2008年09月20日
「韓国版 魔王」第19話
ソクジン(葛西)と義姉ナヒ(麻里)との関係を知って苦しむオス(オム・テウン)(直人)・・
しかし、オスに知られた事を覚ったソクジンは、スンギ(宗田)殺しを自供。
オスにも自分がスンギを殺したと必死に訴える。
「お前はやってない!」オス
「俺がやったんだ!!」ソクジン
時間をくださいというオスの願いを聞いて、二人っきりにさせるパンチーム長(中西)。
「お前はあの時、義姉さんといた」オス
「そうじゃない、あの人と俺は何の関係もない。頼む!あの人を巻き込まないでくれ!」ソクジン
「人殺しになっても?」オス
「オス、頼む!そっとしておいてくれ!俺はどうなってもいい。
あの人が今まで通り暮らせるようにこのまま見逃してくれ!お願いだ、オス!!」
ナヒ(麻里)も苦しんでいた。
このままではソクジンは殺人者になってしまう・・・
そして、宅配便で届いた変装して空港にいる写真と、スンギに渡したはずの小切手と航空券が届いたヒス(典良)も追い詰められていた。
ソクジンのロッカーから出た薬はやはり青酸カリだと確認され、
スンギの死因も青酸ガスの吸引による窒息死と報告が来て、犯人はソクジンに確定しそう・・
「拘束令状を取るしかないな・・」パンチーム長
「時間を下さい・・・俺がアリバイを証明します」オス
いや〜パンチーム長、こんなせっぱつまった状況なのにオスの言葉をがっちり受け止めて、なおかつ捜査も滞らせない。すごいっス!
しかし、オスに知られた事を覚ったソクジンは、スンギ(宗田)殺しを自供。
オスにも自分がスンギを殺したと必死に訴える。
「お前はやってない!」オス
「俺がやったんだ!!」ソクジン
時間をくださいというオスの願いを聞いて、二人っきりにさせるパンチーム長(中西)。
「お前はあの時、義姉さんといた」オス
「そうじゃない、あの人と俺は何の関係もない。頼む!あの人を巻き込まないでくれ!」ソクジン
「人殺しになっても?」オス
「オス、頼む!そっとしておいてくれ!俺はどうなってもいい。
あの人が今まで通り暮らせるようにこのまま見逃してくれ!お願いだ、オス!!」
ナヒ(麻里)も苦しんでいた。
このままではソクジンは殺人者になってしまう・・・
そして、宅配便で届いた変装して空港にいる写真と、スンギに渡したはずの小切手と航空券が届いたヒス(典良)も追い詰められていた。
ソクジンのロッカーから出た薬はやはり青酸カリだと確認され、
スンギの死因も青酸ガスの吸引による窒息死と報告が来て、犯人はソクジンに確定しそう・・
「拘束令状を取るしかないな・・」パンチーム長
「時間を下さい・・・俺がアリバイを証明します」オス
いや〜パンチーム長、こんなせっぱつまった状況なのにオスの言葉をがっちり受け止めて、なおかつ捜査も滞らせない。すごいっス!
ヘイン(しおり)の家の前に立ち、彼女から言われた言葉を思い出すスンハ(チュ・ジフン)(領)。
そして、ヘインもスンハの事を思っていた。
「希望なんて信じない・・」そう言わねばならなかったスンハの人生を思うと、
涙が止まらない・・
疲れきったスンハの元にキョン社長(大隈)から電話がかかり、
魔王の顔に戻して体面するスンハ。
「俺があの倉庫(スンギの殺害現場)にいた事をどうやって知った?
