「我が家の花たち」その8「女帝」第三回、第四回

2007年08月06日

「新マチベン 〜大人の出番〜」第六回(最終回)

 教室から落下して倒れている校長(上田耕一)のそばで泣きじゃくる新城(室井滋)。
いったい何が起こったのか・・立ち尽くす徳永(渡哲也)。

 警察の事情聴取を受けた新城は逮捕され、徳永は弁護を名乗り出る。
面会に行くが「校長に信じてもらえずカッとなって、私が殺したの」
と言い張る新城に、徳永は誰かをかばっていると感じる。

 現場を検証する堺田(石坂浩二)と岡村(地井武男)は
新城のクラスの男子2人から、爆破予告メールは自分達が杉山のアドレスを使って
やったことだと告げられる。

 愛情というものに敏感な彼らは、新城に目をかけられてる杉山に嫉妬したんでしょうか・・
こんなことが、とんでもないことに発展して人の命が奪われてしまった。

 徳永は杉山の家へ行き、3人の間に何があったのかを知る。
信じてもらえなかった怒りを新城に向けて首を絞めているところに校長が来て
もみあってるうちに窓から落ちてしまったらしい。
「あんたが悪いんだよ。先生が俺の事信じなかったから・・
警察へ行くぐらいなら死ぬ。
本当に俺の事を信じてるなら警察で言うな。言ったら俺も死ぬからな」
そう言って新城の前から姿を消した杉山。

 「身代わりになる事が彼のためになるんですか?」徳永
「私は、杉山が自分から警察に来てくれる日を待ってるの」新城
「拘留期限が切れたら(あなたは)起訴されるんですよ。
杉山君はもっと苦しむことになる」
「私は決めたの、今度こそあいつを信じるって・・」新城

 自分が杉山を信じきることができなかった事が今度の事件を招いてしまったと
自分を責める新城。
かつて、校長先生が信じてくれたように、自分も杉山を信じたい、
信じられる人間なんだとわからせてあげたい、杉山のこれからの人生を思って、賭けに出たんですね。

 徳永は杉山に「君を信じると言っている新城先生の気持ちに応えてくれないか。私が力になる」と話にに行く。
 んで、徹夜で食事もしないで杉山の部屋の前にはりついていたもんだから
心筋梗塞で倒れて病院へ運ばれてしまうのよ・・

 救急車を呼んで、病院についていてくれた杉山の姿に光を見た徳永は新城に会いに行く。
「彼は罪を逃れて喜んでいるような人間ではない。
どうか、彼の背中を押してやってくれませんか?」
「弁護士になって、先生に会って、新聞が報じていることは事実のほんの一部に過ぎないことを知りました。
 今、私にできることは、先生に真実を語ってもらう、そしてその真実によって
杉山君を救う、それしかないと思ってます。私はあきらめません」

 自分が記者時代に正義だと信じ、真実と言って伝えてきたことは、
「真実のほんの一部」でしかなかった。
真実とはそんなに簡単に手に入るものではなかった・・
 人が真実を受け入れることでしか成長できないのだとしたら、
杉山のためにも新城のためにも残酷な結果になっても明らかにするしかない。
 徳永の強い信念が伝わってきて、真実というものを受け入れる厳しさと怖さを感じました。

 被告人質問の日、新城は
「有罪判決を受けてもかまいません。
私はある生徒を信じることができずに傷つけてしまいました。
教師を続けるつもりはありません」と答えた。

「傷つけたのなら尚のこと、(教師を)続けなければならないではないですか?
誰にも過去はあります。あなたにも私にも。
そして、過去があるから今があります。
かって過ちを侵したあなただからこそできることがあるのではないでしょうか?」
力強く説得する徳永。

 扉の外で杉山も二人のやりとりを聞いていた。
そして、扉を開けて入って来た時の新城の嬉しそうな顔。
「まだ、間に合うかな・・」杉山
だまって肩を抱く堺田。

 人間はいつでもやり直すことができる。
そして、信じてくれる人がいてくれたらそれは勇気になる。
信じるって本当に強い意志がなければできないことです。
でも、だからこど尊いことだと思うのです。

 裁判の様子を聞いていた徳永の娘の直(ともさかりえ)は裁判中に倒れて
また入院した徳永の枕元へ。
「徳永先生にとって真実とはなんですか?」直
「誰も勝手に作り出すことのできない、だから尊いもの・・かな・・」徳永
「直・・すまなかったな・・」徳永
「・・・うん」

 過去があって、今があるからこそ口にすることができた言葉。
そしてそれを素直に受け入れた娘。
良かったあ・・長い年月を経てやっとお互いに歩み寄ることができたんですかね〜

 そして、徳永に改めて聞く堺田。
「答えは見つかったのでしょうか?」
「いや・・でも、探し続けていく覚悟ができました」徳永
「生きている内に見つかることをお祈り申し上げます」
相変わらずひにくっぽい堺田の言葉ですが、その裏にある信頼と優しさをもう徳永は知ってる。

 いや〜おもしろかった!満足感でいっぱいです。
渡哲也さん、石坂浩二さん、地井武男さん・・という絶妙のキャスティング。
それぞれの役にぴったりで、過去をひきづりながら、過去と闘おうとする中年の男達の姿が頼もしかったです。
 これがベテランの味ですかね〜
いつまでもあきらめようとしない、このおじさん達に勇気付けられました。
 できれば、続編でまたこの3人の奮闘ぶりが見たいものです。

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1. 《新マチベン》??オトナの出番??◇#06  [ まぁ、お茶でも ]   2007年08月09日 03:14
#05話からの続き。 同級生が杉山が教室に放火したことを根に持ち、偽の爆破メールを出したと、源太郎たちに話した。一人を救うために里美が取った行動を許せないようだ

この記事へのコメント

1. Posted by 凛太郎   2007年08月07日 09:43
キムタクの「ヒ−ロ−」等より、全然見応えが有りました。
石坂さんや地位さんのエピソ−ドももっと色々観たいです。
続編が出来ることを期待します。
2. Posted by きこり→凛太郎さん   2007年08月07日 17:02
>石坂さんや地位さんのエピソ−ドももっと色々観たいです。
そうなんですよ〜
過去と対面して乗り越えることのできた3人が
これからどんな事件に遭遇して戦っていくのか、
見てみたい!
3人のキャラクターがホントに好きになりました。
3人の役割分担・・特に地井さんの細かい気配りには笑わせてもらいました。
私も続編が作られることを強く望みます。
3. Posted by mari   2007年08月09日 03:13
団塊の世代の人生が長くなって未知数になりました。だからいろんなことをやってほしい。
世界一の長寿国なんですから。
女性パワーも見せてほしいです。
4. Posted by きこり→mariさん   2007年08月09日 05:46
>団塊の世代の人生が長くなって未知数になりました
入院した徳永の傍で、年齢のことを医者に言われて堺田が怒っていましたが、ホント、今の60代は老年ではないですよね。団塊の世代の特徴なのか、
しぶといというか消えないパワーと信念を感じますよね。
今の若い人は女性の方が元気で男の子がひっぱられているような感じだけど、自分も含めて30代、40代は迷いながら、生き方を捜してるようなところがあります。

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