「ハチワンダイバー」第2回久しぶりのそーやさん

2008年05月12日

「トップセールス」第5回 別れ

 1980年6月、久子(夏川結衣)は、蒸発した父親浩太郎(石橋蓮司)が寄席の客引きをしているという話を聞き、訪ねて行く。
しかし、側にはねっとりとした雰囲気の女性(秋野暢子)が・・
「お母さんと私は、ずっとずっと二人っきりだったから!」と捨てセリフを残して去る久子。

 浩太郎のことを光枝(十朱幸代)に話すべきか・・悩んでるせいで仕事のミス連発の久子。
岡野(蟹江敬三)と藤山(梅沢昌代)に相談するのだが・・・
「黙ってなさい。
特攻で突っ込んで死ぬのも地獄かもしれないけど、残された方だって生き地獄だ。
今になって、死んだはずの亭主がよそで所帯持って幸せに生きてましたなんて
聞かされても、辛かったこと一つ一つを、あきらめたことの一つ一つを思い出して亭主恨むだけだ」
 いつもは温厚な藤山の血を吐くような言葉を聞いて・・・
「そうですよね・・私、バカみたい・・のこのこ会いに行ったりして・・会わなきゃよかった」久子

 しかし、その話を聞いた岡野は黙っちゃ居られず光枝の元へ。
「夫の消息、どうして所長さんから聞かされなきゃならないんでしょ!
ムッとしながらも着飾って浩太郎に会いに行く光枝なのでした。
のらりくらりと適当に応える浩太郎・・
「一遍ぐらいちゃんと娘と向き合ったらどうなんです?
あの子、ず〜っとあなたを待っていたんですよ!」
「久子、ずっと覚えてました。あなたとドライブしたこと。
あの子、それで車のセールス始めたんですよ」

 十何年かぶりに妻に会ったのに「よぉ・・」って・・・
意志薄弱というか・・なんというか・・この独特の緩さ・・
これは石橋さんにしかできない雰囲気ですね・・

 岡野が倒れて入院する。
久子は、岡野から、19年前からの付き合いのある横山という客が台変わりの時期だから
退院するまでつないで欲しいと頼まれる。
 そして、岡野の代理としてメーカーから隆男(椎名桔平)がやってくる。
しかし、販売台数を増やすとう使命を帯びてやってきた隆男のやり方は
効率優先で、岡野イズムとは相反する感じ・・・
 社員達は反抗的な態度を取り出し、所内はいや〜な雰囲気に・・

 一方、岡野の代わりに横山家に通い始めた久子は、徐々に事情がわかってくる。
浪人中の息子敦也(浅利陽介)が母親に暴力をふるってるのに、父親は仕事が忙しく家庭を顧みない、
母親(野村真美)はそんなストレスからアルコール依存症という状態・・
 正直、これはセールスマンが介入する問題でもないような気がするけど・・

 通ってるのに、販売に結びつかない久子の行動を指摘し、
「トップセールスの自覚を持って記録を更新するのが君の使命だ」と言い切る隆男に
久子もカチン!
「信じられない、柴田君・・所長代行が・・そんなこと言うなんて、所長なら」久子
「所長なら、何?!
いいかげんにしてくれないかな、ここは岡野個人商店じゃないんだ」隆男
「アナタにこの営業所の何がわかるの?
あなたのやり方じゃ車は売れないわ!」久子

 しかし、隆男も成績の悪い営業所は統合されるかもしれないので、
必死に業績を上げて、営業所を残すためにがんばっていたのよね〜
「うちの営業所は甘い。もっと貪欲になるべきです」岡野に報告する隆男
「わかった、遠慮なくはっぱをかけてくれ。
だが間違えるなよ、
この商売、狩りのように見えて、実は農業だ。
得るためには耕す時間も必要だ。
 耕さずに刈り取り続ければ、いずれ何も実らなくなる。
うちの連中はそれを知ってる。刈り取ることだけを急がせるな・・」岡野