盗聴か?それとも発信機でもつけたか?」キョン
「(ニヤリ)何のことです?」スンハ
「キム・スンギを始末した罪をナ・ソクジンに着せるとは・・・」キョン
「ひどい誤解ですね。私はナ・ソクジンさんの弁護人です」スンハ
驚いた表情を見せるキョン・・
「(ニヤリ)ご存知なかったようで・・
キム・スンギさんへの暴行を指示されたそうですね。
警察は血眼になって、あなたを捜しています。
傷害致死に問われる可能性もあるでしょう。
どうしますか?(ニコリ)今すぐ自首しますか?そうすれば、情状酌量の余地が」スンハ
「(負けずにニヤリ)本当にたいした奴だ。俺も大いに学ばせてもらった」キョン
「自首する気はないようですね」スンハ
「安心したよ、お前も結局俺と同じような人種じゃないか」キョン
顔色が変わるスンハ・・・
「言ったよな?金で動くのは危険だと。俺もひとつ忠告しよう。
出来のいい頭を過信するな、カネよりもずっと危険だ(ニヤリ)また会おう」キョン
衝撃で動けないスンハ・・・
キョンの言葉は、スンハの自分に対する嫌悪感をさらに深め、わいてくる罪の意識で立っているのもやっとだったでしょう・・・
自分を必死に保ちながら家にたどり着くと、ヘインが待っていました。
「散歩しませんか?」と笑顔で誘うヘインを追払い、背を向けるスンハ。
「眠れないんです、先生の事が心配で・・・眠れないんです」
つい振り返ってしまうスンハ。
「あなたに何か起こりそうで・・私の前から消えてしまいそうで、怖くて眠れないんです」涙ぐむヘイン
その目を正視できないスンハ・・
「あなたが世間を恨むのを責めはしません。
でも、暗闇に閉じこもったら暗い夢しか見られない。
暗闇の中にいたら、幸せになんかなれない・・・
辛いんです、あなたが幸せじゃないのがすごく悲しいんです」
「帰って下さい」搾り出すように言うスンハ。
そのスンハの顔を見つめながら、
「思い止まって下さい。今からでも遅くない、まだ間に合います!」涙ながらに訴えるヘイン。
「僕は僕の望む道を行きます。あなたが何を考えようと僕には何の・・」
スンハの頬を叩くヘイン。
「何故、嘘をつくの?!辛いくせに、苦しんでいるくせに。あなたが一番辛いのに・・・」
目をふせるスンハ・・
「間違っていると思うなら、引き返すべきだと思うなら、立ち止まらなきゃ。
今、勇気を出せなかったら、罪悪感と自己嫌悪に埋もれてしまう。
それは復讐よりも暗い闇だわ」ヘイン
必死に自分を保ちながら「暗闇に慣れている者は恐怖など感じません」立ち去るスンハ
スンハの行き先見届けようとするように、見つめるヘイン。
スンハも本当はもうわかっている、復讐は空しいと・・・。
周りの人達の愛情に気づいたスンハは魔王の仮面などとっくにはがれているというのに・・・・
魔王として生きてきたスンハとテソンという自分、
どちらが本当の自分なのかもわからなくなっている。
テソンという人間はもう魔王に侵食され存在しないのかもしれない・・・
スンハの中のテソンはヘインの手を必死に求めているのに・・
再び、ソクジンに面会するスンハ。
「スンギは僕が殺しました。ですから検察に移す様に伝えてください」抜け殻のように話すソクジン
「あなたは殺していません」スンハ
「俺が殺したんだ!!」ソクジン
「安心して下さい、あなたの友人が救ってくれます」スンハ
「どういう意味です・・・?」
「あなたの友人はオイディプスの役目を果たすんです。
私も、あなたの友人に協力し、この事件を終らせます」スンハ
ヒス(典良)の真実をオス(直人)が知ったら、どんなに悲しみ苦しむか・・
スンハには手に取るようにわかっている。
自分もその代償として、すべてを終らせなければならない・・・
署を出ようとするスンハの横を宅配便の配達人が通り過ぎる。
見送るスンハに逡巡の表情が・・・しかし、前を向いて歩いていくスンハ。
オスはナヒ(麻里)に会っていた。
「ソクジンを救えるのは義姉さんだけです。どうか証言して下さい」オス
オスに届いた宅配便の中にはスンギ(宗田)が殺された日にソクジンのMSの地下駐車場にいる男の写真だった。
そして手紙には「神は運命を予言するが人は運命を変える」と。
写真の男がスンギの事件の鍵を握っているはず・・
調べた結果、男はミン・イポムという元刑事で、今は金持相手の便利屋のようなことをしているのが判明。
スンハは姉のスンヒ(真紀子)が倒れたという連絡を受けて、療養所に向かった。
おととい中年の男性が訪ねて来てから容態が急変したらしい。
ずっとスンヒの手を握り続けるスンハ・・
