「医龍 2」最終回「SP 警視庁警備部警護課第四係」第八回

2007年12月22日

「歌姫」最終回

 崖から落ちて発見された太郎(長瀬智也)は
「自分はいったいここで何をしてるんでしょうか?」とつぶやいた後、
頭を抱えて倒れてしまう。
 そんな太郎を10年前と同じように看病する鈴(相武紗季)。
医者の「昔の記憶を取り戻すかもしれない」という言葉を受けて、
浜子たちは、美和子(小池栄子)に連絡を取る。

 その噂はあっという間に町中に広がり、ゲルマン(飯島ぼぼぼ)は
獲れたての鰹を太郎のために持ってくる。
「太郎が何ぼアホやち、コレ食えばすぐにわしらのこと思い出すやろ!」

 眠っている太郎に一生懸命話しかける鈴・・
「なぁ、太郎ちゃん!二人でやろうや・・たろたろりんりんりんって・・
うちなんぼでも山猿みたいになるき!」
 そこへ松(佐藤隆太)がお見舞いにやってくる。
松に頼んで、意識が戻らないままの太郎を映画の客席へ運ぶ鈴。
「いつもいつもみんなのために映画かけてくれた太郎ちゃんに
今日はお返しやきにね・・思いっきり楽しむがよ・・」
 太郎の隣に坐って、初めて二人で映画を見る鈴。

 その姿を見た松はそっと客席を出て、
浜子(風吹ジュン)と勝男(高田純次)に「ワシをここで働かせてもらえんでしょうか?」と土下座して頼み込む。

 せめて、鈴の事をそばで見守りたいと思ったんでしょうかね・・・
もう松は声高に愛情を叫び、相手を振り向かせようとする男ではなく
深く静かにただ鈴を愛する男へと変わったのですね・・・

 東京から美和子が到着。
美和子は太郎のそばで手を握りながら、鈴はそんな二人を感じながら・・一晩を過ごす。
 目が覚めた太郎は美和子の手を握り返し、そんな勇一に美和子はこの10年の間のことを話して聞かせるのだった。

 太郎の意識が戻り、大喜びのゲルマン達。
そして、東京からロシア(丸山麗)が戻ってきた。
全てはメリー(遠山景織子)の勘違い・・
ロシアは両親に結婚と子供ができた報告に行ってたのだった。
 (;-_-) =3 はぁ・・・

 責任を感じて謝るメリー・・・(今更遅いよっ!!)
「あの子が記憶が戻ったとしたら、それはええことやき。
本来の自分に戻ったということやき」浜子
「これは太郎ちゃんにとって、幸せなことやき」鈴

 太郎は本人の希望で美和子と一緒に東京へ戻る事になった。
耐えられずその場から飛び出す鈴。
「わしら、おたくらの事いっさい考えず振り回して・・ほんまに・・」頭をさげる山之内(古谷一行)の親分
「すいません・・まだこれからどうなるかわからないですし・・ちょくちょく連絡入れますので、これからもよろしくお願いします・・・」美和子

 勇一が世話になった気持ちとしてお金を渡そうとする山之内の親分。
「これは・・わしも男のはしくれとして受け取れませんき」勝男
「うちらがめんどうみたのは勇一さんやのうて、四万十太郎ですき・・」浜子

 太郎を置いて、一足先に中村に旅立つ美和子達。
「あんないい家族と暮らしてたんだよ・・お別れの時ぐらい私たちが邪魔しちゃなんねぇべ」

 美和子は本当に素敵な女性ですね。
決して鈴の思いを否定することなく見守り、同じ男性を愛した女性同士として
最後まで思いやりを持って鈴に対し、岸田家のみんなにも感謝の気持ちを
忘れなかった。
 鈴が「憧れの女性」と言ったのは、勇一の妻だからという理由だけでなく
一人の女性として、その愛し方に心打たれたからでしょう。
 失礼ながら、女優としての小池栄子さんに初めて感動しました。

 映画館のホールで一人、渡せなかった太郎への手紙を破り捨てる鈴。
そこに美和子が持ってきた白のスーツに着替えた勇一が現われる。
「どうも、こんにちわ・・
自分、及川勇一と申します、始めまして。
いろいろお世話になったみたいで・・大変ご迷惑をおかけしました」
「いえ・・」鈴

