「くりぃむしちゅーのたりらりラーン」「大奥’83」第28話〜31話

2005年04月07日

古谷実 の「ヒミズ」

 「ヒミズ」は同じ作者の「シガテラ」がおもしろかったので、
ブックマートとかでずっと捜していた。
「稲中卓球部」とか「グリーン・ヒル」はあるんだけど、
「ヒミズ」はなかったのだ。で、ついに
E-honで注文して一気に読んでしまった。
まーー、救いのない話である。

 住田は中学三年生、
夢は「強烈な幸不幸に合うことなく一生普通に暮すこと」
自分も人に迷惑をかけない代わりに人からも迷惑を受けずに生きて生きたい」と思っている。

 家業のボート屋をつぐので高校にはいかないつもり。
唯一の友達の夜野正造は万引き常習者。
最近知り合ったちょっと頭の足りない赤田健一、
そのいとこで漫画家をめざしているきいっちゃん、
何故か住田のことが大好きな茶沢景子。

 住田は時々、変な妖怪のようなものを見ることがあるが
自分は普通の中学生だと信じている。

 だが、ある日を境に状況が変わってくる。
もともと家にいつかずふらふらしていた父親が700万の借金を作って行方不明。
母は、どっかの男と逃走する。

 残された住田は学校にも行かず新聞配達やパチンコ屋で働いて生活費を稼ぐ。
先生にも友達にも家庭の事情を話すつもりはない。
そして、ふらっと帰ってきた父親を殺して埋めてしまう。

 自首するか、それともこのまま生きていくのか・・
考えた末、自分に一年間の猶予を与えてその間に社会にとって害を与える奴を
殺すことに決め、歩き回る。
殺人を正当化することによって父親を殺した事、
そして自分の生を意味のあるものと思いたい住田は罰のように歩き回り悪い奴を捜し続ける。

 が、茶沢の通報により警官が住田の元にやってくる。
「明日必ず出頭しますから」
死を決意した住田の前に何度も出てきたばけものが現れる。
「やっぱり、ダメなのか?どうしても・・・・無理か?」
「決まってるんだ」
いなくなった住田を捜しにきた茶沢は倒れている住田を見つける。
    完

 化け物は「運命」ということなのか・・・
どんなに逃れようともがこうとあがこうと逃れることはできない。
そんな運命を見てしまった住田は必死で生きようとする。
しかし、夜田が強盗をして金を作って助けても、
茶沢さんがささえになろうとも、誰も住田を救うことはできなかった。
絶望的なラスト。
でも、なぜか後味は悪くない。
自殺を選んだとはいえ住田がきちんと生をまっとうしたように思えるのだ。

 現在連載中の「シガテラ」も情け容赦ない話だ。
主人公のそばをぎりぎりでと通り過ぎていく拉致監禁や殺人・レイプなどの
残虐な事件・人物と笑いが絶妙なバランスで繰り返される。
「ヒミズ」ほどの絶望はないが、それだけに余計怖くなってくる。 


matakita821 at 15:55│Comments(0)TrackBack(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 読書(マンガ含む) 

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1. これぞマンガだ! 番外編「死がてら」  [ とっさのはんだん 【咄嗟の判断】 ]   2005年04月11日 01:19
シガテラかぁ。失敗した。読むんじゃなかった。言うまでもなく話題になっていたし、新刊も出てそう間もない。弟が持っているという状況から遅かれ早かれ読んでいたのだろうが…。 圧倒的な嫌悪感。 絵が受けつけない漫画、話に魅力を感じない漫画…「好きになら.いやー、言えんとです。言った後のきまずさに耐えられんとです。
2. オススメの漫画(テーマサロンより)  [ ナマグサオンナ ]   2005年05月18日 13:26
いやー、言えんとです。言った後のきまずさに耐えられんとです。
3. すっごぃアクセス上がったよ!!  [ 上原ココア ]   2006年04月20日 17:22
SpeedBlogランキングってのに登録したらすっごいアクセス上がりまくりだよ!しかもマヂ爆笑できる面白いブログがいっぱぃあって、こんな面白いブログがいっぱぃあるんだぁってなんか不思議な感じだった!!

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