「家族」第六回「のだめカンタービレ」第六回

2006年11月27日

「ウォーカーズ 迷子の大人たち」第三回

 さて、父親(市川左團次)危篤の知らせを受け、慌てて実家へと戻った徳久(江口洋介)。
 寺には黒白の垂れ幕と花輪・・知り合いの坊さんが
「ええ御通夜やったわ・・」
「話がしたかった・・」徳久
そこに父親が「よっ!」
考えてみたらお寺だから、しょっちゅう葬式やってるっつーの!

 やっとじっくりと父親と酒を飲みながら話した徳久。
「まっぴらだったよ、寺を継ぐなんて・・お前は俺に似てるんだ」父
「嘘ついてたよ・・」徳久
「わかってたよ。嬉しい嘘だよ。親父のためについてくれた嘘だよ」
「15年帰ってこなかったけど、何考えてた?」徳久
「いつかこうやって酒を飲むことだよ。
好きにしていいぞ。
俺の事や檀家の事は考えなくていい。心の底から思うだけのことをしろ」

 う〜ん・・
こりゃ勝てないでしょ・・
初めて知った父の姿は大きくて、確実に自分とは違うものだったようです。

 一方、一緒について来た翔子(戸田菜穂)の方は母親(加藤登紀子)と
「女の勝負」。
「あなたは?あなたの人生より徳久の方が大事?」と聞かれて
何も応えられない翔子。

 う〜ん、このお母さんのキャラいいですね〜
開けっぴろげな訳でもないんだけど、きれいに本音を出しているって感じで
それがいやらしくないんですよね。
 ホント、息子の恋人との会話なんてまさに「女の勝負」ですよね。

 もう夏休みが終る徳久はお遍路をやめて東京に戻ることにする。
「徳久はいつもそうだね。
忙しいから、仕事があるから、サラリーマンだから・・
そうやって答えを出さずに大事な事から逃げちゃうの。
お寺の事もお父さんの事も、そうだったんじゃない?
私はもう少し歩くわ。とことん考えたいからね」翔子

 きつかおなごじゃ〜
でも、翔子の言葉だからこそ、徳久の胸にもガーーンと響いたはず。

 お遍路を続けている皆さんの間にも異変が・・
みんなで居酒屋に入って進藤夫婦(森本レオ・鷲尾真知子)を励ましているうちに
何故か、自慢になってしまった隆彦(三浦友和)についにキレた靖子(風吹ジュン)。
「軽蔑してるのよあの子達(息子2人)、あなたのこと。
いつも逃げたから。
英明が学校でいじめられてた時も、隆が女の子妊娠させた時も、あなた逃げたわ。
自分で解決すればいいって。
今だってそうよ。40日間ゆっくり話そうとしたけど、逃げてばっかり!」靖子

 その言葉にショックを受けた隆彦は「お前は俺を必要としてないんだ。
会社は俺を必要としてくれてるんだ」と言って一人で東京へ帰ってしまう。

 いや〜耳が痛いっす・・
自分も逃げてばかりの人生だったような・・・

 東京に帰って、仕事モード全開の徳久だったが、
自分の企画はつぶされ、後をまかせていった前田の企画が進められていた。
「ここが勝負どころだと思ったんだ。
自分の手柄にしたかったんだ。
会社ってそういう所だよ。立ち止まったらダメなんだ」前田
さらに、休みを取れと言っていた本部長も「そんな事いってないよ〜」と。

 3週間も休みを取った徳久が悪いって事で・・
そうなんだろうね・・日本の会社でバリバリやってる人で3週間休んだら
居場所なくなってもしかたないってことか・・

 寺島(三浦友和)に会いに行く徳久。
仕事があるからと帰ってきた寺島だったが、名ばかりの閑職。
やりがいなどあるはずもなく・・・ブリキのおもちゃを見つめながら
「こんな大人になるはずじゃなかったんだけどな・・」
「大抵の大人はそうなんじゃないですかね・・
みんな、こんなはずじゃなかったと思いながら年をとっていくんじゃないですか?」
「哀しいな・・」
「どうすればいいんですかね〜」
「どうしたらいいのかな・・」

