「吾輩は主婦である」24話「富豪刑事DX」最終回

2006年06月25日

「てるてるあした」最終回

 やっと笹乃館へやってきた慶子(荻野目慶子)だったが
久代(草笛光子)の容態を聞いても「な〜んだまだ生きてたんだ」と
態度が悪い。
 さらに、久代に会うのもできればやめたいふうだし、照代(黒川智花)の部屋に
泊まる事にも拒否反応を示す。
 しかし、目を覚ました久代の元へ連れて行かれる慶子。
「照代を変えたのはあんただよ、30年前のあんただよ・・
あんたはもっと自分の事を好きにならなきゃいけない。
もっともっと自信を持たなきゃいけない。
だって、こんないい子を育てたんだから」

 笹乃館に来た慶子は子供に戻ったようにびくびくしていました。
そして、子供の頃の自分に対峙することを恐れていた。
それほど、慶子にとっては辛く苦しい思い出だったのでしょう。

 一時、意識を取り戻した久代でしたが、照代と話している間に徐々に
意識がなくなっていく。
「照代、しっかり勉強するんだよ」
「わかってるよ」
「私がいなくなっても掃除も洗濯もやりなさい。手抜きなんかしないで」
「わかってるよ」
「そうじゃない・・木の床を拭く時は雑巾は固く絞ること」
「照代・・おかずは後だよ・・」
「はい・・」
「あんたはホントに照代さんだ・・」

 最期の最期まで心配し続けるほどにやす子の事が気になっていた久代。
久代にとって照代との生活は昔やす子に伝えられなかった思いを伝えるための日々だったんですね。

 お葬式・・久代の死を静かに受け入れる珠子(富士真奈美)と夏江(大森暁美)。
「60年分の思い出があるから・・これからは久代ちゃんの悪口で盛り上がろう?」

 いいですね、友達って・・
亡くなった人の思い出と共に一生懸命自分の人生を生き続けること。
彼女達にとっては久代は死んではいないんですね。

 久代の死によってふさいでいた過去にやっと向き合い始めた慶子は
かって自分も住んでいた照代の部屋に行き自分自身のことを話し始める。
「この部屋・・二度と入りたくないと思っていた。
私のお母さんは冷蔵庫だったの・・
 とっくに忘れたと思っていたのに・・」
「忘れたかったの・・?」
「お母さんが死んで、苗字が変わって・・その時生まれ変わろうと思ったの。
だって、私はお母さんに捨てられたんだもの。
嫌われていたんだもの。
私を見捨てて、川に飛び込んだんだ。
私には何の価値もないの。誰かに愛される資格なんてないの!
だって、わからないんだもの!人を好きになるって事がどういうことか・・
 久代さんはきっとそれを私に教えてくれようとしたのよ。
だけど、私、何も受け取れなかった!受け取ろうとしなかった!
私は私が許せない!
久代さんにお礼を言う資格がないのよ!!」

 愛がわからない自分、そんな自分を責めて嫌っていたために、過去を捨てようとした慶子。
でも、そんな過去の中でもどうしても忘れることができなかった久代の存在。
会いたくてたまらない人なのに自分には会う資格がないとずっと苦しみ続けて生きてきたんですね。
 そして、久代もそんな慶子を救う事ができなかった自分を責め続けていた。
本当は愛される価値のある大切な人間だと言うことをわからせて、
生きていかせてあげたかった。

 「川から飛び降りようとしたお母さんを必死で止めていたじゃない!
私にはわかる。それはお母さんの事が好きだからだよ!
久代さんの事も大好きだったのよ!
私は何度もやす子ちゃんに会ったもの。
やす子ちゃんはとっても優しい子だよ。お母さんが思ってるよりずっと・・
私はホントのやす子ちゃんを知っている。ホントのお母さんを!
私がお母さんの全部を許してあげる。
そばにいて全部を守ってあげる!だから安心して!」
「約束してくれる?」やす子
「約束する!お母さんを絶対に一人になんかしない」
照代にすがりついて泣く慶子「ありがとう・・照代」
微笑んで消えるやす子。

 人は人に許されなければ生きていくことはできない。
人生で初めて出会った人間である母親に受け入れられなかった慶子は
常に自分は生きていていい存在なのかと問いながら生きてきたのでしょう。
 照代に許されたおかげで、母親が死んだ時から凍ってしまっていた心が
融けてやっと動き始めました。決別したはずの子供時代をやっと取り戻すことができた。

 葬式が終った後、久代から照代に手紙が届く。
さらに、みんなにも久代からの手作りのプレゼントがそれぞれ届けられる。
その中にやす子のテスト用紙や作文を綴じた物があり、慶子に渡される。
 それを見て久代の部屋で号泣する慶子。
「ありがとう、ごめんなさい!先生!」
『お母さんの涙は中々止まらなかった。無理もなかった。30年分の涙だから』

