2008年05月26日
「女囚さそり 第41雑居房」 伊藤 俊也 監督
週末にたまっていた「週間真木よう子」を見たんだけど、
第三話の「女任侠筋子肌」を見たら、梶芽衣子の「さそりシリーズ」がまた見たくなった。
井口昇の脚本は「さそり」にオマージュを捧げており、
真木よう子もかなりイカシた「さそり」になりきっていた。
まさか、こんなところに梶芽衣子の後継者がいたとは・・・嬉しい驚きですョ・・
「さそり」の肝は蓄積される「怨み」・・・
「怨み」こそがすべて・・・
「女任侠筋子肌」の方はラストにLOVEが入っちゃってるのがご愛嬌で、
阿部サダヲさんの怪演と共に、ユニークな作品に仕上がってました。
第一作の「女囚701号さそり」(1972年、伊藤俊也監督)は以前見ていたんだけど、
それ以後の作品は見ていなかったのよね・・・いい機会だったわ〜
いや〜これはね、やはり順番に見た方がいいと思いますョ。
1作目で、愛した刑事に裏切られ、復讐をしようとするが果たせず、ムショに
入った松島ナミことさそり(梶芽衣子)は、看守たちの虐待や他の女囚達からのリンチ、暴動にも動じず脱走し、裏切った男と自分を強姦したヤクザに復讐を果たしたんだよね〜
なんせ、70年代の東映映画ですからね〜
エロ・グロ・暴力・ホラーなんでもありのミックステイストですョ・・・
まず、女囚がしぼり染めみたいなシマシマのワンピース着てるって段階で、
あれっ?って思うけど、そんなのはそのうち慣れます・・
女囚が髪染めてたり、パーマあててたり、付けまつげバッチリの目張りくっきりなのも
気にしない気にしない・・
第三話の「女任侠筋子肌」を見たら、梶芽衣子の「さそりシリーズ」がまた見たくなった。
井口昇の脚本は「さそり」にオマージュを捧げており、
真木よう子もかなりイカシた「さそり」になりきっていた。
まさか、こんなところに梶芽衣子の後継者がいたとは・・・嬉しい驚きですョ・・
「さそり」の肝は蓄積される「怨み」・・・
「怨み」こそがすべて・・・
「女任侠筋子肌」の方はラストにLOVEが入っちゃってるのがご愛嬌で、
阿部サダヲさんの怪演と共に、ユニークな作品に仕上がってました。
第一作の「女囚701号さそり」(1972年、伊藤俊也監督)は以前見ていたんだけど、
それ以後の作品は見ていなかったのよね・・・いい機会だったわ〜
いや〜これはね、やはり順番に見た方がいいと思いますョ。
1作目で、愛した刑事に裏切られ、復讐をしようとするが果たせず、ムショに
入った松島ナミことさそり(梶芽衣子)は、看守たちの虐待や他の女囚達からのリンチ、暴動にも動じず脱走し、裏切った男と自分を強姦したヤクザに復讐を果たしたんだよね〜
なんせ、70年代の東映映画ですからね〜
エロ・グロ・暴力・ホラーなんでもありのミックステイストですョ・・・
まず、女囚がしぼり染めみたいなシマシマのワンピース着てるって段階で、
あれっ?って思うけど、そんなのはそのうち慣れます・・
女囚が髪染めてたり、パーマあててたり、付けまつげバッチリの目張りくっきりなのも
気にしない気にしない・・
その他にも急に歌舞伎っぽいメイクになったり、特撮っぽい特殊メイクになったりとギョッとする場面は多々ありますが・・
そんな中でも光輝いてるのが「さそり」の怨みに満ちた鋭い目としなやかさデスョ・・
さそりはしゃべらない・・全てを目に込める。
そして、さそりと言えば、さそりファッションです。
黒のロングコートに黒のつば広帽子、シックに上品に殺気を込めて装うのです。
いつ用意したんだろ?とか思わないで!