そして、目が覚めたスンヒは、スンハを見つめて・・
「辛かったでしょう・・
お兄さんとお母さんをそんなふうに亡くして・・よく耐えてきたわね。
今まで、ちっとも知らなかったわ・・」
動揺するスンハ・・
「(訪ねて来た男性は)あなたを責めに来たんじゃないの。
あの人はあなたを分かってくれている。
あなたには幸せでいて欲しいの・・悲しいことは全部忘れて・・
毎日、幸せなことだけど考えて暮らして欲しいの・・・
約束してくれる?してくれるでしょ・・?」スンヒ
「幸せになってほしい」ヘインと同じように深い愛情で語りかけるスンヒ・・・
いつもの「地獄の門」の写真の前に立ち、つぶやくスンハ。
「地獄の門に立っているのは・・・誰だ・・・・?」
オスに審判を下していたはずのスンハだったのに、今では逆に自分が罪の意識に苦しめられている。
追っていたはずなのにいつのまにか追われている。
スンハとオスは鏡に映っているかのように似ているのです。
ふと気づくと、隣にヨンチョル(山野)が・・・
場所を変えて話す2人。
「もうすぐ終るんだ。
お前の言った通り、俺たちがすべてを振り出しに戻すんだ♪
テフンも喜んでるさ、正義は勝つんだ。お前も嬉しいだろ?」ヨンチョル
復讐に夢中になっているヨンチョル・・・
そんなふうにしてしまったのは自分・・・スンハの目に涙がにじむ。
「ヨンチョルさん、よくやってくれた。
これで役目はおしまいだ。韓国を出るんだ。夢が叶うんだよ。
自然の中で小説が書けるんだ。オーストラリアに行く準備を」スンハ
「ダメだ!まだ終っていない!最後まで見届ける!
オスを最後まで見届けるんだ!あいつは自分が悪い事にも気づかない最低のワルだからな」ヨンチョル
呆然と見つめるスンハ・・・
ヨンチョルの心も17歳のまま止っているのでしょう。
自分やオスと同じようにトンネルの中に閉じ込めれれている、そしてその事にすら気づかないヨンチョル・・
やっと間違いに気づいたのに・・スンハはもうテソンに戻りたくても戻れない・・
その頃、ヘインはスンハのために祈っていました。
「私に力を下さい・・・あの人を助ける力を下さい」
すると、見えなかった残像が見えて、スンギ(宗田)に煙草を勧めている男の顔がはっきりと見える。
ナヒ(麻里)が証言をするために署にやってくる。
家に写真を持った男が来たので、不安になり、ソクジンを呼び出して午前3時まで一緒にいたことと、ずっとスンギに脅迫されていたことを話すのでした。
ナヒの証言でアリバイが成立したことをソクジンに伝えるスンハ。
「これで殺人の容疑は晴れます」
「嘘です!僕はあの人と一緒になんかいませんでした!」必死に叫ぶソクジン
「彼女を守るためですか?
彼女はあなたのために勇気を出したのです。ですからあなたは精一杯・・」
ヘインの事を思いだし、言葉につまるスンハ
何だか顔が前半の頃の魔王ではなくなっているんですよね。
スンハに人間らしい感情が戻って来ているのがよくわかります。
ヒスのところにナヒが証言してくれた話しに行くオス。
「俺が義姉さんに頼んだんだ・・」
オスをなぐるヒス。
「よくもそんな事を!俺がどうなってもかまわないと言うのか?!俺はどうなるんだ!!」
ヒスの怒りに、妻の裏切りに対する悲しみ以外のものを感じて戸惑うオス。
図書館にやって来たオスに残像で見えた男性の特徴を話すヘイン。
「やさしそうな人」「スーツを着ている」「髪はオールバック」
帰ろうとするオスに尋ねるヘイン。
「刑事さんはチョン・テソンが誰なのかご存知なんですか?」
「証拠はありませんが、確信しています」オス
「私も誰なのか件等はついています・・でも、ずっと刑事さんに言い出せなかったんです。
その人がかわいそうで、どうしても言えなくて・・その人が歩いてきた道を思うと・・・
暗闇に閉じこもっているその人を思うと、胸が痛くて・・
どうしたらその人を止められるのかわからないんです。
刑事さんはその人を恨んでますか?」ヘイン
「よく分かりません・・その人の中に自分を見るようで。
許しも請えず、恨めもしない。
自分を苦しめちゃだめです、僕はそれを望みません」オス
言っちゃなんだけど、オスは成長しましたよね・・・
事件の中で苦しみながら憎みながら、今、ひとつの到達点に来てるような・・・
ヒス(典良)に詫びるナヒ(麻里)・・・
「俺を傷つけてもソクジンを守りたかったのか・・・
それでも俺はお前を信じていた・・・最後には俺を選ぶと・・・」
別れを匂わせるナヒに離婚しないと言い切るヒス。
酒を飲んで酔っ払って、スンハを呼び出すオス(友達かっ!)