 自分は孤独で愛されない存在ではなかった。
自分はこんなにも愛されていた。愛がなかったわけではなく、気づかなかっただけ。
涙が全てを洗い流して、慶子を生まれ変わらせてくれたようです。
照代と暮すための部屋と仕事を探しに一足先に東京へと旅立って行きました。

 そして、照代も笹乃館を旅立つ日が・・
駅のホームにいる照代にメールが届く。
「てるてるあした きょうはないても あしたはわらう」
照代の返信「久代さんだったんですね」
サヤから「私は頼まれただけ」

 照代もいろんな人の愛に支えられて生きている。
笹乃館での生活で今はそれがわかっている照代。
ささらで過ごした特別な時間が照代を強く、優しく変えた。
だからみんなと笑顔で別れることができる。
「♪明日を生きよう どんな明日でも♪」

 いや〜終っちゃいましたね〜
ホントすがすがしいって言うか、さわやかな気持ちになれたドラマでした。
何か満足感・・
主演の黒川智花さん、このドラマで始めて知ったのですが
彼女の素直な演技のお陰でスッとドラマに入り込むことができました。
 これからがすごく楽しみな女優さんですね。

 木村多恵さん・・このドラマを見るまではきれいだけど地味な女優さんだよな〜
と思っていたのですが、押し付けがましくない優しさと思いやりのあるサヤというキャラクターと彼女自身とが自然に重なっていました。
しなやかな女優さんだな〜と思います。

 福田麻由子ちゃん・・ラストのあの笑顔のためにこのドラマはあったといっても
いいぐらい重要な役。さすが麻由子ちゃん、印象的で忘れられない存在になるでしょう。

 ところで・・・
シリアスな場面だというのに・・荻野目慶子さんが
清水ミチコさんに見えてしょうがなかったです・・うう・・すいません・・

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この記事へのコメント

1. Posted by ちーず   2006年06月26日 08:32
5 きこりさん、こんにちは。
黒川さん、いいですね〜!
どんな女優さんに成長していくのか、本当に楽しみ。
『雨と夢のあとに』、機会があれば是非チェックして
みて下さいね。
福田麻由子ちゃんの笑顔、可愛かったです。
荻野目さんは、さすがでした!
清水ミチコさん(笑)今度チェックしてみます!
2. Posted by 半蔵   2006年06月26日 09:27
見ーまーしーたー!今回は見逃さなかったです(^^;
終わっちゃいましたね〜〜やっと慶子も素直になれたと
いうか…よかったですね♪と、しみじみきこりさんの
記事を読んでいたところ最後にオチが…!言われてみれば
清水ミチコに見えます…( ̄∇ ̄;ぐはっ
ちなみに、次に始まる「山田バーバラ」でしたっけ。
これ漫画で読んでて結構おもしろかったので見ようかと
思います♪
3. Posted by mari   2006年06月26日 16:05
きこりさん、終ってしまいましたね。
照代の意味がわかり、ヤス子がわかり、久代が残した物が大きすぎて、皆が悲しんで、佐々良は、ステキな時間が流れていました。
ちーずさんの情報では、次作の予定があるそうですね。期待したいです。

黒川さんは、「金八先生」に出ていましたね。
4. Posted by きこり→ちーずさん   2006年06月26日 17:09
ほんとに黒川さん、若くて涼やかで魅力に溢れてましたね〜
「雨夢」チェックします。イッキも出てるしね。
福田麻由子ちゃんはさすがでしたね〜
次回はどんなドラマに出るんでしょうか。
今のままの麻由子ちゃんも好きですが、
将来も楽しみですよね。
清水ミチコさんのレパートリーに絶対荻野目さんは
入ってると思います〜(笑
5. Posted by きこり→半蔵さん   2006年06月26日 17:12
でしょ?でしょ〜?
もう私も娘も「清水ミチコにしか見えないよね・・」って言いながら見てましたよ〜
清水ミチコが下向いて目を見開いたらそっくり!
次回の「山田バーバラ」予告を見たら
痩せたり太ったりしてたんで、そこの部分になんかひっかかったわ〜(笑
6. Posted by きこり→mariさん   2006年06月26日 17:16
ほんとにいいドラマでした。
慶子の子供時代の傷が癒されているのを見るのは
私にも救いでした。
サヤと陽太が二人並んでいい感じだったのも
今後を思わせてよかったです。
>ちーずさんの情報では、次作の予定があるそうですね
もちろん、私も見ますよ〜
でもいつになるのかな〜?
7. Posted by ミマム   2006年06月26日 18:16
きこりさん、こんにちは〜。
最終回、タオルを持って見ましたよ〜。
こんなに泣かされるとは思ってませんでした。
「時効警察」のDVDを買おうと思ってたけど
「雨夢」にするかも知れません(^^ゞ
8. Posted by まこ   2006年06月26日 20:33
心温まるいいドラマでした〜
若い黒川智花ちゃんと地味な木村多恵のw主演。
2人とも大好きな女優さんではあったんですが、
脇の濃いキャラの皆さんに比べて、
ちょっと印象が薄すぎる・・・大丈夫?と不安視してたのがウソのように、
しっかりこの二人でストーリーが回ってました!
ますますこの二人が大好きに・・・てゆーか、このドラマに出てた人みんなに「ありがとう」って言いたい気分ですわ〜
9. Posted by 愛梨   2006年06月26日 21:30
きこりさん、こんばんは。
温かい雰囲気の良いドラマでした。