そして、第2作目「女囚さそり第41雑居房」、
第一作でさそりのせいで失明して義眼になった所長の渡辺文雄は、
さそりを地下の独居房に1年も閉じ込め気を狂わせようとしていたが、
お偉いさんが巡察に来るってんで出されるのよね。
オープニングがすごい・・スプーンを口にくわえて床のコンクリートでジョリジョリ・・・
何やってんだろ?と思ったら、削ってナイフ状にしてたのよ!
そのナイフを使って、所長の顔に切りつけるさそり・・
それをきっかけにして、女囚達の暴動が起こり、所長は激怒・・・
なんかね・・この女囚達への懲罰って言うんですか?
第一作では無意味にでかい穴を掘らせたり埋めさせたりという無常感溢れる罰で女囚達を苦しめたのですが・・
今回は、コンクリートのでかい固まりをひきずらせてたわ〜
絵に描いたような奴隷状態・・
そして、にっくきさそりにはそれプラス大木を背中に背負わせるという・・・
しかし、いくら痛めつけても呻き声すら立てないさそりにイラついた所長は
他の看守たちにさそりを強姦させ、女囚達に見せ付けるという汚い手を・・
しかしさ・・・笑う場面ではないんだけど・・・
さそりを襲う役の看守達が原始人みたいな茶色いガウンみたいの着ててさ〜
で、ストッキング頭からかぶるって・・・キッツイわぁ〜
でも、さそりは全然動じない。
睨み続けるだけ・・
(常に目を見開いているため、何か鳥居みゆきにも見える・・)
怨みのパワーを溜めているのです。
そして、機会が来たら逃さず仕留める!その時を狙っているのです。
てか、この映画でさそりって二言しか、喋らないんだよ・・・
「私を売ったね」「死んでるよ」
しかも、一言目は映画3分の2ぐらい進んでからやっとだよ!
その代わりに「怨み節」「女の呪文」という怨みのこもった歌声が流れ怨みムードを高めます。
第二作は他の6人の女囚と共に脱走したロードムービーになってます。
女囚の一人に白石加代子さんがおりまして・・・すごいインパクトを残します。
彼女は容貌にコンプレックスを持っているらしく、クールな美しさとカリスマ的な魅力を持つさそりを憎んでいるのです。
今回発見したんだけど・・・
白石さんって、口をほとんど動かさずしゃべるのよね〜もしかしたらモノマネできるかも・・
女囚達はみな、男達によって運命を狂わされ落ちた。
それぞれの怨みのせせらぎは少しづつ合流し、河となり怨みの大河へと成長していくのです・・・
今回も出刃包丁が大活躍。
逃げている途中で、山に捨てられ、なぜか出刃包丁を持った老婆と遭遇する女囚達・・
結局、この老婆は「呪ってやる、殺してやる」とつぶやきながら死んでいくのですが、
さそりはこの老婆から「怨みの包丁」を譲り受けることになります。
すると一陣の風が巻き起こり落ち葉がざわ〜っと舞い上がり、老婆の死体を隠したと思ったら消えていくという不思議現象が・・・
何かね、第2作はいろいろと首をかしげる場面が多かったなぁ・・・
時代なのかしらね〜?
さそりの見るイメージなんだけど、白装束の女囚達が網をかぶせられ男達に棒でめった打ちにされるとか(まぁ、男達に虐げられてきたってイメージか?)、
あと、追っ手に捕まったさそりがジープに乗せられて市中引き回しの刑みたいな状態になってるとかね〜
一番印象的だったのは、ラストの誰もいない街中での女囚達の包丁リレーかな〜
最初、さそりが持って走っていた怨みの包丁が別の女囚に渡され、さらに別の女囚の手にに・・走り続ける女囚達・・・
怨みはバトンのようにいつまでも受け継がれるってこと?