「少しは満足ですか?すべてあなたの思い通りだ」
「大分酔ってますね」スンハ
「不思議ですね・・あなたに許しを請おうと思うと被害者達の顔が浮かぶんです。
あなたを心底憎もうとすると、テフンとあなたのお母さんの事が浮かぶ。
どうかしてるよな・・・あなたを通して俺が見える。
これ以上後にも引けず、戻る場所もない俺が見えるんですよ」オス
衝撃を受けるスンハ・・でも・・
「正当な方法で犯人を捕まえると豪語しておいて、真実を目の当たりにするのが怖くなったんですか?」スンハ
「僕はあなたを捕まえますよ・・
ただ、あなたを捕まえるのが嬉しくないだけです。
あなたの言う真実の果てに何が待っているのかこの目で確かめたいんです」オス
「安心しました。期待はずれに終らなくて」スンハ
家に戻り・・一人になったスンハ。
「止められない・・・もう・・・止められないんだ・・・」苦しげにつぶやくのでした。
そして、グァンドゥが3日ぶりに出勤してスンハと会いましたよ〜
「お姉さんを訪ねました」
「やはり事務長でしたか・・・」スンハ
「悩みました。私はどうするべきなのか、何度も自問したんです」グァンドゥ
「何の話です?」
「多くの苦痛を一人で耐えた16歳の少年の事を思うと、不憫で胸が締め付けられます。
私がもう一度、彼に目をかけてやっていたら、少しは違っていたかもしれないと後悔しました。
でも、あなたの選択は間違っています。
世間があなたにどうあろうと、正義を捨てる理由にはなりません。
しかし、私は先生のそばにいます。
出て行けと言われても、いつまでもここにいます。
その少年に償いをするためにもここにいます。
私を必要とした時に、いつでも助けられるように、ここにいます」静かに部屋を出て行くグァンドゥ
。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!!
グァンドゥ事務長の深い愛情に泣けた〜
スンハも事務長の言葉に救われたはず・・
トンネルから出ておいで〜!テソン〜〜!!
さて、中国に高飛びする前にドンヒョン(栄作)に電話するキョン社長(大隈)。
「ひとつ置土産を・・
お探しだったチョン・テソンはオ・スンハ弁護士です」
衝撃で手が震えるドンヒョン・・・
ソラの母親の判決が執行猶予2年に決まり・・・
彼女に殺されたデソク(石本)の部下だったヨングがスンハを恐ろしい目で睨みつけていました・・
オスは今までわかった事実と、ヒスの言動、ヘインの残像などから、ヒスを疑い始め、ヒスが泊まったホテルに電話をかけていた。
宿泊中、ヒスは体調が悪いと言って、部屋にこもりきりだったらしい。
そして・・・・ヘインにヒスの写真を見せると・・・「この人です」
スンハの言っていた「真実」とはこれだったのか・・・
重過ぎる真実を目の当たりにして、苦しむオス・・さあ、どうする?
ソン記者の事故現場の公衆電話からヨンチョル(山野)の指紋がみつかり、令状を手にヨンチョルの家を調べるチームのみんな。
タロットカードと黒手袋発見。
さらにヘインの残像で見えた赤い糸の巻いてあるはさみとカメラも・・・
そこに帰って来たヨンチョルはオス達に気づいて逃げ出すんだけど・・・
階段から転がり落ちちゃったよ!
