「パズル」第3回「ハチワンダイバー」第1回

2008年05月04日

「トップセールス」第4回 絆

 1976年4月、営業所は改装して車の店頭販売も始めることになった。 
久子(夏川結衣)の野菜の安売りや所員の家族も呼ぶというアイディアのお陰でオープンの日は大盛況・・
 しかし、日が経つに連れ、近所の奥さんぐらいしか来なくなり・・
「奥さんに営業しても無駄、旦那がいなきゃ決まらないから」と所員は相手もしなくなり、
店頭担当も嫌がるようになってしまう。
「槙野さんの野菜の安売り作戦、今回は裏目にでたかな〜」藤山(梅沢昌代)

 めげない久子は子連れの客の為に、子供の遊び場所を作ったり、
営業所の雰囲気を良くしようとみんなに喫煙を注意したり、一生懸命・・
しかし、久子の口調がイラついて、いつもはヘラヘラしてる森(櫻井章喜)をキレさせてしまう。
気がつけば周りのみんなの目も冷たい・・電話の引継ぎもしてくれない・・
『いつのまにか私は営業所の中でひとり、浮いていたのです』

 そんな頃、久子は半年通っていた小峰酒店で、谷口と鉢合わせ。
谷口のお客の雄二(柏原収史)は、実は店主の勇夫(津嘉山正種)の次男坊で、
食品会社勤務。
この店を勝手にコンビニ化しようとしていたのだ。
 勇夫が配達に使っているトラックを見た雄二は
「まだ乗ってんのか?!あんなトラックに・・必ずつぶしてやる、店も、あのトラックも!」
10年ぶりに再会したらしい、この親子に何か深い事情があると見た久子は
何とか力になりたいと思うのだったが・・

 高村(大沢健)と会った柴田(椎名桔平)は、彼からアメリカに転勤するとことを聞かされる。
「お前から引き離しておくにはどうしたらいい?」高村
「・・・・?」柴田
「槙野さ・・お前、まだ引きずってるんだろう?
俺はあいつのおせっかいが昔から好きだったよ。
いつも走っている。
気持ちがあふれ出してる、あいつは生きる力がみなぎってる。
俺はまぶしいような思いで槙野を見てきた。
 俺は知ってたよ、高校の時から、お前の気持ちも、槙野の気持ちも。
だけど黙っていた、お前が間違うのを黙って見ていた。
槙野を渡したくなかった」高村
「どうして伝えない?」柴田
「お前がいる」高村
「俺はもう結婚している」柴田

 みんなそれぞれ、あの頃の思いを引きずって生きてきたんですね。
高村の久子への思いを聞いていて、男性所員が久子にイラッとする理由がちょっとわかったような・・
 人を圧倒するようなパワーと熱意、誰にも負けない根性・・・
太陽のようにギラギラと輝く強い力を持つ久子に圧倒されて、劣等感にかられるのかしらね〜

 そんな久子に光枝(十朱幸代)は、きっついアドバイスを
「アンタが自分が正しいって顔してるからみんなが反発するんじゃないの?」
「私は、営業所のためを思って!」久子
「それ!その言い方が偉そうだ!」光枝
「( ゚皿゚)キーッ!!」久子

 久子は小峰酒店の親父が次男坊と険悪になってしまった理由を常連さん達から知らされる。
勇夫には跡継ぎ息子の長男がいたのだが、16年前に、海でおぼれた雄二を助けようとして亡くなってしまったらしい。

 それを知った久子は、営業所で谷口が雄二と商談中に「小峰さんは酒屋を辞める事に納得してるんでしょうか?」と口をはさんでしまう。
めずらしく逆上する谷口。
「間違いなく成長する業界だぞ!
今、配送車の手配に食い込めば、今後どれだけの利益が上がるのかわかってんのか?!」
「でも、お父さんのお店を潰そうとするなんて何か事情があると思いませんか?」久子
「それと車とは関係ない!!
買いたいお客様には売る、買う気のないお客様には買う気にさせる、それが営業だ!」
「車を売るって、もっと深くお客様と関ることだと」久子
「だから御用聞きだの野菜の叩き売りだのでお客様の気を引くのか?!
俺はそんな売り方はしない。
売った分だけグラフが積みあがる、
積みあがった分だけ会社の利益が上がる、それが俺の誇りだ!二度と余計な口をだすな!」谷口

 う〜む・・いつもは穏やかそうに見える谷口の営業への固くて強いこだわりと誇り・・
でも、久子と通じるものがありますよね。

 さて、いろいろ大変な時期なのに・・営業所に真理子(石田ひかり)が妊娠の報告にやって来る。
「チャコにはどうしても直接報告したかったのぉ〜
もう大丈夫、やっと自信が出来た、私達やっていける!」

