ちょいと糠平へ「のだめカンタービレ」第三回

2006年10月30日

「魂萌え!」第二回

 さて、家を出た敏子(高畑淳子)は・・・
『私はどこへ行けばいいんだろう・・』
電車の中から、ふと見つけた女性専用カプセルホテルに宿泊することにしましたョ〜

 そこで、夫(大和田伸也)の日常生活を思い出していると、泣けてくる敏子。
『ずっと私をだましていたんじゃないの!
アナタ!何とかいいなさいよ!
いきなり勝手に死んじゃって・・!!もう何もできないじゃないの?!』
泣き声はいつしか叫び声となって、ホテル中にこだまする・・

 こんな大声で泣くなんて、敏子の人生では初めてだったんじゃないでしょうか・・
高畑さん、ぬけがらのような表情・・・良かったですね〜
まさに裏切られてた女って感じでしたよ。

「あの〜もう少し声を抑えていただけると・・」
ホテルの人が注意しに来ちゃったよ・・
「あら、お墓屋さん?」敏子
「ギクッ!」
「転職なさったんですか?」
「いえ・・・こっちが本職なんです」

 何と、そこにいたのはあのお墓のパンフを持ってきた野田(宇梶剛士)。
この、悲しみから笑いへの持って行き方がうまい脚本なんですよね〜
お互いにそんなつもりはないのに笑える場面になっている。
NHK土曜ドラマサウンドトラック「魂萌え!」



 ホテルで敏子は宮里という老女と知り合いになる。
「このホテルなっがーーいの!」と言いながら始まった彼女の人生話。

 夫は飲食店のチェーン店を経営した成功者だったのに、保証人になったばかりに主人の甥が作った借金のために全て手放すはめになったこと。
そのうち夫も急死して、自分も後追い自殺しようとしたけど助かって生き延びていること。
「一万円でいいわ」宮里
「????」敏子
「自分より不幸な人の話は気晴らしになりますでしょ?」
「あの、お安くなりません?」
「なりませんの(o^-^o) ニコッ」
お金を渡す敏子。
「あと一万円いただけたらあなたの話も伺いますよ?」

 外に出てみたら、不思議な人に出会う出会う・・
何だか可笑しくなって、一人部屋に戻って笑う敏子。
「とりあえず寝よっ」

 誰かの奥さんでもなきゃ、母親でもない、自分は、ただカプセルホテルに泊まってる変なおばさん・・・
敏子は人生で初めて自由を感じたのかもしれません。
そして、自分の中にあるずぶとさや強さを発見した喜びを感じたのだと思います。
 一人で外食して、昼まっからビールを飲む・・
一人の気楽さと寂しさ、それもまた良し!

 ホテルに戻ると宮里婆さんが倒れていた。
病院へ付き添う敏子。
あわてて、やって来た野田に「甥ごさんに連絡取れないかしら?」
「私が・・宮里の甥です・・・」野田
「ギョッ!」敏子
「こうなった以上、叔母の面倒は一生私が見ます」

 なんでしょうね・・
この野田と宮里との出会いが敏子に覚悟みたいなものを、与えたのか・・
家に戻った敏子は息子(山本太郎)に「同居する気はない」とはっきり伝えておりました。
 そして娘(酒井美紀)にも、
「一人でここに住むつもり。
あなたたちはまだ若いんだから、家やお金が欲しいんだったら自分で作りなさい。
これからの人生の中で」
「でも、法律で決められた分はもらう権利があるんだから、出るとこ出りゃ」息子
「だったら、出るとこ出なさい。お母さんかまわないわ」

 よく言ったぞ!敏子。
言ってること正しいよ!
自分で財産を作らせるほうが絶対本人のためだって!
何だか、敏子の中に確かな芯が出来たようですね。

 そんな一人の生活を楽しみだした敏子に夫のそば打ち仲間の今井から電話が・・
夫と親しかった蕎麦屋さん(愛人の所)へ塚本(村井国夫)と一緒に招待しますと。
 髪もカットして、いっちょうらを着て昭子(高橋恵子)の店へ。