で、つづく・・・
心の中から魔王は消えかかっているのに、テソンに戻ることが許されないスンハ。
運命の輪は彼を逃がさないのでしょうか・・・
そして、ヘインもスンハの事を思っていた。
「希望なんて信じない・・」そう言わねばならなかったスンハの人生を思うと、
涙が止まらない・・
疲れきったスンハの元にキョン社長(大隈)から電話がかかり、
魔王の顔に戻して体面するスンハ。
「俺があの倉庫(スンギの殺害現場)にいた事をどうやって知った?
盗聴か?それとも発信機でもつけたか?」キョン
「(ニヤリ)何のことです?」スンハ
「キム・スンギを始末した罪をナ・ソクジンに着せるとは・・・」キョン
「ひどい誤解ですね。私はナ・ソクジンさんの弁護人です」スンハ
驚いた表情を見せるキョン・・
「(ニヤリ)ご存知なかったようで・・
キム・スンギさんへの暴行を指示されたそうですね。
警察は血眼になって、あなたを捜しています。
傷害致死に問われる可能性もあるでしょう。
どうしますか?(ニコリ)今すぐ自首しますか?そうすれば、情状酌量の余地が」スンハ
「(負けずにニヤリ)本当にたいした奴だ。俺も大いに学ばせてもらった」キョン
「自首する気はないようですね」スンハ
「安心したよ、お前も結局俺と同じような人種じゃないか」キョン
顔色が変わるスンハ・・・
「言ったよな?金で動くのは危険だと。俺もひとつ忠告しよう。
出来のいい頭を過信するな、カネよりもずっと危険だ(ニヤリ)また会おう」キョン
衝撃で動けないスンハ・・・
キョンの言葉は、スンハの自分に対する嫌悪感をさらに深め、わいてくる罪の意識で立っているのもやっとだったでしょう・・・
自分を必死に保ちながら家にたどり着くと、ヘインが待っていました。
「散歩しませんか?」と笑顔で誘うヘインを追払い、背を向けるスンハ。
「眠れないんです、先生の事が心配で・・・眠れないんです」
つい振り返ってしまうスンハ。
「あなたに何か起こりそうで・・私の前から消えてしまいそうで、怖くて眠れないんです」涙ぐむヘイン
その目を正視できないスンハ・・
「あなたが世間を恨むのを責めはしません。
でも、暗闇に閉じこもったら暗い夢しか見られない。
暗闇の中にいたら、幸せになんかなれない・・・
辛いんです、あなたが幸せじゃないのがすごく悲しいんです」
「帰って下さい」搾り出すように言うスンハ。
そのスンハの顔を見つめながら、
「思い止まって下さい。今からでも遅くない、まだ間に合います!」涙ながらに訴えるヘイン。
「僕は僕の望む道を行きます。あなたが何を考えようと僕には何の・・」
スンハの頬を叩くヘイン。
「何故、嘘をつくの?!辛いくせに、苦しんでいるくせに。あなたが一番辛いのに・・・」
目をふせるスンハ・・
「間違っていると思うなら、引き返すべきだと思うなら、立ち止まらなきゃ。
今、勇気を出せなかったら、罪悪感と自己嫌悪に埋もれてしまう。
それは復讐よりも暗い闇だわ」ヘイン
必死に自分を保ちながら「暗闇に慣れている者は恐怖など感じません」立ち去るスンハ
スンハの行き先見届けようとするように、見つめるヘイン。
スンハも本当はもうわかっている、復讐は空しいと・・・。
周りの人達の愛情に気づいたスンハは魔王の仮面などとっくにはがれているというのに・・・・
魔王として生きてきたスンハとテソンという自分、
どちらが本当の自分なのかもわからなくなっている。
テソンという人間はもう魔王に侵食され存在しないのかもしれない・・・
スンハの中のテソンはヘインの手を必死に求めているのに・・
再び、ソクジンに面会するスンハ。
「スンギは僕が殺しました。ですから検察に移す様に伝えてください」抜け殻のように話すソクジン
「あなたは殺していません」スンハ
「俺が殺したんだ!!」ソクジン
「安心して下さい、あなたの友人が救ってくれます」スンハ
「どういう意味です・・・?」
