「キミ犯人じゃないよね?」第1回「無理な恋愛」第2回

2008年04月13日

「トップセールス」第1回 未来をつくる仕事

 1974年6月、一流企業興亜繊維のOL、槙野久子(夏川結衣)は24歳。
上司の小山田(ベンガル)からは、日々寿退社のプレッシャーをかけられ、
見合いをセッティングされる。
 しかし、相手は「女性の本分は家庭を守ること。
むやみに自立を煽る近頃の風潮はむしろ女性を迷わせて不幸にします」というありがちな男・・
思わず「迷うぐらいの自由は女性にもあると思いますけど?」と
言い返して、お見合いは断られてしまう。

 オープニングで、男の子と一緒にベーゴマやメンコで遊ぶ姿や、
土管の上での男子との決闘場面が流れ、まぁ、小さい頃から気が強くて、
男まさりにのびのびと育ってきた久子の姿が描かれます。
 しかし、70年代の職場は男性中心。
どんなに頭が良くても、男性と女性の働く分野ははっきりと別れており、
女性の定年は事実上25歳。
小山田の「寿退社は女子社員の花道!」というような言葉が暗黙のルールとして
女性を縛り付けてる時代でした。
結婚せず同じ職場で働き続けるオールドミスが生きるには超ハードな場だったのです。
 そんな頃、幼馴染で高校の同級生の柴田(椎名桔平)と真理子(石田ひかり)との結婚式があり、久しぶりに仲間が揃いました。
男子チームは名刺の交換しながら、仕事を熱く語っている・・
でも、久子は勤続7年なのに名刺を持ったことはない・・
でも、結婚の幸せを嬉しそうに語る真理子のようにもなれない・・
 そして・・『昔なじみの久々の再会には懐かしさと同じだけの痛みがありました』

 さて、久子のお母さん光枝として登場した十朱幸代さん・・・お若い!
言っちゃなんだかが、夏川さんと姉妹でも通るョ!
でも、ずっと画面にもやがかかってるのは過去の映像だから?
それとも女優さんの事情なのでしょうか?

 それはまぁ、いいとして光枝は母親の勘で柴田君と真理子の結婚が久子の心に
マイルドに陰を落としてるのもわかってます。
一応結婚を勧めてみたりもしますが、自分の娘がすんなりそっちのコースにいけるタイプとも思っていない。
 「アンタはいったい何がしたいの?結婚したいんだか、転職したいんだか・・」

 久子は休日に出かけた「モナリザ展」で10歳の時に借金を作って自分たちの前から消えた父親浩太郎(石橋蓮司)を見かけ、追いかけますが見失い・・
その足で自動車メーカーから営業所に出向している柴田の職場に向かいます。

 そこで、自動車ワックスを営業している男性をみかけたことが久子の転機でした。
風邪引きさんの営業マンは説明しようとするけど、咳き込んでばかりでまわりの人はどんどん去っていく。その姿をみた久子は義侠心からか、いつのまにか一緒にワックスを売り始めていたのです。
久子の話術は楽しく、あっというまに人々を惹き付け笑わせ財布の紐をほどかせました。

 その様子を見ていたミヤケモータースの、1日に一台売るという伝説の営業マン岡野(蟹江敬三)は名刺を渡し、新車の発表会に来るように言うのでした。

 いや〜ワックスを売る久子、生き生きとしていましたね〜
しかし、いきなり営業のお手伝い始めるとは、やっぱり並みの女性じゃありませんね。
 そして柴田もその姿を見て、微笑んでいました。
柴田にとっても久子はどうやら特別な存在の女性ですが、結婚という枠に入っていられるような女性ではないとわかってたんでしょうかね〜
で、真理子みたいな女性と結婚するってのも、ちょっと男のズルさみたいなものを感じますが・・

 嬉しそうに自分の会社が作った新車の説明をする柴田の言葉に聞き入る久子。
「車っていいよなぁ・・
乗る車で人の人生が変わることがあるだろ?
車を売ることは乗る人の未来を一緒に作ることなんだよなぁ・・」
 その言葉に・・今後の久子の未来を作っていくことになるとは・・

 さて、職場では、久子が自信を持って出した企画案が部長の小山田の名前で通った。
「女の子の企画なんて誰も見向きもしないよ。
女ってのは大局が見えないんだ。お見合い、先方から断ってきたよ。
我の強い女はもらい手なし!」小山田
「長い間お世話になりました」退職願を出した久子なのでした。

 その後、スカウトしてくれた取引先の石原(遠藤憲一)を頼るが、襲われそうになり、一から出直し。
(映画「愛と誠」の看板が懐かしか〜!)
職探しに歩くも「女性は転職する度に職場のランクが落ちていく」から元の職場に戻ったほうがいいと言われる始末・・
「何にもないんだな・・私・・」