 美和子とのなれそめ、自分が映画に興味があったのは父親が映画好きだったためと
話す勇一。
 そんな勇一に自分と太郎のことを話す鈴。

 「太郎ちゃんはここに来てから、いつもいつもうちに優しゅうしてくれおりました。
何でか、いつもうちの味方やったがです。
何があってもうちの肩を持ってくれおりました。
ほんまにこじゃんとかわいがってくれおりました。
太郎ちゃんの笑顔がうちを元気づけてくれおりました。
 今まで、優しゅうしてくれおって、妹みたいにかわいがってくれおって
ほんまにありがとうございました」鈴
 「あの〜今まで本当にありがとうございました・・」
鈴が出て行った後、顔をあげた勇一の目からは太郎の思いが溢れてました・・・

 映写室ではジェームス(大倉忠義 )が待っていた。
「元気にやりおるがぞ!ジェームス!」勇一
 にゃんと記憶が戻った勇一だったが、10年間の記憶は失われてはいなかった。

 「わしにはにゃ・・・娘がおったがじゃ・・さくらいう名前のかわいい娘やと・・
歌がこじゃんとうもうて、ひばりちゃんみたいな歌手になりたいって・・
美空ひばりみたいな歌姫になりたいがやと・・・
ほんで、有名になって天国におるおとんに自分の歌声を聞かせてやりたいがやと。
その話を聞いた時は、ホンマにホンマにぐっときたぜよ!
今まで父親がおらんと寂しい思いをしておった娘がおってほったらかしにはできんやろ・・
 わしはこれから娘のために生きるがじゃ・・
わしの惚れたはれたなんぞ二の次じゃ・・・
わしは、これから歌姫になりたいさくらの側におってやるがじゃ。
これからずっと見守ってやらないかんがじゃ。
 わしの姫さんは・・わしの姫さんは、まだ見ぬ娘ぜよ」

 「ジェームス、いろいろありがとう。
おまんが映画創るの楽しみにしちょーき・・」自分の帽子を被せて去っていく太郎。

 目が覚めて、全てを思い出した時、太郎は決心したんですね。
これからの人生は辛い思いをさせたさくらのために生きていこうと。
そのためには自分の思いは封じ込めようと。

 岸田家みんなや鯖子(斉藤由貴)ともお別れ・・
「太郎!楽しかったにゃ!ホンマに楽しかったにゃ!がんばるがぞ!がんばるがぞ!がんばるがぞ!!」太郎の手を握り続けた鯖子は太郎の思いを知っていたんでしょうか・・
 オリオン座を出た勇一を待っていたのは松。
なぜか松には太郎の顔を見せてにやりと笑って去っていく勇一。
『おまんの思いには負けたぜよ・・・鈴を頼んだぜよ』と私には聞こえたぜよ・・
黙って太郎の背中を見送る松。

 太郎という男がいたこと、そんな男と出会ったこと、そして言葉にはできないものをもらったこと・・・もう二人が会う事はないでしょうが
松はこれから忘れることはないでしょう。

 バスに乗り込む太郎をゲルマン達、町のみんなが大漁旗を振りながら見送る。
「太郎〜!!フレーー!フレーー!た〜〜ろ〜〜お〜〜!!」
座席に坐ってもその声は追いかけてくる。
 そして、浜に居た鈴も気づいてバスを追いかける。
「太郎ちゃーーん!太郎ちゃーーーん!!太郎ちゃーーーーーーーん!!」
必死で振り返るのをこらえる太郎・・・・

 オリオン座では太郎がプロポーズのために書いた脚本を読んでいた。
鈴の思いはちゃんと伝わっていた、結ばれることはなかったけど太郎は鈴との人生を考えていた、その事に救われた思いがする浜子達。

 中村に向かうバスの中で次第に穏やかな笑顔になっていく太郎。
わしは本当に幸せだった、ここで幸せに暮らした・・・そのことは忘れないぜよ・・
多分、土佐清水での生活を大切な宝物のように心の奥にしまいこんで
太郎は東京でも前向きに生きていったと思います。
 そして、鈴も・・・

 鈴と太郎の思いは、孫の旭とルリ子に受け継がれるのかもしれません。
鈴がどんなふうに生きていったのかちょっと覗いてみたい気もしますが、
やっぱり太郎が旅立った時点ですっぱりと終わって良かったと思います。
 
