「我が家の花たち」その7「受験の神様」第二回

2007年07月22日

「新マチベン 〜大人の出番〜」第四回

 レグラン法律事務所の3人は、国選弁護の受付で自動車のフロントガラス3台分をバットで割った事件に出会う。
被告人は自分の名前も住所も黙秘して不明・・・
写真を見た途端、いつになく強引に自分が弁護をすると言い張る岡村(地井武男)。
 面会に行って岡村が被告人(板尾創路)に名前を聞いても無反応。
「忘れました」と言い張る留置番号21番に、
岡村は「私の事も覚えてませんか?」と尋ねる。

 21番についてわかったことは・・
・犯行については素直に認めている
・事件については話したが自分の身の上については逮捕後一ヶ月たっても明かさない
・家出人にも該当しないし、前科もない
・逮捕時のスーツ姿から会社員らしい
・携帯電話も名詞も持っていないから故意に捨てた?
熱心に推理する堺田(石坂浩二)と徳永(渡哲也)に対して、何だか挙動不審な岡村。
「ミステリーは一つじゃありませんね・・」堺田

 実は岡村は21番と面識があったため、この事件を引き受けたのだった。
音響機器メーカーに勤めていた岡村は15年前にリストラされ、その時、冷酷に会社を去るように宣告した相手が21番、長畑一成だった。 


 徳永が事件現場付近を聞き込みの結果、21番は川原でホームレス生活を送っていたことが判明。
あまりにも強引な首切りだった為、恨みを買ってトラブルが起こり、
子会社に左遷されたが退職し、その後ホームレスになったらしい・・
さらに犯人は一人じゃなかったという目撃者が現れる。

 それを聞いて、初めて二人に21番との関係を話す岡村。
必死で辞めさせないで欲しいと懇願した岡村に、
「残っても不用品の扱いを受けるだけです。わずかでもプライドがあるなら会社を去るべきです」と言い放ったのだった。

 「個人的な恨みがある相手の弁護は降りたほうがいいのでは?過去を甘く見てはいけません」徳永
「(ホームレスになっていたのは)私だったかもしれません・・・
裁判の結果より何より、名前だけは取り戻してやりたい。
あいつを救ってこそ、私は一人の弁護士になれる・・・そう思うんですよ」岡村

 偶然とはいえ、過去との対決を迫られた岡村さん・・
弁護士として、一人の人間として個人的な恨みを超えて21番に向き合うことにしたようです。

 岡村は21番の故郷で食堂をやっている母親に会いに行く。
息子は大きな会社に誘われて、今ニューヨークで働いており取締役になってると
嬉しそうに語る母親に何も言えない岡村。

 一方、徳永は60代で弁護士としてデビューした父親のことをネタにした記事を書いた娘から電話をもらう。
「働くセカンドライフ」という記事に違和感を感じる徳永。
「父さん、セカンドライフなんてないと思う。人生は一度っきりだ」
(プチン、電話切られちゃった・・・)
「だから、いつまでもじたばたするんだ・・・」

 セカンドライフとかって言うと、それまでの人生をリセットしたり、まるっきり別の人生を送るって印象ですもんね・・
でも、人生はずっと終わりなく続いている。過去を背負いながら生き続けている。
岡村もじたばたしている、そして自分も。
でも、じたばたすることが生きること、生きている証なんじゃないか・・・徳永はそう思ってるんですね。

 徳永は仲間のホームレス(麿赤児)から、犯人は酒を飲んで酔っ払った若者達だと知らされる。
「あいつは望んで罰を受けるんだ・・あんたらにはわからんだろうけどな」

 どうやら生活苦から刑務所に入る為に他人の罪をかぶったらしいと考えた堺田は「弁護を降りたらいかがですか?」と提案する。
そんな二人に辞めさせられた時の状況を話す岡村。
販売中止になったプレイヤーで「What a wonderful world」のレコードを乗せて
聞かせた岡村。
「これでも不用品ですか?」岡村
「売れないものはごみです。同じですあなたも」
俺はごみじゃない・・必死に勉強したという岡村に堺田は
「留置番号21に不利益なことをしたら、事務所だけでなく弁護士もやめる」と誓わせる。
 何とか名前を言うよう説得する岡村さん。
「あなたが他人の罪をかぶったのは、食べる為雨風をしのぐ為だと言う者もいますが、
私はそこまで落ちてしまったとは思いません。
きっとあなたなりの理由があるはずです」
「ないね・・生きるためですよ」21番
「そんなはずはない。あなたは誰よりも誇り高かった。
一日も早くやりなおしてお母さんに顔を見せてあげてください」説得する岡村
 しかし、興奮した21番は弁護士を解任するといい出し、
話し合いの途中で岡村は過労から倒れて病院へ運ばれてしまう。