「あなたの友人はオイディプスの役目を果たすんです。
私も、あなたの友人に協力し、この事件を終らせます」スンハ
ヒス(典良)の真実をオス(直人)が知ったら、どんなに悲しみ苦しむか・・
スンハには手に取るようにわかっている。
自分もその代償として、すべてを終らせなければならない・・・
署を出ようとするスンハの横を宅配便の配達人が通り過ぎる。
見送るスンハに逡巡の表情が・・・しかし、前を向いて歩いていくスンハ。
オスはナヒ(麻里)に会っていた。
「ソクジンを救えるのは義姉さんだけです。どうか証言して下さい」オス
オスに届いた宅配便の中にはスンギ(宗田)が殺された日にソクジンのMSの地下駐車場にいる男の写真だった。
そして手紙には「神は運命を予言するが人は運命を変える」と。
写真の男がスンギの事件の鍵を握っているはず・・
調べた結果、男はミン・イポムという元刑事で、今は金持相手の便利屋のようなことをしているのが判明。
スンハは姉のスンヒ(真紀子)が倒れたという連絡を受けて、療養所に向かった。
おととい中年の男性が訪ねて来てから容態が急変したらしい。
ずっとスンヒの手を握り続けるスンハ・・
そして、目が覚めたスンヒは、スンハを見つめて・・
「辛かったでしょう・・
お兄さんとお母さんをそんなふうに亡くして・・よく耐えてきたわね。
今まで、ちっとも知らなかったわ・・」
動揺するスンハ・・
「(訪ねて来た男性は)あなたを責めに来たんじゃないの。
あの人はあなたを分かってくれている。
あなたには幸せでいて欲しいの・・悲しいことは全部忘れて・・
毎日、幸せなことだけど考えて暮らして欲しいの・・・
約束してくれる?してくれるでしょ・・?」スンヒ
「幸せになってほしい」ヘインと同じように深い愛情で語りかけるスンヒ・・・
いつもの「地獄の門」の写真の前に立ち、つぶやくスンハ。
「地獄の門に立っているのは・・・誰だ・・・・?」
オスに審判を下していたはずのスンハだったのに、今では逆に自分が罪の意識に苦しめられている。
追っていたはずなのにいつのまにか追われている。
スンハとオスは鏡に映っているかのように似ているのです。
ふと気づくと、隣にヨンチョル(山野)が・・・
場所を変えて話す2人。
「もうすぐ終るんだ。
お前の言った通り、俺たちがすべてを振り出しに戻すんだ♪
テフンも喜んでるさ、正義は勝つんだ。お前も嬉しいだろ?」ヨンチョル
復讐に夢中になっているヨンチョル・・・
そんなふうにしてしまったのは自分・・・スンハの目に涙がにじむ。
「ヨンチョルさん、よくやってくれた。
これで役目はおしまいだ。韓国を出るんだ。夢が叶うんだよ。
自然の中で小説が書けるんだ。オーストラリアに行く準備を」スンハ
「ダメだ!まだ終っていない!最後まで見届ける!
オスを最後まで見届けるんだ!あいつは自分が悪い事にも気づかない最低のワルだからな」ヨンチョル
呆然と見つめるスンハ・・・
ヨンチョルの心も17歳のまま止っているのでしょう。
自分やオスと同じようにトンネルの中に閉じ込めれれている、そしてその事にすら気づかないヨンチョル・・
やっと間違いに気づいたのに・・スンハはもうテソンに戻りたくても戻れない・・
その頃、ヘインはスンハのために祈っていました。
「私に力を下さい・・・あの人を助ける力を下さい」
すると、見えなかった残像が見えて、スンギ(宗田)に煙草を勧めている男の顔がはっきりと見える。
ナヒ(麻里)が証言をするために署にやってくる。
家に写真を持った男が来たので、不安になり、ソクジンを呼び出して午前3時まで一緒にいたことと、ずっとスンギに脅迫されていたことを話すのでした。
ナヒの証言でアリバイが成立したことをソクジンに伝えるスンハ。
「これで殺人の容疑は晴れます」
「嘘です!僕はあの人と一緒になんかいませんでした!」必死に叫ぶソクジン
「彼女を守るためですか?