 しかし、疲れ果てて歩いていた久子は、岡野が持ってきた新車を嬉しそうに迎える家族の姿を見て、インスピレーションを感じ、岡野に営業マンとして使ってほしいと頼み込むのでした。

 いなくなってしまった父が夕陽の中、新車に乗って颯爽と自分を迎えに来た時の姿、
あの頃の「車」は久子にとってだけでなく、昭和を生きる人々にとって、希望や夢、明るい未来、家族の幸せの象徴でした。
 追いかけても会えなかった父親と車は久子にとっても幸せの象徴・・・
そして、柴田の言葉、岡野との出会いから、車の営業マンを希望するようになる久子の心の流れがすごく自然でした。
 「未来を作りたいの。
車を売ることは乗る人の未来を作ること、そうですよね?!
家族の顔が輝いている大切な時間を私も誰かと一緒に作りたい!お願いします!」

 んで、新人としていかにもダメそうな阿部君(塩谷瞬)と一緒に紹介される久子。
でも、女性の営業マンは初めてなので新人研修にも行かせてもらえない。
代わりに岡野がマンツーマンで営業の仕事の流れ、書類の作り方や保険のしくみ、
洗車の仕方まで教えてくれた。
 その後は「明日から外回って来い。売り方は自分で考えろ」と獅子崖方式で・・
決められた区域を自転車で回るのでした。

 って・・車の営業マンならすぐに免許取りなさいよ〜とか思いましたが・・
自転車でセールスに来てちゃ買う気になれんでしょうがぁ〜
でも、ガッツで営業に周り続ける久子・・・やっと気のいい奥さん(りょう)が話を聞いてくれて契約に行けるか!と旦那さん(風間トオル)がいる時に訪ねてみれば・・・
 「女性のセールスから車を買うつもりはありません。
男性のセールスの人よこしてください」と冷たくあしらわれてしまうのでした。
しかも、多分奥さんは旦那さんと話したくて久子を呼んだみたいだし・・・
本気で車買う気あるのかしら〜?
 さて、最初の一台はいったい誰が買ってくれるのでしょうか・・・

 おもしろかったです。
久子の心の流れを丁寧に描いているし、70年代の風俗や雰囲気も絡めながら見せてくれるのも楽しいです。
 久子を営業マンにしてみようと賭けてくれた岡野という男にも興味がわいてきました。
 そして・・・・「探偵学園」のケルちゃんことデキる営業マン役の鈴木一真様が
どうやって関ってくるのでしょうか〜?
何か卑怯な手を使ってこなきゃいいですが〜それとも仲間として認めてくれる日が?

 これはもちろん、視聴決定です。 

matakita821 at 12:18│Comments(8)TrackBack(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 「トップ・セールス」 

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1. トップセールス 第1話  [ 渡る世間は愚痴ばかり ]   2008年04月13日 12:57
これは面白いですねぇ。
2. NHK土曜ドラマ トップセールス 第1話 未来をつくる仕事  [ レベル999のマニアな講義 ]   2008年04月14日 17:46
内容昭和49年。大手繊維会社・興亜化繊に勤める花のOL・槙野久子24歳。暗黙の了解となっている、女子社員の定年が25のためこれからのことで、どうして良いか悩んでいた。取引先の印刷会社から声をかけられたりもしてるし。。。。上司の薦めでお見合いまで。。。。...
3. トップセールスvol.1  [ ita-windの風速計 ]   2008年04月15日 00:42
■トップセールスhttp://www.nhk.or.jp/dodra/topsales/第1話未来をつくる仕事1974年6月。槙野久子は一流繊維会社・興亜化繊で働いていた。部長の小山田徳次郎から見合いを世話すると言われる彼女。25歳が女性としての事実上の定年となっている事は社内の暗黙の了解であり...
4. トップセールス(1)  [ ドラ☆カフェ ]   2008年04月15日 08:42
視聴率は 9.2% 「未来をつくる仕事」

この記事へのコメント

1. Posted by ikasama4   2008年04月13日 15:56
なんか久子の置かれている状況ってのは
大変だったんだなと思いつつも

「ウーヤーター」で何でも乗り越えそうな
気がしてきます(笑)