慶子も最初は酷いな、と思ってたんですけど、母親に見捨てられたために、自分には愛される資格なんかないんだ、と思って自分を責めてきたんですよね。そう思うと、可哀相になりました。
でも、過去を許して受け入れてくれる人ができたことで、すっと楽になったんじゃないかなぁという気がします。

智花ちゃんも多江さんも演技が上手くて、すごいなと思いました!
10. Posted by きこり→ミマムさん   2006年06月27日 05:48
いろんな場面でじわっじわっ・・と
泣かせていただきました。
今も、平川地一丁目のテーマ曲が頭の中で
流れています。
>「時効警察」のDVDを買おうと思ってたけど
「雨夢」にするかも知れません(^^ゞ
あ・・誰にもいいませんよカードも入ってるのに?(笑
私は、会社の帰りにツタヤにGO!
11. Posted by きこり→まこさん   2006年06月27日 05:52
本当にいいドラマでした。
確かに脇は濃かった〜!
私も最初、脇のおば様とかおっさんの方が
目立つ(うるさい)んじゃ・・?とか恐れてましたが、みんなそれぞれ調和が取れてて、チームワークの良さを感じさせましたよね〜
脚本もほどが良くて、こちらに考える間を与えてくれるような感じですごく良かった!
まさか第一回目に何気に見た時はこんな気持ちになるとは思っていませんでしたよ〜ありがたや〜
12. Posted by きこり→愛梨さん   2006年06月27日 05:58
母親の過去と娘の現代が出会って、
その母親の心の傷を娘が癒してくれる・・
時間の流れの優しさというか、不思議さを
うまく描いていましたよね〜
>智花ちゃんも多江さんも演技が上手くて、すごいなと思いました!
ホントに!黒川さんの動の演技と
木村さんの静の演技がうま〜く噛みあって、
笹乃館のセットも良かった〜!
13. Posted by 凛太郎   2006年06月27日 10:02
この時間帯のドラマは好きなので、けっこう見ています。
「トリック」も確か最初はこの時間帯でしたよね。
「てるてるあした」はこの時間帯のドラマには珍しくとても感動的なスト−リ−でした。
「弁護士のクズ」同様に少々ギャグが目に付きましたが、まっこの時間帯なので良しとしましょう。
14. Posted by きこり→凛太郎さん   2006年06月27日 15:50
この時間はシリアス、お笑い、ファンタジーと何でもありのバラエティに富んだと言うか、実験的なドラマの時間帯ですよね。
過去の母親と出会いによって主人公が変わっていくというストーリー、ファンタジーとしてもミステリーとしても楽しめましたよね〜
もう一度最初っから見てみたいですよ〜
15. Posted by めいまま   2006年06月28日 19:02
荻野目さんの声って特徴があって、いいですよねぇ〜!?
>明菜法
とは真逆の存在感!(しつこいって^^;)
最後さらっと東京行っちゃったのが、寂しかったが、
照代を佐々良の駅に立たせたかったのかも!?
(勝手な想像。)
DVDはホント悩むところですね〜!
「時効警察」良かったもん、「雨夢」も・・・。
(基本的に欲張りです!)
16. Posted by あんぱんち   2006年06月28日 22:37
清水ミチコですか?(^_^;)

とりあえず舞台版「雨夢」で補完しないと。。。
17. Posted by きこり→めいままさん   2006年06月29日 14:22
何か荻野目さんだけ、舞台っぽかったですよね〜?
そうそう!別に東京行かなくても、
ささらでのんびり暮せばいいじゃん!って思いましたが、あの場面を撮りたかったのかもしれないですね。
時効警察いいですよね〜
でも、私は両方ともレンタルかな〜
でも時効警察の付録映像みたいの見たいしな〜
18. Posted by きこり→あんぱんちさん   2006年06月29日 14:25
いや〜違う、この人は荻野目慶子さんよ!と
思っても、な〜んか似てたんですよ〜
>とりあえず舞台版「雨夢」で補完しないと。。。
あ〜いいですね。
私はまずDVDを見て、勉強します。

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