彼女はあなたのために勇気を出したのです。ですからあなたは精一杯・・」
ヘインの事を思いだし、言葉につまるスンハ
何だか顔が前半の頃の魔王ではなくなっているんですよね。
スンハに人間らしい感情が戻って来ているのがよくわかります。
ヒスのところにナヒが証言してくれた話しに行くオス。
「俺が義姉さんに頼んだんだ・・」
オスをなぐるヒス。
「よくもそんな事を!俺がどうなってもかまわないと言うのか?!俺はどうなるんだ!!」
ヒスの怒りに、妻の裏切りに対する悲しみ以外のものを感じて戸惑うオス。
図書館にやって来たオスに残像で見えた男性の特徴を話すヘイン。
「やさしそうな人」「スーツを着ている」「髪はオールバック」
帰ろうとするオスに尋ねるヘイン。
「刑事さんはチョン・テソンが誰なのかご存知なんですか?」
「証拠はありませんが、確信しています」オス
「私も誰なのか件等はついています・・でも、ずっと刑事さんに言い出せなかったんです。
その人がかわいそうで、どうしても言えなくて・・その人が歩いてきた道を思うと・・・
暗闇に閉じこもっているその人を思うと、胸が痛くて・・
どうしたらその人を止められるのかわからないんです。
刑事さんはその人を恨んでますか?」ヘイン
「よく分かりません・・その人の中に自分を見るようで。
許しも請えず、恨めもしない。
自分を苦しめちゃだめです、僕はそれを望みません」オス
言っちゃなんだけど、オスは成長しましたよね・・・
事件の中で苦しみながら憎みながら、今、ひとつの到達点に来てるような・・・
ヒス(典良)に詫びるナヒ(麻里)・・・
「俺を傷つけてもソクジンを守りたかったのか・・・
それでも俺はお前を信じていた・・・最後には俺を選ぶと・・・」
別れを匂わせるナヒに離婚しないと言い切るヒス。
酒を飲んで酔っ払って、スンハを呼び出すオス(友達かっ!)
「少しは満足ですか?すべてあなたの思い通りだ」
「大分酔ってますね」スンハ
「不思議ですね・・あなたに許しを請おうと思うと被害者達の顔が浮かぶんです。
あなたを心底憎もうとすると、テフンとあなたのお母さんの事が浮かぶ。
どうかしてるよな・・・あなたを通して俺が見える。
これ以上後にも引けず、戻る場所もない俺が見えるんですよ」オス
衝撃を受けるスンハ・・でも・・
「正当な方法で犯人を捕まえると豪語しておいて、真実を目の当たりにするのが怖くなったんですか?」スンハ
「僕はあなたを捕まえますよ・・
ただ、あなたを捕まえるのが嬉しくないだけです。
あなたの言う真実の果てに何が待っているのかこの目で確かめたいんです」オス
「安心しました。期待はずれに終らなくて」スンハ
家に戻り・・一人になったスンハ。
「止められない・・・もう・・・止められないんだ・・・」苦しげにつぶやくのでした。
そして、グァンドゥが3日ぶりに出勤してスンハと会いましたよ〜
「お姉さんを訪ねました」
「やはり事務長でしたか・・・」スンハ
「悩みました。私はどうするべきなのか、何度も自問したんです」グァンドゥ
「何の話です?」
「多くの苦痛を一人で耐えた16歳の少年の事を思うと、不憫で胸が締め付けられます。
私がもう一度、彼に目をかけてやっていたら、少しは違っていたかもしれないと後悔しました。
でも、あなたの選択は間違っています。
世間があなたにどうあろうと、正義を捨てる理由にはなりません。
しかし、私は先生のそばにいます。
出て行けと言われても、いつまでもここにいます。
その少年に償いをするためにもここにいます。
私を必要とした時に、いつでも助けられるように、ここにいます」静かに部屋を出て行くグァンドゥ
。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!!
グァンドゥ事務長の深い愛情に泣けた〜
スンハも事務長の言葉に救われたはず・・
トンネルから出ておいで〜!テソン〜〜!!