そんな久子を家で見守る母・光枝と
仕事場で見守る岡野所長がまたイイ感じです。


どん底の日本とどん底の久子
そんな久子が活躍する過程と共に
日本も急成長していく過程も面白そうです
(^▽^)
2. Posted by きこり→ikasama4さん   2008年04月13日 18:48
>「ウーヤーター」で何でも乗り越えそうな
気がしてきます(笑)
そうなんですよね〜
何かやってくれそうっていうか、すごいガッツを感じました。でも女性としての魅力もなくしてないっていうのがすごいな〜と。
>そんな久子が活躍する過程と共に
日本も急成長していく過程も面白そうです
日本がどんどん変化していってるおもしろい時期だったんですよね。
私ももうちょっと早く生まれてたらこの激動の時代を感じることができたのにな〜なんていつも思いますが、都会に住んでなきゃアレですよね・・(笑
3. Posted by mana   2008年04月13日 23:40
こんばんは。
これ…
夏川さんでなかったら見てなかったと思います。
拾いもんでした(笑)
4. Posted by きこり→manaさん   2008年04月14日 17:53
>夏川さんでなかったら見てなかったと思います。
そうですよね〜
女性の一代記ものみたいな感じですけど
かなり地味な作りですもんね〜
ホント私も夏川さんだから見始めたんですもん・・
ところが見てみると、すぐに引き込まれてしまいました。
蟹江さんもいい感じ出し、鈴木一真さんは
いつも何かしでかしてくれそうだし・・
椎名さんはどうなんだろ?(笑
久子がこれからいろんな試練に出会いながらも
負けん気でクリアーしていく姿を見るのが
すごく楽しみなんですよね〜
5. Posted by まりりん   2008年04月14日 23:29
きこりさん、こんばんは!
さすがはきこりさんだわ、やっぱりこれ見てたのね。しかもちゃんと書いてて偉いわ、ほんと!

私も見ました。それなりに面白かったですね。
まあ、結婚式の時のあのメンツが24歳ぞろいってのに、激しく違和感ありましたけど(笑)そこは多めに見るとして、夏川結衣はやっぱり「見せる力」を持った人ですよね〜〜。この人じゃなかったら見てなかったと思うわ。

>鈴木一真様がどうやって関ってくるのでしょうか〜?
様をつけてるってことは、きこりさん、好きなの?この人。結構NHKのドラマによく出るよね。
この営業所でのキーマンぽい感じはするよね。

これって全部で8話って書いてたから、毎回相当ていねいにやってくれそうですね。私はごくせんを書こうと思ってるので、こっちは書かないけど、でも最後まで見るつもりです。

ではまたね〜!
6. Posted by ルル   2008年04月15日 08:54
きこりさん、おはようございます!
ワタシも見ましたよ〜。
しかし、見てる方は少なそう。

>さて、久子のお母さん光枝として登場した十朱幸代さん・・・お若い!

うんうん!
若いですよね〜。
久子の父が老けて見えたりして(笑)

>真理子みたいな女生と結婚するってのも、ちょっと男のズルさ

ホントですよね(笑)
あの時代は特に家庭をしっかり守るタイプを
嫁に迎えて当然な意識もあったろうから
男的には計算もなさそうですが。
感想はこれからのドラマ次第な予定ですが、、、
きこりさんは書き続けます?
7. Posted by きこり→まりりんさん   2008年04月15日 12:15
>メンツが24歳ぞろいってのに、激しく違和感ありましたけど
なんかね・・(笑
24歳って言い張るかい?って感じもしたけど・・
さすがに高校生の時は別の人が演じてたね(笑
>様をつけてるってことは、きこりさん、好きなの?この人
好きじゃないんだけどねぇ・・(笑
何か、この人変でしょ?てか、やる役か・・
また変な役やってる・・って見てるうちに気になる人になったっていうから・・変人好きだからさ・・(笑
>私はごくせんを書こうと思ってるので、こっちは書かないけど
私は娘につきあって「ごくせん」見るはめになるだろうけど、記事はこっちの方書くつもりです。
まりりんさんの「ごくせん」評楽しみにしてますわ〜♪
8. Posted by きこり→ルルさん   2008年04月15日 12:20
>しかし、見てる方は少なそう。
すくなさそうだよね〜!!
ドラマブロガーさんの98%は「ごくせん」いくでしょ!(笑
>久子の父が老けて見えたりして(笑)
そうかも・・
でも、十朱さんを見て『バケモノ・・』とか思っちゃうほど若いわ・・と思っちゃった。
由実かおるさんと同じぐらい年をとらないわ〜
>あの時代は特に家庭をしっかり守るタイプを
嫁に迎えて当然な意識もあったろうから
まぁ、久子に結婚申し込むってのも何かチャレンジそうだものね・・(笑
普通に就職して普通に結婚・・って思ってたら真理子を選ぶだろうなぁ・・
>きこりさんは書き続けます?
私は最終回まで書く気まんまんですョ〜
お仲間がほとんどいなくて寂しいけどね・・(笑

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