 う〜む・・・にゃるほど〜おもしろい考え方ですね〜

 さて、横山家を訪れた久子は敦也がバットを持って暴れてるところに遭遇。
するとそこに病院を抜け出してきた岡野が現われ、誕生日の敦也に写真を渡し
「最初に車を買っていただいた時の写真だ。
暮らしも楽じゃなかった頃に、無理して買ってくださって。
君が生まれたからだ・・
この子に広い世界を見せてやりた、だから車が欲しいと・・
 君は知らんだろう・・赤ん坊だったから・・だが俺は覚えている。
君は待ち望んで生まれた子だ。家族に喜びを運んできた子だ。
俺は知ってる。大丈夫だ、君は大丈夫だ・・」敦也を抱きしめる岡野・・

 父親の代わりに、愛情を伝えようとする岡野・・
ずっと家族と関ってきて、繋がりを大事にしてきた岡野だからできること・・
 その場で倒れて病院に運ばれ、目が覚めた岡野は・・

 「どうしてだろうなぁ・・
みんな一生懸命働いてきた。もっといい明日がある、もっと幸せになれる、
そう信じてけなげに働いてきて、ようやく今の暮らしを手に入れた。
それがどうだ、車は汚れたまま捨てられて、家には家族がいない・・

 こんなはずじゃなかったのにな・・こんな所に辿りつくはずじゃ・・
あの子がバットを振り回して叩きつけてたのは、あれは悲しみだ。
血を吐くような悲しみだ・・
 槙野、お前は希望を売れ。
車を希望に変え、喜びと共に売ってくれ、お前ならできる、いいな!」
 「一人じゃ無理です、所長がいないと・・一人じゃ・・
早く元気になってください!そうじゃないと・・
約束してください、どこにも行かない、側にいるって!」久子
「約束する、ずっとだ」岡野
岡野の胸に顔をうずめて泣きじゃくる久子・・・
そんな二人の姿を見ちゃった隆男・・・

 いや〜久子は岡野の事を父親のように慕ってるのかと思ってたら・・
眠ってる岡野にチューしてましたもんね・・・
頼れる男性として、そして時には父親のように信じられる存在だったんでしょうね・・・
 岡野がいなければ今の久子はなかったし、ずっと支えてくれた大切な存在・・
説明しようがないかな・・
人の縁の不思議さをしみじみと感じる岡野との関係でした・・

 しかし、岡野はどうだったんだろうね??
久子の気持ちはわかっていたけど、大きく受け止めていたというか・・
自分の死期を悟っていた岡野は、久子に自分の後を継いで欲しかったというか・・
自分の意志を受け継いで欲しかったって感じなのかな・・

 隆男から渡された所長のノートを抱きしめて泣き続ける久子・・
「嘘つき・・約束したくせに・・ずっと一緒にいてくれるって・・」
・゚・(ノД`;)・゚・ 岡野さ〜〜ん!!戻ってきて〜!

 何か・・岡野の死でひとつの時代が終ったって感じですね・・
これからは、隆男が推進するような人と人の繋がりよりも効率優先というか、お客さんともさばさばした付き合いになるのかな〜

 葬儀から帰って来た久子をアベベで父親が待っていた。
「お前と話したかったんだ・・
すぐに戻るつもりだった・・でも、働いても働いても借金は返せず・・
後悔と向き合うのが怖くて・・・逃げて逃げて・・戻れなくなった・・・」浩太郎
「逃げ切れやしませんよ。
生きた分だけ後悔も増えるですから。
抱えて、踏みとどまって、生きていくしかないんです!
ホラ、冷めないうちにしっかり食べて!しっかり生きていかなくちゃあ!」光枝

 強い!
そして、そんな光枝の血をしっかり受け継いでいる久子・・

 別れ際・・「お前はお日様の向こうまで走っていけ」と頭をなでた父親・・
子供の頃、一緒にドライブした時の輝きは今のお父さんにはない・・
でも、あの時の思いが消えることはない・・
父親との別れと岡野との別れ・・
それでも岡野の思いを受け継いで、明日への希望を持って、強く歩いて行こうとする久子なのでした・・