 鈴を演じた相武さんは、芯が強くてけなげでかわいらしくて・・すばらしかったです。
鈴と一緒に泣いて、恋して、涙して・・こちらまで青春が蘇ったようでした。
忘れられないキャラクターになりましたよ〜。
 そして、長瀬智也さん、やはりさすがでしたね。
最終回では勇一、太郎、そして新しく生まれ変わった勇一を演じ分け、
ラストの笑顔を見て、心の中が昇華されるようでした。

 太郎と岸田家、土佐清水の人々との愛情をじっくり描いてくれたおかげで
別れの苦しさとせつなさ、旅たちへの希望を太郎と共に感じることができました。
一人一人の登場人物がもう懐かしいですョ・・・
じんわりと暖かな気持ちになる本当にいいドラマでした。

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matakita821 at 22:18│Comments(14)TrackBack(19)「歌姫」 

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この記事へのコメント

1. Posted by    2007年12月22日 23:51
いつもは録画したのを見終わったら
すぐハードディスクから消しちゃうんですけど、
これはしばらく消せそうにないです・・・。
本当に、久々になきじゃくりましたよ。。
私も多分、鈴と一緒に恋をしているような
気持ちだったのだと思います。
長瀬さんも相武さんも、元々好きな方々でしたが、
更に魅力的に思えました♪
あぁ、、、また初めから見たいなぁ。。

2. Posted by 凛太郎   2007年12月23日 11:04
期待通りのドラマでしたね。
僕はこのドラマのように、登場人物に悪人ややな奴が出てこないドラマが好きなんです。
土佐清水の人達は、皆善人で個性豊かな人達で、ホノボノしました。
古谷一行演じる親分も何時まのにかいい人に成ってましたね。
悪人ややな奴を出せば、ドラマを造るのは簡単でしょう。
この秋の僕が見たドラマでは「ジャッジ」「美味しい御飯」「歌姫」の三本は悪人の殆んど出て来ないドラマでした。
僕にも、太郎が松に言った心の声が聞こえました。
3. Posted by 夕来   2007年12月23日 17:21
もう最終回は泣きっぱなしでしたよ〜。
ふと横を見ると息子も泣きながら見てました。
「アンタも太郎ちゃんのように潔く生きてくれ!」と思う母(笑

土佐清水…と言うよりあのドラマの中の
オリオン座のある海辺の一角で、
私もこの3ヶ月暮らしてたような気持ちになりました。
長瀬くんの神演技もすごかったけど、
クロワッサンの松の人相も最後変わってたのが見事でした〜。
そしてお笑いパートの鯖子やゲルマンやロシアも良かった!