でも、シュールすぎてつい笑っちゃったョ〜
さて、追っ手を次々と出刃包丁でやっつけ、最期まで残った白石さんの死を見取ってから、ついに憎い渡辺文雄に復讐する時がやって来た。
渡辺文雄は刑務所長から出世して、官僚になってるのだがお車で外出しようとしたら
フロントガラスに警官の人形がぶつけられ、慌てて外に出ると、
さそりファッションに身を包んだ寒がりさんのナミがかっこよく登場する。
黒のロングコートの首と両腕には毛皮、ウエストにはデカイ金のバックルが輝いてる。
つば広の黒の帽子を斜めにかぶって・・・しゅてき・・・
ポッケから手を出すと出刃包丁が!シュッ!!直線的に渡辺文雄を狙う。
車の中に逃げた渡辺をぐっさり、そこから逃げてもまたぐさ!
で、何度もかなりの力を込めて刺すんだけど、なかなか死なないんだ・・これが・・
やっと、死んで歩道橋の階段から落ちた渡辺文雄の義眼がポロリ・・・・
「ハハハハハハハハーーーーーーーーーーーー!!」
初めて声を上げて笑うさそり・・・・その後も包丁リレーで完・・ってわけ・・
とにかくさそりはクールです。
かなり暴力的な場面やショッキングな描写もあるので、お勧めしずらいですが
1本見たら虜になる・・かも・・しれません。
第3作の「女囚さそり けもの部屋」は、また違ったテイスト・・・
明日、書いてみようと思います。
って・・誰が読むんだ?って気も・・・・(; ̄ー ̄A
梶芽衣子にグッときてるアナタなら、他の記事もどうぞ。
「女番長 野良猫ロック」 長谷部安春監督
「女囚さそり けもの部屋」伊藤 俊也 監督
そんな中でも光輝いてるのが「さそり」の怨みに満ちた鋭い目としなやかさデスョ・・
さそりはしゃべらない・・全てを目に込める。
そして、さそりと言えば、さそりファッションです。
黒のロングコートに黒のつば広帽子、シックに上品に殺気を込めて装うのです。
いつ用意したんだろ?とか思わないで!
そして、第2作目「女囚さそり第41雑居房」、
第一作でさそりのせいで失明して義眼になった所長の渡辺文雄は、
さそりを地下の独居房に1年も閉じ込め気を狂わせようとしていたが、
お偉いさんが巡察に来るってんで出されるのよね。
オープニングがすごい・・スプーンを口にくわえて床のコンクリートでジョリジョリ・・・
何やってんだろ?と思ったら、削ってナイフ状にしてたのよ!
そのナイフを使って、所長の顔に切りつけるさそり・・
それをきっかけにして、女囚達の暴動が起こり、所長は激怒・・・
なんかね・・この女囚達への懲罰って言うんですか?
第一作では無意味にでかい穴を掘らせたり埋めさせたりという無常感溢れる罰で女囚達を苦しめたのですが・・
今回は、コンクリートのでかい固まりをひきずらせてたわ〜
絵に描いたような奴隷状態・・
そして、にっくきさそりにはそれプラス大木を背中に背負わせるという・・・
しかし、いくら痛めつけても呻き声すら立てないさそりにイラついた所長は
他の看守たちにさそりを強姦させ、女囚達に見せ付けるという汚い手を・・
しかしさ・・・笑う場面ではないんだけど・・・
さそりを襲う役の看守達が原始人みたいな茶色いガウンみたいの着ててさ〜
で、ストッキング頭からかぶるって・・・キッツイわぁ〜
でも、さそりは全然動じない。
睨み続けるだけ・・
(常に目を見開いているため、何か鳥居みゆきにも見える・・)
怨みのパワーを溜めているのです。
そして、機会が来たら逃さず仕留める!その時を狙っているのです。
てか、この映画でさそりって二言しか、喋らないんだよ・・・
「私を売ったね」「死んでるよ」
しかも、一言目は映画3分の2ぐらい進んでからやっとだよ!