 しかし・・久々に登場した真理子さん(石田ひかり)・・人形作りしちゃって・・
ますますめんどくさそうな女性になってる感じでしたが・・吾郎ちゃんのつけいる隙なし・・って感じでしたわ・・・
 たまに出てくるとドキッとするわ〜

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1980年。 あれから6年が経った。
2. NHK土曜ドラマ トップセールス 第5話 2人の父との別れ  [ レベル999のマニアな講義 ]   2008年05月11日 17:50
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■トップセールスhttp://www.nhk.or.jp/dodra/topsales/第5話別れ1980年5月。優秀セールスで4度目受賞を果たす久子。表彰式の一ヶ月後。営業所で父親らしき人影を目撃する。気のせいかと思ったが近所の住民がより詳細に父親の居所を知っていた。父親は現在寄席の呼び込み...
4. トップセールス(5)  [ ドラ☆カフェ ]   2008年05月12日 10:35
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この記事へのコメント

1. Posted by mana   2008年05月11日 18:32
こんにちは。
毎回泣いてます。
今回はどのシーンも岡野・蟹江さんの演技が絡んでるとこでダメ(・・、)
そして父親・石橋さんにもヤラれました。
予想通りの展開に、一番泣いた回でしたよ〜(/_;)
そして『ROOKIES』で「嫌な後輩」と思ってた息子に泣かされるとは。
しかし、びっくりしましたね〜。チューには!
唇から少し外れてたように見えましたけど…
ベッドに潜り込んで寝てるのはファザコンだと思えたんですけどね〜。
その延長であって、恋愛未満でしょう?
うんうん、説明しようがない想いが行動に出ちゃったような。
岡野の気持ちもどうだったんでしょうね。
本当にイイ人でした(-人-)
レビュー残したかった作品ですわぁ。
今期、決戦の土曜日です(笑)
2. Posted by ikasama4   2008年05月11日 18:37
親と子の絆は何年経っても消えるものじゃないんでしょうね。
てっきり槙野は岡野に父親の姿を重ねていたと思ってたんですけどね。

夏川さんが演じる役は年上の方が好きになるのが
決まり事なんでしょうかね(笑)

もう岡野さんがねぇ・・・たまらんです(ノД`)
>何か・・岡野の死でひとつの時代が終ったって感じですね・・
たしかにそうなのかもしれませんね。

でも、その中で槙野や隆男は
岡野さんの意志を受け継いでいくんでしょうね。


その中で確実に真理子はオカルト方向に走ってるような気がします(; ̄∀ ̄)
3. Posted by きこり→manaさん   2008年05月11日 20:51
>毎回泣いてます。
私も、毎回泣いてると思います・・(笑
なぜなんだろう?
他のドラマでそんなに泣かないのになぁ・・
>しかし、びっくりしましたね〜。チューには!
唇から少し外れてたように見えましたけど…
そうそう!私も、アレ、ちょっとはずれてるよ・・・って思ったから、もしかして父親へのチュー的な感じなの?とか思ったり・・
私には男性としてのチューなのか判断がつかなかったです(笑
>岡野の気持ちもどうだったんでしょうね。
本当にイイ人でした(-人-)
岡野は父性的な気持ちでというか、久子のファザコンを理解してたのかな〜?とか思ったり・・
岡野みたいな人は昭和らしいタイプなのかもしれないけど、尊敬できるし、人間らしさのある深くてすばらしい男性でしたよね〜あぁ・・思い出すと涙が・・・
岡野が出ないと思うと来週から寂しいです・・
4. Posted by きこり→ikasama4さん   2008年05月11日 20:57
>てっきり槙野は岡野に父親の姿を重ねていたと思ってたんですけどね。
私もそう思ったんですけどね〜
いろんな思いが重なっちゃったんでしょうかね〜
かなりびっくりしちゃいましたよ〜
岡野は娘のように思っていたと思うんですが・・
>夏川さんが演じる役は年上の方が好きになるのが
決まり事なんでしょうかね(笑)
夏川さんはいろんな男性を落としてますからね〜
「結婚できない男」も、散々遊びつくした熟年男性もね〜
しかし、岡野が相手なら、全然年齢なんて関係ない感じですけどね〜
はぁ〜雪の中で岡野を見送る営業所のみなさんの
姿にもじ〜んときてしまいました・・
ところで隆男は代理から所長になるのかな?
5. Posted by ルル   2008年05月12日 10:34
>岡野がいなければ今の久子はなかったし、ずっと支えてくれた大切な存在・・
説明しようがないかな・・