 笑顔で別れた後、お互いに真顔に戻るのがリアルで・・・怖かったッス・・
まだ不安なのよね、真理子は・・
実際、夫に言った時も対して嬉しそうじゃなかったもんな〜
これで、別れられられなくなったな・・っていう小さなショックが伝わってきたし・・・
真理子はずっと不安を抱えて、隆男と生きていくのかなぁ・・
それはそれで地獄のような気もするが・・

 営業所で試乗会をすることが決定し、チラシを配って回ることになったのだが、
配らずに机の中に隠していた晴美(佐藤仁美)は所長に怒られ、ついに久子ともケンカになってしまう。

 「大嫌い!人のこと一段下に見てるくせに!
アンタ見てるとイライラするのよ、がんばれば何でもできるってはりきっちゃって・・
バッカみたい!いつもお客様の事を考えてますみたいな顔して、結局自分の成績のためでしょ!
偽善者よね、アンタって」晴美
「悪い?そうやって車を売って何が悪いの?
私は車を売りたい、そのためには計算だってするし、人も出し抜くし、ずるいことだってやるわ。配ってきなさいよ!」久子
「嫌!これ以上働いて何かいいことある?
アンタみたいにガツガツ働いて、私の仕事何が変わる?
変わらないでしょ?!だったら、自分の人生を変えてくれる男見つけて早く結婚した方がマシ!」晴美
「それが仕事を放り出すいい訳?
結婚でもなんでも好きにしなさいよ。一度引き受けた仕事はやりなさいよ!」
チラシを持たせて去る久子・・・

 久子の営業に対する腹の据わった考えを聞いて、晴美も少し応えたんじゃないでしょうか・・
この人は生半可な気持ちで車を売ってるんじゃない・・それは伝わったはずです。

 さて・・営業所前で会った雄二から
「父がどう言おうと店はコンビニエンスストアにします」と聞いた久子は谷口の制止も無視してまた口をだしてしまう。
「親父があのちっぽけな店にしがみついてるのは俺へのあてつけですよ。
あのトラックには親父の憎しみがこもっている!」雄二
「あのトラック、よく見ましたか?すごく大切に手入れされてるんです。
憎しみがこもってるなんてそんなはずありません!」久子
「じゃあ、何だ?!憎しみじゃなけりゃ何だ?!」雄二
「確かめに行きましょう!」久子

 勇夫の元へ向かった久子と谷口は雄二が押さえ込んできた思いを知らされる。
兄が亡くなった帰りの車内で、勇夫が言った「お前のせいだ」という言葉・・
「俺が死ねば良かったか?!兄貴じゃなくて俺が・・!!」
「好きにしろ・・潰して気が済むならそうしろ・・」トラックで去る勇夫・・

 「行きましょう。お父さんのトラックを追いましょう。
槙野の言う通りです。あのトラックはずっと題字に乗られている」谷口
追っていった先は雄二の兄が亡くなった海だった。
あらためて、傷ひとつなく大切に使われているトラックと、あの時、父親が引きちぎったお守りがまだ下げられてることを知った雄二は父の側へ・・・

 「お前のせいじゃない・・・あれは俺のせいだ・・
今日は最高だ、人生で一番幸せな日だ、そう思った日に俺は一番大切なものを亡くした。
耐えられなかった・・
俺は幼いお前に罪を半分背負わせた。
そうでもしないととても耐え切れなかった・・
ひどいことを言っちまった・・そう思えば思うほどお前と向き合うのが怖くて・・
(トラックを使い続けたのは)俺が忘れないためにだ・・・自分のしたことを・・
息子二人を無くした・・健一は海で、お前はトラックの中で・・俺のせいで。
それを忘れないために・・」

 雄二の
「兄さん、俺のせいで死なせてごめんな!
でも、もういいよね、俺も親父ももう自由になっていいよな?もう許してくれるよな?!」という叫び・・・
やっとお互いを赦しあうことができた・・いや・・とっくの昔にわかってはいたのですが、口にだすことができなかっただけなんですよね。
肉親ゆえに赦せずにずっと抱き続けた思い・・
でも、一歩踏み出すだけでこんなにも世界が変わってしまう・・・
なんだか私も癒されましたし、勇気が出る場面でした。

 会社に帰って来た久子は、本社に戻る挨拶に来た隆男と会ってしまう。
「私ね、やっぱり信じていたいの、車は幸せな未来を作るためにあるって・・」
「そうだな・・」隆男
「子供できたんだってね・・おめでとう」久子
 二人で決闘をした懐かしの場所に立つ二人・・
「かかってこい!ウーヤーター!」
「ねぇ、この材木、昔はもっと高く積んでなかった?」久子
「同じだよ。変わったのは俺達だ・・」隆男