その代わりに「怨み節」「女の呪文」という怨みのこもった歌声が流れ怨みムードを高めます。
第二作は他の6人の女囚と共に脱走したロードムービーになってます。
女囚の一人に白石加代子さんがおりまして・・・すごいインパクトを残します。
彼女は容貌にコンプレックスを持っているらしく、クールな美しさとカリスマ的な魅力を持つさそりを憎んでいるのです。
今回発見したんだけど・・・
白石さんって、口をほとんど動かさずしゃべるのよね〜もしかしたらモノマネできるかも・・
女囚達はみな、男達によって運命を狂わされ落ちた。
それぞれの怨みのせせらぎは少しづつ合流し、河となり怨みの大河へと成長していくのです・・・
今回も出刃包丁が大活躍。
逃げている途中で、山に捨てられ、なぜか出刃包丁を持った老婆と遭遇する女囚達・・
結局、この老婆は「呪ってやる、殺してやる」とつぶやきながら死んでいくのですが、
さそりはこの老婆から「怨みの包丁」を譲り受けることになります。
すると一陣の風が巻き起こり落ち葉がざわ〜っと舞い上がり、老婆の死体を隠したと思ったら消えていくという不思議現象が・・・
何かね、第2作はいろいろと首をかしげる場面が多かったなぁ・・・
時代なのかしらね〜?
さそりの見るイメージなんだけど、白装束の女囚達が網をかぶせられ男達に棒でめった打ちにされるとか(まぁ、男達に虐げられてきたってイメージか?)、
あと、追っ手に捕まったさそりがジープに乗せられて市中引き回しの刑みたいな状態になってるとかね〜
一番印象的だったのは、ラストの誰もいない街中での女囚達の包丁リレーかな〜
最初、さそりが持って走っていた怨みの包丁が別の女囚に渡され、さらに別の女囚の手にに・・走り続ける女囚達・・・
怨みはバトンのようにいつまでも受け継がれるってこと?
でも、シュールすぎてつい笑っちゃったョ〜
さて、追っ手を次々と出刃包丁でやっつけ、最期まで残った白石さんの死を見取ってから、ついに憎い渡辺文雄に復讐する時がやって来た。
渡辺文雄は刑務所長から出世して、官僚になってるのだがお車で外出しようとしたら
フロントガラスに警官の人形がぶつけられ、慌てて外に出ると、
さそりファッションに身を包んだ寒がりさんのナミがかっこよく登場する。
黒のロングコートの首と両腕には毛皮、ウエストにはデカイ金のバックルが輝いてる。
つば広の黒の帽子を斜めにかぶって・・・しゅてき・・・
ポッケから手を出すと出刃包丁が!シュッ!!直線的に渡辺文雄を狙う。
車の中に逃げた渡辺をぐっさり、そこから逃げてもまたぐさ!
で、何度もかなりの力を込めて刺すんだけど、なかなか死なないんだ・・これが・・
やっと、死んで歩道橋の階段から落ちた渡辺文雄の義眼がポロリ・・・・
「ハハハハハハハハーーーーーーーーーーーー!!」
初めて声を上げて笑うさそり・・・・その後も包丁リレーで完・・ってわけ・・
とにかくさそりはクールです。
かなり暴力的な場面やショッキングな描写もあるので、お勧めしずらいですが
1本見たら虜になる・・かも・・しれません。
第3作の「女囚さそり けもの部屋」は、また違ったテイスト・・・
明日、書いてみようと思います。
って・・誰が読むんだ?って気も・・・・(; ̄ー ̄A
梶芽衣子にグッときてるアナタなら、他の記事もどうぞ。
「女番長 野良猫ロック」 長谷部安春監督
「女囚さそり けもの部屋」伊藤 俊也 監督