 ホントにどうしたらいいんですかね?
私もマジで知りたいっすよ・・
しかし、こんな大人になりたかったという大人になってる人ってどれぐらい
いるんでしょうか・・・

 何か会社に居ても落ち着かない徳久。
また3週間休みを取って、遍路の旅に出ることにする。
『そして、僕は足摺岬へ戻った。ここから再び歩き始めるのだ』
そこで待っていた、隆之。
「会社や仕事、夫や父親の役割も、金の心配や見得や外聞も
しょってるもん全部捨てた。俺に何が残るのか考えたくなったんだ。
今度は自分のために歩くよ」
「俺もです。親父のためじゃなく自分のために!」徳久

 また合流した翔子達一行は靖子の不調で一時休止。
エリは遍路に出た理由を話す。

 看護師をしているエリの病院で友達が亡くなったのに、
次の日にはもう彼女の事を忘れてた自分。
「だから、取り戻したいの、当たり前の気持ちを、命が重たいんだって。
そうすれば、この仕事、やっていけると思うから」

 そんなエリに自分の過去を話す坂田。
カメラマンをしていた坂田はベトナム戦争中、スクープを撮る為ベトナムに渡った。
人が死ぬことにどんどん鈍感になっていき、
何の罪もないベトナムの人たちを結果的に見殺しにしてしまった。
「もし、本物のカメラマンだたら、(そんな中でも)シャッターが押せたはず。
ワシにはプロとしての覚悟ができてなかった・・」
「坂田さん、ありがとう・・私、本物になるよ」エリ

 坂田はこうやって贖罪の気持ちを抱きながらこれからも遍路の旅を
続けるんでしょうか。
そんな坂田との出会いでまた、看護師への情熱が戻ってきたエリ。
縁とは不思議なものですね。
偶然とはいえ誰かの存在がが誰かのためになってるなんて。

 さて、再会した寺島夫婦、徳久と翔子・・・
どうなるんですかね〜?

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1. ウォーカーズ〜迷子の大人たち3全部捨てて最後に残るもの?  [ ぱるぷんて海の家 ]   2006年11月27日 19:32
それぞれの人生の荷物を背負った、お遍路さん9人が偶然出会い、共に歩き始める。人生の邂逅とも云うべき9人のお遍路さん。 みんな自分のことは放っておいて、連れのお遍路さんの世話をやいてる。つまりお互いに助け合って歩いている。他人の世話を焼いてるようだが、実....
今回は、いくつもの普遍のテーマが、うまく内包されてて、満点評価をつけました。

この記事へのコメント

1. Posted by まりりん   2006年11月28日 00:07
きこりさん、こんばんは!
このドラマは最後まで私達3人だけっていう地味〜なレビューになりそうですね〜。こんなにも良いドラマなのに、ほんとにみんな見てないのかなあ?ものすごくもったいない気がするけど。。。

>偶然とはいえ誰かの存在がが誰かのためになってるなんて。
ほんとですね〜。意外に、旅先とかで知り合う人って人生にとってものすごい意味ある人ってこと多くないですか?私は結構このパターン多くて、人のめぐりあわせの不思議をいつも感じています。

ところで、関係ないんだけどちょっと質問。
サイドバーの猫のGIFアニメって、きこりさんがご自身で描かれたものなのですか?実は前々からすっごく気になってたんですよね〜。たまに変わるじゃないですか、パターンが。でも毎回すっごくかわいくて、すっごく気になってたので今回聞いてみました。
では、またよろしくです〜!
2. Posted by きこり→まりりんさん   2006年11月28日 06:33
>このドラマは最後まで私達3人だけっていう地味〜なレビューになりそうですね〜
本当ですよね・・・・寂しいわ。
すごくおもしろいし、見ててずっしりとくるものがあるのに・・・いろんな人に見て欲しいな〜と思うドラマですよね。
残念だなあ・・・
>人のめぐりあわせの不思議をいつも感じています。
私は人が何気に言った言葉がすごくいろんなヒントになったりしていつまでも忘れられなかったりするんで・・人間同士の縁の不思議さっていつも感じるのですよ〜
>きこりさんがご自身で描かれたものなのですか?
まさか〜!!わたしゃそんな才能ないですよ〜
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種類も多くてかわいいので覗いてみて〜

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