うんうん、解釈に悩みましたよ〜。
まさかとは思っていたけど
キスして一緒に寝てるし(そうそう、看護婦か隆男に見られてたら大変、、笑)
なんていうか、、岡野と久子って
恋愛になりそうなギリギリな所に居たけど
決定的な関係にはならないと思っていたので
ホント!あのシーンには度肝を抜かれましたよ〜
で、岡野は自分の死期も知っていたから
余計、信頼出来る久子に後を任せたかったろうけど
愛恋部分については
最後の大嘘こいた( ̄∇ ̄*)ゞよね。
空の上で頭を掻いてるかな〜?
これで久子は隆男の事をスッパリ吹っ切ると見えるけど、真理子はまたも攻撃に行くのかな?
6. Posted by きこり→ルルさん   2008年05月12日 16:43
>決定的な関係にはならないと思っていたので
ホント!あのシーンには度肝を抜かれましたよ〜
そうだよね〜
あえて、決定的な行動に出ないと思っていたけど、
やっぱり死期がせまってるのわかってたからなのかな・・?
NHKも思い切ったよね〜
服着てたからますます謎だし・・・(笑
>真理子はまたも攻撃に行くのかな?
来て欲しいわ〜(笑
きっと一生安心できないのかも・・
やはり人を呪わば穴二つ・・って違うか・・・
同じ業界にいるしね、違う場所に住んでたら少しは安心かもしれないけどね〜
7. Posted by まりりん   2008年05月14日 00:25
きこりさん、こんばんは〜!
今回、まさか野球が20分も延長になるとは重いもせず予定時間で予約してたもんだから、ちょうど所長が敦也君を抱きしめてて、これからってところでプチッ・・・ 終わってしまってました(ハァ〜〜)

なので、きこりさんの記事で残りを読ませていただきたすかりました。ありがとうございました。

でも久子が岡野さんにチュッって、え?ええ〜〜っっ??なんか予想外すぎて正直あんぐり。。。
でもまあ、普通に考えて、ああいう父親との別れ方とかしてたらファザコンになりやすいから、やっぱり岡野さんみたいな人を好きになるのは大いにありだもんねえ。

>しかし・・久々に登場した真理子さん(石田ひかり)・・人形作りしちゃって・・
なんか怖かったよね〜。この先こいつもホラー化する?(笑)

ではまた〜!
8. Posted by きこり→まりりんさん   2008年05月14日 13:56
>これからってところでプチッ・・・ 終わってしまってました(ハァ〜〜)
ありゃ〜私にも経験があります・・
心中お察ししますわ・・・脱力するよね〜
>でも久子が岡野さんにチュッって、え?ええ〜〜っっ??
そうなの〜!岡野に取りすがって泣いていて、その場面を柴田が見て去っていくんだけど・・・場面変わったら、岡野のベッドに久子が一緒に寝てたんだよ〜!(笑
ひえ〜〜な展開ですよね〜
お父さんと一緒に布団に入ってみたかったの〜?
岡野にはもっと生きて、久子と一緒に生きていって欲しかったなぁ・・・(涙

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