 「結局、留置番号21番を変えることができませんでした・・」と
解任を受け入れる方向にいきそうな岡村。

「裁判はこれからですよ!
ここで引いたら、岡村先生も長畑という男も過去を乗り越える事ができないでしょう!
あきらめることが大人ですか?!私はそう思わない」と堺田に力説する徳永。

 最初は弁護に反対派だったのに、なぜか応援しちゃってる徳永・・
こういう人なんですよね〜
そして、堺田もそんな徳永の性質をすっかり理解してる感じですね。

 21番に面会に行く徳永。
「最後に一つだけ教えてください。あなたは誰ですか?
せめて最後に岡村に答えてやってくれませんか?」

 21番から岡村に会いたいと連絡がある。
「法廷に行く前に、岡村って男の話を聞かせてくれないか?
どうやって這い上がったのか聞きたいんだ」21番
「長畑さんが容赦なく切り捨ててくれたから・・
下手な情をかけられずあそこまで言われたからがんばれた。
捨てられたからってごみになるわけじゃない。
その気になればいくらでもいい音は出せます」岡村
「俺も出せるかな・・」
「もちろんです。他にはない長畑一成にしかないいい音が出せますよ」

 そして、裁判が始まった。
「名前は何といいますか?」裁判長
「私は・・・私は・・長畑一成といいます。
私はホームレスとして生きてきました」

 良かった!
岡村も長畑も過去の自分に勝つことができた。
生きてる限り、過去の自分と戦い続けなければならないんだろうけど・・・
二人にとって、過去の自分に対面して乗り越える機会が与えられたことは幸福だと思います。

 板尾さんは、ど〜も「板尾創路」という看板があって、
それがじゃまで中々中畑一成という男に見えなかったんだけど、
最後の方になってやっとおもしろいキャスティングだな〜と思えたかな〜

 ラストで母親の食堂へ行ったら、ラジカセからWhat a wonderful worldの曲が聞こえてきて「一成の好きな曲です」って言われて岡村が涙を流すシーンがあったんだけど、これはちょっとやりすぎだったかな〜
15年前にもうこのCD買ってたら、元から傲慢じゃないいい人だったってことだもんね〜
それだと誇り高いって台詞が生きてこないっていうか・・
自分も追い詰められて初めて人間性を取り戻したんじゃなきゃ、人格に一貫性がないような・・
 説明なしで曲が流れるだけでよかったような気も・・・・

 来週はついに徳永が過去と対決することになるようですね・・
あと2回か〜もっと続いてもいいのにな〜


このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 《新マチベン》??オトナの出番??◇#04  [ まぁ、お茶でも ]   2007年07月22日 23:59
国選弁護の受付を訪れたレグラン法律事務所の徳永源太郎(渡哲也)、堺田(石坂浩二)、岡村重勝(地井武男)の三人。最後に回ってきた起訴状に岡村の目が釘付けになる。起訴状に添付された写真が、かつての岡村が勤めていた会社の上司だったのだ。その被告人(板尾創路)は...

この記事へのコメント

1. Posted by mari   2007年07月22日 23:52
3壮年弁護士、始動!ッて感じになってきましたね。
それぞれが動いて、一つの裁判に役立てるという
チームワークが、見たかったんです。
今回は、徳永が、地道に足で稼いでよかったです。
2. Posted by きこり→mariさん   2007年07月23日 06:30
>それぞれが動いて、一つの裁判に役立てるという
チームワークが、見たかったんです。
今回は新聞記者の経験を生かして、徳永が情報を入手しましたね。そして、岡村が倒れた後は
もうひとおし・・・
アンブレラで3人で議論しあう場面が好きです。
来週はついに徳永が過去と向き合う回・・・
娘さんも出てくるんでしょうか?
堺田と岡村のタッグで徳永に協力するんでしょうか?楽しみだわ〜

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
「我が家の花たち」その7「受験の神様」第二回