 何とか時間を過ごすが、店を出た後に昭子の娘から、夫が昭子の店の開店資金として
500万出している事を知らされ、ショックを受ける。
怒りと悲しみにかられて、道で泣き崩れているところを塚本に見られてしまう。

 2人で話しているうちに、何故か流れで一晩一緒にすごすことに・・
まさかこんな事になるなんてね〜
今までの自分がしなさそうな事をやってみたくなったんですかね?
行きずりなのか、それともこの関係が続くのかどうか・・そんな事は何も考えずに
流れに乗ってみたのかもしれません。

 一方、昭子は隆之(大和田伸也)の死のショックから体調をくずして入院していた。
「私はお墓の場所さえ知らないのよ!
あの人(敏子)はどうしてるのかしら・・・?
あの人と私とどっちの方が悲しいのかしら・・?」
 
 自分と同じような喪失感を敏子も感じているのだろうか?
愛人と妻という立場の違いはあるけど、これから敏子は何を支えに生きていくのかしら?そして私は?
 一人の男性の死が、2人の女性の心の中に違った形ではあるけれど、
衝撃を与えて、そして変化させた。
 若いとはいえない年齢の2人の女性が、これからの人生どうやって、
何を支えに生きていこうとするのか、すごく興味がありますね〜
来週が楽しみです。
宇梶さん、もう出ないのかな〜?

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matakita821 at 18:41│Comments(4)TrackBack(3)「魂萌え!」 

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この記事へのコメント

1. Posted by まりりん   2006年10月30日 22:38
きこりさん、こんばんは!
この素晴らしいドラマをきこりさんと共感出来ることをとても嬉しく思うわ(お仲間で見てる人、ほんとに少ないもんね)

>この、悲しみから笑いへの持って行き方がうまい脚本なんですよね〜
ね〜〜〜!!前回とはまた違った、このシビアなドラマに思いもよらないユーモアと展開のうまさ。ほんとにシビレますね。原作通りなのかな?これって?

>若いとはいえない年齢の2人の女性が、これからの人生どうやって、何を支えに生きていこうとするのか、すごく興味がありますね〜
ほんとほんと。思わずどっちが悲しいんだろう?ってしばらく考えてしまったわ。でも愛人にはまだ蕎麦屋があるからいいけど、敏子さんはこれから探さないとね。

ともかく最終回、また思いっきりシビレさせてもらいたいな〜〜。
では、またよろしくお願いします〜!
2. Posted by nanapu   2006年10月31日 08:35
おもしろかったぁ!見てる気がしてきたよ(^^)
またまたどろどろだけど女って怖いね!男はずるいし・・・
どうなるのか?楽しみダァ(ハハハ)
3. Posted by きこり→まりりんさん   2006年10月31日 16:03
>この素晴らしいドラマをきこりさんと共感出来ることをとても嬉しく思うわ
こちらこそですよ〜!
こんなにおもしろいドラマなのに、みんな亀ちゃんの方へ行っちゃってるのね・・・
このドラマって舞台にしてもいいぐらいですよね。
シンプルな作りでだけど、台詞とかもおもしろいし、ところどころパンチが効いてて・・
>でも愛人にはまだ蕎麦屋があるからいいけど、敏子さんはこれから探さないとね。
そうだよね〜
50代後半とはいえまだまだ若いですもんね。
敏子はどうやって生きていくのかな?
最終回がすごく楽しみです。

4. Posted by きこり→nannapuさん   2006年10月31日 16:06
>またまたどろどろだけど女って怖いね!男はずるいし・・・
敏子も冷静さを保とうとするんだけど、
やっぱり耐えられなくなってキーーー!!って
感情があふれ出してしまうところが
リアルだったわ〜
しかし、村井国夫ってこういうスケベくさい役が
あってるよね〜?(笑
中年を主役にしたドラマって中々ないから
私はすごい楽しんでるよ〜!

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