが翔太にどんなふうにかかわってくるのかも楽しみです。
10. Posted by きこり→mariさん   2009年01月10日 10:03
mariさん、早起きですね?!
それとも、これから就寝?
>私も部分的に寝ていました(笑)
疲れていたのか、このドラマの独特のテンポのせいか・・
やっぱり私は夜に弱いから、その日のうちに記事を書くのは無理だわ・・・
>収穫は、加瀬さん。
こんなほわっとした人好きです。
ちょっと世話やきたくなりますけどね。
あはは・・・
私はいぢめてやりたくなるけど・・(笑
加瀬さんの佇まいがなんともいいですよね〜
私も、こういう中性的な雰囲気の人好き〜
加瀬さん、ドラマの中にすごく自然に存在していましたよね・・・
この方を見るためにも来週も絶対見ますわ

11. Posted by まこ   2009年01月10日 10:47
そそ!何故にピッツァ???普通にピザでいいじゃんと
思うんだけど、ここんちはオサレな家だって事を
強調したかったのかなぁ?
普通に面白いドラマではあったんですが、仲間ちゃん
確かに浮いてますぅ〜(笑)。
なので余計に加瀬さんの自然体が光ってましたわ〜
ちょっと退屈を感じつつも、最後の陣内さんのセリフに
うろたえる2人が妙に気になる・・・
そして塩見さん・松重さん・一徳さん・風間さんと、
おっさん好きにはやはりこれらの方々の活躍も
気になるところデス(笑)。
12. Posted by きこり→まこさん   2009年01月10日 17:29
>ここんちはオサレな家だって事を
強調したかったのかなぁ?
なんか、見ててこの家は「ピッツア」って言う家なんだ〜って変なところで引っかかっちゃった(笑
「ピッツア」って言いなれてる家ってどんなだろ?とか・・
>なので余計に加瀬さんの自然体が光ってましたわ〜
加瀬さん、いいですよね〜?
あの髪型も服装も全てが自然だったわ〜
付き合うかどうかって言われたら、アレだけど(笑
どうして加瀬さんがあちこちでひっぱりだこになるのか、その秘密がちょっとわかったような・・
>おっさん好きにはやはりこれらの方々の活躍も
気になるところデス(笑)。
んですね!(笑
松重さんって、気難しい職人の役が多いけど、そんな中たまに見せる笑顔がいいのよね。まだこのドラマでは見せてくれないけど。
杜夫ちゃんは訳アリ中年男やらせたら、最高ですから、ドキドキしながら見守りたいと思いますわ〜
あと一徳さんの年季の入ったスーツ姿も萌え〜ザンス。
13. Posted by みのむし   2009年01月10日 20:20
仲間さんの一言ひとこと区切って話す話し方が
この手のドラマには不向きだなぁ〜。
って思ってしまいましたよ。
あくまでも自然な流れがないとね。。。
とはいえ、私も途中で寝てしまったので
よくわからないのですが、
加瀬くんちのじーちゃんがうるさかったから
あそこは離婚したんだよ!とは
思いました。笑。
14. Posted by Yummy   2009年01月10日 23:02
第1回見てないんですが。
山田太一を今見ておもしろいと思えるかどうか
確かめてみたい気はします。
昔「岸辺のアルバム」とかはすごく好きだったんだけど…
15. Posted by きこり→みのむしさん   2009年01月11日 13:53
>仲間さんの一言ひとこと区切って話す話し方が
この手のドラマには不向きだなぁ〜。
って思ってしまいましたよ。
なんかとにかくいつもの仲間さんだったんですよね〜
加瀬さんと歩いていても、横の路地から学生服着た生徒が出てきそうな感じで・・
でも、そのうちなじんでくるのかなぁ・・
>加瀬くんちのじーちゃんがうるさかったから
あそこは離婚したんだよ!とは
思いました。笑。
私も、あのじーちゃんはうっさい!と思いました(笑
いちいちああしろこうしろって落ち着いて食べられやしない〜めんどくさい〜
みんなそこにいるけど、相手の言う事なんて聞いてないんだろうね・・
男3人で話すこともないし・・・
16. Posted by きこり→ Yummy さん   2009年01月11日 13:58
>山田太一を今見ておもしろいと思えるかどうか
確かめてみたい気はします。
私もその気持ちが強かったかも・・・
70年代、80年代の山田太一さんのドラマは大好きだったから・・
今現在生きている若者や家族をどんなふうに描いてくれるのか、すごく興味があるのです。
「岸辺のアルバム」おもしろかったですよね・・
普通のホームドラマかと思ったら、家族がそれぞれ秘密を持っていて、崩壊寸前までいくんだけど・・
「思い出づくり」や「シャツの店」「夕暮れて」も
好きだったなぁ・・

17. Posted by ミマム   2009年01月12日 20:07
きこりさん、山田太一さんの作品、けっこうご覧になってるんですね〜。
私は「ふぞろいの林檎たち」も「岸辺のアルバム」も
再放送で見て“ヒット”だったんだけど
この作品も、もしかしたら今じゃなくて、もっとあとに…
時間をかけて心に響いてくるものがあるのかも?と、ふと思ってしまいました。
18. Posted by きこり→ミマムさん   2009年01月13日 12:59
>山田太一さんの作品、けっこうご覧になってるんですね〜。
70年代、80年代はちゃんと見てたかも〜
懐かしいですわ〜
やっぱり「ふぞろいの林檎たち」は夢中で見たかな〜
主人公達と同じような年代だったし・・(笑
>時間をかけて心に響いてくるものがあるのかも?と、ふと思ってしまいました。
そうかもしれないですね。
私も、1回目は眠かったってのもあるけど、
2回目に見たほうがおもしろかったっていうか・・
いろいろ感じる部分があったかもしれないです。
そういう意味でも今週見るのが楽しみです。

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