こんな素敵なドラマなのになんで視聴率低かったのか?!
やはり織田裕二が悪いのか!(<違うって
4. Posted by ミマム   2007年12月23日 17:24
最後まで見て、本当に良かったと思いました。
(やったぞ!自分!)
あと少しの2007年はこの「歌姫」の余韻が残りそう。
最初はこのドラマの“見方”がわからなかったけど
見終わってみて、久々にいいドラマを見た、という感じでした♪
5. Posted by きこり→霞さん   2007年12月24日 21:08
>これはしばらく消せそうにないです・・・。
そうなんですよ〜!
もうラストのバスの場面は何度見ても泣ける〜
ドラマを見てこんなに泣いたのってすごい久しぶりかも・・・
このドラマには人間の心の奥をゆさぶるようなものがいっぱいつまってましたよね。
このドラマで相武さんを初めて見て、好きになりましたね〜
6. Posted by きこり→凛太郎さん   2007年12月24日 21:11
>登場人物に悪人ややな奴が出てこないドラマが好きなんです。
悪人が出てこないドラマってすごく難しいと思うんですが、このドラマでは誰も悪い人がいないのに
偽善的なところが全然なくて・・脚本と
達者な役者さん達のおかげなんでしょうか・・
善人を見ると、ついおちゃらかしたくなる
私も、いつのまにか素直にオリオン座の人々を
応援していました。
本当にいいドラマでしたねぇ・・・
7. Posted by きこり→夕来さん   2007年12月24日 21:15
>「アンタも太郎ちゃんのように潔く生きてくれ!」と思う母(笑
ぷぷぷ・・(笑
息子さんもん泣いてましたか〜!
太郎みたいな男の中の男になってくれい!!
まさか太郎が記憶が戻らなかったフリを
しているとはね〜
昔の記憶が戻ってしかたないな〜って感じで
帰って行くのかと思ったら、実はこんな思いがあったとは・・・
こんなせつないラスト久しぶりですよお・・
ホントに何で視聴率低かったんですかねぇ・・・
惜しいよなぁ・・・
8. Posted by きこり→ミマムさん   2007年12月24日 21:20
>最後まで見て、本当に良かったと思いました。
本当ですョ!
この最終回を見て、私もずっと見てて良かったあ〜!って満足感を感じましたよ〜
第一回目では、微妙な印象だったんで・・ちらっと
見るのやめようかな〜?なんて思ったりもしたんですが・・
>最初はこのドラマの“見方”がわからなかったけど
そこなんですよ・・・きっと見るのやめちゃった人とかはそれでやめちゃったんでしょうね・・
私もまさか最終回にこんな感動が待ってるとは思いもしなかったですもの〜
9. Posted by まこ   2007年12月25日 16:02
予想外の展開ではありましたが、
充分納得出来る内容でしたわ〜♪
初回でくじけそうになったドラマでしたが
きこりさんの期待度に感化され、
様子見してみるか〜と(笑)。
最後まで見続けてほんまに良かったぜよ〜
主要キャストはもちろん、初めて見るような
俳優さんも多かったけど、みんな大好きに
なっったきね〜♪
温かい気持ちにさせてくれたドラマでした!!!
10. Posted by えいこ   2007年12月25日 17:11
私も『歌姫』最初ちょっと見て
「もう録画予約やめよっかな」と思ったんですが(笑)
最後まで見て本当に良かったデス!!
なんだか、必死で見すぎて泣けませんでした。
せつない思いで胸がいっぱいになったり、
途中何度もハッと息を呑むところがあり・・・
一方、旦那は号泣でした(笑)。

本当に、まるで自分も土佐清水の町に住んでいたかのような
気持ちにさせられるドラマでしたね!!
太郎たちと一緒に、泣いたり笑ったり酒飲んだりしたような
不思議な感覚が残りました。

てか、ロシア〜〜!!!
置手紙には、ちゃんと「両親に会いに」とか
書けよォォ!!(*>д<*)
・・・とか、本気でつっこんでしまうあたり
『歌姫』ってすごくいいドラマだったなって思います♪
11. Posted by きこり→まこさん   2007年12月26日 13:39
>充分納得出来る内容でしたわ〜♪
ほんとに!
何の文句もないいい最終回でした〜!
ただ第一回の内容をあんまりはっきり覚えてないから、現代にいたのは誰だっけ?って感じで・・(笑
>初めて見るような
俳優さんも多かったけど、みんな大好きに
なっったきね〜♪
そうなの〜
劇団の俳優さんと思われる方もしっくりとなじんで
気持ちよく撮影してたんだろうな〜と思わせるような画面でした。
また長瀬君は伝説作っちゃったか〜?
12. Posted by きこり→えいこさん   2007年12月26日 13:44
>せつない思いで胸がいっぱいになったり、
途中何度もハッと息を呑むところがあり・・・
最終回の流れがすごく良かったよね〜!
太郎にはすっかり騙されたぜよ!
旦那さん号泣とな・・?(笑
いや〜でも、このドラマは男性の方がぐっとくるかもね〜
>まるで自分も土佐清水の町に住んでいたかのような
うんうん・・土佐清水のイメージすんごい上がったんじゃない?
町に住んでいるどの人もいい人で一生懸命で・・かわいい人ばかりだったよね。
最後まで見てて良かったわあ〜
13. Posted by Eureka   2007年12月28日 01:15
最近のドラマにしてはちょっと展開が遅すぎな感じもしましたが、でもそれが逆に良かったんですよね。
本当に心優しい登場人物ばかりで、視聴率は低かったけど、大好きなドラマでした。
1話目での予想がビンゴ!だったのも嬉しい(笑)
また来年もよろしくお願いします。
14. Posted by きこり→Eurekaさん   2007年12月28日 09:48
>でもそれが逆に良かったんですよね
そうなんですよね。
このドラマは独特の時間が流れていて
それがとても心地良かった。
役者さんたちも魅力的な人ばかりだったし
オリオン座のある土佐清水の景色は
なんともいえず良かったなあ・・・

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