 試乗会の日、チラシの効果もあってどんどんお客さんがやってきた。
そして、小峰の紹介で久子の元にお客様が・・
さらに、雄二と一緒に勇夫もやってきて・・
「酒屋を続けることにしたから、今日はトラックを買いに来た。
あんたの世話になる、よろしくな・・」
思わず涙ぐむ久子なのでした。
 そして、自分の成績のことだけでなく営業所全体のことを思っている久子の気持ちも伝わり・・所員一丸となることができたような・・・

 「お前と槙野、まるで正反対だが、共通して持っているものがある。
人を惹き付ける華、そして自分を支える人の絆、これがトップセールスになる営業の条件だ」岡野(蟹江敬三)

 そして・・がんばってプロポーズした高村だったけど・・やはり玉砕・・
それぞれが、青春に別れを告げて、新しい扉を開ける時期が来たんですね・・

 1977年4月、谷口は3年連続優秀セールスマンの金バッジを受賞し
久子も初めて金バッジを手にするのでした。
でも、所員のみんなの笑顔と拍手が何よりも嬉しい久子なのでした。

 また一回り大きくなってうれし涙を流す久子にこっちももらい泣きですョ〜ヽ(TдT)ノ
久子のトップセールスへの道はまだまだ続くよお〜!

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1. トップセールス 第4話 「絆」  [ 渡る世間は愚痴ばかり ]   2008年05月04日 19:20
営業店を開店した際に 槙野の提案で野菜の安売りを行う事になり それで客足は大盛況。
2. トップセールス(4)  [ ドラ☆カフェ ]   2008年05月05日 16:36
  「絆」

この記事へのコメント

1. Posted by ikasama4   2008年05月04日 23:55
変わったと思っていたものが実は全然変わってなくて
変わってないと思っていたものがすっかり変わってしまった

年をとっていくってそういう事なんでしょうね。
変わってないつもりでもいつのまにか
色んな事が変わっていきますからね。

今後はトップセールスになった槙野が
そのトップセールスの座を変わらずに貫くために
どんどん彼女は変わっていく=成長していくんでしょうね。

でもって槙野って
とってもおせっかいだけれども
彼女って(特に仕事にバリバリ燃えてる今の姿)
生きてる力がみなぎっている感じですね。

あんな彼女が傍にいたら皆惹かれてしまいます(〃▽〃)
2. Posted by ルル   2008年05月05日 17:37
きこりさん、こんにちは〜

久子とやり方は違うけど
谷口はお客の仕事を先読みして
未来を考えてるわけで、、
努力した結果が出てますよね〜。
久子の金バッチには所員のみんなと同じに
ワタシも拍手をしました〜
しかし、このドラマ
随分と見た気になってましたが(笑)
半分が終わったばかりでしたね〜。
後半、久子を待っているものは?
まさか、隆男との過ち?
それはないか( ̄∇ ̄*)ゞ
3. Posted by きこり→ikasama4さん   2008年05月06日 16:50
>変わってないつもりでもいつのまにか
色んな事が変わっていきますからね。
そうなんですよね・・
変わってしまったものほど、変わったとは認めたくないものだったりするから、めんどうです・・
久子のように一生懸命生きてると、逆に時間の経過に気づかないことも多いかもしれないです。
>どんどん彼女は変わっていく=成長していくんでしょうね。
久子は自分にも厳しいから、どんどんハードルを高くして、それをきちんと越えていきそうです。
こういう女性が側にいたら、男性だけじゃなく、
友達でいてくれたら励まされるし、自分もがんばろうって気になると思いますよ〜
4. Posted by きこり→ルルさん   2008年05月06日 16:56
>久子とやり方は違うけど
谷口はお客の仕事を先読みして
未来を考えてるわけで、、
やはりトップを走る人はこだわりが違いますよね。
自分は誰にも負けない!そんな気迫が伝わってくるセリフでした。
>ワタシも拍手をしました〜
よかったよね〜も〜何か、このドラマには毎回泣かされてるよ・・(笑
なにげに辛らつな母親の十朱さんのセリフも楽しみ・・あんなこと母親しか言えないもんね・・
>後半、久子を待っているものは?
まさか、隆男との過ち?
ま、まさか・・?!
そんなことしたら真理子に殺されちゃうよ〜
でも、ずっと一人ってのも寂しいから、誰かいい人が出てきてほしいなぁ・・
5. Posted by 凛太郎   2008年05月07日 13:52
奥さんが見ていたので、今回から見る事にしました。
NHKのドラマは、今「バッテリー」も見ていますが、ハズレはあまりありませんね。
6. Posted by きこり→凛太郎さん   2008年05月07日 17:35
>NHKのドラマは、今「バッテリー」も見ていますが、ハズレはあまりありませんね。
この時間帯の「NHK土曜ドラマ」ははずれがありませんが、「バッテリー」も評判いいですよね〜
私は野球に興味がないんで・・見てませんが・・
TBSの「ルーキーズ」といい新しい時間帯のドラマががんばってますね。
これからも楽しみです。

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