さて、中国に高飛びする前にドンヒョン(栄作)に電話するキョン社長(大隈)。
「ひとつ置土産を・・
お探しだったチョン・テソンはオ・スンハ弁護士です」
衝撃で手が震えるドンヒョン・・・
ソラの母親の判決が執行猶予2年に決まり・・・
彼女に殺されたデソク(石本)の部下だったヨングがスンハを恐ろしい目で睨みつけていました・・
オスは今までわかった事実と、ヒスの言動、ヘインの残像などから、ヒスを疑い始め、ヒスが泊まったホテルに電話をかけていた。
宿泊中、ヒスは体調が悪いと言って、部屋にこもりきりだったらしい。
そして・・・・ヘインにヒスの写真を見せると・・・「この人です」
スンハの言っていた「真実」とはこれだったのか・・・
重過ぎる真実を目の当たりにして、苦しむオス・・さあ、どうする?
ソン記者の事故現場の公衆電話からヨンチョル(山野)の指紋がみつかり、令状を手にヨンチョルの家を調べるチームのみんな。
タロットカードと黒手袋発見。
さらにヘインの残像で見えた赤い糸の巻いてあるはさみとカメラも・・・
そこに帰って来たヨンチョルはオス達に気づいて逃げ出すんだけど・・・
階段から転がり落ちちゃったよ!
で、つづく・・・
心の中から魔王は消えかかっているのに、テソンに戻ることが許されないスンハ。
運命の輪は彼を逃がさないのでしょうか・・・
トラックバックURL
この記事へのトラックバック
1. 韓国版[魔王] 第19話「あなたの友は、オイディプスの義務を果たすのです」 [ 華流→韓流・・・次は何処? ] 2008年09月20日 16:11
スンハを思うヘイン、姉のスンヒ、事務長のグァンドゥの言葉に心打たれ、長くなってしまいました。
この記事へのコメント
1. Posted by aki 2008年09月20日 16:10
もうこの辺の内容は、涙涙でした。
きこりさんのレビューを読んでいても、泣けてきます。
スンハの揺れる気持ちも、
スンハを逮捕しても嬉しくないと言うオスの気持ちも、
ヘインがスンハの頬を叩いたあたりも、
とっても切ないですね。
こんなにもスンハを思い、支えようとしてくれている人がいるのに、
「何故勇気の1歩を踏み出せない?」と、
何度もスンハに言い続けながら見ていました。
きこりさんのレビューを読んでいても、泣けてきます。
スンハの揺れる気持ちも、
スンハを逮捕しても嬉しくないと言うオスの気持ちも、
ヘインがスンハの頬を叩いたあたりも、
とっても切ないですね。
こんなにもスンハを思い、支えようとしてくれている人がいるのに、
「何故勇気の1歩を踏み出せない?」と、
何度もスンハに言い続けながら見ていました。
2. Posted by きこり→akiさん 2008年09月21日 08:23
>スンハの揺れる気持ちも、
スンハを逮捕しても嬉しくないと言うオスの気持ちも、
ヘインがスンハの頬を叩いたあたりも、
ヘイン以外は自分の気持ちだけだったのに、
お互いの事をを思うようになったオスとスンハ・・・
お互いが赦し合いたいと、もうすでに思っていたのにね・・(涙
スンヒとグァンドゥ、ヘイン・・いろんな人がスンハに幸せになって欲しいと願っていたのに・・(涙
運命を変えて欲しかったですよね。
どの役者さんも役になりきっていて、見るほうもどんどん引き込まれていきます。
スンハを逮捕しても嬉しくないと言うオスの気持ちも、
ヘインがスンハの頬を叩いたあたりも、
ヘイン以外は自分の気持ちだけだったのに、
お互いの事をを思うようになったオスとスンハ・・・
お互いが赦し合いたいと、もうすでに思っていたのにね・・(涙
スンヒとグァンドゥ、ヘイン・・いろんな人がスンハに幸せになって欲しいと願っていたのに・・(涙
運命を変えて欲しかったですよね。
どの役者さんも役になりきっていて、見るほうもどんどん引き込まれていきます。